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[クァルトゥスの義手の傍。寄り添う女が有る。
蒼ざめた膚を持つ女神──呪縛を示す暗赤色のタトゥーと、拘束された手足、ぴたりとした鎧に隠された目元が生々しい。
唇は膚よりも蒼く、何かを待つ様に薄くひらかれている。
その姿は、誰に見えるとも知れぬ。
女神を捕えたクァルトゥス自身にさえも──。]
[くすり]
[ジュアンは、笑う]
……さて、と。
せっかくの帰郷です。
あなたの元にでも、行きましょうかねぇ……
―――……《瑠璃姫》。
[ぼろぼろになった服はそのままに、ジュアンは青玉と琵琶を手にして歩みを進める。迷うこと無く、或る場所へと――…*]
貴方の様な人が、命乞いの為の方便を云っているのなら面白いが。
[肩を竦め、「醜い姿をさらしたく無いだとか、その種の動機で」と小さく付け加える。]
根拠…か。
[軽く肩を竦め、]
証拠は無いな。
だから、貴方が私の言葉をどう評価するかに掛かっている。
ただ、アーヴァインが襲撃者であったのは、貴方は確認しているのだろう?
その情報を私が事前に知っていたことは、傍証にはなり得ないだろうか?
今貴方に嘘をついて命乞いしたとしてもそれは意味が無い……
どうせ貴方は私が候補者であろうがあるまいが、それに斟酌せずに私を殺そうとするだろうから。
……しかし。
貴方が私をどう評価していたか、少し分かったような気もするな。
[くすり、とさも可笑しいことであるかのように笑った。]
おかしいと思わないか、クァルトゥス。
何故貴方が、六大諸侯に陥れられ、地の底に封じられた筈のその貴方が、辺境の伯爵とは言え、領主の後継者候補に選抜されるのだ?
勝者は、故ヴァイイ伯の城で見届け人のバティン公爵と面会し、承認されて初めて正式な後継者と認められる。
つまり貴方がこの闘いで「伯」の地位を手に入れようと思えば、城へ行くしかない。
傍証か。
それを信じるには──、クックック
私自身、日頃の行いが悪すぎる。
アーヴァインを戯れに貴方がそそのかしたと考える方が容易い。
・・ザリチェ。
貴方は、醜く在ることがお嫌いだろうと思ったが、間違っているか?
[『諸侯たちの罠』
それが真実であるとするならば
かれは何者であるか。
偽りであるとするならば、
何の目的があってか。
ウェスペルは左腕を押さえていた手を離し、
なんでもないように壁の影から姿を現し、2つの影に歩み寄る。
《後継者候補》なれば、聞き捨てならない話である。
――それに、隠れていても無駄であろうと思ったから。]
[歩み寄りながら、ふたりの言葉の途切れるとき
ウェスペルは口を開く。]
……話を、一部だが聞かせてもらった。
盗み聞きの非礼は詫びよう。
だが、あまりに聞き捨てならなかったのでな。
蒼の、“渇きの君”――だな?
[と、金色の眼を向けるだろう]
[疑いを差し挟んできたクァルトゥスの言葉に、喉を鳴らして一頻り嗤う。]
……貴方ならば、そうだろうな。
己を信じはしまい。
でも構いはしない。
私の言葉をどう取ろうとどう扱おうとそれは貴方の自由だ。
己がこれを貴方に伝えたのは──
貴方が好きだからだ。クァルトゥス。
ああ…、私は醜いものを“も”好むが。
真から美しいものを否定するわけではない。
[続いたザリチェの言葉に、クァルトゥスは紅玉の隻眼を燃やし、さも面白そうな声を上げた。]
…ああ。その様な噂があるのか。
幾ら以前の私が傲慢であったとしても、六大諸候の全員に同時に戦いを挑むほどは、盲いてはおらんよ。
彼等6人は一枚岩では無い。・・・それぞれのお心をお持ちだ。
何故、私が彼の悪魔の妹君にして妻である蒼ざめたる女神を捕える事が出来たか。想像に難しくは無いだろう?
…今の所、バティン公爵とは何の問題も無いな。
また、それが罠であったとしても何ら問題は無いのだが──。
[喉から洩れる嗤いを堪えるようにして、不意に隠れていた壁の陰から出てきたウェスペルに目を移す。
疲労の色の濃い端正な魔に慇懃に一礼し、やはり艶麗な微笑を送る。]
いかにも私はその二つ名で呼ばれています。
しかしその名ではお呼び下さいますな。
私は気に入ってはいません。
確かにその通り。
彼らは一枚岩でなく、それぞれに利害がある……
だから、貴方の魔力をもう一度奪えと言うものがおり……
同時に、貴方を以って政敵にぶつけたいと思うものがいる。
バティン公爵はそこに巻き込まれたに過ぎない。
アーヴァインも……己も。
・・ウェス。
[クァルトゥスがウェスペルを振り返るのと、ザリチェの口から予想外に言葉を聞くのとどちらがはやかっただろうか。
候補者は既に3人しか残っていなかった。]
[もう一度だけ、短く笑い、]
罠であっても構わぬと……貴方なら言うと思った。
ならば心の赴くままになされよ。
もう己が言うことは何も無い。
[そこで一度口を噤み、クァルトゥスを穏やかに見詰めた。]
……分かった。
では、ザリチェと。
[律儀に答えつつ、目礼をする。
じくりと痛む腕は再生の途中、
縫い合わせるように少しずつ。
振り返ったクァルトゥスを見た金色の眼は、
どのような感情を浮かべていただろうか。]
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