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>>579 癒
この逆らってもやんわりと固定される間隔は、およそ十年ぶりのことだった。ただ、このひとは最後に必ず楽にしてくれた。それを狐は覚えている。獣は過去を忘れない。
連れてこられたこの部屋、救護室は、かつてと同じように妙な匂いがしていた。獣とは違う匂い。それを恐れるべきか受け入れるべきか、いまだに結論を出しかねている匂いだ。
机の上に下されても、狐はおとなしくじっとしていた。ただ、視線だけは随所に走り、この部屋の各所を観察する。魔力の気配の漂う薬草や、解呪に使うような品、そういったものがあれば興味深くその方角をうかがっていることだろう。
診断と痛み止めの魔法は、貴方に少しばかり抵抗を返したかもしれない。魔力にかかわる生き物ゆえ、はじく力もまた強いのだろう。
傷の治癒具合自体は悪くない。ただ、少し悪い菌が入っていて、それが炎症を引き起こしているようだ。
傷口の消毒と、毒素を清めるような術があれば十分ではないだろうか。
/*
ううううん。
銀・光・塵の中身予想がぐるぐる回る。
しるこさんひじりさんじゃぐさんではあると思うんたけど。思いたいんだけど。
誰がどれだ。
*/
>>577 銀
[足元を覆う靴には僅かにヒールがあるが、その分引いても高い。エルフは皆長身だとかいう話もあったが、種族柄というのもあるかもしれない。あなたの表情が輝いたから、つられるように笑って。]
あら、借り物だったのね。それじゃ壊すわけにいかないわ。
乾いてから払い落とせば、泥はすぐに落ちるだろうから……、…?
[動かず、そして黙った事に首を傾げた。
しかしそれも束の間、思わぬ頼み事に小さく笑いが漏れる。
小さい子らしく可愛いと思ってしまったのだ。悪いが許して欲しい。
籠を一度手近な枝に引っ掛けておいて、あなたへと手を伸ばす。子供が飛びついてくるのを待つ母親のように手を広げた。]
さ、いいよ。どうぞ。
/*
予想根拠に若干のメタも入っているからな。
いや、中身予想にメタも何もだけど。
銀は私に求婚打ち込んできたときの、中身発言の感じがあんまりしるこさんぽくなかった気がしたんだよね……
でもRP見てるとしるこさんに見えてくるんだよね……
あ、本戦始まって占い師だったらしるこさん打つか。ショタやし。
*/
/*
んんん、光=ひじりさんは多分、多分合ってるとおも……おも……いたい……
聖光になってしまって、それなんて必殺技ってなるけど。
となると塵と銀……いや、銀はじゃぐさんでなかったらひじりさんっぽくもある……のよ……
ギドラCOされてる気分だここ三人。
*/
/*
5〜6年前くらいにやった短期で、
三回CO!!ブルーアイズアルティメットドラゴン!!
って言いながらギドラCOしてきた海馬社長元気かな。
*/
>>581 狐
[極力、人が薬品のにおいや魔力を感じすぎないようにはしているだろうか。それでもあなたにはわかりすぎる程かもしれない。]
…やっぱりわかるのね。落ち着かないかしら?
それとも興味しんしんなのかしら。
[そんなことを言いながら。棚から持ってきたのは消毒薬と塗り薬だ。]
少ししみるけど、我慢よ、もう少しだからね。
[消毒が終わり、薬を塗布すると。その傷口に向かってまた言葉をつむいでから手をかざした。傷口から入った毒の清めと、続いて傷の直りを早める治癒術だ。傷の治り具合から言って、あまり強力な魔法は使っていないだろう]
あとは、包帯を巻いて…安静に、といいたいところだけどそうも行かないかしらね。あまり激しく動いちゃだめよ?
[なんて、微笑みながら言って。包帯を新しいものに取り替えれば治療は終わりだろう]
>>578光
うん、そんなところ、かな。
[何か――布の鳥を、作っていた事に相違はないのだけれど、返答はあやふやに濁した。]
[祖父の作品が、そうして大事にされてることが嬉しくて、ウサギと貴方を微笑ましげに見ていた。]
店番だけど、大丈夫。こういう話なら、お母さんに代わってもらえると思うし。すぐに行ってきなさい、なんて言うかもしれないくらい。
[冗談めかして、自分でもくすりと笑う。]
[日傘用の布と言われれば、頬に手を当てながら暫し考えるようにして]
えーっと、日除けだけの方はあったと思うんだけど、冷涼はどうだったかなあ……。ちょっと待ってね。
[少しの間、鏡から姿が消えた。少し離れたところからごそごそと音がして、帳簿のようなものを持って戻る。]
うん、組んであるのは切らしちゃってるみたい。できないものじゃないけれど、時間がかかっちゃうかな……。
[長く使うものなら、さっさと縫い込めてしまうわけには行かない。布に篭める魔法は安定してきていたとはいえ、急いてしまえば、たわんだ糸が抜けるように、不意に効果が消えてしまうことがまだあった。]
すぐに入用?
/*
光がひじりさんだったら、光-銀でひじり-しるこのライン引ける?
って思ったけど、そもそもここの既知は鉄を挟んで結ばれていたから根拠は弱いな。
*/
>>582耳
塔の、なんです。
はい。帰って……
[満面に喜びを表すかんばせでこくこくと頷きながら口にした、塔という言葉にあなたが何を思うかしらねども。塔と疎遠な者には、「塔の」と言っても通じにくいなんて、魔術師の塔に根付いたような少年は毛頭理解していなかった。]
[しかし、「帰って」。帰る前にまず、この木の枝から降りなければならないのだけれど、その試練は少年にとって思いのほか高い枝、ならぬ壁であった。そんな途方に暮れた表情で、ぽつぽつとあなたへと頼みごとを口にしたのだ。
しがみついて降りる間、支えていてほしい──そう頼んだつもりだったのだけれど、あなたが柔らかな笑みを以て両手を広げたから、また何度目か、赤い瞳を丸くした。
しばし逡巡したのち、おずおずとあなたが両腕を広げているその間に、身を乗り出す。
ぎゅっと目をつむって、あなたの首に飛びつこうと。
6以上なら、危うく飛びつけるかもしれない。→8(10)]
>>583 癒
貴方の問いかけに、雨粒が落ちるように墨文字がにじんだ。
解かれた包帯を染めてか。あるいは診療に用いられた机を染めてか。
"Stoppen und das Know""Die" "Peatus ja tead""surema"
――知ろうとすることをやめたら生きられない――
"Stopp og vet""Die"
消毒薬の匂いに、狐の鼻先にしわが寄る。
でも、きっと貴方はそれに構わず治療を施したのだろうし、狐もまたそれを受け入れていた。
毒を除かれ、治癒の籠を重ねられ、と治療が進んでいけば、狐も気持ちよさげに目を細めた。魔力の抗いは狐にとって制御しえないものではあるらしかったが、貴方がもたらした術は、少なからず彼の苦痛を覗いたものと見えた。
激しく動くな、というあなたの言葉にはそっと耳を彼方に向けた。
聞いていない、というアピールである。
包帯が取り替えられれば、その前足に鼻先を摺り寄せて、落ち着かなげにすんすんと匂いを嗅いでいたりなどした。知らぬにおいである。
一通り彼なりの"確認"が済めば、これでいいのか、と言わんばかりに貴方を見つめた。
>>584 糸
そっか、頑張ってね。
[きょろっと辺りを見回してたけど、鏡越しだから見えなかった。
言葉を濁されればそう応援するにとどめたんだろう。]
ふふ、そういうつもりじゃなかったんだけど……、好意に甘えちゃっても良いのかな。
んと、じゃあついでに、お守り程度の護符でいいから、そういうの縫い込んだミサンガとかある?男でも付けれるようなの。
[あなたの笑みにつられるように小さく笑ってから、また問いかけた。今度は本人の代わりに兎が首を傾げてた。]
やっぱり難しいかな……うん、お願いします。
[待ってね、に頷いて大人しく鏡の前で待っていた。戻ってきたあなたの言葉に、そっか……と少しの残念と大半の予期してたような声音。]
あ、今日明日って物じゃないから。
前に作って貰ったフードとローブ使ってるんだけどね、それでもやっぱり心配されるし……もうちょっと日差し防げたらなってだけで。
丁寧に組んで貰うと、どの位かかるのかな?
>>585 銀
塔……塔?……ああ、もしかして「魔術師の塔」かな?
じゃあ君もあの塔の所属なの。
[暫く復唱し、納得したような声が上がったのはそれからだ。
直接的な関わりはないものの、そこに所属する友人はいる。
時間はかかるが理解は出来た。その塔に帰るとなれば、まず木から降りねばならぬのは道理。伸ばした手にあなたが飛び込むのを待って。]
――っと。
[支えて降りてもらうというのもあったかもしれないが、
なんとなく降りられなくなった猫を受け止める感覚で手を伸ばしてしまったのだ。完全なる子供扱いである。
そんな幼子は落ちる恐怖に怯えながら腕の中に納まったのだろう。抱き締めるように受け止めて、そっと地面へと高さを下げた。]
はい、下に到着。……どこか痛い所はあったりしない?
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