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[ニクスとウィスペルのやりとりを「見て」、かれはすいと目を細めた。]
おやおや。
ニクスさんはダンスのお相手を見つけたでしょうか。
……よろしきことです。ええ。
悪いな。私は戻るより先に、
ヴァイイ伯の心臓と 愛とやらに殉じた銀の悪魔を喰らい──、得た力を試したい。
[何時の間にかクァルトゥスの右手には、彼の身の丈より更に大きな斧槍が握られていた。それは光届かぬ地の底で、クァルトゥスが自らを貫かせていた──あの槍だった。
馬は襤褸の様な外見に似合わぬ速さで、空を駆け抜けて行く。
風音に混じる聞き慣れた愛馬の嘶(いなな)きが、心地良くクァルトゥスの耳をくすぐった。]
少しは愉しめると良いな──
[ククク、と喉を鳴らすと、闇の獣はちらりと黒い眼を背の主に向けて、同意するように鼻を鳴らした。
魔と魔獣は更に速度を上げ、輝く雲海に突っ込んだ。]
[館の中からは、酷く凝縮された殺気、邪念、
交々の気配が波打ち、流れ、染み出しはじめている。
そうした空気を背に、ロネヴェは空へ手をかざす。
美しく整えた爪の先まで、煤が残っていないか確かめる為だ。
それから、口元に指を添えて思案する。
候補者のうちのどれほどかは解らないが、それらの集まる館へ入るべきか、彼らの潰し合うのを待つべきか。]
[節の目立つ武神の掌の内側で、斧槍が歓喜に震えていた。
クァルトゥスはまず最初に、名を良く知る悪魔騎士を狩りに行くつもりだったが、]
… …
[眉間に皺を寄せた。]
[混雑してきた屋敷を出て、ジュアンは外へと向かった。]
[コツリ、と歩くかれの足音――と、羽音。]
――ブウン――…
[――そして、頬にひとつ、傷跡。]
……どなたです?
[振り返ると、そこには無数の羽虫――その身は黒く、ギラギラした赤い目をし、牙と爪と臀部に鋭利さを持つ、言葉を知らぬ虫の群。そして――その虫たちの主の姿も。]
『よお、そこの細いの。』
――……はい。何でしょう?
[にこりと笑うかれの元に、黒い羽の群が襲いかかった。]
[聞き慣れぬ音が]
[声ならぬ声、
ちいさな泡沫が弾ける、かすかな吐息の様な音が届いた。]
─… 《候補者》か?
《候補者》――……
[ぽわ、ぽわ、ぽ、ぽ。
子どもの悪戯のように、空気の泡を送る。]
……だと、良いのですが。
なぁんて。
[笑むような「吐息」をそうっと送った。]
[滴り落ちるのは緋色。
それもまた液体だ。
黒い手袋に包まれた指先に淡く銀が編まれる]
生憎と、私は教えるのは不得手でな。
欲しければ盗み取れ。
[背は真っ直ぐに伸びている。
出で立ちも相俟って、ダンスの始まりを待つ者に見えただろう。
波紋が広がる、注視する。]
[エイのような飛魔は彼らの後を、一拍遅れて雲に飛び込む。
視界を遮る熱のない光の隧道を、夜色の魔獣の後姿を求めて一気に貫いた飛魔であったが、]
[突如として、輝雲の壁を破ってか黒い影が横合いから飛び出し、開いた顎に飛魔をがっきと銜えた。]
[次の刹那――…ざわざわざわと羽音がする場所の中心から、瑠璃色の球が浮かぶ。]
いけませんねぇ。
そんなに早すぎたら、あからさまにしょげた溜息ついちゃいますよ。聞きたくないって言ってもダメです。
[ザシュッ――…!
球の八方から瑠璃色の枝が一気に伸び、
ジュアンを取り巻く羽虫を次々に串刺しにしてゆく。
虫たちの哀れな断末魔と緑色の液体が飛び散り、大理石のテラスを思い色に染めた。]
どうするんですか?
こんなにたくさんの使い魔を一気に殺されちゃって。
[ジュアンは琵琶の頚を持ち、瑠璃色の傘をくるくると回す。
生気を失った虫がその動きに振り落とされ、ぼとりぼとりと地面に着地した。]
僕は笑った方がきっとあなたは救われますよね?
――…なぁんて。
[ヴァイイ伯の庭、屋敷を仰いでロネヴェは思案を巡らせる。
戦いがどれほど続くかは解らない。今すぐ雑魚の掃討へ力を使うことは、戦略的に考えてあまり得策とは思えない。
しかし、彼女は弱きものをいたぶる事は好きだった。悪魔の集まる中、己の力を誇示するという行為にも、酷く心惹かれた。
だが、いわゆる”露払い”に力を使うことは、己の品格を貶めるようにも思える。]
……。
[御馳走を前に、どれから食べようかと思案するような顔つきで、館の窓に時折映る影を眺めた。
煙が立つように、黒い影が視界へ割り込む。羽虫の群。何者かが交戦しているようだ。いまのところこちらへ攻撃しようとするものでは無さそうだが。]
さーて、誰でしょう。……なぁんて。
《候補者》さんなら、僕の姿は見たことあるかもしれませんねぇ。
[ぽ、ぽ、ぽ。吐息を送る。]
あなたこそ、誰でしょう?
声はよーく聞こえてくるのですが。ええと……
[小さく口元を弛めて、声の質を確かめる。
低く響く声。体躯はどのくらい……おそらく、己よりもはるかに大きな人間。喉を包む、首の筋肉の質量は。それから――…
――しかし確かに聞き覚えのある声だが、はっきりとした区別は付かないようだ。]
ああ、すみません。今ちょうど交戦中でして。
雑音が入ったので、一気に片づけますねー。
[瑠璃色が、羽虫を蹴散らす。
弱者の断末魔は耳に快い。
あの羽虫を使役していたものは、恐らくもう永くは保たないだろう。
ひとまずは弱者の滅びるところでも眺めてやろうと、ロネヴェは跳び、切り立つ庭石の上へ。
見ると、羽虫を蹴散らしたのは、ジュアンであるらしい。]
[黒の中に生まれる煌めきに、眼が弧を描く]
意地悪。
でも、その方が面白そうかな――
[続けようとした言葉は、耳に入る細かな羽音の連なりに止まった。
細い眉が顰められ、宙に留まっていた滴は制御を失って地に落ち、床を濡らす]
これだから、狭い場所も乾いた場所もキラいなんだ。
[視線を背後に向け、地を蹴って、跳ぶ。
軽やかに舞う身体は宙で回り、黒く縁取られた裾が蝶の羽のように広がった。片足で着地すれば硝子を背にする形になり、「パートナー」を見つめたまま]
興を削がれた。
[肘で窓を割る]
[闇馬は鋭い牙を飛魔の胴体に深く喰い込ませると、勢いのままに輝く雲を突き抜け、雲海の外へ飛び出した。
獣が駆け抜けた跡には、引き裂いた雲の尾が長く軌跡を描く。
馬上の淫魔はもがく飛魔を笑み含んで眺め遣る。]
覗き見でなく、じかに訪ねて来られよ。
何時でも歓んで迎えましょう……至高の快楽をもって。
[魔獣は首を一振りし、飛魔をバラバラに引き裂いた。]
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