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[>>52威嚇で向けられた大鎌に何ら動じる事は無く――、
闇の様に漆黒の刀身をしたフランベルジュを鞘から引き抜けば、彼女に同様に向ける。嫌味が織り交ぜられた口調にはただ、その瞳に昏い色を残すだけ。]
――誰を殺したかが問題じゃないのさ。
残念だ、エリィゼ。
さっさと噂が立った時点で処分すべきだったぜ。
[それが出来なかったのは誰だ、と心の中で嘲笑う声。
吐き捨てる様に黙れ、と一蹴しては>>54冷静さを欠けた彼女を見る目もまた何処か冷たく。珍しいものを見たものだ、と何処か額縁の外から見つめる様な視線を向けながら、一旦宥める様にかけた声は彼女に届いただろうか]
……シエラ、一旦落ち着いた方が良い。
冷静さを失った儘の戦いが危険な事くらい――分かるだろ?
ー二日目 夜 外交部ー
[部外者は出入り禁止だった外交部では、交渉に関する事項以外はすべて後回しにされ、結果、隊長・司祭殺しの詳細とその容疑者について部全体に知れ渡ったのは、交渉人達が地区Aへ出発する一時間前だった。
磔、冒涜、復讐。鮮やかな殺人の容疑者は、赤髪の補佐官のそばから姿を消し、その部屋には丁寧にも書き置きが置いてあったという。]
「あの補佐官、どう処遇されるんだろうなぁ」
[そう話題を振ってきた同僚に対して肩を竦めながら、アルフは書類の最終点検を行っている]
さぁ?信頼してた部下に裏切られて、その心中推し量るべし情状酌量──もしくは処分?どっちでしょうねー。
[正直、どっちでもいいと思う。ただ、アルフは少しだけ昨日の赤髪の補佐官を不憫に思った。]
[点呼がかかる。そろそろ地区Aへ出発せねばならない。アルフは同僚と共に荷をきっちりまとめ、隠密に軍部を出た**]
そう思うなら、処分すれば良かったのに。
[嘲るようにアレクシス>>59にそう言い放つと、やはり昔とは違うということを突きつけられるようで。
当たり前のことが何処か悲しくも感じられたが、彼は帝国側の人間だ。それは変わらない事実。
忌々しげに二人を見比べ、どう動こうか考える。2対1、負傷は避けられないだろう。]
…あの司教サマも可哀想ね。
女神の皮被った悪魔を信仰しなければ、あんなことにはならなかったのに。
[黙れと言われても、彼女の口は閉じることをしない。
まるで煽るように。憎しみと嫌悪しか滲まない声で、顔で。磔にされた司教を思い浮かべる。]
ほんと、反吐が出そう。
[最後の一言は小さな呟き。少し重くなった空気を肌で感じていつでも戦えるように、気を張りつめた]
ー二日目深夜、連合国軍野外某所にてー
[す。す。と、気配を殺して足音を立てぬように動く影が一つ。全身を真っ黒いマントで覆い、左手にはボロボロの剣。
フードを身につけてはいるが被らないまま、誰にも見つからない自信があるのかーーその顔は、他でもないクロロそのものだった。
彼は息も乱さず競歩とも呼べるスピードで動き、かつ、人の気配を感じたら即座に見つからない場所を見つけて身を隠す。]
ーもう、慣れたものだな。
[裏で暗殺員として訓練され続け、実際に暗殺の仕事を任されるようになったのは一年ほど前のことだ。最初は自分が人を殺すなんてと思ったが…それまでの訓練の成果もあって、殺すまではあっという間だった。
ああ、殺ってしまったんだと。…感じたことはそのぐらい。クロロが思った以上に、最初の暗殺は軽いものだった。]
―2d夜/完全独立組織拠点―
[時間を取って慎重に人目を避けた後、鷹に変じて取りうる限り最速で中立国へ帰って来たものの。
到着は陽がとっぷりと落ちてからの事だった。
その場にいた数人の仲間に、情報を告げ。
ぐったりと椅子に腰掛けながら、しばし思考にふけった。
考える事は、それこそ星の数ほどある。妨害にせよ介入にせよ、少数である分だけ動く機を逃すわけにはいかないだろうと]
[そんな昔のことを思うのをやめ、意識を今へと集中する]
ーいた。
[軍基地裏の柱の影で、一人の男が手紙を鷹にくくりつけてる最中だった。
ばさばさっと鷹が飛んでいく。飛ばした男は安堵の表情。鷹が無事国に着くと思ってるのだろう。]
ーお兄さんごめんね、悪いけど…ここまでなんだ。
[心の中で申し訳程度の謝罪をし、クロロはその鷹に向けて剣先を向け…魔力を解放した。剣の先から放たれた雷は、レーザービームのように一直線に鷹へと向かい…被弾。
ぎょっとしたように男がこちらを振り向き、何か叫び声を上げようとしたところを素早く剣で切る。]
お兄さんだめだよ。その鷹、帝国にでしょ?
だから…僕はお兄さんを消さなきゃいけないんだ。
ーそれが僕の仕事だから。こうして悪い人を殺して行けば、戦争が終わると思っているから。
[魔力を解放した剣は闇のように黒く、刃には常に電気を纏っていた。ぱち、ぱちと解放した巨大な電気で周囲を光らせ、無表情のまま一連の暗殺を行ったさまを誰かが見れば「魔法が使えない訓練兵」とは誰も思わないだろう。]
…あ、もう死んでるか。
ごめんね。話すのが、遅かったみたい。
[何の感情もなくクロロはそう言うと、倒れて動かなくなった男に近づいて行った。
殺して、自体を処理するまでが仕事だ。魔剣は切れ味は全くなく、接触での放電による攻撃でトドメを刺されている…ため、血の処理が必要ないのはありがたい。]
今日はどう処理しようかな…。
いつも通り、軍に与えられた死体処理場に埋めるのでいいかな。
[そうぼやき、倒れた男を担ぐと、クロロは闇へと消えていった。]
千早は、ランダム を投票先に選びました。
/*あ、これ学生戦争の時と同じパターンが見える。
迷い無く下衆プレイってなかなか難しいがそれ即死フラグなのよね。
でもやはり差異だしたい。*/
[けれど、発動出来たにしても普段なら――潰れた蛙様に変化させられる筈なのに、何故かそれほどの荷重がかけられない。何処かかかったセーブである『迷い』に気付いて苦虫を噛み潰した様に。その苛々は、外には出さないが、その代わりに己の迷いを打ち消さんと心中に言い聞かせる様に。クルークと何方が甘いのか分からない。]
(少しでも発動させられれば――、それで十分さ。
何を迷う事がある?帝国に仇なす者は、死あるのみ。)
(――――迷えば、死ぬだけさ。)
[奥底の感情を無理矢理消して。誤魔化す様に更に笑みを携え。
感情を欺く為に、奔るは狂気の道。そうすれば、楽だからと逃げる。
心の中で、誰かが悦んだ気がした]
―――平伏せ、そして帝国に逆らった事を後悔すればいい
[剣が淡く光れば、黒い刀身が二つに分かれてはそこから形が歪み始め、時折、黒い闇の様なものを織り交ぜながらショットガンの様な形状へ。魔力を更に銃へと流す]
ー昨日・庭にてー
[庭園に辿り着けば、それに歓声を上げるクロロに顔を綻ばせた。適当に種を蒔き、気が向いた時に水をやりにきた花畑で喜んで貰えたなら嬉しい。
礼を言うクロロに、手を振り振り口を開いた。]
んや、いいっていいって
ここは誰も拒まないから、いつでもおいで
あそこで爆睡してる奴みたいにさぁ
[花に隠れているが、確かに感じる気配を指差し言う。>>55
ここの花は、戦火に飲まれることが無い限りここでずっと咲き続けるのだろう。今クロロが触れている花も、とまで考えて、彼が魔力を制御出来るようになったと気付く。5年前より、身も心も成長していると実感した。>>53]
さて、と。お仕事の話する?
二人きりが良かったら順番に、だけど
[懐から札を数枚取り出し、庭を囲むように投げる。意思を持ったように飛んで行くそれらは人除けの魔法が込められた魔導具である。ぱちん、と指を鳴らして魔力を飛ばせば庭を中心に見えない壁が出来た。]
―昨日・連合―
[お疲れ、>>45上司に肩を叩かれればありがとうございます、と礼を述べた。
静かな所に思い当たらず首を傾げるも、クロロと共にどんどんと軍の本部から離れて行った]
これは、また……本部の近くにこんな場所があったなんて……。
[ここだけ存在する長閑な鮮やかな色合いの風景に一瞬心奪われた。クロロが花を撫でる仕草にも幼少期を思い出して心和ませたが、>>53クロロの言葉に表情を引き締め、>>69の人避けの配慮に目礼で礼を告げた。]
――はい、ご報告があります。クロロさんにも関係のある。
昨日埋葬した方々の話しを聞いていたのですが、
中にそれとは無関係な霊魂が混じっていました。
挙動不審な行動を目撃して武器を抜いた所、返り打ちにあったと。
どうやら帝国軍との争いとして処理されたらしく、まだ騒ぎにはなっていません。
その者は確かこの度、対帝国の物資や兵員の中継地点に派遣を受けたはずです。早く処理しないと兵站の流れを把握される危険があります。
[それから、風貌やその地点について細かい説明を付け加え、上司と処理を行うことになるだろう彼へと視線を向けた**]
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