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/*かれこれ二時間悩んでる。腹減ってきた。
グレンに気持ちが寄りつつ、ロルが進まない。
うーん、灰荒らし申し訳ないけど悩むこれwww*/
…帝国が化け物の力を求めてるだけでも別に良かったんだよ。
昔みたいに拒絶されるよりか、さ。
[恐らく二人は知らないで有ろう、そのトラウマに。
其れでも過去の記憶が叫ぶ様な罵声は聞こえて来る事は無く。
その叫びの熱は、何処か薄れ始め、からん、と手から零れ落ちる剣。
暫し待っても何よりも怖がった拒絶が無い事に、
張り詰めた心は拍子抜けしたかの様に――、
全身の力が抜ければ、地面へと膝を付いて。]
[歪んだ重力法則が緩やかに元通りへと戻る。
一歩、また一歩、と近寄る足音>>12にも顔を伏せた儘で。
それでも人の温かさの残る手に触れられては、恐る恐ると顔を上げ。
守りたい、と言う声には何処か情けなさを感じながら。
化け物としての自分ごと――自分も化け物になると。
受け入れようとしてくれる彼女の手を自分の弱い心は思わず縋る様に掴みそうになる。
神の敵どころか――彼女が救いの光にさえ思えたから。]
(置いてかれたなあ、)
[嫌われたくないというのに、結局孤児院を去ったのも自分。
それでいてやはり嫌われたくないと願った自分は
大した自己愛のエゴを抱えているものだ、と零すは自嘲。]
[がしゃん、と地に墜ちた銃を、視線で追う。
求められた答え。眼前にあるのは三つの道で。
全てを受け入れてくれる、セシルか。
それともあくまでも「人間」としての自分を信じてくれる、グレンか。
もしくは、このまま利用される為だけに帝国に留まるか。
そんな明確に、直ぐ答えが出せる様なものでも無かったけれど。
――どれくらい悩んだかは分からない。
数分だったかもしれないし、数十分、否数時間。
恐らくはたった数分の事なのだろうけれど。
酷く長く感じたのも、また有って。]
[再び下げていた顔を上げれば、
その双眸は今の彼のモノと同じ、金の色を示していた。
地面から膝をついていた体制から、再び地面に立てば、
先程の消え入る様な声とは対象的に、凛とした声で、
セシルとグレンを交互に見つめてから――、
――自らの親友の方へと振り向き、
着ていた帝国軍である事を示す黒衣のコートを脱ぎ捨てた]
………答えてやるよ、グレン!
お前の命なんか要らない。自分の命は自分の為に使え。
……確かに、俺が化け物である事は変わりない。
いっそセシルに全て受け止めて貰って――。
……一緒に化け物になるのも、良いかもな。
[一瞬、俯いて。握った手に力が入るのを感じる。
すう、と一息置く様に深呼吸をして。
それから再び、言葉を紡ぐ。]
(――でも、それじゃ、駄目なんだよ)
……でもな、セシルに守って貰って。
それじゃ、情けないって今更だがよ。…駄目なんだよ。
――化け物を抱えても、俺の心は化け物のモノじゃないから。
(『自分が化け物で無いと言い張るのか?結局お前は、『そういうもの』でしかないというのに、)
[心の中で、誰かが嗤った。でも、それでも。だからこそ。
自分の心は、人間のものだと確信出来る。奥に潜む声こそが化け物で。
同じかも知れないけれど。別なのだ。
そう思えば――、いつの間にか身体の獣化は収まって再び人間として彼を取り戻していた。完全に暴走は未遂で終わっていて。。]
……もう居場所が無いなんて言わない。
俺はこんなでも、『人間』で居たいと思う。
お前が『人間』の俺を信じてくれるって言うなら――。
――俺も、お前を信じるよ。グレン。
[何処か吹っ切れた様に、悪戯っぽく、にやり、と嗤って。
それは昔とも、先程迄の歪なものともまた異なっていた]
……俺は女神なんて最初から信じちゃいない。
それにこんな身体だ。神の敵でもなんでもなってやるさ。
[それから一つ頷いて、]
…ああ。もう勝手にどっか消えたりしねえよ。
――ほら、格好良かったのに最後に震えちゃ決まらねえだろ?
[そう茶化しながらも、グレンの手を取る事に決めて。
セシルの方へと再び向き直る。]
……悪い、セシル。
――俺は組織の方に付く事にする。だから、その誘いには乗れない。
…セシルは、連合の方から…、動く気はねえんだよな?
―闇の底―
[腕の中に収まった彼女は、小柄で、思っていた以上に華奢に感じられた。強く抱けば壊れてしまいそうな気がして、腕に込める力は、そっと緩やかに]
面倒くさいだなんて、
思ったことは、ありません。
……仮にそうでも、貴女なら、許します。
[冗談交じりにそう告げて、顔をあげた彼女を間近で見つめ返した]
涙を流す貴女も、綺麗でしたが。
やっぱり、ツリガネには、笑顔が似合います。
[最後にそっと頬に触れて、彼女を腕の中から解放した]
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