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[それからしばらくの後。
人だかりの中に頭幾つ分か飛び出した相棒の姿を見つける。
暢気にラムネリーフ炭酸水の瓶を持っているのを見遣ると
飛び蹴りの一つも食らわせてやろうかと思ったが]
サイラス!!
お前、縮んでいなかったのか!!
[まあこのような言葉が先に出るので、怒りは多分
立ち消えてしまったのだろう。
傍に居た少女>>112には更に恐怖感を与えてしまったかも
知れないが、タイミングというものは世の中大体
悪いように出来ているのだ。**]
[二人の許可を受けソレックスが動く。>>110
掲げられた指を見て、対戦相手の方を見て。
開始の合図と同時に、練り上げた魔力を短剣へ籠める。
幾ら魔法が得手と言えど、この形状の武器から遠距離魔法を生み出すのは難しい。
かつて得意とした戦法は、今は使えないと思った方が良いだろう、と思考して]
[視界の先では、間合いを詰めるべく踏み込む動き。
不動のこちらは、先手を譲る形になる。
振るわれた一撃は、竜器狙いではあるものの浅い振りだ。
応じるように、こちらからも刃を掠め、受け流す動きで刀子を振るう。
腕に籠めた力そのものは、ごく軽いものではあるが]
――雷撃。
[刃が触れ合う瞬間、籠めた魔力を発動させる。
帯電させたこちらの刃から、あちらの刃へと雷の力の伝導を狙ったのだ。
刀子そのものが持つ属性とは違うようだけれど、成功すれば、寒い日に金属と指の間に走る小さな雷くらいは、再現出来るだろう]
ああ、おかげさまでね。
…かっこいいなんて上等なもんじゃないけどねぇ…
[見つかってよかったといってくれる言葉は>>108ありがたくもあって即座に同意するけれど、カッコイイなどと言われたら少し困る。
なにせ、試合に出る動機としては、至って不純であろうからだ。
それを悪いとも思わないし、出場することに迷いはないけれど、カッコイイなどと評価されてしまってはさすがに苦笑いが零れる]
ああ、楽しみだね。
アタシと当たるまで負けんじゃないよ?
[出場すること自体も含め、手合わせが叶うとしたら、それはかなりの困難を伴うだろう。
だからこそ、そう告げる。
もしも万が一、こちらが落ちて手合わせがかなわなくなったら、そのまま負けずに優勝してしまえ、という意味を込めながら。
そうして、大声の気配に耳を畳んで、その大音声を受け流す]
おや、ギャラン。アンタも来たのかい。
[来た、というよりあの様子>>114から察するに探し出した、見つけ出した、といったところか。
どうも、サイラスを探していたらしい。
傍らのミルファが怯えた様子も知らぬげに、気安く応じる]
ああそうだ。
アンタたち、泊まるとこが決まってないならうちに泊まってきな。
風呂が壊れてたんで休業してたけど、ミルファのおかげで直せそうなんでね。
カティ探すの手伝ってくれたことだし、安くしとくよ。
どうだい?
[元々営業を諦めていた手前、タダにしてもいいくらいだったが、そんなことを言ってしまえばこの好漢どもはまたぞろ恩返しだと身構えしてしまいかねない。
ここは割安料金辺りで手を打つのはどうか、と提案してみた**]
[大きくてうるさいのが増えた>>114
わたしは垂れ耳ウサギ状態で、小さく名前を名乗った]
[それにしても、ここにいるってことはタッグなのだろうけれど、
どっちが戦士なんだろう……?
両方戦士で、どこかに鍛冶師がいるのかな?]
それでいいです。
……省略しちゃうんですか。
[想像以上に立派な銘>>117だったが、
犬か猫みたいに略されるのを見ると、少しだけ口元で笑えた]
『そうと決まればまずはやる事があるね』
[まだ抱っこ状態でぷらーんのアルゴルが、ここで口をはさんだ]
やる事……?
ハサミを研ぎ直す事?
竜王御前試合お手伝い ネジマキは時間を進めたいらしい。
[…相手が多少下がるか踏み込んで来るかとは思っていたが、
動かないと言うのは流石に想定外で。
間合いをはかる目的の浅い一撃はその動揺からそのまま流され、
刀身を伝う電気が手に痛みを伝えてくる。]
っ…俺もわりと無茶な魔法使う方だと思ってましたけど、
まさかこの竜器で雷使いますか・・・
[痛みは堪えられないほどではないが、
打ち込む度にこうして魔法を使われては此方の手が限界を迎えかねない。
となれば、打ち込むタイミングを気付かれないように…]
『それもだけど、お風呂の修理だよ。
元々そういう話だったろ?』
[アルゴルの呆れ声に、私は尻尾を下げた]
『栓を竜器として試合で使うならば、その間、お風呂は流れっぱなしじゃないか。
試合開始前に、竜器栓の魔法で水の流れを止めて、その間に亀裂に湯の花を詰めて、
栓を抜いても大丈夫な状態にしなきゃ』
[そうだった。
お客さん>>118が来るのだったら、余計に急がなければならない]
土生金、金気白光っ!
[刀子に左手を添え、目を瞑ってから閃光を放つ。
土気を使って金気を高める事で一時的に出力を上げ、
高めた金気をそのまま光として放つことで目くらましを仕掛けて隙を作ろうとしたのだ。]
効き目は薄いだろうけど…今ならっ!
[目くらましが効いているにしても無駄に終わったにしても、
少なくとも今ならあの雷の迎撃は難しいだろう。
そう期待して、今度は力一杯竜器に一撃を撃ち込んだ。]
わたし、先に帰りますね……。
[ブラシに柄を着ける作業もしてしまわないと。
なんだか忙しくなりそうだった]
……あれ……?
[受付を出る時にふと気付いた]
良く考えると……。
メリッサ、受付しないで出て行っちゃったよね……?
いいのかな……。
[……アルゴルは何か言いたそうにこちらを見たけど、
結局、何も言わなかった]**
[ 折れず曲がらず錆びず永く使える、質実剛健がうちの店のモットーで売りだけれど、そもそも比較的薄造りである刀子の限界は高くない筈で。
その上誰の物としては造っては居ない汎用品だし魔法を使うにしても上限は低いはず、多分。
今思えばその事が丁度いいリミッターになる様な気もしますが、本当にどちらもこんな所で怪我だけはしてほしくありません、うち。 ]
[ 流石に手合わせ中は口を挟めるはずも無く、両手を組んで見守るだけになるのですが。
それでも打ち合ったり、魔法が使われたりする度に、声が漏れそうになるのを我慢はしていますが―― ]
――竜器遣いって、こんなに凄いんだ。
[ それは正しいのですが、正しく足りていない事に気づく事は無く、言葉を漏らすのでした。** ]
―大会参加受付―
むっ!!そこに見えるはグレダ殿!!
なるほど、お前…グレダ殿の姿を見つけて追って
いたのだな。
これはとんだ勘違いをしてしまった、すまん!!
[勘違いの勘違い、言われた当の相棒には何が何やら
さっぱりわからないだろうが、気にしてはダメだ。
共に居たグレダと少女へくるりと視線を下ろして
訳知り顔で頷く。やはり戦士だったのか、と。]
と…しかしこちらにいらっしゃるという事は。
なるほど、やはり――――。
そして、こちらがグレダ殿のパートナーという
事になりますか。ふむふむ、ミルファーク殿。
では…こちらも自己紹介を!
[可哀想に、怯えた様子を見せている少女>>119が
小さく名乗ったのに耳を寄せて聞けば、大きく
息を吸い込んだ。]
俺はこのサイラスと組んでいる鍛冶師、
ギャランと申す!
この度の大会、存分に楽しんで参りましょう!!
[……無事に音量を調節できただろうか、彼女は。**]
[生み出した雷の力は、どうやら相手に伝わりはしたようだ>>121]
なに、せいぜい相手を驚かせる程度の威力であるからの。
[答えつつも、一方では想定した威力と実際に生じた力の差に、僅かながら戸惑いを感じてもいた]
相性、か。
[刀子自体の持つ属性と雷は合致しない。
だから生み出すのが困難な上に、威力も相当に減衰されてしまう]
(という辺りを意識せず、つい昔の感覚で使う魔法を選んでしまったのう)
[考えを改めねば、と内心決意した所で、相手の二撃目が来る>>123]
――――っと。
[刀子の力を正しく引き出した閃光に、一瞬視界が白に染まる。
先の思考もあり、魔力の使いどころに迷いが生じる]
だが、まだ折らせはせぬよ。
[膂力で叶わぬ相手であったなら、一か八かでもかわすしか道はなかっただろう。
だが、此度の相手なら、差は大きくは開いていないと見えた。
故に、竜器を狙う一撃に敢えてこちらから合わせにいく]
――硬化。
[素直に竜器を狙う一撃であったなら、恐らく狙いは過たない。
受けた右手の感触を確かめつつ、白く霞む目を薄く開き相手に向けた**]
よく考えたら、ソロ戦士だけ秘話がない……寂しい……。
戦士≧鍛冶師になるシステムだけど、
戦士=求婚で、ソロは自打ちが良かったかもね。
……あれ?求婚は自打ちできなかったっけ?
自打ち出来なかった……。
じゃあどうしようもないねこれ。
ネジちゃんに打ったら、戦士が落ちるときにネジちゃんも落ちちゃうし……。
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