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奇妙も何も……
それが僕の「目」です。
黒と、白と、《青》しか、見えません。
だから僕は「血の赤」が嫌いなんです。
……ごちゃごちゃしていて、「分からない」色だから。
こちらへいらっしゃるのですか……
もしかして、「この目は《青》しか見えなくて、要らないから返す」とでも?
でも残念ながら、僕はあなたの《青》を返す気はありませんよ?
[ほどなく現れた従者に通されて、屋敷の中へ。
応接間、統一された色彩は青。
その中で、物憂げに歓談する、青い淫魔。眉を顰めた。]
邪魔させて貰ったわ――――呑気なものね。
[クァルトゥスも何処かへ向かうつもりなのか、ウェスペルの問いには答えずに立ち上がる。何時の間にか、彼の愛馬が室内に佇んで居た。
ウェスペルに触れる事無く、クァルトゥスは襤褸襤褸の痩せた妖馬に飛び乗った。
行為の残滓は雲間の霧雨で落ちると云わんばかり、空を駆けて行く。]
貴方の《青》も、僕のものです。
――…我が《青》の宮殿の。
瑠璃姫に捧げる、《青》になるのです――…
[くすり]
[唇から、笑む音が漏れる。]
……よく分からない色をしていらっしゃいますが、
悪魔がおひとり、やってきましたよ。
ああ。きっと「あか」は、
あの方のようないろをしているのでしょうね。
ようこそ。
その声は……ロネヴェさん?
[声がする方へ、ゆっくりと振り返る。]
[――…右目が欠けた男が、にこりと柔らかく微笑んだ。]
[クァルトゥスは馬上で嗤う。
ジュアンは《密約》を結んだ当のクァルトゥスが、燃える紅の持ち主で有る事も知らぬのだろう。]
…否。
見えるものの問題では無く、お前の事が知りたいだけだ。
“瑠璃姫” 枇杷か──
…お前は狂うているだろう
[いささか呆れたような目でジュアンを眺めていたが、ふと屋敷の入り口の方を振り返り眉を顰める。
ややあって聞こえてきた棘のある女の声に、「やはり」とでも言いたげな冷ややかな表情を作る。]
どうしたの、その眼は……意地汚い、”渇きの君”にでも献上したのかしら。
[ザリチェへは一度、険しい目を向けただけで距離を取るように応接間の中をゆっくりと歩き、ジュアンの隣へ腰を下ろした。]
突然ロネヴェさんがここにやってくるなんて。
珍しいこともありますねぇ。
明日は、雨でしょうか?
……って、あ。さっき降りましたか。
[ケラケラ、笑う。]
……《青》と、白と、黒?
色覚に封印でも施されたものか……?
[或いはそういう病も、あるだろうか。
ふと、亡き伯の広間で見た
瑠璃色が印象深い青年が脳裏を過ぎった。]
クァルトゥス!
[赤い髪を翻し、魔は妖馬と共に空へと駆けた。
追おうとしても、魔力の欠けた体でどうにかなるものでもない。]
……く、何処へ―― ……。
[大きく動いたことで残滓纏わりつく感覚を急に自覚し、
小さく声を漏らした。
暫し悩んでいたが、背に腹は替えられぬと
ロネヴェがそうしたように、
湯浴みの施設を無断で借り、身を清めることとした。]
[あつかましいロネヴェの態度や皮肉にも顔色ひとつ変えない。
あくまでも冷たい眼差し……鼻にも引っ掛けないという、絶対零度の傲慢な目だ。]
[従者に命じ、紅茶をもう1杯持たせる。
ロネヴェにそれを勧め、自らももう一口。]
いいええ。僕の目は、ザリチェさんに差し上げたわけではありません。他に欲しいという方がいらっしゃったんで、そちらに。ちょっとした「プレゼント交換」をしたんですよ。
ああ、でも、その方。
目じゃなくても、何でも良かったみたいなんですけれど。
だから、僕の目を手にして、喜んでくれたかどうかは謎です。
……喜んでくれればいいんですけれどねぇ。
[笑みは、絶えず。]
[クァルトゥスはジュアンのいらえに、寧ろ確信を深める。
阿鼻叫喚の戦場でさえ、枇杷を抱き続ける男の──その奇妙な在り様について。]
・・…──
[ゆるく唇を歪め、沈黙。]
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