情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
[高らかに、笛の音が鳴り響く。抗えないほどの音の中で、寂しげに、決意を決めた]
…なあ、レリア。
やっぱり、俺は、ここにいたいよ。
生きてれば、新しい出会いもある。傷も癒える。
けど…楽園に行ってしまったら。
天国か地獄かはわからないけど。新しいものには出会えない。
レリア…もう遅いなんてことはない…
やり直そう、な…
[レリアの肩を抱きしめようとして…手は空を切った。レリアが後ずさるのを、ただ見つめている]
[俯く。右手が腰元のポシェットにかかる。]
でも……わか、った。よ。
みんな。私なんかと一緒には行きたくないって。
そういうこと、なんでしょ?
[喉の奥が熱い。ぎゅ、と声が押し込められる。
いやだ。泣いてるだなんて気付かれたくない。
そんなの、悔しいよ。]
よく……わかった。だから。
[更に強くなる笛の音。
そしてレリアの言葉。
心が折れそうになる。
─もう、それでいいじゃないか。と]
取り戻せないモノがあるんです。
後悔も、悲しみも、それがどんなに理不尽であっても。
本当に、楽園が幸せになる世界だというのなら。
この世界が狂っていて、間違っているというのなら。
貴方が、ご両親が会いたがっている、お兄さんは。
どうして、この世に生まれてきたんですか!
貴方達が取り戻したがっている思い出だって、この世界だから、生まれたものなのに…。
思い出して下さい…。
貴方が間違っていると言う、この世界で紡いできた、貴方が望んでいる家族四人が揃っている日々を。
ちゃんと…あるでしょう。楽園になど逝かなくても。
貴方の中に…。貴方だけが紡いできた物語が!
[笛の音は軽やかに脳を満たす。
頭痛がする。普段なら倒れかけそうになるほどの、痛み。
だけど今、倒れてはいけないんだとふらつく体を支え言い聞かせて。]
[幸せへの矛盾。
逃げてすら出会え幸せだという男。微笑には、顔を歪ませた。]
馬鹿が…お前だって、苦しみを越えた幸せを、ちゃんと知っているんじゃないか…。
[泣きそうに、なって。]
この世界のルールを無視した世界は、私たちが住める場所にはならない。
幸せと不幸せがあり、表と裏があるこの世界でないと、人は人とは成り得ない。
1+1が3になる世界では、私たちが歪んでしまう。
[姉妹の名と、哀しい想いをするのが当然と。
言い放つ娘を見据え首を振る。]
違う、そうじゃない。アンジェラにも、ソフィーにも、幸せになれる道があった。
だけど、二人は選べなかった…。
[幸せになれたはずの、姉妹を思い出して。]
[肩にかかりかけたレオの手をかわし。]
[哀しげな瞳で、笑った。]
いいよ。無理しなくて。レオは、ここに残ればいいよ。
元気で、ね。
[ポシェットから銀のナイフを引き抜く。それは3度目の再会。]
遅いというのなら、全部が手遅れです。
どんな事だってそうです。
お兄さんはもうこの世界にはおらず、ソフィーとアンジェラは死にました。ポーラもご両親も、楽園にいってしまったかもしれない。
けど、貴方はまだここにいる。
そして、貴方がここに居続ける事を望んでる人だって居る。なくしたものは取り戻せない。けど、新しいものを手にすることだってできるんです。
[そう言って、鳴り響く笛の音に、頭に突き刺さってくる音に耐えながら、ふらふらとレリアの手を掴み、レオナルドの手と繋がせる]
ほら…ね。
[そう告げて、二人の顔を見て微笑む]
…幸せにおなりなさい。
[その一言を、笛の音に負けないように振り絞り、その場へと倒れこんだ]
[お別れの言葉を。それぞれに。静かに。微笑んで。]
思い出だけじゃ生きていけないんだよ、ドレッセンさん。
思い出をくれた大切な人は、もうこの世界にはいないんだから。だから、無理なの。
ねえ。ノア。
歪んでもいいよ。私は。
選ぶまでもなく。当たり前に、しあわせになれる世界が、いいの。
[笛の音が彼女を誘う。]
[レリアの悲しげな瞳をみつめていたが…
空を切った手が、つながれた。
ドレッセンにつながれた手に、ただ祈りを込めて]
レリア。行くな!
[その手を引いて、抱きしめようとする]
[唐突に繋がれた手に、はっとして手の主を見上げる。]
[けれど。]
――― ごめんなさい!
[振り払った。]
さよなら。レオ。
[にこり、と笑う。]
[ナイフは、少女の胸へと、垂直に。]
当たり前の幸せなんかない。
お菓子を食べなくても甘いと感じる世界では、お菓子の意味がなくなってしまう。
幸せも、それと同じ。
[だから尊くて、皆が欲しがって。
大切で愛しいものなのに。]
[取り出されたナイフには、動けなくて。
でも倒れるドレッセンに思わず駆け寄って。
垂直に落とされるそれに、目を見開いて。]
レリア―――!
[名前を、呼んで。]
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新