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―回想/4d早朝・拠点―
[獣が降り立ったのは、拠点の裏手。
見張りの余り居ないポイントは有る程度アレクシスを介して知っている。記憶の共有は獣からアレクシスは流れないがその逆は流れる様になっているのだった。其れは未だ、行方不明扱いになる前の事なので見つかっても良いと言えばいいのだが――、現状単独で動いた以上は厄介な事になるだろう。]
(―――いっそ全て喰らって潰してやるのも一興だがな)
[そんな物騒な事を考えながらも実行は動きにくくなるだけの為、実際にはしやしないが。流石に狼の彼の方が魔力も戦闘力もあるのだが、魔力は有限。特に拠点では多勢に無勢ではあって。
人の形――アレクシスの姿に戻れば、その瞳は赤味を帯びた金。但し姿はアレクシスのものと言えど、本体の意識が無い以上は中身にある人格は狼のものの儘であるが。出来るだけ警備の少ないこの時間に、用意を済ませてしまうべきだろう、と人に見つからない様に、自らの執務室へと向かう]
―4d早朝/執務室―
[誰にも気付かれる事無く部屋へと向かえば、胸ポケットから鍵を取り出しては一番下の鍵の付いた引き出しを開けて。取り出したのは古びた本とノート。]
(………破り捨ててやろうか、)
[それを獣は冷たい眼差しで眺めながら。
古びたノートに書かれたのは、呪いの解き方。其れでも書きかけの文字列――術式は未だ未完成である事を示していて。根底に支配があれど、自我があるのは変わらない。多少――無理をして逃れる事も出来ると言えば出来るのだ。その分ダメージは入るのだが。
もしこの式が完成してしまえば、アレクシスが望むならば獣は消え去るだろう。最も、他の人狼と化している者にとっては有効なのかは分からないが。暫くそのノートを見つめては獣は無言で近くに有った鞄に乱暴にノートと本を放り込んで。
ふと、A地区の方へのある方角へと視線へ向ける。窓はあれど、勿論見える事などは無いが。先程は特に追おうとはしなかったが――、一つの同胞の気配が消えている事に気付いたのだった]
(……魔剣に呑まれ――、
挙句の果ては愛する者の死に怒りに任せて狂って逝ったか。
――――――――――――全く、哀れなモノだ)
[其れが性質であろうか。
大方同胞の気配や様子には、何となく分かるのだ。
少し前の、夜の散歩で出くわした仲間の事を思い出して。
既にクロロが魔剣に呑まれている事にはアレクシスは知らなくても、
獣は知り得ていたが。後天的な人狼である彼ともう一人。
彼らとは先天的な人狼である自分とは違う、
と壁を作り突き放したが――、]
[――こういう場面になると、
不思議と憐れみの様な情が生まれるのだった。]
……ふん。
いつだって弱い者と自らの感情に支配された者は消えやすいからな。
[淡白な口調でそう言いながらも。暗い部屋で一人、呟かれたその声の感情の奥深くを知る者は居ない。]
/*クロロがこんな事を…
【赤】 クロロ
今後どこかでコトブキさんが人狼を見てうはうはするシーンが見たいです!とアレクセイさんとミツルさんに無茶振りして…(震え
今、気づいたけど…ここでもアレクセイ…
*/
/*あっ…()
多分クロロのアレクセイが何処から来てるか分かる気がする。
というか自分でもクロロのせいで打ち間違える件。*/
/*現在
連合国軍→ミツル、コトブキ、セシル
帝国同盟→クルーク、シエラ、千早
完全独立組織→アレクシス、グレン
こんな感じ?*/
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