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死に損ない スーは、実験体 LA-47 を吸血ことにしたよ。
死に損ない スーは、賞金稼ぎ シュンバ にうしろゆびをさすことにしたよ。
―クレイン博士の研究所―
[相当にひどくあらされた現場は、それでも片付いてはいたのだろう。
でも自分の知る場所とはもう大分異なるもので。
自分の到着を、そこにいる隊員の何名かは見ただろうか。
モニタ付近にいた、アザミとゲンはどうだっただろう]
応答願います。私はジャスティスQです。
[生身の人間に、この中に通信相手がいてくれと願い、声を出した。]
―クレイン博士の研究所―
[相当にひどくあらされた現場は、それでも片付いてはいたのだろう。
でも自分の知る場所とはもう大分異なるもので。
自分の到着を、そこにいる隊員の何名かは見ただろうか。
モニタ付近にいたかもしれない、その隊員の中でも位の高い者はどうだっただろう]
応答願います。私はジャスティスQです。
[生身の人間に、この中に通信相手がいてくれと願い、声を出した。
反応は、あっただろうか]
─クーロン・裏街─
くっそ、あの蛇女どもめ!
[這々の体で戦略的後方進撃を終えシュンバがようやく街に帰ってきたころ、空はもう大分傾いていた。やれやれと今日の店を決めようとしていたところに懐かしい声が届く]
トキサダさん!
[勝てなかった、との謝罪に、ミアはふるふると首を振った]
あの銀翅の君の御前に出て、五体無事に帰って来たと言うだけで、充分です。
大勝利ですよ。
無事でいてくれて、良かった。もう一度会えて、良かった。
[抱きしめたケヴィンの背はやっぱり広くて、大きかった]
お礼を言われるようなことは、何も……。
あの時はただ、夢中で。
たぶん、同じ事をもう一度やれって言われても無理です。……もう一度は通じないでしょうし、ね。
─ →ドゥヴァン ─
[例のニュースのお陰でドゥヴァンへの定期便は運休するものも多く、どうにか見つけた個人シップに頼み込んで向かうことになった。
この費用は経費で落とさせるつもりである]
出てくる奴らの方が多いな…。
相当やべーんじゃん。
[フィロの額に冷や汗が浮かぶ。
今この状況でドゥヴァンに向かおうとしているのはこのシップだけなんじゃないかと思うくらいだ。
危険な任務を押し付けたサビオを恨みながら、フィロは個人シップでドゥヴァンへと降り立った]
[ドゥヴァンの中心街。
そこにはところどころに倒れる人影があった。
警戒しながら近付いてみると、命の拍動が感じられない。
このリージョンに降り立った脅威が為したことであると直ぐに知れた]
……確か、幻死蝶っつったっけ。
[警戒すべきものを再確認し、フィロは支部がある方へと駆けて行く。
動くものは見られず、静寂だけが辺りを支配していた]
それじゃ、ラーシナ。
わたしは相棒にもその辺のこと言ってくるよ。
…相棒があの調子だし、ちょっと遅くなるかも。
もしわたしが間に合わなかったら、先に行ってて。
IRPOのシップに乗せてもらうんだから、待ってもらうわけにも行かないし。
もしそうなったら…いや、もしそうなっても。IRPOの人たちが一緒だし、大丈夫だとは思うけどね。
[ここに来るまでの道中の相棒の様子は、どうにも普通じゃなかった。すぐにはラーシナに追いつけないかもしれない、と。そう伝えて。ラーシナがすぐにもコーヤへ向かうなら、いったんここで別れることになるだろうか]
ラーシナ。
気をつけて。
また、生きて会おうぜ。
[分かれるならば、そう告げる。こぶしを作って、ラーシナの手をとってこぶしを作ってもらって、それをこつんと突合せて。故郷のやり方の、また会おうっていう別れの挨拶。]
[雑音か、誤作動か。
今は気にしている場合ではない。]
ジャスティスKはどこにいますか。
[そこにいた者にそう問うただろう。]
【シックネス】
[感染者に乗って、シックネスは京へ来た。
食べていたら、たくさんのヒューマンに囲まれた。体を使った近接攻撃は、大好きな攻撃技だ。だって簡単にひっかいたり噛みついたり出来る。
なのに、そこのヒューマンは、伸ばした腕をことごとく掴んでは当て身投げを食らわせる。分体をひとつ失って、彼女は悲しみに包まれた。
歓声をあげるヒューマン達の中、やっと1つだけ感染者を作り、それに乗って次のリージョンへ向かった]
[こんな悲しい思いをすることはそうそうはない。
もうあまり覚えていないけど。
あれはどこだっけ。どこかのリージョンだっただろうか。それともどこかの研究所>>2:257だっただろうか。
しかし、やがて悲しみも退化して消え、彼女は再びいつもの彼女にもどる]
ようシンエイじゃねぇか、久しぶりだな。
1年ぶりぐらいか?
[シュンバに声を掛けた頭を丸めケサと呼ばれる独特な衣装に身を包んだ青年は嬉しそうに笑顔を浮かべた]
「お久しぶりですね、もうそんなになりますかー。いえ、僕はなんどかこの街には来てるのですが、トキサダさんがいつもどこかに行っちゃってるだけですよ」
[シュンバを本名で呼ぶこの青年は名をシンエイといい、コーヤにあってシュンバを憧れ慕う数少ない門弟だった。いまはコーヤの本山と各リージョンに散っている降魔師との連絡役のひとりであった。]
[いきたい。
たべたい。
あいしたい]
[やがて辿りつくのは、険しい山岳のリージョン。
たべものがたくさん。すてきな場所。
きっとここなら、しあわせにいきていける。しあわせにたべていける]
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