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―ヴァイイ伯の館・広間―
……使い魔も、随分減ってしまったのではないかね。
[グラスを下げる為か、
やってきた尖り耳の魔に、声を掛けた。
使い魔は首を傾げるも、そうですね、とだけ答える。
この者は亡き伯の使いか、
或いは魔王の命により此処にいるのかは分からない。]
災難なことだ。
[淡々と呟く。
ロネヴェなど嬉々として引き裂きそうなものだと思ったが、
名前を口にした途端背後に沸いて出るような
よく分からない悪寒がしたため、
手で声を遮った。
使い魔は不思議そうに首を傾げた様子である。]
[よたよたと元来た方角へ飛び去る毛玉の使い魔を寸時眺めていたが、愛馬の不満げな軽いいななきを耳にして、優しい手付きで首筋を撫でてやる。
闇の馬はそれを了承の合図と取ったか、勢い良く疾走を再開した。
くすくすと小さな笑い声が風に溶けて消えていく。
細められた蒼い瞳には、依然として解けきれぬ無聊の色が残っていたが、それでも格段に気分は引き立ったようで、口の端は自然笑いを形作る。
乱れた髪の蒼が、夜の黒鉄のなかで花のように流れた。]
[ジュアンの言葉はやはり謎かけのように思えて、夜闇の青を宿した眼をかれの笑みへと向け、「淑女」として表には出すことはなかったが、内心では、「遊び」を断られたらしい事に唇を尖らせていた]
[けれどそれも主亡き城の広間へと入った途端、霧が晴れたように失せる。
「紳士」の手から放たれてしまえば、もう「淑女」の姿はない。
鳴らない銅鑼には視線も向けず、広い室内も狭いというように、軽やかな足取りでくるくると巡る。周囲の目を気にしたふうもない。
やがて夜の黒と血の赤に彩られた絵画の前で立ち止まり、片足を視点に180度方向を変え、館の者と思わしき尖った耳を持つ魔に歩み寄った]
ねえ、ねえ。
「パーティ」はまだなの?
[眼前の候補者に意識を向けていたかれは些か驚いた様子で、伝令の言葉を繰り返す]
それは知っているよ。
それがいつなのかが知りたいんだ。
[手の伸ばして、卓上に置かれた、深い緋を注いだグラスを持ち上げる。二本の指で底を支え、水面を揺らした]
[──その時。
天空よりクァルトゥスの元へ、故ヴァイイ伯の後継者「候補」に彼が選ばれたとの知らせが届いた。
クァルトゥスは感興を動かされた様子も無く、使い魔の言葉に隻眼をゆっくりと瞬かせたのみだった。深淵から一歩遠ざかり、銀色の悪魔へ最後の言葉を紡ぐ。]
「彼女」を取り戻したかったと言う、悪魔らしからぬ想いは理解し難いが。…お前がヴァイイ伯の心臓を、私の元へ運べた事を褒めたたえよう。
私が後継者の椅子を取る事を願ってくれ。
…クックックッ … ──
私が本来の姿を取り戻せば、
私の一部と化したお前も、「彼女」に逢えるだろう。
[幼い姿の魔はどうやら候補者であるらしい。
ふわりと華のように膨らんだ服の裾を揺らしながら
子供がねだるように、
使い魔に質問を繰り返す。
ウェスペルはその様子を見て少しばかり首を傾けた。
さらり、髪が流れる。]
…………その者も、分からないのではないかね。
[それが、頑是無い子供の様な魔に届いたかどうか。]
待つがいい、
そう遠くなく宴は始まるだろう。
[眼差しは嗜めるような声へと向く]
はぁい。
[短く答え、目を伏せてから、パチと開いて輝かせる]
こんなに大きな「遊び」は滅多にないから、楽しみなんだ。
……でも、ここは遊ぶには狭そうだね。
[グラスの細い脚を摘み、自分の背より高くに翳す。
微かな煌めきを抱いた緋色。
傾けると同時に見上げるようにして、真っ直ぐに流れ落ちる液体を、薄く開いた口に受ける。小さく喉を鳴らした]
乾いているし。
……「遊び」、か。
[候補者は何れ劣らぬ力と個性の持ち主であるらしい。
狭そうだ、という言葉にはゆるく頭を振る]
此処はただの開始地点。
其方の謂う「遊び」の舞台は魔界全土に渡る。
[乾いている――と謂った。
成程、この魔は水なり血なり、液体を好む性質だろうか、
と思考する。]
[美しい魔を乗せたまま夜の馬が駆け出したのを見、彼らの遥か背後に空に溶け込むように隠れていた飛魔もまた速度を上げた。
使いを果たした毛玉の使い魔が疲れ切ってばたばた飛び戻るのをやり過ごし、エイのような平たい体を打ち振るって彼らの後を追う。
流れる景色にあわせて目まぐるしく半透明の体表面の色彩が変化する。
瞬かぬ小さな目だけが、彼らを見据えて動かない。]
ありがとう。
[使い魔から紅茶の入ったカップを受け取り、ふぅ…と小さく息を吹き掛けた。白い陶器に青磁の花模様のカップにくちづけ、舌の上に茶の香を――…]
[周囲を見渡すと、見知った顔に見知らぬ顔。ただならぬ空気を持つ者と、そうでない者――…]
……銅鑼の音は、まだですかねぇ。
[椅子に座り、片時も離さぬ瑠璃を小さく爪弾いた。]
[紅い舌が覗き、唇に残る滴を舐め取る]
そう、遊び。
……遊ぶのは、キラい?
[振られる頭、さらりと揺れる髪に興味を抱いて、かれへと歩を進む]
すぐに終わらせても詰まらない、
追い駆けっこも好いかもしれないね。
[金の眼を、下から掬い上げるように見た]
……嫌いとは謂わないが、進んでやるわけでもない。
其方の謂う「遊び」は、
此方では「真剣」やもしれんがな。
[近づいてくる無邪気な魔、
少しばかり警戒し、何時でも立ち上がれるように
組んでいた脚を戻す。]
それもひとつかも知れんな。
[持久戦に持ち込むのも計画として
ありうる、と考える。
低い琵琶の音。
先程の瑠璃色が鮮やかな魔であると、
視界の端で確認した。]
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