人狼物語(瓜科国)


128 赤と黒 Le Rouge et Le Noir


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地上の穢 ロネヴェ、メモを貼った。 メモ

( A1 ) 2008/01/18(金) 21:52:29

触れずの君 ウェスペル が参加しました。


触れずの君 ウェスペルは、おまかせ を希望しました。


触れずの君 ウェスペル

[高らかに黒鉄の馬が翔け、
蹴り上げた風が届く場所。

黒曜石の森の果て、
煌めく魔都の残滓が揺れる。
葉擦れの音は硬質で、
玉石の泣き声の様に澄んでいた。

黒曜石の森の果て、
訪れるものを拒むように、
その館は建っている。

端整ながら気難しげな有様は、
館の主によく似ていたかもしれない。]

( 8 ) 2008/01/18(金) 22:01:55

触れずの君 ウェスペル

[窓辺より、ひとつの影が伺える。

館の主、名をウェスペルという。

立て襟のブラウスをきっちり着込み、
崩れた様子は微塵もない。

その一室は書の森だった。
一定の法則に従って、結晶のように規則正しく
暗い虹のように、沈んだ夕闇のように
背表紙が並んでいる。

書の森の真ん中で、ウェスペルは椅子に腰掛け
葡萄酒色の古びた本に視線を落としていた。

蜀台の緋色が揺れる。]

――来たか。

[かれは、顔を上げた。]

( 9 ) 2008/01/18(金) 22:15:18

触れずの君 ウェスペル

[窓の傍には言葉を伝えるための使い魔が居る。
翼を大きく広げて羽ばたいた。]

御苦労。
――ヴァイイ伯の話だな?

[使い魔は一声啼く。]

……選定の、候補者か。
あぁ、噂は風よりも速く駆け抜けるな。
面倒な輩が館を踏み荒らして困る。

[眉を寄せると呟いて、
口許を手で覆うと眼を細めた。]

( 10 ) 2008/01/18(金) 22:25:54

触れずの君 ウェスペル

いいだろう。
私ほど領主に相応しい者も居るまい。


――他に誰が選ばれているのやら。

[金の瞳は鋭く光る。
森の向こう、今は領主亡きかの地を見つめるように。

ほの暗い闇を照らす蜀台の炎が
*予感に震えるように大きく揺らいだ。*]

( 11 ) 2008/01/18(金) 22:32:43

触れずの君 ウェスペル、メモを貼った。 メモ

( A2 ) 2008/01/18(金) 22:33:59

地上の穢 ロネヴェ

[暫く、館には悲痛な叫びが充ちていた。円形に似た多角形の部屋の天井は高い。単純で広い造詣は叫喚を佳く響かせる。
 やがて、呻くものも無くなる。
 彼女なりの”身支度”として篤と魔物の血を浴びたロネヴェは、上機嫌に湯からあがる。床に流れた血肉は、ゆるゆると部屋の隅へ向かって流れて行く。床の、壁際のあたりには点々と孔が空いており、夥しい血を飲み込んでいた。
 伝書の為の使い魔が、多角形の一辺に設けられた扉からそっと忍び込み、用件を伝えた。]

あぁ、いますぐ傅き、領主様と呼べば良いわ。

[使い魔は、与えられた言葉以外を持たず、翼を広げて逃げるように飛び去る。]

どうせ、いまにも判ることよ。

[ロネヴェは声をあげて笑った。]

( 12 ) 2008/01/18(金) 23:30:53

地上の穢 ロネヴェ

[豊満な乳房、なだらかにくびれた腰、肉付きの良い尻。血を滴らせる白い裸体は、薄明かりを受けて其此処に濃い陰影を作る。
 それらの造型ひとつひとつを確かめ、満足げに笑みながら、ロネヴェは肌を拭う。髪を梳く。胸元の大きくあいた黒いドレスを纏う。金銀、玉石の装飾品を身に着ける。

 深いスリットの入ったドレスの裾を脚へまとわりつかせるようにしながら、鱗と短い翼を持つ、四つ足の魔物の背に乗る。いまは主を持たぬ地へ向かうべく、魔都の煌めきにほど近い館をあとに、魔物は地を蹴る。]

( 13 ) 2008/01/18(金) 23:40:13

地上の穢 ロネヴェ、メモを貼った。 メモ

( A3 ) 2008/01/18(金) 23:40:39

瑠璃音ノ五シキ ジュアン が参加しました。


瑠璃音ノ五シキ ジュアンは、人狼 を希望しました。


瑠璃音ノ五シキ ジュアン

――――葉ひとつ無い大樹の枝の上に、かれは座って居た。

( 14 ) 2008/01/18(金) 23:54:03

瑠璃音ノ五シキ ジュアン

――――ジャララッ……――――

[明けぬ闇を包む冷たい空気を切り裂くように、低く鋭い音が鳴り響く。]

[4弦がピンと張られた琵琶――中国琵琶、と下界では呼ぶらしい――を抱え直し、男はすうっと目を細めた。

 弦軸をクイと小さく回転させ、右手の爪で弦をつま弾きながら、琵琶の気分に合うように、弦の張りを細かく調整している。
 
 かれの右手の爪は、血色の良い左の爪とは異なり、黒く厚く、とても鋭いかたちをしていた。――否、黒い爪のかたちは、決して一定では無い。何度か弦をつま弾きながら、かれは黒い爪の長さや硬さをも細かく調整し、琵琶の機嫌を伺うのだから。]
 
[黒い爪でピンと銀色の弦をひとつつま弾くと、再び弦に爪を走らせ、乾いた音をかき鳴らした。]

( 15 ) 2008/01/18(金) 23:54:55

瑠璃音ノ五シキ ジュアン

――――ジャララッ……ジャジャッ……――――

[琵琶の機嫌を確認し終えたのか、かれは旋律を奏で始めた。
 大樹の周りに響くは、華やかさなど無い、低く重く乾いた音色。

 観衆など誰ひとり居らぬ中、男はしばし独奏に浸る――それがかれの日課。
 
 琵琶の頚部に左手を這わせ、ついと顎を上げ、視線の先を「音に合わせる」。まるで「何も見えぬ」かのように目を細め、唇に琵琶の音の響きを触れさせ――]

……今日も良い声ですねぇ、瑠璃姫。

[目尻にくしゃりと笑い皺を作り、男はにこりと微笑んだ。]

( 16 ) 2008/01/18(金) 23:55:50

瑠璃音ノ五シキ ジュアン、メモを貼った。 メモ

( A4 ) 2008/01/18(金) 23:57:05

触れずの君 ウェスペル

[ざらざらと、
砂のように銀の針が滑り落ちる。]

――……

[ウェスペルは至極不機嫌そうに眉を寄せて、
倒れ臥して消えていく魔を見下ろした。
無数の針が突き立って、華のように見える。]

( 17 ) 2008/01/19(土) 00:05:04

地上の穢 ロネヴェ

[魔物の背の上、脚首に嵌めた細い金の環を弄りながら、暗い大地をゆくロネヴェの耳に、不可思議な音色が届いて消えた。攻撃的とも取れるような、低い弦の響きだった。
 それを奏でるものには心当たりがあった。
 音色の来た方へと魔物を向かわせ、枝の寒々しい大樹の下へ。]

ジュアン。

[樹の根本で魔物の足を止め、長い首にしなだれ掛かった。]

そんな所で、一人で奏じているのなら新たな領主の為に一曲、奏でて頂戴。

( 18 ) 2008/01/19(土) 00:13:43

瑠璃音ノ五シキ ジュアン

[鋭い音が闇を走り――……]

あ、ロネヴェさん。

新たな領主…ですか?
……あれ?もう決まってましたっけ。

[男は演奏を止め、大樹の上でにこりと微笑んだ。]

ヴァイイ伯が闇の向こうに往かれたのは既に聞き及んでいますけれど、「新しい領主が〜」っていうお話は、初耳です。

( 19 ) 2008/01/19(土) 00:19:38


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