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― マジックキングダム・外れの家近く ―
[同じ様に術師を探して来いと命じられた妖魔が一体のモンスターを連れてきていた。曰く、剣と術を使える術師が居たが出奔してしまったのだと。
そして、そのまままだ戻っていないとモンスターから伝え聞く。
その話を聞いてから興味深そうに頷いて。]
剣が使える術師なんて良いじゃない。
是非とも、仲間に加えたいところね。
[護衛が要らないし、と言う言葉にそのモンスターも少しだけ不安な表情を見せただろうが。
善は急げとばかりに、その剣の使える術師の外見的な特徴を聞くと。
マジックキングダムを去ることにした。]
【ラス・アルゲティ】
[不意に世界が早回しになった。>>166
ラスは異和感に柳眉を顰める。
いや……こちらが遅くなった、のか?]
[「必殺の通常攻撃」は、その術による影響と、でたらめな攻撃>>172が、偶然剣にあたったことで、軌道がずれ、地面をさくりっと軽く深く、斬り裂いたに終わった]
……面白い術を使うな、人間。
[しゃあん……と青白い光が、ラスの周りで弾けた。
状態異常が解除されていく。
ラスは、まっすぐに人間の女を見た]
いいの?好きに、して、いいの?
だったら、一緒に居る。
守れなくなんて。だって、相棒は、すげーかっこいい正義の味方で、わたしの相棒で、それに、わたしだって、あー…もうー…とにかく!
『もう一緒に居られない』なんて!寂しいこと言うなよ!
『今は』でもいいよ!
そんな、もう会えないみたいなこと、言うなよぉ…
[いつかと逆に。今度はこっちが、すがりつくみたいに、抱き着いた。少なくとも今は。目から零れてるのが止まるまでは。相棒の感触を確かめるんだ]
─ 現在・コーヤ ─
10年ぶり……だな。
[美しき山々のリージョン・コーヤ。
メカによる文明の進化を否定し、頑なにヒューマンと自然の調和を愛したリージョン。
その反面、ヒューマン意外の"人"の存在を許さない排他的な法が支配する土地。
京から離れ数百年、他のリージョンとの交流を絶ち、停滞と濃縮の道を進んでいた世界。]
しかし、ここから本山までは結構登るんだよな。
ゴンドラかゲートぐらい設置しろってんだよ。
[だがそうしないことがこのリージョンを自然豊かな美しき世界としていた。しかし今は]
静かすぎるな。
まるで…
[ナガサメマチのようだ、と]
【シックネス】
─ コーヤ ─
うふふふ……
あははは……
くすくすくす……
わたし、大きくなったよ。
これなら、たべられるかな
わたしがたべられるまえに、さきに
たべてしまえるよね
あはは……
あはははははは……!
――でもないか。
[水をかけられて酔っ払いは正気に戻った様だ。
IRPO職員も心得たもので、水をかけた後に様子を見ている。
異常がないと判断された様で、そのまま大丈夫ですよ、と言う事になった。]
神経をすり減らす仕事ってこういうことを言うんだね…
[しんどいなぁ、なんて思いながら、まだシップ発着場の警備は続いている。**]
一体これは…どうなってんだ…?
[まずはと麓の寺院を訪れたシュンバだったが、しかしどの寺院にも人の姿はなかった。
いそいでシップの発着場に向かう。やはりここにも人がいない。本山への入口まできてもやはり誰も、門番すらいない。
慎重にいくべきか、それとも急いだ方がいいのか。シュンバは考えを巡らせていた。]
[もしも自分にも、抱きついてくる友達のように奇跡が起こせるのであれば。理論を打ち破る力があるのならば。]
スー。覚えていますか。
私は貴方の生まれたリージョンが見たいのです。
だから…また。 そう、また。
[自らのプログラムが導いている理論に背くことを、彼女はもしかしたら初めて明確な意思で実行したかもしれない]
旅、をしましょう。悪を倒したら。
[あぁやはり自分はメカとしては欠陥品なのだと。
何故か誇り高いような気さえした]
/*
わー!わー!今までも何度もあったけど、今度のはちょっとさすがにわがままなんてもんじゃないぞ!!
うああ。ごめん相棒。まじごめん。
なんとか。軌道修正。なんとかああああ
― IRPO職員用シップ内→京 ―
[これは撃破が目的ではなくあくまでも調査のための渡航である、と調査隊員から何度も念を押される。リージョンを護るIRPO職員とて人の子だ。己の命が惜しいのは当然だろう。しかし自身の目的も撃破ではない。記憶を取り戻すためだ。頭の中で、先刻のスーとの約束をくり返し唱えていた。ジャッカルとの再会も果たせていない。幻視で見た人型メカとJ・Qの関係は何だったのか。やり残したことはあまりにも多い]
[やがてシップは京に着き、そこで襲撃の跡が垣間見られた。ルミナスやナガサメマチほどの惨状ではなかったにせよ、シックネスによる爪痕が見られる。IRPO隊員は、京の住民から一人の感染者がシップに乗ってコーヤの方へと向かった話 >>111 を聞き、それをIRPO本部へと連絡した]
「これよりコーヤへ向かう。総員、戦闘準備を整えよ」
[シップ内に、調査隊隊長の号令が響き渡った。心臓が強く脈を打つ。これはスーから分けられた「彼女」の欠片だ。シップは慌ただしくコーヤへと向けて再出発する]
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