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―闇の底―
[ふと香る花の匂いに足を止める。
どこか懐かしい香り。
いつの間にか手に握られている、あの頃にもらった『花』。]
…あの子もここに。
[足元に広がる眩しい花畑は夢か幻か。
その光に彼女の祈りを、願いを感じた気がして。
あの頃に戻れた気がして、目を閉じる。
――せめてここでは、エリィゼにもささやかな幸せを。
そう願ってまた、歩き出した**]
ー回想・孤児院に来た日ー
[魔法が全く制御できないというのは、クロロにとってどうしようもない問題だった。産まれて5歳の頃に魔力が発現したが、抑える方法は全く分からず。
他人に影響を与えぬよう過ごしてはきたが、近所の同年代の子供に友人になろうと握手を求められ、左手で応じ…相手を失神させてしまってからというもの。周囲のクロロへの当たりは一層きついものとなった。]
「どっかいっちまえよ、電気人間!」
「俺たちに近づくな!!」
[同年代の子たちには罵られ、石を投げられ。親にも接触を避けられた。…クロロはそれでも、笑って返した。]
ー僕が誰にも触れなければ、皆幸せになれるんだ。
[その、一心で。]
[そして三年後…孤児院に来た日。クロロが8になる頃の出来事だった。
外で一人で遊んでいる時に、こちらに転がってきたゴム製のボール。思わず受け止め、転がってきた方を見ると、持ち主らしき少年がかけてくる。]
「拾ってくれたんだ!ありがとう!」
[そう行って差し出す手にボールを渡す、その一瞬で…左手が彼の手に触れてしまった。]
ばちっ…ばちばちばちばち……!!
[一瞬の出来事。見も知らぬ少年が、ぷすぷすと体から煙を挙げながら白目を向いて倒れる。]
え…あ、あああ!!
[なんで。どうして。僕はゴム手袋をしていたはず。
繊維に穴があって、電気を通してしまったのだろうか。その結果、ゴムの内部に溜まり放出の機会が与えられなかった大量の電気が、少年へと流れて行ってしまったのだろうか。]
僕、僕は…!!こんな、つもり、じゃ
[ただ、少年には他の子供と同じように楽しく遊んでいてほしかった。そのためにボールを返した、だけだったのに。]
ー自室ー
[転移で直接自室に戻る。先程までの出来事を振り返る。大切な妹を殺し、その妹と仲のいい男の子をも殺した。失いたくない一心だったのに。
彼女に伝えたかった。所詮、宗教は宗教なのだと。そんなものに憎しみを抱いても何も始まらない。]
それだけだったのに…。
[自分の醜い本性を、見てしまった。憎しみを、抱いてしまった。一度に失ったものが多すぎる。涙を流し、ベッドに倒れこんだ。]
[…その後のことは、よく覚えていない。
その少年は命だけは取り留めたらしいが、未だに目覚めぬ植物人間のようになってしまったらしい。両親には今まで以上に避けられるようになれ、罵声を浴びせられ、恐れられ。
僕のせいなのに、家には毎日非難中傷を浴びせる声が届く。]
ねえ…お母さん、お父さん。
僕は、いらない子なのかな。家を出て行った方が、二人とも幸せになれる?
[そう問いかけた瞬間にびくりと肩を震わせた母の姿。なんで、実の親に恐れられることになってしまったんだろう。魔法なんて無ければ…せめて、能力を弱められればよかったんだ。
皆が幸せになれるならと、あまり考えず言った言葉はそのまま受け入れられてしまい。親に連れられて着いた先は様々な境遇の少年少女達が集まる、こ綺麗な孤児院だった。]
/*
あと寿強そう(>>*37)について
死ぬのも怪我も怖くない(寧ろ大歓迎)ので最低限の防御で戦える。で、ロッドの核になっている宝石が魔力増幅したりなんたらかんたらで身体的不利(身長とか体重とか)をカバー出来るかなーどうかなーって感じ
あとは相手が強ければ強い程テンション上がるとか、魔法の反動も喜んで受けるから底無しでは無いにしろ人より無茶出来るんじゃないかなーとか
自分がされて嬉しいことを人にも、と倫理観のズレで誰かを手にかけることも躊躇わないから動きは速いかもしれないなー程度
(他に考えたのは他の人と被るから独り言で昇華)
戦場楽しい!できりきり働いたから昇進早かったけど、仕事は出来ないし専門外の魔法(治癒他)は苦手、ついでに言うと生き残ろうって意思が弱めだからいつか絶対死ぬ
まで考えてすっごいどうでもいいって気付いた
*/
ー回想、孤児院でのその後ー
[孤児院では、常に鉄パイプを持つようにしていた。電気をため続けるのが…一番危険だから。
右手なら誰かに触れても平気だとわかってからも、極力人には触れないようにしていた。]
[そうして孤児院に入ってからも塞ぎこんだ日常を送っていると…声をかけてきてくれたのは、一人の少女。いつものように夜中抜け出して、花壇のそばの木陰にいるときだった。]
「うわぁ…ここ、夜にくるとこんなに綺麗なのですね…!」
[君は僕が怖くないのかと問うと、どうして?という風に首をかしげる。こんな風に接してくる子は、他にはいなくて。
エリィゼと名乗るその少女もクロロと同じく花が好きらしい。
その日はエリィゼとたわいもない話をして…クロロが孤児院の中で少しずつ明るくなって行ったのは、それからだった。]
[初めての邂逅を得た少年は、目覚めるなり図書室に向かいました。倒れていたことも寝ていろと言われたこともすっかり頭から抜け落ちてしまっているのです。
児童向けの絵本から専門職の者が読むような分厚い本まで、隅から隅へと目を走らせます。どれも人狼伝説が主題のものでした。
少年はすっかり人狼に魅入られてしまったのです。]
……無い
[何日も何時間も掛けて図書室にある分だけの伝説を調べました。けれどどんな本を漁っても、あの夜人狼が自分を食わなかった原因は見つかりません。当たり前です、人狼にだって個性がありますから、その一瞬に何を考えたかなんてわかるわけが無いのです。
わからないとわかれば、少年は次の調べ物を始めました。人狼の生態と、ーー人狼になるための方法を。
なってしまえば早かろうと思ったのです。同じものになれば少しは理解出来るだろうと。]
……これ、これなら…
[狂気。人を人成らざる物に変えてしまう一つとして挙げられた原因でした。他にも遺伝子や病気だという説もありましたが、少年は健康そのものですし両親はどちらも代々魔法使いの家系です。少年が人狼になれる可能性は、「狂気」という曖昧でぼんやりとした形の無いものだけでした。]
[少年には元々自分がおかしいという自覚がありましたから、これならばと意気揚々とその時を待ちました。瞳の色が元よりもずっとずっと紅く朱くなることを、牙が尖り爪が鋭利なものになることを。
人の与り知らぬ未知の力は、少年を愛してはくれませんでした。
少年は歪んではいましたが、それは狂気と言うにはあまりにも軽く些細なものだったのです。
そしてそれに気付いたその日から、彼は更に人狼へ魅入られるようになったのでした。
自分の持ち得ない狂気を宿す、姿も知らぬ誰かのことを愛するようになったのです。]
ー翌朝・自室ー
[泣き疲れて、1日中寝てしまっていたようだ。]
…はぁ…
…報告くらいしないとダメよね…。
[壁にかけてあった銃をホルダーに収め、弾薬を補充する。16個のマガジンと、合計651発の弾丸を、弾薬ケースに詰め込んだ。]
クルークのところに報告でいいのかしら…?報告っていうのも可笑しいけど
[クルークの元へ転移した。]
ー再び、闇の底ー
[…僕が人と接することができるようになったのは、全部エリィのおかげ。あの後、少し顔を赤らめて嬉しそうに渡してきたチューリップをもらった時は、本当に嬉しかったなあ。]
…花の、香り…?
[行くあてもなく歩いているとふと漂ってくるは花の香り。エリィの顔が浮かび、胸に手をあてるもそこにあるはずの花はなく。]
貰った花は置いてきちゃったってわけか…。
…うん、行ってみよう。
[花の香りを頼りに進む。エリィがいるかもとか、そんな考えはなく。(行かなければいけない)そんな根拠のない強い思いが、クロロを動かしていた。]
[匂いが強くなるにつれ、段々と足が早まる。最初は歩いていたのが早足に、そして駆けるように…最後には、必死で、全力で駆けていくクロロの姿]
[ただ、それより考えても詮無いそれを思考するより、先に考えるべき事は有って、一旦セシルの事は頭の片隅へと。見張りの凍て付く様な視線を受けながら、獣からアレクシスへの共有する記憶が無い分、困ったように、ぽつりと。]
…さて、どうすれば良いんだか。
[グレンが居るならともかく、居ない状況で放り出されて。其処は内の獣の関与する所では無く。抱えた最小限の荷物と共に悩んでいれば見張りに不審がられたに違いないだろうが。]
[…ふいに発生した突風に、思わず目を閉じる。ふわふわとした、慣れ親しんだ花の匂いと、頬に何か欠片があたっては飛んでいく感触。
目を開けると、そこには。]
…花、畑…!?
[先程まで薄暗い空間を歩いていたのが嘘のようで、ここ一帯だけ何故か明るく。咲き乱れる花々に、舞う花弁。広々とした花畑は、中心にいくにつれ、チューリップの本数が増えていく。
その赤いチューリップを目で追うように視線を移動した先には。生前、かつての仲間を殺そうとしてまで、生き返るのを願った…大切な少女の姿があった。]
エリィ…
[この花畑はエリィが造ったものなのだろうと思い至ったクロロは、エリィに近づくと側に座り、赤いチューリップを一本摘み取り、花を持ったまま、エリィの手に重ねる。]
お疲れ様、エリィ。
こんなきれいな花畑を…ありがとう。
[だいすきだよ、と。その言葉は音にはせず口の形だけ作って…孤児院を離れてからは一度も見せなかったような、優しい笑顔で、そう言ってエリィの手を撫でるのだった。]**
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