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[ケラケラと笑う声を止め、クァルトゥスの声がする方へと耳を傾けた。]
密約、ですか?この《後継者》選びの為の?
……面白そうですねぇ、そのお話。
[ジュアンは、そっと*目を細めた*]
[踵を返す。
黒が螺旋を描きながらウェスペルを包み
訪れたときのコートの形を成す。
裾が翻った。]
――それでは、よいダンスを踊ろう。
[此処に用はないとばかりに。
獲物を探すためにか。
かれは屋敷を後にしようと足を踏み出す。
ロネヴェと瑠璃の魔が戯れている様子に
矛先が向かないうちに――という思惑がなかったとは謂わないが。]
[一見無邪気に、タイルを叩く様子のジュアン。
琵琶を抱き寄せ笑う彼に]
そんなノリじゃないなんて。
いつでも構わないわ
でも……”姫”が嫉妬するでしょうから、
今度は置いてらっしゃい?
[ジュアンの姿が消えたあと。
ウェスペルのコートの裾が、歩き去るのを見――
それがすっかり視界から消えるまで目で追っていたが追うことはなく、
テラスから、ロネヴェの姿も*消える。*]
[ジュアンの反応に満足げに、]
そうだ、《密約》だ。
《候補者》が、五指に収まる人数になるまでの間、
──我々はお互いを殺めず、
──おのおのが知り得た《候補者》達の能力、情報の交換を行う。
と言う契約は、どうだ?
勿論、契約と云うからには、ただの口約束ではなく、代償を交換し、《契約》に背けぬ様お互いを縛る。私は契約に際して、相手の本体の一部をいただく事にしているが、
… ジュアン お前がそれで良いのならばだ──
[通常の肉体を持つ悪魔であれば、自ら抉り取った、利き腕の指、肩肉の一部、臓物のひとつ、鼓膜を含めた片耳。本体が楽器等であるならば、やはりそのボディの一部──程度が《契約》の代償にはふさわしいだろう。]
[クックッと声を漏らし、]
ただし、私の目玉と腕は勘弁してくれ。
…ご存知だろう、私には左目と左腕が無い。
[クァルトゥスの左目があった場所
──眼球の無い孔が、どくりと疼いた。
左腕、義手の表面、暗赤色が脈打つ様に蠢き、内側から軋む様な音が響いた。]
…見知った悪魔を、まずは串刺しにしてやろうと思ったが。
[近くの森に肉塊を散布させた悪魔は《候補者》だ。
お互いがこのままの速度でお互いの乗り物を走らせるならば、その《候補者》──ザリチェに先に出会うかもしれぬ。或いは、他の候補者が突如クァルトゥスの目の前にあらわれる可能性もある。
何故なら、すでに銅鑼は五度鳴らされ、始まりが告げられたのだから。
クァルトゥスは、未知の者へ意識を向けながら*愛馬を走らせた*。]
あはは、いいですよ。
1人で争うよりも、2人で争った方が楽しいですよねぇ。
どうにもならない御相手は、闇討ち使おうが毒盛ろうが、2人で襲おうが――…いいんですよね?だって、この「パーティ」の招待状には、「どうやって狩るか」の方法は書いてないから。
だから僕が困ってる時は、よろしくお願いしますねー。
あ……でも、お互いが「欲しい獲物」を狩る時は、邪魔しないようにしましょうね。
身体の一部……ですか。いいですよ。
できれば、瑠璃姫を傷つけたくは無いのですが。それでも良いですか?
では……
[右手の黒い爪が、自らの右目にザクリと突き立つ。血飛沫が闇空を舞い、インディゴブルーのマフラーと黒のロングタキシードの色が仄かに濃く染まる。]
[グジュリ、グジュリ。
右の眼球に繋がる視神経を鋭利な爪で切り、一度捻ってから、血に染まった眼球を外に出した。]
………これで良いですか?
[右目の瞼が落ち窪んだ男は、右半分の顔を真っ赤に染めて微笑んだ。]
ええと。僕は……そうですねぇ。
確かクァルトゥスさんは、目が青くないはずだから、目は要りません。
血の赤いのは嫌いだから欲しくないです。
あなたの身体の一部で、青い色ってありますか?あったらそれください。
なかったら……そうですねぇ。耳か性器でも戴ければ。ああ、別に僕は淫魔じゃあないですけどね。性器ちょんぎるのは面白いかなって。
[その時――不幸にも、蝙蝠のような姿をした哀れな悪魔が一匹飛来した。]
おや、あなた……綺麗な青い瞳をしてますねぇ。
申し訳ないんですけど、目、ください。
[瑠璃色の琵琶から4本の弦を繰り出し、蝙蝠の身体をがんじがらめに縛り付ける。弦の張りを急激に強め、憐れ蝙蝠は断末魔と共に肉を飛び散らせ――頭部以外の身体を全て失った。]
んー……と。
[右手の黒い爪が、蝙蝠の双の眼球を捕らえて抉る。ひとつは、己の右瞼の奥に。ジュアンはぱちぱちと瞬きをし、義眼を押し込めた。
そして、もうひとつは――…]
瑠璃姫――…新しい「青」をどうぞ。
[黒い爪で、取り出した眼球の「青」だけを掬い取り、瑠璃色の琵琶の胴に塗り付けた。]
――キロリ、キロリ。
[光って悦ぶ瑠璃姫の様子に微笑むジュアンは、要らぬ白目を何処ぞに*捨てた*]
ああ…
一対一の決闘で椅子を得よ、と言う決まりは無い。
そして、一に対し二。力の差で押し流すのが、最も確実で簡単な勝利の方法だ。
ジュアン、お前が危険な時は私が助けよう。
かわりに、私の死角をお前に頼もう。
…勿論。
お前が欲しい物を取る邪魔など、無粋はしないさ。
[「瑠璃姫を傷つけたくは無い」と言うジュアンの言葉に少し思案。]
・・…ジュアン
お前自身の身体が抜け殻で無いのなら、瑠璃姫で無くてかまわない。
不本意ながら、私にも差し出す事の出来ないモノがある…。
[クァルトゥスが、差し出す事の出来ないモノ。
それを知らずに間違った《契約》を結び、命を落とした銀色の悪魔を思い出し嗤った。]
お前が、青ばかりを集めている事も知っている。
では、
…私は、臓腑の青に誓う。
[クァルトゥスは斧槍を回転させ、己の脇腹に突き立てた。
槍先の鈎爪が男の身を引き裂き、器用に肝を抜き出した。激痛が馬上のクァルトゥスを襲うが、身を痙攣させながらも意に介した様子は無い。
クァルトゥスは噴き出したどす黒い血液で、魔法陣を描いた。]
今、──肝臓を送る。
[魔法陣は粘液質の音を立て、
漆黒の腕(かいな)となり、
クァルトゥスの肝を包み込み 中空に掻き消える。]
[遠隔地に居るジュアンの元へ、青く濡れた臓器が。
かわりに同じ腕によって、投げ捨てられたジュアンの眼球がクァルトゥスの元へ届け返された。]
“それ”は、お前の体内にでも入れておいてくれ。
…ああ、間違っても。
《契約》の証を捨てたり、瑠璃姫に喰わせるなよ、・・…ジュアン。
そうするのは、契約を破棄する時だ。
同様に、お前の目玉は暫し預からせてもらう。
[漆黒の腕が差し出すジュアンの血濡れた眼球を、摘んでくちびるに運んだ。ねろりと血の味を舌先で味わってから、クァルトゥスはジュアンの眼球を、肝を取り出した脇腹の*傷口に埋め込んだ*。]
[銀色の悪魔と戦った際に負傷でもあったのか、クァルトゥスの脇腹からは血が滲んでいた。
血の匂いに惹かれたのか、薄紅色に透き通る蝶の様な羽根を持った小さな下級の魔が、傷口に張り付いていた。
クァルトゥスは進行方向から紅の視線を逸らす事無く、脇腹から血を啜ろうとする妖精の様に美しい容貌の卑しい魔を、片手で握りつぶす。]
[ぴちゃり]
[クァルトゥスは、馬を止めた。]
・・…ジュアン
私にも、遊び相手が現れたようだ。
勿論、遠からず、
お前にも会いに行く──。
それまでに面白い事があれば、声を聴かせてくれ。
お前の声は、奇妙にそそる…
[囁きは泡沫と共に、ジュアンの耳元を愛撫する様に溶けて消えた。]
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