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【白い悪夢】
[こふぅ]
[熱い息が、口元から洩れる。
白い霧、赤黒い光を覆い。]
[ゴァ]
[白い巨躯を前傾姿勢にさせると、
呟きを洩らしたシルビアへと一挙に迫る。**]
[>>*2 漸く、明かされるジャスミンの正体。
「……そういう、貴方も人間と言えるのでしょうかね。」ゲームの最中にそう返事したのは、
僅かな接触の間でもジャスミンが只者ではないと察していたから。
神父がこの世界に来て直ぐにジャスミンとは言葉を交わす機会を得た。
ルピナス社の関係者という事は分かっている。しかし、それだけではなく、裏側で何か動いているのだろうと推測は出来ても――、彼女自身の正体は謎に包まれていた。星の知恵はに調査させ、ルピナス社の資料に目を通したが経歴不明の女としてジャスミンの顔と名前があるだけだった。
宇宙海賊、その存在が定かではないが、ありとあらゆる悪事に加担していたのだろう。
そして今回でも彼女は自分の利益を追及した。その結果がこれだ。]
>>*3 私は、私のタイミングで事を起こさせて貰っただけ、ですか。
もしも災禍を食い止める方法を知っていても……、いや、知っていた? 研究結果を全て自分のものをする為に貴方は動いたんじゃないですか。
酷いお人だ。いいえ、いいえ、貴方がそんな事をする訳がないと言えば信じますけれどね?
それに、貴方が居なくても、この災禍は起こったでしょう。
[>>*4 ジャスミンの言う通りに。そう、彼ら自身の手によって引き起こされた災禍。
今回のバイオハザードについて感想を求められれば、神父は語るだろうか。]
私が思うに、この世でもっとも慈悲深い事は人間が無智であるということ。
人間達は無限に広がる暗い海のただなか、無知という名の平穏な島に住んでいて、遥かな航海に乗り出すいべくいわれもなかった。
それぞれの分野で懸命に努力する諸科学者はこれまで自分達に害を及ぼす事も殆どなかった。けれど、きれぎれの知識が綜合されて、人間達は自ら無限に広がる漆黒の海へり身を投じた。そして、慄然たる景観があらわとなった、それが今回のバイオハザードなのでしょう。
[とは言え、目の前にいるジャスミンはそんな事はないと答るだろうか。
ジャスミンこそ、方面を異した知識を求め、この世界で暗躍したというのだから。]
……こんな話しを貴方にするのは筋違いなのでしょう。今回の災禍の先にある踏み入れてはいけない領域へ手を伸ばす貴方には。
貴方の目的は【あれ】……なんですね?
[神父には【あれ】が何なのか分かっていないだろう。秘密裏に進められていたジャスミンの計画。
が、続きを催促する様にそう言った。*]
[神父がジャスミンの秘密を知っているか、どうか。そもそも知っていればジャスミンに目的を問わなかっただろうし、
その秘密を聞き出さない限りは神父も事態解決の協力はしない。それに、神父が求めるのもその先のものだ。
「私を信頼して皆が洋館に向かってくれたわ。」という言葉には、]
善人面して皆を地獄に送り出した訳ですか。
美人って得ですね。何故か、私は擬態しているのにも関わらず怪しまれてしまう。
[冗談をひとつ返した。]
さて、
愉悦・好奇心・人類の破滅……、先程貴方は私の目的をそう推測しましたね。
貴方はどうなんですか…?【あれ】を手に入れてどうなさるつもりです?
また、次の悪事に利用なされるつもりで?
そうですね、私 も 愉快でしたよー、生前の尊厳を蹂躙されていく様を見るのは!
この世界は、どうなってもよいもの。
そう、でしょう?**
[部屋で紙に魔方陣を描いていると、やがて換気口の方からがたがたと音がする。
がたんと一際大きな音とともに現れたのは、使い魔の白蛇であった。蛇はしゅるしゅると床を這い、器用に登ってエーデルの首に巻きついた。
エーデルはそれを気にする事はなく、黙々と紙に魔方陣―今描いているのは火属性のものだ―を記し、記したものから懐へ仕舞い込み、を繰り返す。]
[やがて魔方陣を描く事をやめたエーデルは、最初に工房を構えたビルから持ち出した携帯食料、缶詰を取り出す。蛇の牙で器用に開けさせて食べた後、ようやく重い腰をあげた。
休息は十分、魔力も回復している上に紙のストックも増やしてある。
そろそろ屍どもを殲滅し、世界を渡る術を探しに行かねばなるまい。
扉を開けると、さっそく腐臭が漂ってくる。懐から紙を取り出し、エーデルは何事か*呟いた。*]
「くそっ!どうしてあんな奴が!」
[顔を歪めて走る剣士。
三人で上手く生き残ってきたのに一人を犠牲に逃げたという思考が彼を苦しめる。
暫く走ると>>8:+131黒い鉄の塊がある部屋を見つけて入った。]
「何か、治療できるものは……。」
[入って直ぐに>>+24少女と話している、信頼できる人物を見つけ、近づいていく。]
「隊長!」
[信頼できる人物と合流出来たために表情が良くなるが、直ぐに辛そうな物に戻ってディートリヒの死と黒い肌の化物について報告するだろう。]**
[神父>>+39へと幸福そうに微笑む。]
商売柄、信頼を裏切られるのは慣れているわ?
さあ。
見当もつかないけれども、その七色に光る触腕。
……人間の感情や思考を解する知性。
人々に仇為す邪神にしては矮小だけれど、
元人間にしてはまだ低次だわ。
良い所、成長過渡期の邪神候補辺りではないの?
[神父にとっては賞賛になったか侮辱となったか。笑みは深まらず、淡白にふっと微笑んだろうか。]
それとも、単純に軟体的身体を持つ異星人じゃないかしら。居るのよね、人に好戦的な種族が。
[神父の口上>>+41へは。]
貴方の見方を否定するつもりはないわ。
もう一度言うけれどもね、
今回の利益の相場は私の世界で換算すれば、
二束三文なのよ。
確かに私の世界で、
この様な生物災害・生物兵器の需要はあるわ。
でも、文明度の低い星を侵略する場合や、
惑星強奪時の主戦力にさせたっても、後始末が大変でしかない。
この世に触れてはいけないタブーなんて、
そう多くはないわ。
生命体は常に進化を為しているし、
その進化がどの様な形態で行われるかは、皆違う。
この様な進化の為し方も、或いはあるでしょう。
それに、惑星売却には綺麗な状態というのも求められるわ。
……、うちのボスの趣味が惑星上の生命体の清掃というのもあるけれど……、もう星間戦争を起こそうとしたって直ぐに鎮静するし愚か過ぎるもの。
[暫く神父>>+42>>+43の話を無言で聞いている。]
…………。
[ス]
[やおら、ジムゾンの脳へ向けハンドガンで弾を一発撃ち込んだ。]
/*
ちょいと覗いてるんだが、すまないが、>>*11
褒めてないよねw人間より下だと言ってるぞw
まあジャスミンは高度な科学を発達してる人類だし・・・。
>>*13 怖い・・・;;
という訳で次は逃げよう。
【あれ】が【ブライアン】だと分かって言っているなら、
その通りよ。
[硝煙立ち昇るハンドガンを手に、女はジムゾンに微笑む。
神父からは何でも喋る愚かな女と見えたか、それとも騙し合いの始まりとも見えたか、どちらだったろう。]
【ブライアン】博士が感染し、
変異する事こそが、私の目的だったわ。
/*
すまんねーー。どう訊けばいいのか分からなかったしー。
ま、本物の邪神様さえ読む能力は無いんだよ。
何を訊けばいいのか察する事の出来る能力なんてないw
貴方が信じられないのは、
その微笑みと口調の所為だと思うわ。
[凛として告げる。]
次の悪事なんて無いわ。
そうね、この世界ではもう。
終わりにするの。
[静かに告げる。]
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