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なぜ?
……それはきっと、あなたが可愛いから。ウェスペル。
いいえ、ウェス?
[”触れずの君”の頬を、禁忌とされていた、男の姿にしては白い肌を指先で撫ぜる。掻き合わされたブラウスから覗く、やはり白い喉元。強い征服感が心中を満たす。]
本当に可愛い声で―――
[ころころと、鈴を転がすように笑う。]
[風を巻いて宙を往くジュアンの少し後を、その背にザリチェを乗せた闇黒の魔獣が追う。
ジュアンの問いに少し考え込むように頭を傾け、]
……特に己が《密約》の相手を知りたがったのではないんだが。
クァルトゥスと会ってどうなるかも相手次第だ。
己が何かしたい訳でもない。
──いや。また味わってみたくはあるかな……
[ぽつりと呟き、後は口を噤んだ。]
ううん、
――――ニクスって、誰かしら。
[そして、何故クァルトゥスがそのような事を知って居るのか――
彼自身が手に掛けたのか。
興味深げに瞳を向けていたが、やがて立ち上がる。
入り交じった体液で身体にまとわりつく髪を掻き上げた]
ねえ、バスタブくらいはちゃんとした形で残っていると嬉しいんだけど。
こんな格好じゃ、出掛けられないわ――
[ザリチェを殺す代わりに、ジュアンを陥れる。
候補者である以上は、いずれ消すのだ。断る理由などは無い。彼女は、何故ジュアンを選ぶのかと問うた上で結局はそれを承諾した。]
[餓(かつ)える淫魔と、対峙したくは無かった。万一対峙する事があれば滅ぼすまでと思っては居たが、己の手によらず、しかし己の計略によって淫魔を滅ぼせるのならばそれに越したことも無い―――。
クァルトゥスに浴室の場所を訊ね、向かう。]
ッ、黙れ!
[びくりと身を退いて手を払いのけようとする。
それはそれは麗しい声で笑う女をきつく睨んだ。]
親しげに呼ばれる筋合いは
…っ、 無い……
[咽喉を少しだけ苦しげに押えた、
更に続いた言葉に]
うるさい!
[また、噛み付くような声が上がった。]
ふぅん……
じゃあさしずめ「偶然《密約》結んでるって判っちゃった」ってトコですか。まー、いいですけど。あ、でも別に、僕が《密約》の存在を認めたっていうわけじゃぁないですよ?……なんて。
クァルトゥスさんとザリチェさんが何をなされるか……可能なら、僕も拝見したいですねぇ。遊びなら、混ぜて戴いても楽しそうです。対照的なおふたりとはいえ、絵になりそうですもんね。
[にこり。いつもの笑み。]
[ジュアンが屋敷──白い大理石と蔦の群れが寄り添う、小さな建物──の前にヒラリと着地すると、それを待っていたかのようにかれの従者のオンナが、かれに一礼した。]
……ただいま戻りました。
ふたり分の紅茶を用意してください。
それから、申し訳ありませんが、僕の着替えも用意していただけませんか?
[左瞼のあたりが落ち窪んでいる青い目のオンナが、にこりと笑った。]
[その《青》と見えざる腕の黒蛇は、ジュアンがザリチェの《蒼》を奏でる間も伴奏を続けた。蛇はジュアンの裡を犯し尽くすだけではなく、蜜を零すジュアンの昂りに惹かれたのか、時に這い出し、蟻のとわたりに黒い舌を絡めた──。
……ザリチェが知覚した“影”は、蛇の気配であったのだろうか。]
[ドレスの残骸を焼き捨て、湯を浴びた。
残念ながらバスタブは残されて居なかったが、施設として利用する事は未だ可能だった。情交のあとを、暖かな湯が流してゆく。身体の部位のひとつひとつに、ウェスペルの痴態と、クァルトゥスの獰猛さを思い起こしてはまた欲情をおぼえたが、いまは耽るときでは無い。
身体を拭う。
黒い炎が足下から、ロネヴェの身体を這うように立ちのぼる。首もとまでを覆うと、炎は転じて紅いドレスに。クァルトゥスの髪、瞳を思わせる紅。直線的な、ベアトップのデザイン。首には、同じく紅い幅広のチョーカー。]
[ウェスペルの見せた、針のような鋭い目。犯されても尚、煌めきを失わぬ、凶暴さを秘めた金色。噛みつくような声を思い起こし、またひとり笑む。
抗おうとすれば抗おうとする程、魅力を放つ。声に出して、可愛いと呟いた。]
[流れるようなジュアンの言葉を、特に肯きも否定もせず、無言で耳を傾けていた。
時折瑠璃色の琵琶にじっと視線を置くことはあれど、概ねは風に髪を梳らせたり、ジュアンのよく動く唇を眺めたり。
常の淫魔を知るものならば退屈の一歩手前に居るように見えただろう──表面だけは。
ジュアンの館に入ると、遠慮もなく家の中を見回す。
女の姿の従者が現れ、ジュアンの命で色々と支度を整えるのを尻目に、好奇心を隠そうともせず壁や天井の装飾を見ている。]
・・ウェス。
お前が私を殺すなら、お前を殺すのは当然私だろう?
ならば、お前は私のもの。
《蒼》色の《候補者》…ザリチェに魔力を喰わせるな。
[ウェスペルの髪を撫でた。
なに、淫魔の寝技への嫉妬だ──と低く囁く。]
お前に絶頂を味わわせながら殺してやる事は、私には出来ないからな。
だが、渇きの君には出来る。
[《青》を返したく無いと云うジュアンの声が、泡沫に乗ってクァルトゥスの耳元に届いた。]
・・・ジュアン。
取り返しに来いと云う誘いなら、乞われなくとも。
お前には、
──何処に行けばあえる?
[ザリチェを応接間に導くと、ジュアンは屋敷の奥にある自室で破れた服を着替えた。
装飾も無くシンプルな細身の黒いスーツに、同じく平凡な印象の白いシャツ。そして、いつものようにインディゴブルーのマフラーを首元に纏う。]
あははっ……いくら綺麗だからって、《青》だけを並べすぎると、かえって悪趣味だと笑われそうですね。
[再び応接間に現れたジュアンは、肩を竦めて、笑う。
ソファに座り、従者のオンナが差し出す紅茶をザリチェに勧め、自らもそのひとつに唇をつける。──…白い陶器に、青磁いろの花模様のティーカップに。]
僕、黒と白と青しか、綺麗なものに見えないんです。
何ででしょうねぇ。不思議でたまらなくて。
そういえば、ニクスさんもとても綺麗な《青》をしていましたね。あともう少しで、初めて《闇》を知った《青》を堪能できると思っていたのに……その前に自ら消えて無くなってしまうとは、残念ですねぇ。
――……
[燃えるような気配を纏う魔を見つめる。
金色の眼が、底光りを湛えた。]
……私は、お前の所有物ではない、が――
いいだろう、違えることは許さんぞ。
[蒼の魔――湖畔の魔の姿と、
その<候補者>の姿のイメージが重なる。
そう、あれも淫魔だった。
ザリチェ、と唇だけで確認するように魔の名をなぞる。
頷こうとしたが、囁きに動きを止め眉を寄せた。]
……ッ、要らぬことを謂うな。
[低い響きに余韻が甦るような気がして
撫でる手を払った。]
[色数の限られた室内を興味をそそられた様子で見ていたが、茶を勧められて席に着く。
ティーカップに軽く口だけを付けたところで、]
黒と白と青しか……
他の色はどう見えるのだ。
見えないのか?
[「青に執着するのはその所為か?」とは尋ねなかったが、表情が訊きたがっている。]
ニクス……
そんなに気になるなら自分でどうにかしろと己は言った。
手を出さないジュアンが悪い。
[平然と嘯いて、茶をひと啜りした。]
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