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[銃をホルダーに収めた。]
慈悲なんかじゃないわ。貴方は、大切な妹だから。
お願い…帰ってきて…?
[手を広げ、笑いかける。刀を引き抜いたクロロを見る。]
貴方も、一緒に。大丈夫。私が護るから…ね?
アレクシスは、エリィゼ を能力(襲う)の対象に選びました。
― 朝・医務室 ―>>89
[彼の何気ない優しさが嬉しかった。そんな、改まらなくていい。独り言として聞いてほしい。そう前置いて話し始める。]
昨日……司教が殺されたんだ。変わり者の僕に理解のある、いい奴だった。あいつと話したり笑ったりすることは、もう出来ないんだと思ったら………心が削り取られた気分だった。
どうしようもないよな。自分で散々他人の命を奪っておいて、今更こんな風に思うだなんて。理不尽に奪われたことに憤るだなんて。……一体どんな顔で、僕はエリィゼに叫んでいたんだろう。
[冷たく見据える彼女の表情を思い出す。数日前グレンが言っていた、帝国に恨みを持つ人間はやはり彼女のことだった。彼女が"ティナ"と叫んだ、張り裂けるような響きの篭った声が、まだ耳に残っている。自分もあんな声を出していたのだろうか。]
何でグレン君が……、
[それはグレンがこの地にいることではなく、この場に割って入ったことへの戸惑いだろう。
此方へと向けられた銃口に死者の兵が銃口から庇うように1体動く。]
、……漁夫の利を狙うなら、出てくるのが早いし目立ちすぎじゃない?
[アレクの方へと視線を流せば、>>107グレンの登場により大きな隙を見せた相手がいる。
自分の時とは全く違う反応。覚悟を決めていなかったからだろうか。そう思いたいとどこかで思った。
加えられるべき攻撃はアレクへと加えられない。]
何でそんなに帝国にいたいのか、グレン君は聞きたくない?
私はどうせなら殺される相手には決意が欲しい。
アレク君が帝国でどう言われてるのか、思われてるのか、私は知ってる。グレン君もきっと知ってる。
私はお兄ちゃんと私の為に連合にいる。アレク君は何で帝国にいたいの。
ずっと分からなかったんだ。悲しい、悲しいと、人が涙を流す意味が。
[一面の死体を焼く炎に背を向け、彼の兄の遺品を携えたセシルと歩いた時を想う。彼も結局は、僕にとっての世界の外だったのだろう。だから、激情に駆られることもなかった。
もしかしたら、セシルの涙を見て気後れしてもいたのかもしれない。僕みたいのが、並んで泣いていい訳がないと。]
生きている実感がなかったのは当然だ。自分とその周りの必要なモノだけを掻き集めて作った、ささやかな世界の中だけで、僕は満足していたんだ。
まるで、あの小さな手鏡の中、虚像の世界で一人蹲っていた時と同じ。
[その外のことはどうだって良かったんだ。神様気取りで枠の外から、何も感じずに眺めてた。]
…その鉤爪で私を切り刻むのかしら…?
優しい貴方に、そんなことができるかしら。
[笑って見せる。今の彼女なら、できるかもしれない。それでもーー信じたかった。最低限の防御用の魔法はかけてある。それが発動したなら…足でも攻撃して連れ帰ろうなどと甘いことを考えつつ。]
護る?
[その一言>>117が、自分の中の何かを爆発させた。
気付けば浮遊していた刃は千早に向かって飛んでいき、ただやり場のない怒りを叫んだ。
千早も、かつての仲間皆が悪いわけではないのに。
それを理解して、じゃあこの感情はどうすればいい?]
うるさい!帝国の人間に護られるなんてお断りだわ!
誰がいつ護ってほしいって言った?ティナを奪った軍の人間に、誰が!
――うんざりよ。
[涙が溢れる。けれどそれに気付く余裕などなかった。
喉が痛むほどに泣き叫ぶ。そして、投げかけるは彼女との思い出さえ否定しかねない言葉。]
こんなくだらない姉妹ごっこ、もううんざりよ!
[彼女はそれにどう反応しただろう。我に返って、息を整えようと胸に手を当てる。]
[そういえば、あの手鏡もグレンに所縁のある品だった。この前、僕の見つけるものに期待すると言った彼の瞳>>83を思い出す。今更理解したのが、こんな簡単でどうしようもないことだったと伝えたら、彼は笑うだろうか。]
あの時は暴走する程の怒りばかり感じていたけど、今はただ悲しいんだ。あいつのいないことが。
[死して尚、あいつが僕に語りかけているのかもしれない。戦わないでほしいと。慈しみの心を持てば、戦争はなくなる筈だと、甘いことばかり言っていた彼。]
夢枕にあいつが立ってたのかもしれないな……
[普段なら絶対信じないことだ。でも、今は胸に馴染む。あの日街を包んだ赤い炎と、今は亡い彼の顔が閉じた瞼の裏に揺らいで消える。
休息は終わりだと誰かが告げている。心は感情を蓄えて重く、そして安らいでいた。]
[どう考えても此方が悪いので、(そして怖いので)、抵抗などできるはずもない]
痛つつつッ、ご、ごめんな、ひゃい。
[見事に頬は真っ赤になった。
痛いのは未だいいけど、この赤い痕は妹へなんと言い訳しよう]
僕、おかまさんを見るのが初めてで、つい。
[言い訳にならない言い訳は、火に油か。
場合によってはもう何か所か赤い痕を増やしながら、その日は退散したことだろう]
[そんな出来事の、数日後。
おずおずとアルフの前に再び姿を現す少年の姿があった]
アルフさん。
…先日は、お騒がせ、しました。
[予行演習を繰り返したので、流石にもう言い間違えることはなかった]
仲直りをしてもらえるか、分かりませんけれど。
お詫びの品を、お持ちしました。
た、大変に、失礼なことをしてしまいまして…。
ごめんなさい。
[渡したのは、2(3)
1:手作り紅茶クッキー
2:*09西表山猫*のぬいぐるみ
3:white◆色のリボン]
[相槌を打たせる間も無く、気づけばとうとうと語り続けていた。すっかり自己完結してしまって、彼を置いてけぼりにしていたことに気付いて、恥ずかしくなる。]
あ、と。長々話してしまって………変なこと言ってごめん、ジロ。変人なのは元々自覚してるけど、その……
[言葉が続かない。もしかしたら顔が赤くなってるかもしれない。こんなつもりはなかったのに。調子が狂って黙り込んでしまう。彼はどう思っただろうか。]
[刃が飛んできた瞬間、防御用の一方通行の空間魔法が発動する。方向は、エリィゼの右側ギリギリ。一つも当たらずにあさっての方向へ飛んで行く。]
…姉妹ゴッコ…
…あなたにとってはそうかもしれないわね…
[仕方なくホルダーからディーヴァのみを引き抜く。]
殺さないから…。
『ディレクトリ・ポート』
[彼女の武器を撃ち抜こうと、引鉄を引いた。]
隻眼の ミツルは、エリィゼ を能力(襲う)の対象に選びました。
セシルは、エリィゼ を投票先に選びました。
隻眼の ミツルは、エリィゼ を投票先に選びました。
[>>113、>>119漁夫の利を狙うグレンの言葉に、返すセシルの言葉。
降りかかるべき攻撃が無い事に気付く事も無く。また、赤と金の間で不安定に色が揺らめき始める。心の揺れは顕著にその瞳に現れ。]
―――ッ、俺が何の為に!何処に居たって関係無いだろ……!!
[抑圧されていた感情は一気に熱の籠った叫びへ。
のしかかる重圧が不安定なモノへと変わりながら。見られたく無いと願った者が――其れも深く自分が何処かズレた存在だと再認識させられる様な姿で現れれば、その内の衝動すら感情の方が凌駕するも――制御から魔力が外れかける。
其れこそ、決意の差、であろうが。幾ら自分を律したって、そもそもの心の部分は其処まで強くも無く、寧ろ脆いもの。再び問い掛けられる声に、重力場は不規則に変動しかけ。
恐らく、こんな感情を発露させたのは二人の眼前では恐らく初めてであろう。孤児院に入った当初は、其れこそ頻繁にではあったが]
……どうせ俺には帝国しか居場所が無いんだッ…!!
少なくとも帝国は俺を受け入れてくれたから!!
――他に俺みたいな存在、何処も行く所なんか無いんだよ…!
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