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―集会場―
えー…面白いのに。
…毎日飲んでるもん。
[少し背伸びしながら、ふてくされた口調で呟いた。
120センチの身長ではつま先立ちしても遠く及ばず。
ハンカチを貸してくれると聞けば、嬉しそうに了承しようとして、両手がふさがっていることに気付いて断った。]
え?だから、アレだよ。
蛇腹?じゃない奴。あのーびーってやらない奴。
びーって。
[たまに足元を気にしながら、
広間を進んで]
…ただのぼろきれなのかな?
[颯太の手をライトで照らしながら、見つめている]
んーにゃ、あんたは可愛い後輩だよ?
だけど、その野放図に伸びくさった背丈はいただけない。
せめて、先輩に遠慮して、もう10cmほど低くあるべきだ。
[ぷうっと煙と共に無茶を吐いて、多美に視線をやる]
というか……、
ブーツとか履いたら、斎藤より大きいんじゃないのか。
[無遠慮に、両者をじろじろ見比べる]
東吾…今、あたしが変なこと言ってたら、笑っていいけど…
ここ…マジで、ヤバいって…。
[これは、あたしだけが見てる幻覚なの…?
真子がこんなに怯えているのは、同じものを見ているから…?
どこから現実かわからなくなりそうな中で、微かに感じていた東吾の騒がしい気配すら静かになった空間が怖くて、近くにいるはずの東吾に動けないままで話しかける。]
ううん。何でもないの。
[そんなものいるはずないと自分に言い聞かせる]
さっ、行こ。
[私も怖がりだなあと、馬鹿馬鹿しくなった]
むー、身長はどうしようもないじゃないですか。
[不満気に言う]
私の親戚はみんな背が高いんです。
案外高過ぎるのも困りものなんですよ?可愛い服が似合わなくなっちゃいますし。
[昌義にはちらりとだけ目をやって、くすりと笑った]
可愛い服ねえ。
背が低くても、興味がないとこんなもんだよ。
[と、自分の格好を指したあと]
……ま、先行った連中と合流しよか。
これだけ周りが静かなんだから、直ぐにめっけられるでしょ。
―集会場・大広間―
[颯太の中で御曹司のイメージが少し変わる。
英裕だけが違うのかもしれないが]
もしや将軍様も?
必殺仕事人の方が好きだなあ。
偉い偉い。
[ハンカチを頭の後ろで括れば簡易マスクになると思ったが断られれば素直にハンカチを貸すのは止め、頭を撫で褒めるだけにした。]
び、びー?
…………分からん、英裕君。
[うまく想像が出来ず、クエスチョンマークを頭の上に無数に浮かべて]
えっ ってか美奈…さんって院生さん!?
ちっちゃいし、おない(同い年)だと思ってた〜。
[さらっと無意識にコンプレックスを突き刺す。
それなりに知合いではあったが、年上だったのか。]
アタシは夜更かしは絶対ダメです〜
そっかー、タイヘンなんだ?大学院…
[そして、それでも基本タメ口は直らない。]
どうだろう ねえ。
…………。
[埃が舞う中、布の表裏をあらためる。
カーテンでは無さそうだったが]
この布は汚れているみたいだね。
それとも紋様かな、英裕君はどう見える?
[懐中電灯に照らされ元の布の色が分かり難いが、経年劣化した褐色が見え]
え、マジで!みんな行っちゃうの!?
や〜だぁ、置いてかないでよぉ!
ってか、やめましょってぇ!
[車内にいた皆が村へと向かうなら、
慌てて後ろから追いかけていこうと。
本当に関わると面倒くさいギャルである。**]
[古びた廃屋の風景。その空を、ただ見つめる2人。]
……はあ?
[自分には見えない"何か"に怯える2人に、自身の恐怖と高揚が、急激に冷めていくのを感じた。]
……ごめん、何言ってっかぜんっぜんわかんない。
何か見た?何?黒髪?定番すぎんっしょ。
[ケタケタと笑いながら、"何か"を聞き出そうとする。恐怖心はすっかり失せていた。
露瓶の訴えかけ>>273も笑い飛ばし、何かから視線を逸らすように目を伏せる真子>>276の様子に、
怪訝そうな顔をしながら、ふとある可能性に行き着く。]
あ、もしかしてこれ、ドッキリだったりするん?そーくんもしょーたも離脱するしさあ!
車に残るーとか言った奴らとかもまとめて、ドッキリ大成功〜!って札持って突入してきたり……
2人もグルなんじゃん?……ってワケでもないって?
[明らかに様子のおかしい2人にそうまくしたてて、自身は未だ揺れる縄>>276へと視線を向けた。]
必殺仕事人もかっこいいよね。
でもやっぱりみとこうもんのほうが明るくて好きだな、ぼくは。
[時代劇に限らず、ヒーロー物や探検物の映画や漫画はどれも好きだった。
とにかく、窮屈な雰囲気で無くしがらみに囚われる事もなく、わかりやすくすかっと悪いやつを退治してくれる人たちが大好きだった。]
え、えらい?
よく分かんないけど…ありがと。
[びーという説明がよく分かんないといわれると]
だからぁ、
上の方と下のほうをつまんでびっと伸ばす奴がある…でしょ?
そうじゃない、ぺらっぺらの奴。
[少しもどかしげに必死に説明するが、すればするほどよく分からなくなっていくような]
窓じゃなかったか。
[少し残念そうにつぶやいて、颯太に問われれば]
んー…?
[また少し咳き込みつつ、自分が照らしている布をじぃ〜っと見つめた]
んー…
…んー…。
わかんない。
でもこの色…もよく分かんないけどたぶんおばーちゃんの色な気がするから、柄物かもね。
[色々と端折った結論。
英裕にはおばあちゃんと言えばやたら褐色、および紫を好み柄物を多用するという認識がある]
うーん、やっぱりさー、年季入ってるよな、これ。
[見なかった強みか、好奇心の強さからか、同行者の声や怪奇現象も無視して、ずいと縄に歩み寄る。
無残にも千切れ、2つになった縄。ここで、人が、死んだのだろうか。]
なんかさー本物でもすげーしさ、悪戯でもさー、ここまで作り込んであんのって、なかなかじゃね?
[ムクムクと、好奇心ばかりが首をもたげる。それはもう、抑えきれないくらいに。]
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