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・・・そういえば。なび、そっち大丈夫?
何か大変だったら、この虎芝で呼んでくれれば、助けにいってあげなくもないよ。
[教わったとおりの牡丹を押し、そう虎芝に話しかけておいた。]
グルルルル…
[突然現れたよくわからない者と目の前に光る何かを見てとっさに危険なのかと判断してアロールに飛び掛る。抵抗があまり起きなければ光に次は突っ込むだろう。 ]
ちょ…待て!!
[何かが伸びてくるのを見たときには、既に舌の中に包まれるところで。地を強く蹴り飛ばし、引っ張られる彼女または舌そのものに何とか手をかけようと右腕を伸ばす。]
ベルリヒッター、どうしたの?
この人は、人間だよ。敵じゃないよ。
[私は突然起きた事に来とられてアロールの奥で赫い光が瞬くのに気付けなかった。
眠っていた筈のベルリヒッターが起きて私に体当たりをした。そしてアロールの身体に飛びかかる。慌てて私は止めに入ろうとしただろう。
そのまま救急スプレーを使ってアロールの手当をしようとする。]
─ 洋館兼地下施設・? ─
[ それ以外の命令で最初にあったのは、
『制圧しなさい』
という言葉。
対象は【洋館】の制圧だろうか。
先ずは、注射器をベリニに射ち込もうと、注射器に手を伸ばしたところに、突如犬が現れ、グローブごと手が噛み付かれた。
目の奥の赫い光はその時だけで消えたが、]
ワンワン!ワンワン!
[悲鳴を挙げる体に鞭うって夢中でアロールの腕に噛み付いた。(何か今しようとしていた)
[だが、噛み続けられるだけの体力は無く
ベリニに離されてしまった]
[ 目の前に「透明の爪」>>+29が現れた。
明らかな不意打ちであり、電子的視野を持つ彼には、その透明の爪を見る事が出来た。電子防壁が容易く切り裂かれ、]
ッ、 つ
[ 視界が眩んだ。何かが引き裂かれ乱入してくる感覚。
恐らく、腕>>+35の次には生身部分が見え隠れする首もとが噛み付きポイントとしては手頃だっただろう。
それとも、後頭部にあった蜘蛛状の機械の方が気になっただろうか。胴体部に赤い光がぼんやりと灯っている。
「爪」の方に眩暈を覚えて再びごろんと床に転がってしまったが、ベルリヒッターはどうしたろう?]
分かったわ。
[少女もエーデルに返事は短い。
ゆく先を後に続けば音が聞こえた方面へ進んでいた。
再び絨毯の敷かれた廊下を歩き始めた。]
[ベルリヒッターをアロールから引き離したものの、ベルリヒッターを拘束する私の手の力は弱い。
抜け出そうとすれば簡単だろう。]
何だ、ぐ、わ、こ、れ、は
やべっ―!
[間一髪手を掴めたものの、恐ろしい力の強さだった。
足がひきずられた状態では踏ん張ることも出来ない。体制を整えることもままならないまま伸ばした腕で離さないのが精一杯だろう。]
む、ぐ、あ、す…!
[地面の石がひきずられた足に容赦なくぶつかってくる。
思考を邪魔してくる。
本体は―、と何かを考えるが中々纏まらない。]
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