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……。
『きづきはじめて、くれた…?』
[震える手は、一度露瓶を強く引き寄せたかと思えば唐突に突き放した。小さく「露瓶ちゃん」と呟きかけた気配は、すぐに消え失せる。
すうと一息を吸い込んだあと。
わずかばかり取り繕う事さえ放棄して、“女”が苦しげに冷やかに生者を見つめた。淡雪と、多美とを特段に睨み]
……颯太?
っていうと、三神か――……!
[闇のなか、懐中電灯の主が口にした名に、僅か間をおいて理解する。
あの、あんなものを持ち出した張本人。麻賀によれば、あれを素晴らしいと――]
――待って、ヘタに近づかない!!
御曹司 高山英裕は、怖がり 白砂真子 を投票先に選びました。
― 社 ―
[翔太に肩を揺すられ]
ぅ…、ぅぅん。
もう朝? ……じゃない。
[呟きが口から洩れ、すぐ眩しそうに目を細めたが]
え、暗………夜?
え、廃村……に来た…… ………え?
[ぽかんとし、次に戸惑った声を出した。]
お、い、で。
[浮足立つような足取りで。鼻歌でも歌い出しそうな、そんな風に。]
こっち。
[その手を引き、歩く。向かう先は、大切なものが眠る場所。]
いるじゃん。ここに。一緒にいるじゃん。
……な、あーぶくたった、にえたった、は?やったことある?
ほら、大事なものはさ、
[つながりのない話題。唐突に歌う。]
鍵をしめて、大事にしまっておかないと。
――ようこそ、あたし達の村へ。
ずっと歓迎してたって、気づいてたかしら。
そう、ずっと待ってたわ…。
踏み入ってきておいて、何の代償もなしに帰れると思っている?
揺らしておいて、掻き回しておいて、「ごめんなさい」で済むとでも?
ねェ――いかないで。
一緒に、いきたいの……。あなたたちだけ、なんて。
許すはず、ないでしょう…?
[生きたい]
[逝きたい]
[――行きたい。シアワセな過去を取り戻して。またあの頃へと]
[周辺を取り囲むように、人魂が舞い踊る。もがくように。身を捩るように]
/*
我々のやっていることがしまっちゃうおじさん(by『ぼのぼ○』)を髣髴とさせる。
あの話も十分ホラーだとは思います。
[もぞりと身を起こしかけようとしたが]
………、え。
え?
美奈サンも、ここに… って、埃っぽ。
[けほけほと咳き込む。
床に転がっていた所、床に積もっていた埃などを吸い込んでいたようで]
ええと?
[軍手を嵌めた手を目の前に翳し光を遮ろうとし]
…………。
[状況把握に務めようとする。]
[おいで。
そんな誘いに、恐怖を覚える。
手を引かれ、歩き出す。
懐中電灯を持っている手を塞がれ、目の前を照らすことも出来ない暗闇の中を]
いないよ。東吾にーちゃんは、こんなことしない。
[脈絡なく始まる話]
し、しらない。
っていうか、何?何の話?
[返しても離しても、どうせ言っても無駄だから]
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