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[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
霜月 半葉は安部 御門に投票を委任しています。
Souffle (スフレ)は安部 御門に投票を委任しています。
四方天・ウィルフレッド・転は安部 御門に投票を委任しています。
セイバー ポンヤウンペは安部 御門に投票を委任しています。
玉繭 紬は安部 御門に投票を委任しています。
アサシンは安部 御門に投票を委任しています。
宙野 遙水は安部 御門に投票を委任しています。
ランサー 森長可は安部 御門に投票を委任しています。
キャスター 張良(子房)は安部 御門に投票を委任しています。
杯 一杯は安部 御門に投票を委任しています。
バーサーカー 舩坂弘軍曹は安部 御門に投票を委任しています。
アーチャーは安部 御門に投票を委任しています。
葛城 朝日は安部 御門に投票を委任しようとしましたが、解決不能でした。
安部 御門 は 葛城 朝日 に投票した。
霜月 半葉 は 葛城 朝日 に投票した。
Souffle (スフレ) は 葛城 朝日 に投票した。
四方天・ウィルフレッド・転 は 葛城 朝日 に投票した。
セイバー ポンヤウンペ は 葛城 朝日 に投票した。
玉繭 紬 は 葛城 朝日 に投票した。
アサシン は 葛城 朝日 に投票した。
宙野 遙水 は 葛城 朝日 に投票した。
ランサー 森長可 は 葛城 朝日 に投票した。
キャスター 張良(子房) は 葛城 朝日 に投票した。
杯 一杯 は 葛城 朝日 に投票した。
バーサーカー 舩坂弘軍曹 は 葛城 朝日 に投票した。
アーチャー は 葛城 朝日 に投票した。
葛城 朝日 は 霜月 半葉 に投票した。(ランダム投票)
霜月 半葉 に 1人が投票した。
葛城 朝日 に 13人が投票した。
葛城 朝日 は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、アサシン が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、安部 御門、霜月 半葉、Souffle (スフレ)、四方天・ウィルフレッド・転、セイバー ポンヤウンペ、玉繭 紬、宙野 遙水、ランサー 森長可、キャスター 張良(子房)、杯 一杯、バーサーカー 舩坂弘軍曹、アーチャー の 12 名。
−北ブロック:教会−
[深夜に教会を訪れた紬は、自身のサーヴァントを失った事を報告し、もしどこかにマスターを失ったサーヴァントがいるのなら、再契約を希望すると伝えた。]
とは言え、そんなに都合良く行くとも限らないし、サーヴァントがいないなら戦いから降りる事になるかしら。
[教会まで来たのは、そうなった時の保護を求めるためでもある。だが、聖杯の力を諦める事は、家族だった者たちの救出も諦めると言う事。
それは紬の心を少し痛ませた。]
投票を委任します。
セイバー ポンヤウンペは、安部 御門 に投票を委任しました。
[心が痛むのは、家族を救えなくなるから?
それとも救うために戦っていると言うポーズを取れなくなるから?
ふと、そんな疑問が生まれる。
実際のところ、紬は、自分が聖杯と言う力を前にして、事故で失った家族の事を考えられる自信は無い。
そもそも家族の復活や、事故前の時間に立ち返ると言う奇跡に、どれほど現実味を感じているかも不明だ。]
私は、戦っていると言う事を、そのまま贖罪にしているのかしら……
[エルジェベートを失ったせいか、どうも弱気になっている気がする。]
令呪を持ったまま夜道を行くのは危険ね。
夜明けまで、礼拝堂で休ませてもらいましょう。
[紬は一旦考えるのをやめ、長椅子に持たれかかった。**]
安部 御門は、キャスター 張良(子房) を能力(襲う)の対象に選びました。
安部 御門は、杯 一杯 を投票先に選びました。
投票を委任します。
玉繭 紬は、安部 御門 に投票を委任しました。
−西/制杯軒−
[早朝、いつものように麺とスープの仕込みを始める。]
ニイさんは、起きてこないか。
慣れない生活で疲れでも出たのかねぇ。
なりは頑丈そうだし、根性もありそうなんだがね。
投票を委任します。
杯 一杯は、安部 御門 に投票を委任しました。
投票を委任します。
宙野 遙水は、安部 御門 に投票を委任しました。
投票を委任します。
Souffle (スフレ)は、安部 御門 に投票を委任しました。
[セイバーたちが去っていくのを見てから、拠点へと戻る。
あの女サーヴァントはおそらくアサシンだと思うのだけど、その二人が戦ってアサシンが負けたのなら、長くはない気がしている。
マスターがよっぽど治癒に長けていない限りは、令呪を使って撤退するくらいだもの。
逆に考えれば、こちらが持つサーヴァントの情報は、舩坂さんの次に彼女に関することだったのだから、損害ではある]
やっかいなのは、セイバーよね、やっぱり。
[そう口にしたのは寝床に入ってからだった。日付も変わってしまった時間。
やっかいといえば、正体の全く分からない人もいるんだけど。
役所の近くで会った二人のサーヴァント。クラスそのものは大分絞れてきたけど、それからまだ姿を見ない7騎目。
ため息を落としてから、眠りへと付いた]
投票を委任します。
ランサー 森長可は、安部 御門 に投票を委任しました。
―夜明け前:中央ブロック公園>>2:586 ―
[>>0:569 会話についてはウィルフが口を開いたため、
少年はしばし黙し、口をさしはさむことはなかった。
>>0:565 それは少女―と、ポンヤウンペは思った―が連れた英霊も同じことだったらしい。
彼にとっては身の丈見上げるほどの相手、
力量は如何ほどか、
推し量るように見つめる。
>>0:576 鼻で笑う様子には、僅かに目を細め]
……?
[らーめん、とはなんだろう。
そこには一度だけ不思議そうな顔をした。]
―夜明け前:中央ブロック公園>>2:586 ―
[>>2:569 会話についてはウィルフが口を開いたため、
少年はしばし黙し、口をさしはさむことはなかった。
>>2:565 それは少女―と、ポンヤウンペは思った―が連れた英霊も同じことだったらしい。
彼にとっては身の丈見上げるほどの相手、
力量は如何ほどか、
推し量るように見つめる。
>>2:576 鼻で笑う様子には、僅かに目を細め]
……?
[らーめん、とはなんだろう。
そこには一度だけ不思議そうな顔をした。]
[>>2:587 ウィルフに促されると頷いた。
少年は相対していたふたりをそれぞれまっすぐ見てから]
それでは、――またいずれ。
[公園を去り、拠点へと帰る、その道すがら。]
あの英霊も相当な達人だな。
彼もSisam(倭人)だろうか。
[と、背の高い偉丈夫について見立てを述べたのであった**]
⇒中央区:朝へ
命に意味はない。
頚椎の裂けるオトがした。
死に美しさなどない。
鼓動の消えるオトがした。
ほら。
こうして簡単に、手折ることができるのだ。
―― 彼は最期に、言葉を遺した。
命に意味はない。
風の呼吸に、鳥の鼓動が紛れている。
死に美しさなどない。
川の呼吸に、魚が逆らっていた。
なら。
どうして ―― こんなにも。
―― 斜陽に濡れて、木霊の鳴く声がした。
陽が沈むだけの景色に、息を忘れてしまうのか。
欠けたもののない、何一つ無い山上の楽土。
……ああ。もう朝か。
[周りを見渡せば、ここはどこであるかを知った。
薬品の臭いに塗れた隠し部屋――万物《イノチ》を解体する部屋。]
昨日は、川で朝方まで作業して、そんでリョーさんに連れて帰ってもらって……ミコトの補充して。再調整して、何とか壊れへんようにはできて……。
[水槽には二つの人造生命。
一つは、自分に似た形をしたもの。
一つは、まだ一度も成功していない――小さな塊。]
その前は、確か……。
[連れて帰られる前。
思い返すのは、焼かれながらも向けられた、強い瞳。
言葉は――まだ、耳に残響として届いている。]
[夢は、見ない――はずだった]
やな、夢。
[覚えていないのに、嫌な夢だと分かる。
スマホを手に取ると、時刻はまだ朝の6時過ぎだった。
大量に汗をかいたらしい、髪が濡れてしまっていて、もう一度シャワーを浴びる。
きっと昔によく見た夢だ。
紺のタンクトップにシースルーのチュニックを合わせて、白の七分丈サルエルパンツを履くと、髪を乾かしてセットする。
シャワー室から出る頃には、もう7時が来ようとしていた]
米余ってるし、炊こっかな。
[どうせまだ早い時間だ、とテレビを付けてから朝食の準備を始める。
適当に野菜を切ってポトフにする。おかずになるようにすこし濃いめで。
小魚の佃煮はスーパーの惣菜だ。若布とキュウリを酢の物にしてもう一品は少し悩んで冷や奴に。
昨日よりは手抜き感満載だけど]
おはよう。何か気になるニュースあった?
地元のニュースもやってるはずだけど。
[ランサーに声をかけて、テーブルに着く。そういえば、ランサーの願いは何なんだろう。聞くことはなかったから疑問が湧いた]
ねぇ、むーさんの聖杯への願いって、なに?
英霊もそれと引き換えに契約するんだって聞いたけど。
[私の願いは、――家の再興、魔術師としての。
ということに、一応はなっている。でも、本当は、違う。
それは父親の願いであって、私の願いじゃない。
父親の願いを叶えるために、命を張るなんてばかげていると思うから。
願うのは、その反対のことだ]
― 中央ブロック/公園 ―
[遙水に「他に無い」と言われ(>>2:586)]
まあ、そうさな。我が鎧を目にすればあるいは、とも思うが。詮無き事よな。
[そしてセイバー達を見送ると、遙水と共に拠点へと戻った]
― 南ブロック/拠点 ―
[夜が明けて、遙水が台所へ向かう。家事をする彼女の姿を見て、ふと生前の家族達のことを思う]
さてあやつら、静かな暮らしにありつけたものかな? 特にあのむすめ、要領の悪いおなごであったが、良縁に恵まれたであろうか……?
[おまけに父がこれではな、と呟いたあと、なぜか自然に口元がゆるんだ。こぼれる笑みは、自分への嘲りか]
ふむ、早う。にゅーすとやらは、特に何も無いな。あれだけあの勇士殿が暴れておる割りには、ちっとも人の噂に上らぬようだ。
[からからと笑って、食事にする。手早く支度をした風に見えて、意外にしっかりした料理が並ぶ。調理済みのものが容易に手に入る時代とは、彼にはわからない。彼の時代にあったものは、せいぜいが即席味噌汁――今のインスタント食品のはしり――ぐらいのものだ]
願い?
[不意に問われ、箸を止める。聖杯戦争に参じる者なら、全てなんらかの願いを持つ。当たり前の事ではある]
奇跡にすがるほどの願い……そう易々と、他人に語るような物かな。
つまらぬ、ちっぽけ願いだ。いや、ある意味はおおごとかもしれぬが。ただただ、「順序が違う」と文句を付けたいだけのこと。俺が死すべきは長久手では無かった、それだけのことだ。
[そこまで口にしたところで何か違和感があるのに気付いたものの、彼自身にもそれが何であるかわからず、されどそれを探るの億劫で]
つまらぬことだ。
[それだけを言うと、再び箸を動かし始めた]
―中央ブロック―
[かえりみちの会話。
話題は槍の英霊について。]
そうだな 、武士と推定出きるな。
フナサカに負けず耐久と力がありそうだった。
参ったものだね。
取り敢えず槍の形は覚えた。
正体を探ってみよう。
ああ、ラーメンというのはだな…。
[分析を伝えると同時にラーメンについても説明した。]
明日、時間を見つけて提供しているという店に足を運ぼう。
フナサカの情報もあるしな。
[方針と言うには簡略過ぎるが明日の予定を決めた**]
―朝:中央ブロック―
[早朝。
緩やかに眼を開いたポンヤウンペは
屋根の上に立って
「固い街」が朝日に染まっていのを眺めた。
同じ名を持つ「参加者」が絶えた事は知らず。]
――ん、……
[伸びをした後、昨夜薔薇の鞭や拷問具にえぐられた腕や足の傷を確かめる。主より魔力を回してもらったゆえ、それなりに癒えてきている。昨夜の会話>>16 >>17を思い出しながら、ゆるくこぶしを握り締めた。]
[本来眠りを必要としない英霊だが、
眼を閉じて思い出すのは野山を駆け巡った日々。
雷と共に去った兄の姿は此処にはなく。
あのときのまま在るのは
願いを抱えた少年一人。
ポンヤウンペは
もう一度空を見上げてから、
とん
と軽く屋根から飛び降り、
窓から中へ、ひょっこりと顔を出す。]
ふうん。その願いが叶うと、今の歴史もちょっと変わるかもしれないのね。
つまらぬ事?
[朝食を食べながら話を聞く。間をおいた言葉をオウム返しに聞いて。
ニュースにはなっていない、商店街での噂。
ここに戻って来る間にも、耳にした失踪者の話。
ニュースになっていないのは、まぁ当然かと思う。
行方不明だけなら、それほど大きく扱われることはないのだから]
舩坂さんは事件を起こした訳じゃないから、ニュースには成らないわね。
よし、予定変更!
図書館に行くわ。70年前の新聞記事を見に行くの。
[食事を終えて拠点を後にする。
今日は先にタクシーを呼んでおいた。図書館の開館時間までは考慮していなかったけど]
― 東/隠岐工房 ―
[衣類を纏わない肌。水滴を拭きながら、鏡の前で確認する。
陽に焼かれた傷は湯船に滲みたものの。]
暫くは跡残るなあ。これ。
顔とか本格的に焼けへんかったんは運が良かったんかも。
肩とか胸とかは、まだ着物で隠せるし……。
[陽に焼けたと呼ぶには爛れた火傷。
新たに生まれた烙印は、彼女の体で最も真新しいというだけ。
擦過傷。打撲傷。刃傷痕。銃創。咬創――。
拙い縫合の痕も数えれば、女の体に傷のない場所は珍しかった。]
今日は店開けるよりも先に、寄贈書の依頼終わらせてしまわなな……。昨日の今日やし、張良さんはどうするんやろ。図書館と、教会と……あとどこの寄贈やっけ。
[下着の類はつけない。
肌の上から新しい、紅い着物を着ることにした。
―― 着物は、多く在る傷をすっぽりと覆い隠す。
冬でも、夏でも。彼女の着るものは変わらなかった。]
投票を委任します。
アーチャーは、安部 御門 に投票を委任しました。
―教会―
[昨夜の火災の間に姿を消した英霊は
時を隔てて教会のそばにいた。
鷹の姿はない。
少し頬に残る煤をぬぐいもしないままに
ただ足を向けた場所だった。
聖杯戦争に縁がある場所だと、聖杯の知識がいう]
…。
[朝日とここに来たのはほんの少し前だったとおもいだす]
―北ブロック:教会―
[礼拝堂の長椅子で、身を休めていた紬は、サ−ヴァントの気配が近づいている事に気づく。]
……今、戦争参加を告げに来るとも思えないし……
[そう言いつつ立ち上がると、教会の入り口へと足を運ぶ。
門を開けると、遠目に見知らぬサーヴァントの姿が見えた。]
― 東/隠岐工房・母屋前 ―
この辺はもう縛ってあるし、後は……。
[店舗側と母屋を行ったり来たりしながら、寄贈用の本を縛ったものを、軽トラックの荷台に積んでいった。
その白い機体は、直列4気筒のリアエンジンであるとか四輪独立懸架であるとか機械式スーパーチャージャー搭載であるとか農道の○ルシェであるとか、そういったことは余談であるので割愛する。
強いて違うことがあるとすれば、逃走や侵入といった、いわゆる『犬』の用途として使うことも想定しているため、硝子が少し頑丈だったりする。
ともかく、準備を終えたところで、一度母屋の中に戻ることにした。**]
[確かにサーヴァントではあるが、その存在感はひどく希薄な感じを受ける。]
あなた、もしかするとお1人なのかしら?
私も1人なんだけれど、少しこちらで話をしない?
[教会の敷地内なら大丈夫だろうとも思い、曖昧に問いかけてみる。]
[寺とも神社とも違うその建物の入り口
悔い改めよ、と記された掲示。
以前来たときには気づかなかったものも多い]
…。
懺悔しろとでも
[そう言う聖杯の示しなのか。
苦笑とともに階段を上がり、
開こうと扉を前にしたところで
内側から外へと開いた扉に少し驚いたような顔になる。
老女の姿をまじ、と眺めてのちに頭を下げた]
…少なくとも待ち合わせではないので
[問題ないと示すように顔をあげて
開いた扉の老女の声に異論は唱えなかった。
教会は、中立地帯だと知っている]
そう……私も待ち合わせる相手はいないの。
……実は、私ね、昨夜自分の英霊を失ったところなの。
それで、途方に暮れてたってわけ。
もしかすると、あなたも同じ立場なのかしら?
もし、マスターがいなくて、まだこの戦いを続ける意志があるのなら、私と組まない?
[マスターがいないと言うのは推測ではあるが、自信はあった。
だが、その意気消沈している雰囲気から、英霊自身の心が折れてしまっている可能性もある。
紬は問いかけて、相手の答えを待った。]
あの振る舞いが事件にならぬとは、当世は堅苦しいのか寛大なのかわからぬな。
図書館? ふむ?
[また耳慣れぬ言葉だなと思いつつも、理解しきる前にタクシーに乗り込んでいた。しばらくからくり馬車が走るのち、眼前に大きな建物が現れる]
― 東ブロック/図書館 ―
[二人はちょうど開館時間頃に図書館に辿り着いた。館内はまだ誰も来ておらず、貸し切りのような気分を与える。辺り一面が書物に覆われた景色というのは初めて見るもので、思わず目的を忘れてしまうほど驚いた]
これだけの蔵書をびた一文支払うことなく手に取れるとは、げにおそろしき時代よの。
[感心することしきり]
…。
[ちら、と視線が揺れた。
魔術師だったらしい老女の声を聞く。
口をつぐんだまま、少し瞑目する]
…渡りに船とは、よくいったものだ
[少し疲労の滲む声だった]
何としてでも聖杯にたどり着く必要があるんだが
吾を繋ぎ止めておくための鎖が切れて
困っていたところだ。
実に、都合がいい。
[何一つ言葉も感情も隠すことなく、
英霊は老女を見る。
その申し出に乗ると、示すごとく]
そう、良かった。
私も昼間とは言え、帰り道が怖かったところなの。
こんな、お婆ちゃんでしょう?
強面の英霊や魔術師が来たら、一発でのされちゃうものね。
[そう言って、わずかに笑った後、小さく呪文を唱えた。
令呪が瞬き、英霊と紬の間に繋がりを作り出す。]
道すがら、お互いの事を色々話すとして、まずはあなたのお名前をうかがって良いかしら?
私の名は玉繭紬、以前はアサシンのマスターだったわ。
[老女の施す呪いは切れた糸の端を繋ぐ。
朝日に繋がっていた頃とは系統の違う魔力に
魔術師の性格は現れるものとかんじながら]
紬。
なるほど、まさに糸を結ぶにはふさわしい。
[納得するような顔の後、
訪ねる声に返すのはいくらかの苦笑と]
…。
吾は、───徳川家康。
アーチャーとして、配されている。
[苦い、声**]
……そうさな。
[ふと思い立ち、遙水を置いてゆらゆらと歩き回る。「歴史」と札を付けられた書物の棚を一つ一つ眺め回し、いくつか手に取った。そしてぺらぺらと頁をめくるも、目当てのものは見つからず]
我が身内のこと、わからぬか。
[と、ついこぼす。まあ、無理もあるまい。自分自身がさほど有名でもなんでもなく、しかもその嫁や娘となっては、余程のことが無い限り無名の人物でしかない。
見つからぬという事は、むしろ「余程のこと」が起きなかったという事でもあり、そう考えれば安堵するところでもある]
ほう。
[次々に読み進めるうちに、一首の狂歌が目に止まった。彼の死後に誰ともなく詠われたらしいそれは、当時の流行り歌とされていて]
『今の浮世は結構づくし 森の武蔵に池田が無くば 諸国諸大名は長袴』
くく、我が武功を詠い上げよと思うておったら、よもや恐怖を滑稽に詠い上げておるとはな。さてもさても、愉快なるべし。
[実際に、彼の「恐ろしさ」を伝える逸話は数多い。彼の死後、味方だったはずの秀吉が大層喜んだなどというものすらある。秀吉だけではなく]
はてこれは……?
[その書物に記されていたのは、徳川家康が関ヶ原合戦で言ったとされる言葉だった。厳しい戦況のなか家臣を叱咤激励するために「鬼武蔵のいる戦よりは心やすかろう」と言ったという]
三河殿がそのような事を漏らすとは。はて、俺はそこまであの御仁に「買われて」おったかな?
[色々思い返すもわからず、誰か別の人物の逸話が混じったのかもしれぬ、と考えて本を閉じた。事実がねじれて伝わる事はよくあることだ]
[紬はアーチャーの言葉に少し驚く。
英霊の名は、日本ではあまりにも有名なものだったからだ。]
……まあ、権現様に会えるなんて光栄だわ。
私、日光東照宮には何度か行った事があるのよ。
では、まずは我が家にご案内するわ。
古め日本家屋だけど、あなたには馴染み深いかもね。
[そう言うと、紬は教会の外へと歩き出した。**]
寛大って言うか、そうそう事件にするような事でもないって事よ。
大道芸なら別にニュースにならないし。
そ、図書館。本が一杯あるところね。
[言って、タクシーに乗り込めば図書館まではすぐだ。
開館して間もない時間で司書以外の人は少ない。
古い新聞をまとめてあるコーナーまでいくと、当時の記事を調べ始めた]
そうそう、そういう所なの図書館って。
持ち帰るには身分証明書出して借りなきゃいけないし、市民じゃないから借りていけないけど。
本を傷つけないなら、好きな本を見てて構わないわよ?
[70年前当時の新聞は残っている。
もちろん、当たり障りのない記事しか載っていない。
不発弾が爆発したらしい事。
まだ何発かの不発弾が残っているらしい事も、書かれていた。
見たい記事は、それとは別の、遼往市に関する記事。
もちろんそうそう有力に情報が得られるとは思ってないけれど。
70年前、爆発事故の後か前か知らないけど、聖杯戦争が行われた事。
なら、その余波が新聞に現れていてもおかしくないのだから]
お悔やみ……。
[当時の市長の娘が亡くなった事が短く書かれていた。写真もない。
幾つか聖杯戦争に関連すると思う記事は見つけたけれど、それ以上にその記事が気になってしまった理由は、わからない]
霜月、半葉……。うん、わかんない。
[考えてもわからない事はひとまず頭の隅に置いておく。死因も書かれていなかったから、聖杯戦争に巻き込まれたかどうかも、よくわからないのだし]
市長の娘なのかー。
←まだネタバレ読んでない
←ネタバレ読まずに Wiki 編集するのちょっと怖かった
←壊しても気付かないから
←いや読めよお前
←せっかくだから読まずに過ごすぜ!
―中央区→西へ向かう―
[朝のニュースは、
特に大きな事件を知らせはしなかった。
フナサカヒロシという名について調べるのには、ウィルフの所持する端末が役に立った。
ポンヤウンペは、まじまじと見つめては梟のように首をかしげて見ているばかりであったが]
――――つい先日亡くなったばかりなのか。
[ポンヤウンペはぽつりと呟く。
英霊の時間感覚でなくともそうなろう。
船坂弘――――“生きている英霊”“不死身の分隊長”。共同編集可能な百科事典に、神話のような文字が並ぶ。]
こんな勇士が
近き世にいたなんてな。
兄上も驚くぞ。
[どこか嬉しそうに言う。
公園にて邂逅した偉丈夫については、なかなかこれというものが見つからない。調べるのにもあいたころ、昨日決めた予定通りに西へと向かう事となった。
件の“らーめん”である]
― 東/隠岐工房 ―
[昔の事を思い出していた。生前だから、遥かに昔の話だ。
それはまた、いつでも思い返せる事。]
[今日も、朝から店の前に出て朝の霞を肺腑の奥まで深く吸い込み、人通りのまばらな朝を満喫していた。
時代が変わっても、太陽の光だけは何も変わらない。]
……おはようございます、スフレ殿。
お二人とも傷の具合はもうよろしいので?治りに差し障りがあるようなら私、一応金丹は調合しておきましたが…
[小さな巾着に入った黒い丸薬を差し出して、尋ねる。車に、縛った本を積みこんでいるのが見えた。]
ところで、今日は何処か配達でも?
私、今日こそは先日の舩坂殿のラーメン屋にお邪魔する事を考えているのですが……
お手伝いいたしましょうか?
[昨日は何だかんだで、さんざんな一日だった。歯がゆくもあるほどに]
投票を委任します。
キャスター 張良(子房)は、安部 御門 に投票を委任しました。
― 東/隠岐工房 ―
[軽トラックの準備を終えて中へ戻ってくると、この数日でよく合わせる顔と遭遇した。]
おはようリョーさん。
ミコトの方は、穴が貫通したわけやないからな。内容物が漏れてたら、もう一回霊薬を創らなあかんかったけど……。
ありがとう。
[差し出された巾着。それを受け取る。
誰かが近くにいるということ。朝の挨拶を交わすということ。
誰かの顔に馴染むということ。
少しばかりの笑みを零した。]
風呂に入ると浸みるからな……普段は痛みなんて慣れとるし別にええけど、早く治るに越したことはないやろ。うん。ありがとう。
[張良の顔を見る。
舩坂の名前。今現在に存在するはずのない命。
それは目の前の彼女とて変わりは無い。]
そっか。
願望器の戦の途中やもんね。
[いつも通りの日常を始めようとしていた自分。
いつも通りだった日々の夢が薄れさせていた、昨夜の記憶。]
私の仕事は別に時間が決められてるわけやないしな。
やらなあかんことがあるんやったら、ええよ。
先にそっち寄って行こ。
ほしたら、乗ってー。
[張良を、軽トラックの助手席に手招きする。
―― 強い瞳を思い出す。死を前に、吐き出した彼の意思《コエ》。
運転席に乗り込む前、少し、空に張り付く陽の色を見上げた。]
― 東/隠岐工房 ―
そうですか。差し障りがないようなら、それは良かった。
[ふっと表情を緩め、巾着を手渡す。彼女が笑うのは、なんとなく珍しいというか、ただ単にあまり見ないというだけのものではないような気がした。]
……そう言えば、あれだけの傷の割に、さほど応えてはいないようですね。私も驚きました。あのぐらいの負傷、珍しくもないのですか。
[言いながら、彼女の顔を見る。掴みどころのない人物ではあるが、聖なる杯にかけるという願いはやはり本物なのだろうか。]
……ええ、そうですね。それでは少し遠めですが、西の方までお願いできますか。
[言われる通り、軽トラックの助手席に乗り込んで、座席に座る。シートベルトを締めると、馬は勿論、四頭立ての馬車よりも随分と安定していそうな乗り心地だった]
いえ、申し訳ないですね。
私が現れなければ、貴女もいつも通り仕事ができたでしょうに……
[彼女はどのくらい今まで昨夜のような負傷を追っているのだろう。あれは、慣れている。あえて問いはしなかったが、この人物が、ただの古本屋、古物商とは思えなかった]
……舩坂殿の主が商う店屋、か。
[彼の事については一応少し調べて、スフレからも聞いてみたけれど、知れば知るほど人間業とは思えなかった。
しかも、それほど伝説的な人物がつい先日まで、この時代に現存していたのだという。]
あの項羽ですら死んだ後は生き返ったりしなかったのに……
まああちらは死ぬまでが大変でしたが……
[ぽつりと呟く。あれこそが天意を受けた人間というものだろう。あれら数多の英雄、大聖に比べれば、自分等はただの人間に毛が生えた程度にすぎない。
最初の召喚からいい、そもそも呼びだされた事が何かの非常な運命の気まぐれではあったのだ。
そうして、運転席に座ってハンドルを握るスフレの姿を、また見つめた。]
[歴史のコーナーにいるかなと思って足を向ければ、確かにそこにいた]
調べ物は終わったわ。
たいして収穫があったわけじゃないけど。
そろそろお腹もすいたし。
今日はちゃんとお昼ご飯食べたいのよね。
[ランサーを見上げ言うと、図書館の外の方へ歩き出す。
ここの近くにもカフェはあったけど]
−制杯軒−
おはようございますであります大将殿!!
[元気よく返事をして店に出るが、どことなく引っかかっているもやもやは以前払えていない。
今日も作務衣とエプロンという格好で、店内を掃除するがいつもより手際が悪い。
最も、元から手際は悪いのだが]
―西区:商店街付近―
昨日は迷惑をかけたな。ごめん。
ん?剣舞?ああ、ありがとう。
あれは我が民に伝わる―――
[ポンヤウンペは小学生や近所の人たちに
なんだかんだと話しかけられていた。
ウィルフの咄嗟のフォローにより、
一応「見せものだった」という認識になっているらしい。
素直に答える少年が
喋り過ぎないようにウィルフが引っ張る。]
ん?ああ、そうか
確か、このあたりだと言っていたか?
[ラーメン屋が近いのだ。]
芳しくなかったか。
[遙水が現れたが、成果は余りなかったように見える。となると、うまく痕跡を消しているのか]
腕の良い掃除屋でもおったかな。
[そう独り言を漏らす]
文献に頼れぬのであれば、人に尋ねるほかあるまい。長老と思しき者はおらぬかな。俺の時代には、まず物事は年寄りに尋ねたものだったが。
[当世とでは文化も風習もまるで違い、からくりの類も進みすぎるほどに進んでいる。自分の頃の「当たり前」がどこまで通じるやら]
飯か。乳臭い汁物は気に入らなかったとみえる。
[くくくと笑って、図書館を出た]
― 運転中 ―
……あんまり、人に見せるようなもんでもないけどな。
それに、人につけられた傷いうんはよく覚えてられる。
[独特のエンジン音を響かせながら、東のビル街から、西へ向かう。
道の広い公園付近や、住宅街のある南ではなく
北の、これと言って利も景色も少ない道を経由していく。]
傷のこともそうやけど……別に、リョーさんのことが恨めしいとか、どうこうて思うたことないよ。そもそもの発端はおとんが私んちにあんな召喚陣あるて教えよらへんかったことやし……。
[張良の言葉を聞きながら、自分は自分で考えを回す。]
[幾つかの信号を超えれば、背中の痒みが小さくなっていく。
どうやら、店のある地区に、また誰かがいたらしい。]
…………。
願望器て、どんなんなんやろな。
[現代に生き返り、使役されてまで望む数多英雄。
そして、昨日の青年が見せた、強い陽の光と、言葉。
―― あれは死を覚悟した命のもの。
―― あれは、願望を抱きながらも滅びを良しとした斜陽の声。
死の際に瀕しながらも願うその果てに、願望器はある。]
そんなにすごいもんなんやろか。
[彼がそうまでして望んだもの。
英雄と呼ばれる人類が望むもの。
―― 少し見てみたいと、女は思った。
―― 手にすれば知れるのだろうかと、女は思った。]
―車内―
[トラックに乗りながら、言葉少なに窓の外を眺め続ける。
そびえたつビル群は、確かに一つ一つ取れば阿房宮の威容には敵わないものの、それほどのものが当たり前のように存在している。やはり隔世の感だった。]
……そうですか、あの魔法陣は貴女の父祖が拵えたものだったか。
貴女方魔術師は、究極の智を求めて、代々にわたって秘跡を刻んでいくものと聞きましたが、貴女もそのような一族の者だったか。
昨夜の青年も、そうだったのでしょうか。
[結局戦いこそしなかったが、アーチャーと対峙していたのでその最期の言葉はスフレづてでしか聞いていない。]
……不可能を可能とするほどの願望機なら、大道にまで至っているはず。人智を越えているのは道理でしょう。
それを命をとしてまで望む目的があるかどうかは、勿論人それぞれですが。
[信号が青になる。ビルを越え、自然の多い北の方を越えながら、トラックは西へと向かっている。]
ラーメン屋といっていましたが、この辺りでしょうか?
それにしてもこの戦中に店を開いているとはよほどの豪傑か、あるいは……
[何か、2つほど英霊の気配らしきを感じて、そろそろだろうかと口にする。
舩坂ほどの男を召喚する主だ、前者かな、とちらと思った。]
長老ねぇ……。最近個人情報保護とかでそうそう教えてくれないし。役所に聞いても図書館でとか言われそうだし。
……別に、ラーメンが食べたくないわけじゃないわよ。
美味しかったし。
でも、毎日行くってのもどうかと思うじゃない。
むーさんは、何か食べたいものある?
現代のもので何か気になってるとかないの?
[図書館を出て、タクシー乗り場のある役所前まで歩く事にした]
―制杯軒―
……うん、居るな。居る。
[少年と青年はふたり、
制杯軒の前に立っていた。
>>49 「おはようございますであります!」
と、聞き覚えのある声が
よく響いてきた。]
かれは、働いているのか?
[真顔でした]
[まあ、店をやっているなら
入ればよかろう、と歩を進める背中で、]
――ウィルフ、近くにいる。
[フナサカのほかにもう一つ――ウィルフからすればふたつ――気配が近づいてきているのだ。]
[魔術とは歴史であり、知の研鑽でもある。
確かに、ここまで続いた神秘の業を一つに纏め、結果を出すということは、愉悦でもあるのだろう。彼女とて、別の理由もあれど、結果的にはそれを"叶えたい"とも思っていた。]
……あの子が完成すればの話やけどな……。
[今ここにある全てを使って、ここに無い命を誕生させる。
命を奪う以外に何もない自分が、ここにはなかった新しい可能性を誕生させられるなら、それは得難い奇跡なのかもしれない。
―― そんなものは、未来永劫完成しないと分かっていても。]
…………リョーさんは。
[以前に聞いた願いは、願望器に願うようなものではなかった。
しかし、願望器に願わないことは、命を賭けるか賭けないかの選択とはイコールではない。彼女の願いもまた、その身の滅びを天秤にかけるほどのものなのか。
疑問を提出するより先に、再び痒みを帯びる令呪に変速する。]
もうこの辺は西側やからな。
ラーメン屋さんの名前なんやっけ……。制空軒? やっけ。
[一つ一つ、スピードを緩めながら看板を確認していく。
同調するように、背中の痒みは強くなるばかりだ。]
さて、現代の食べ物と言われてもろくに知らぬしな。酒ならば当世風の酒がどのようなものか興味があるが、いくさのさなかに呑むわけにもいくまい。
……ふむ。ならば、天麩羅とやらはどうか? なにやら随分と美味だと聞いておるが。
[図書館で手にしていた本に、ちょうど載っていた料理だ。どこぞの将軍が大層気に入って食べたとあったので、気になったのである。
もっともその本には「そのせいで死んだ」とも書いてあったが、ただの与太話であるとも書いてあり、彼も流石に信じたいと思わなかった]
あの子ですか。余程大事なものだろうというのは分かります。
[それがなぜなのか、ただの魔術師としての達成欲求以上のものだろうかとは思ったけれど。言葉は少なく。
もし彼女が根源を求めるとしても、究極の知識などこの世には存在しないのだ。大道に合致するには、何も求めてはならないし、考えてはならない。
けれど、その思いは自分の胸の中にしまっておいた。]
私の目的は。そうですね・・・当初の目的は問題ないですし。
私の方は、なんとかします。心配はいりませんよ。
[少し遠い目で遠くを見つめながら、英霊の気配が近い事を感じた。]
いえ、制杯軒です。縁起のよさそうな名前だ。
ちょうどこの辺りですね?
[真近の英霊の気配。場所を指して、車が止まればそこから降りる。英霊の気配は2つ。]
一応開店はしているようですが。
[スフレはどうするだろう。先に車から降りて、尋ねた]
投票を委任します。
四方天・ウィルフレッド・転は、安部 御門 に投票を委任しました。
―西ブロック・商店街―
[昨日の嘘のお蔭でヴォルフは人気者だった。
あまり良い状況ではなかったが共に笑顔を振りまいた。
もちろん、ヴォルフの純粋ゆえのうっかりがないように気を払いながら]
ちょ、そろそろいくよ。
ラーメンもとい、フナサカを探りに。
[さすがにいつまでも商店街で足止めされるわけにはいかない。
だから小さな呟きとともに袖を引き移動を促した]
[いた。恐らく調理着であろう作務衣とエプロンを身につけている。
店の外観には合っているが、何か非常な不調和を感じる。
この時点で彼の主に対して若干の嫌な予感がした。
しかし気を取り直し、袖を合わせて一礼する]
ど、どうも。
先日のお言葉通り、一つ寄らせていただきました。
今日はもう店は開かれておいでか?
―西ブロック・制杯軒前―
[威勢のいい声が聞こえる。
間違いなく目的の人物だった]
うん、二つあるねー。
困ったものだ、昼だから平気だと思うけどさ。
[>>59の言葉にうなづきながら周囲に気を払う]
― 西ブロック/制杯軒前 ―
[車から降りる張良を見て、自分はどうしようかと考える。
背中の痒みは増すばかりだ。
と、突然ガラスを破らんばかりの大音量が届いた。]
うあ
……でかい声やなあ。
そういや英雄さんの発声器官ってどうなっとるんやろ。そもそも英雄さんの体って何でできとるん? もし生前の肺活量を忠実に再現しとるとしたら、「形」を真似なあかん。やとしたら一番都合がええのはエーテルやけど……。
[ぶつぶつと考え込む。結果、車内で出遅れる形となってしまった。
スフレは食事に頓着ない女である。
ラーメンのいい匂いには惹かれるものはある。
だが、以前、舩坂と自分との会話に対するツッコミで疲労していた張良を思い出し、結局は車の窓から眺めるに留めた。]
天麩羅ねぇ……。なら美味しいところがいっか。
衣がべたっとしてたらやだし。
[タクシー乗り場までつくと、空いていた一台に乗り込んだ]
済みません、美味しい天麩羅やさんってどこにあります?
[こういうのは地元のタクシーに聞いた方が良い。
西の方に美味しい天麩羅を出してくれるお寿司やさんがあるらしいと聞いて、そちらへとタクシーを向けた]
そして、フナサカは本当に働いているみたいだねー。
規格外もここまで来るとなんか笑えてくる。
[苦笑いではなく、フナサカの存在のすごさに笑顔をこぼした。]
あ、笑ってる場合じゃないね。
もう一組はどんなだか、わからないもんね。
[一瞬崩れかけた気持ちを再度集中させた]
―西ブロック・制杯軒前>>65>>67>>68―
チョウリョウ?
あれは、あの英霊の名前だったりするのか?
[聞こえていた。]
―西・制杯軒前―
[スフレは車の中で様子をうかがっているようだ。
彼女は舩坂のファンのようだから、また質問攻めになるかな、とも思っていたが意外な気がする。
そして自分の真名を大声で呼ぶのはやめてもらいたかった。
もらいたかったのだが、彼との会話ならそのぐらいは予想範囲内だ。開き直る事にした。
もうひと組の気配は、やはり近づいてきている。]
>>Souffle (スフレ)は、キャスター 張良(子房)を待ちながら、「石の勲章」を読んでいる。
手に入れてる! 手に入れてるよ、この人!(笑
或いはそうかもしれないね。
フナサカとは顔見知りなのー?
ちょっと僕らも入ってあいさつしちゃお!!
[ヴォルフの手を取り店の中へと急いだ]
はっ!
既に開店しているであります!!
是非是非一口食し、そのまま中毒症状を発症するであります!!
[忙しそうな杯の代わりに席へ案内し、水とおしぼりを出す]
― 西・制杯軒前 ―
[『石の勲章』を開いて読んでいると、不意に車の傍を二人の少年的青年が通り過ぎた。背中の痒みが一層強くなる。]
剣舞の英雄さんと。
あの声、確か……世界平和くんちゃうっけ。
[視線だけで、二人の背中を追った。]
中毒?
[気になったが、この英霊の主が毒を盛りもすまい。と思う。]
では失礼させていただきたい。
ああ…… 私の主は理由あって同席がかないませんが、お構いなく。
[水とおしぼりを素直に受け取り、唇を潤す。
マスター不在の理由を問われれば、『宗教的な理由』とでも答えることにした。この国の人間は、どうやらこの言い訳には弱いらしい]
知り合い?
それは生前のという、わ、っと、っと
[手をとり引っ張られ、
半ば走って店へと向かう。
ポンヤウンペはマスターの存在を感知できないため、車のそばを通っても気づかないのであった。
青年と少年の様子は、まるで兄弟かなにかのようであった。]
[車の横を通った瞬間に令呪が疼いた。
だけど、通り過ぎることにした。
敢えての罠の可能性を考慮したのだった。]
昨日みたいなみっともない真似はごめんだよ……。
[隣のヴォルフにも聞こえるかぐらいの声で呟く。
昨日の事とはアサシンの罠にはまった事だった。
致命的な失態にはならなかったけど、
次もうまくいくとはわからないのだから]
そうでありますか。
まあ気にせずごゆるりとされい。
[単独のキャスターと、そしてラーメン作りに忙しい杯の間で間を弄ぶ。
ふと、気になる事が口から出る]
張良殿。
貴殿ほどの人物なら知っておられるであろうか。
良くはわからぬのだが、小生の中に爆発事故と少女の記憶があるようでないようで。
どうもこの舩坂、気になっている始末であります。
[バーサーカーなりに真剣な表情を浮かべた]
[辿り着いたのは、商店街の中ほど。
遠くに令呪の反応を感じた]
……又随分集まってるのね。
こんな昼間っから戦ってるとか、ないわよね。
[制杯軒の店主まで含めれば、三組はいる事になる]
良いの今日は天麩羅食べるんだから!
[そう言うと案内された寿司屋へと入った]
名前的に生前の知り合いって感じではなさそうだね!
チョウリョウって名前は日本人ぽくない気がするよー。
なんだろう、すでに一回戦ってるか、
商店街でじゃれ合って顔見知りになってるとかじゃないのー?
[気持ちを即座に切り替えてヴォルフに返事をした。
失敗は引きずるものではなく自戒するものと考えたから]
[そもそも隠岐命という女は、食事を摂らない。
朝食も、昼食も、空腹の訴えもしないことは偶然ではない。
珍しく摂ることがあるとすれば、「ああこれ以上食べないままだと死んでまうな」なんてそらとぼけた感想が脳を過ぎった時くらいだ。
偶さか食べる時も、胃は多くを受け付けない。
必要な量を、必要な分だけ。
時に自身で作成した薬を飲みながら、時を過ごす。
なので、張良が余計な疲労を起こさないようにという配慮を除けば、彼女が下車しないのは、そういった理由だった。]
―――、……
[>>79 はっと目を見開き、
少年は悔いるように眉を寄せた。
そうだ。あれは完全な油断、全面的にこちらの落ち度。
――もう、あんなことはあってはならない。
心ひそかに決意しながら、
歩みを進め、返事をする>>82]
そうか、チョウリョウ、は、どこだ。
“大陸”の方の名か。
[古く、少年の属する民は海を越えた先と交易を行っていたという。名前の響きを聞いて、そう判断をつけたのであった。]
ならば、大方はそうだろう。
[ウィルフに賛同しつつ、暖簾を潜る。]
それは痛み入る。
[出された水を飲んで、一息ついた。
本当は五穀を断っているので蕎麦でもなければ麺類は口にできないのだが、断るのも角が立つし、一食ぐらい構わないだろう。
店主は、いかにもといった感じの職人然とした男だった。はっきり言えば、ただの店屋の主人だった。魔術師じみた所はない。工程以外はどこにもない]
……はあ。爆発事故ですか。
[ふと聞こえた、柄にもなさげな舩坂の言葉に、不思議そうに彼の方を見つめる。]
どうしました、藪から棒に。思う所でもありますか?
……我々、夢は見ないものです。自らの中にあるのは全て過去の思い出だけだ。
失礼ながら、貴方の戦歴は拝見させていただいた。
爆発事故などは珍しくもないでしょうが……
……そうですね、そもそも貴殿、ついこの間まで生存されていたのでしょう。
そのような方が呼びだされるというのは余程の事。
なにかそちらの主……杯殿か、この地によほど深い御縁でもおありか。
アサシン姐さんのここハーレムになるんですかね。
あーでも、確かに若い男しかいないわー、あらー。
俺は俺の妹しか性的対象として見れないけど、いいじゃんハーレム、ハーレム。
−教会→南:拠点−
権現なんて、大それた名前だがな。
[東照宮、と聞きながら肩を竦める。
案内してもらう最中、ぽつぽつと男は話す]
…東照宮は、本来地名を関するものではない。
だから、「日光の東照宮」とか「久能山の東照宮」と呼ぶほうが正しいのだ。
[日本家屋という感覚はあまりぴんと来なかったらしいが
実際に建物を見てみれば昨日までを過ごした葛城邸と
変わらない系統の建物であったことに口から僅かに安堵が零れた。
居心地は、そう悪くない建物のように思える]
え?好きなんだから仕方なくない?
俺の妹よりかわいい女子いないし。
俺の妹よりきれいな女子いないし。
俺の妹がぶっちゃけ完璧すぎるし。
他の女と比較するのは俺の妹に失礼ってぇーの?
っていう、あれでそれ。
−南:拠点−
[玉繭の邸に足を踏み入れて最初に求めたことは
自分が生きていた時代に関する書物の提供だった]
…後世、どのように書き記されているのか知りたくてな。
[提供された本は文庫よりも少し大きい程度の
年季の入った布張りの表紙の本だった。
しっかりとした板目の厚紙を使ったのだろう装丁も
年月には少し負けているように思えた。
縁側に腰掛けて、活字へと向ける視線は
ただ後伝を知るにしては妙に真剣な顔つきであった]
縁、でありますか。
[少し考えこむ振りをする。無論深くは考えていない]
杯大将は自分の上官故、招集がかかればいつでも馳せ参じる所存であります。
そしてこの舩坂とこの時代、そしてこの地は縁深いのも事実。
まあ、当然ではありますが小生のほうが先人故、杯大将と小生の出生時期だけ申し上げれば、父と子程度にはありましょう。しかし裏を返せばその程度。
どこぞで見知っていたのやも知りませぬ。
さて、また剣舞でもやっておるやもしれんが。
この地区に飯場が集まっておるのであれば、出会う事も多いであろうさ。
ほう、寿司屋か。
[寿司ならば知っているが、寿司屋で天麩羅を供しているとは中々に意外、と呟きながら、扉をくぐる。そして、想像とは随分と異なる「寿司」を見て、驚いた]
はて……四百年で寿司すらこうも変わるか。時の移りゆく様は人の身では思いも寄らぬな。
[長可の頃の寿司といえば「なれずし」で、にぎり寿司ではない。なまじ言葉が同じだけにその差異が際だち、大いに面食らうはめとなった]
まあ、よい。天麩羅を食しに来たのだ。それをもらおうではないか。
[適当に天麩羅の盛り合わせなどを注文して、そして何気なく遙水を見る]
おぬし、なにゆえにまじない師となった?
[たわむれのように尋ねた]
くくく、鮮血魔城が好みなら招待するがのぅ。
今回は徹底的な悪女を想定してあるので、初回落ちは
覚悟していた。
我ながら酷いwww
左様か。
[少し首をひねりながら、彼の言葉について深く考え込む。といっても、一瞬の事なのだけれど]
それは興味深い事をお聞きした。貴殿はこちらのお生まれか。
ならば、そちらの主殿とも何か縁があってもおかしくはないのでしょうか。あるいは、ただの偶然か。
………案外その少女というのも、貴殿と縁があるのやもしれませんね。
…しかし、まさか呼ばれただけで、貴殿や主殿に聖杯にかける願いがないとも言いますまいが……
[そろそろラーメンはでき上がる頃合いだろうか]
むしろ俺は初回落ちしか狙ってなかったわ……w
アサシンは会いたかったなー、地上で。
許されるなら妹以外は(中略)な感じで魅了されない方向とかやりたかったもーん。
あ、鮮血魔城はなんか怖いから、大丈夫ですw
[寿司屋に入って個室を選ぶと、天麩羅の盛り合わせと上にぎりを二人前たのむ。
おしぼりで手を拭いてからお冷やを口にして]
何?
[見られて反応すると、問われた言葉に肩を竦めた]
なったって言うより、私が生まれた時点で決まってたのよ。
姉さんがいるって話はしたっけ?
その姉さんは、魔術が使えないの。そりゃもう全く。
宙野家ってね、今までずっと一子相伝だったのよ。
でも、絶えさせるわけにはいかないから、私を産んだ。
だから、生まれた時から私は魔術師になるように育てられたって訳。
姉さんってね、私より10センチも高いのよ。絶対魔術の修行で身長伸びなかったんだ!って思ってるんだけど。
妹命で妾の「魅了」に犯されないなど、許せーーん!!
[薔薇棘の鞭でビシバシ!!]
大体、妾の魔力よりパラメが下の癖に、おまいら生意気じゃーー!
[色々八つ当たりで鞭打ちの刑w]
−南ブロック:玉繭邸−
[紬は縁側のロッキングチェアーに揺られながら、書物を読むアーチャーを見つめている。]
後世の評価ねえ。
あなたは成功者なのだから、特別悪いと言う事は無いわよ。
まあ、豊臣政権を討つ辺りで、少し強引と言う印象はあるけれど、それ位かしら。
[アーチャーの真剣な表情に、自分の伝記とはそんなに興味深いものなのだろうかと、紬は思う。]
おっと、これは小生ばかり話しすぎてしまい申し訳ない。
[と話している頃合いに、ラーメンが出された]
ゆっくりされたし。
[舩坂はそのラーメンをキャスターのテーブルに運んだ++]
大陸かな?? 或いはそうかもねぇー。
[>>90の言葉が店に入ると同時に聞こえた。]
ん? 何を言ってるの?
英霊は皆、聖杯に呼ばれて召喚されてるでしょ。
[行き成り話の腰を折るように割り込んだ。]
……来年ね、私叔母さんになるんだって。
ちょっと前に、メールで知ったんだけど。
[スマホを取り出して、メールを確かめる。
姉からのメールはそれほど多くは無いけど、近況報告のように届く。
短大に行っていた頃は、私も大学であった事を返事で書いたりしていた]
……だからさ。
魔術を知らないなら、知らないままの方が良いじゃない。
[宙野の血に、もう魔力を持つものが生まれないように]
あ、私は別に魔術師になっていやだったとかじゃないんだけど。色々便利だし?
[個室の扉が開いて、たのんだものがやってくると、箸を手に取った]
[アーチャーと紬は教会からこちらに来るまでに、お互いの情報をある程度やり取りしていた。
自身のサーヴァントが、セイバーに敗れた事も伝えてある。]
そう言えば調べようとして忘れていたのだけれど、あなた「人間無骨」と言う槍に心当たりは無い?
ランサーが持っていた槍の銘らしいのだけど。
[ふと思い出したので、アーチャーに聞いてみる。]
[入ってきた2人組に目礼する。2日前の夜に少しちょっかいを出した2人だ。気付いているだろうが、特別気にするでもない様子で]
いえ、これはどうも。
……ちなみに、これは何処の国の料理なのでしょうか。
[出されたラーメンに口をつける。脂のコク、乗っている豚肉の塊。妙にひょろっとした豆の根。どれも見慣れない。
見慣れないが、蓮華でスープを一口上品に啜り、麦の麺を口に運ぶと、何か昔を思い出す味がした。濃厚だが悪くない。
そして店主の顔を見る。彼は、この戦にはひどく不向きな人間だった。聖杯の事など本当に何も知らないかのように]
なるほど、家督のようなものか。なれば是非も無し。
俺も兄が早世しおったために、齢十三で家督を継ぐはめになったわ。さしもの親父殿も、よもや嫡男と自分が立て続けに死ぬとは思わぬだろうて。戦国のならいとはいえ、命とは実にはかなきもの。
ふむ、背丈のう……。まじないも万能とはいかぬか。
[じろじろと遙水の姿を見て、くくと笑う。そして彼女の姉に子供が生まれると聞いて]
ふむ。姉君は真っ当に生きておるようだな。力も立場も無き者なら、まじないやいくさ場とは縁なき暮らしを送るべきであろう。
関わる機なくば、それに超した事はなかろうて。
武士も同じよ。ならずに済むなら、それがよい。
[箸を取り、天麩羅を口に運ぶ。なるほど、美味い]
ずっと物騒な文字ばかり使っていたので変換が変w
血図、血位…血だらけやーーん!
とりあえず、眠くなってきたので寝る。
[シルクの羽布団、天蓋付きのベットでお休み。]
君たちには つ【ムシロ】
…いや、そういうことではない。
史実は、時代を経て劣化した事実だ。
吾の中に無いことでも、書き加えられて流布されていれば
それはそっくりそのまま英霊としての能力に反映される。
いい例が、家紋と好物だな。
[じっくりと目を通したあと一説を指先で弾く]
[眉間には不機嫌そうな皺、口元はいささかへの字に曲がり。
銘がある槍を上げられて少し遠くを眺めるような視線が浮く]
…之定の作だな。
[二代兼定の作でそのような銘がついていた記憶がある。
本の表紙を爪がなぞり、それから息を吐いた]
ないわけではないが、確信ではない。
必ずしも、その銘を持ちうる当人だとは限るまいしな。
[ジャケットの内ポケットに本を仕舞いこんで立ち上がる。
彼女との会話のうちに、残りの未見は
ライダーとセイバーであることを把握する。
アサシンには見えることなく終わったわけだが
それに対して今は何か考えている余裕も無い]
ああ、どうもどうも……。
[屈託のない笑顔に圧倒されてしまう。
完全に飲まれてしまったようだ]
お勧めを二人前いただける??
[注文を行いながら目礼をチョウリョウと呼ばれた英霊に返す]
ラーメン、しらないの??
中国が発祥のはずなんだけどなぁ……。
俺とて家督に不満も何もなかったが、辟易する事は何度となくあった。人の上に立つ事のつらさ、むずかしさ、そして身内やともがらを喪うかなしさ、存分様々に味わった。俺のように気ままに振る舞った男ですら、そうだ。真面目な男では胃がいくつあっても保たぬであろう。
[かれが生前、領主として辛い思いをしていただろう事は確かである。「武士などなるものではない」という、遺言の一節にその心情がみてとれる]
まじない師として生きることに迷いがないならばそれでよい。あって、そして意地を張っておるならば、――最後まで張り通すがよい。俺はかつて、そうした。
[にい、と笑った]
魔術で体型が変えられるなら、一生懸命取り組むわよ。
[じろじろと見てくるランサーにべ、と舌を出して、天麩羅から食べ始める]
真っ当って言うか、それが魔術師の掟? 見たいよ。
……でもね。例えば私が死んだり、私が将来結婚して、生まれた子どもに魔力がなかったら、魔術師協会は姉の子を使うんじゃないかなって事。
そんなの、おかしいでしょ。
[長く続いてきた家だ。
母は魔術の事も知っている。姉に産まれた子に魔力があれば、才能があれば]
おいし。さすが高級店。
[椎茸の天麩羅を摘まンで、それから箸は寿司へと延びる。
メニューに時価ってのってるネタがあるお店だけに、美味い]
そう……話を聞く限りでは武将のイメージだったから聞いてみたのだけど、自分で調べた方が早そうね。
ともかく、あなたがアーチャーと言う事なら、目も良いでしょうし飛び道具も持っているのよね。
必要なら、私を置いてどんどん行動してもらって構わないわ。
[家康なら、無関係な人を巻き込む事も無いだろうと、紬は思う。
アサシンを失った事に寂しさはあるが、その点では安心できた。]
………いえ、見たことのない食べ物です。
[何しろ中国といっても2000年は昔だ。牛と羊と豚の肉を同時に出した料理が皇帝の膳だった程度の食文化だ。
麺とスープを合わせて交互に啜り、はふと息をつき、水を飲んだ]
…しかし、勿体ないことだ。
貴方も、貴方の主も。
[独り言のように、あえて舩坂を見ながら呟いた]
そう、ならば折角だから堪能していくといいんじゃない?
此処のラーメン美味しいらしいからね。
[思い出すのは昨日のマスターの言葉。
思えば名前すら交換していなかった気がする。
もっとも敵に名乗る必要はないだが]
勿体無い〜、なにがだろ??
[独り言のように呟いた言葉に興味を持った。
英霊が惜しむほどの何かが此処にあるのか木になったのだ]
いつの時代も大変よねぇ。
魔術師になった以上はね、そりゃ最後まで魔術師でいるつもりはあるけど……これまでの歴史の長さとかさ、繋いできたものとかさ、わかるけど。
生まれなくなってるって言うのは、そういう事じゃないのかなって、思うわけ。
……わかってるわよ。
[私の魔術は、どちらかといえば人を助ける類いのものだ。
だからそう滅多に使えるものではないけれど、許容出来た部分がある。
意地を張っているわけじゃ、ない。
お寿司を先に平らげて、天麩羅の残りを片付けに掛かる]
勿体無い?
一体何のことを仰っているのか。
小生は今更野心などありませぬ。
ただこの国の為に働ける事、兼ねては大将に仕える事が全てであります。
英霊とはいえ、それに良し悪しはありませぬ故。
無論、小生がお役に立てる作戦があるのであれば駆けつける所存でありますが、はて小生はこの聖杯戦争に馳せ参じ聖杯を取るためにここにいる所存であります。
[語っている間に色々糸が絡まっていく]
過ぎてしまったことも都合の悪いことも
忘れ去ることが出来るのが人だ。
英霊も、もとをただせば人に他ならない。
[自戒なのか、それとも自分の中から抜け落ちている記憶を
取り出すためなのか、上着から本を軽く叩く軽い音]
視力は、そうだな、悪くはない。
置いていっても…ということは、
自衛にはそれなりに自信があると?
女子供を置き去りにするのは、あまり得意ではないんだが。
[軽く肩を竦めると開け放った廊下の引き戸の傍ら
指笛は細く高く、次第に聞こえる羽の音]
外より子を貰う、というわけにはいかぬのか。まじないは分からぬが、面倒な事よな。
血筋は何事にもついて回る。古来よりそれが定めであった。俺も源氏の傍流を名乗り、それを誇りとして来た。当世もさほどは変わらぬか。
いや、血筋を保ってなお消えてしまうのならば、貴種の末や家督などより余程たちが悪い。入口閉じて出口ばかりになるのでは、減り続けるだけではないか。よくも今代まで保てたものだ。
消え去る定めならば、いっそひと思いに……とは、誰も考えなかったか。
いや、無理筋であるな。我が所領も結局あの不出来な弟が継いでしもうたようであるしな。わざわざ「嫌にて候」と書き記したというのに、まったく筑前殿は肝心の所で我が意を汲んでくれぬ。
[みるみるうちに天麩羅寿司を平らげて、茶をずずずと飲み干す]
まったく、背だけが足りぬな。
[ふと漏らした言葉に、どんな意味が込められていたか]
[もう一度店内を見渡す。剣の英霊とその主、舩坂、店主、全てをちらと見た。
彼らはきっと、何か特別な因縁の元にあるのだろう。
だから本来はこのような事は言ってはならぬ。
だが、あえてその先を何事もないように続けた。]
実に勿体ない。
…貴殿は誠強い誉れ高い英霊だ。それが聖杯に導かれたと言いつつ、その実このような飯屋の下働きなどに使われ、無駄に魂をすり減らしている。
そして、そちらの主は呼びだした英霊のために戦に巻き込まれ、今日明日にでも無駄にその命を失いかねぬ。
スフレ殿はこのような物言いはやめておけと仰られるかもしれないが、折角の聖杯のつないだ主従の絆がこんなものとは。
あまりに勿体ないと言ったのです。
[あえて、挑発するように言葉を続ける]
まだ、住処を特定された気配も無いし、ここで身を隠している分には問題ないと思うわ。
外で置き去りにされるのは、危険だと思うけれどね。
[そう言った時、紬は外から聞こえる羽音を耳にする。]
……あら、鷹かしら?
昔の武将たちは鷹狩を好んだと言うけれど、あなたもまた、と言う事なのね。
[戯れに飼っているものか、あるいは武器なのだろうか。
紬は羽音の主に想像をめぐらせる。]
・・・・・・張良殿。
小生への罵倒は意に介せぬ。
だが、大将への中傷、聞き捨てならぬ。
[かちり、とスイッチが入った音が聞こえた気がした]
大将は尊敬出来るお方であり、小生はそれにお仕えする事に何ら迷いは無い。
だが貴殿は、小生と大将との絆が稀薄と仰るか?
…そう言うのであれば、信じよう。
[伺いの拭えない表情のままに肩を竦める。
弽の上に現れた白鷹は男の左側で居場所を探りつつ
新たな魔術師の存在に少し忙しなく]
ああ、龍城という。
…元々、鷹狩は公家の文化でな。
義元公は公家の文化に深い興味をお持ちだった故、吾もまた。
これが中々性分に会っていたらしい。
歩き回るのもよい鍛錬にもなるし物事に対する感がつく。
今の世では連れ歩くのは難しそうであるし
あまり連れ歩きはしないのだが
[拠点にある分には問題ないと判断したか。
左から右の腕へと渡らせるような動きの中で
白鷹は幻のように消えたが]
…それで。
今後についての算段はあるのかね。
そうねぇ。
そうするのは、私がいやなの。
今までも、外の血を入れたりはしたみたいだけどね。
それでも、薄くなってきた。魔術師なんて、なりたい人がなればいのよ。
[もっとも、いつか倒れる時には私の中にある刻印は保存されてしまうのだろうけど。]
ごちそうさまでした。
[自分の分を平らげてから]
もー。背が足りないのは仕方ないじゃない。私だって足りないって思うわよ。後5センチとか。
……むーさん見上げるのだって首が痛いんですけどぉ。
[ランサーが漏らした言葉に異議を唱えた]
いかにも。
[舩坂の様子が変わったのを確認して、言葉を続けた。]
貴殿、聖杯を求めると仰せられているようですが、その主の元で聖杯を容易に取れるなどとは、考え違いもはなはだしい。
貴殿ら等ではそこの英霊と主はおろか、この張子房にすら敵う事など相ならぬ。
昔も・・・ 貴殿は仕える主のためにと言いながら、仕えた国が結局どうなったか。今も、同じ過ちを繰り返す事になろうとは。
あまりにも勿体のない事よ。
そうね、あなたは目の良さを生かして、出来るだけ多くのものを見て欲しいと思うわ。
情報は多いに越した事は無いしね。
可能ならば攻撃してもらうけれど、深追いは避ける。
そんな所かしら。
戦略家のあなたには物足りない算段かもしれないけれど、今のところ、棚から牡丹餅を狙えるほど状況が見えてるわけでもないのよね。
[そう言ってから、紬は少し溜息をついた。]
ふむふむふむ、チョウリョウが言う事は分るかな。
そっちのオッちゃん、戦えないだろうね。
チョウリョウに勝てないのは間違いないね。
あ、でも勘違いしてるよ、いくつか。
ひとつ、ちゃんと主がいたって僕らには勝てないよ!
ふたつ、二人の間に絆はあるんじゃない〜?
絆がなければ、こんな無茶苦茶な人を店に置かないでしょ〜?
あと、仕えた国がどうなったっていうけど今これだけ発展してるよ??
自然は消えちゃって悲しいけどさ。
チョウリョウの中国より発展してるよ??
張良殿!
いくら貴殿とは言え、それ以上の侮辱、この舩坂黙って聞いていることは出来ぬ!
[元からあまり黙っていないのはさておき]
ならば、この舩坂が貴殿に叶わぬ存在か、雌雄を決そうぞ!!
さあ、早くラーメンを完食しお題を支払われたし!!
[張良の言葉全てが侮辱に聞こえる。
会話は既に、否かなり前から破綻していた]
では紬の望むとおりに。
必要なら、龍城にも手伝わせるようにしよう。
そろそろあれも獲物と羽合わせやらねば臍を曲げる。
…気にしないで欲しい、情報収集もまた戦手のうち。
[緩く握った拳が胸元を叩けばこつりと硬質な音。
呟く声は、小さく、けれども苦かった。
口元からは笑みが消え、瞳は真っ直ぐに空を見あげて**]
吾は───負けるわけには、ゆかんのだよ。
それは結構。
[残ったメンマを口に運び、スープがほどよく絡んだ縮れ麺をずずず、と啜りあげ、スープも全て飲み干した。
実に美味だ。何らかの魔力を感じる。この杯という人物は、戦いになどまるきり向いていないが、この一杯には実に魂がこもっていた]
……良いでしょう。貴殿と雌雄を決するのは、いずれ通る道だと思っていた。
店の方はよろしいのですか?主殿に聞かずとも?
私は逃げも隠れも致さぬ。
勿論、この街中で今からでも構いはせぬが……
人目を気にしながら出せる程度の力が、貴殿の全力だというのなら。私は構いませんが。
そも、まじないの血が新たに生まれ出るというのは無いのか。もし無ければ、そこから歪んでおるわ。
[武士でさえ、血筋の不確かな雑兵から立身出世して新たな貴種となる者がいる。それすら無いのであれば、まじない師の血とはどれだけ不毛なのであろうか]
そうか、首が痛いか。とはいえ、俺がかがんでみせても、腹が立つのであろう? せいぜい背伸びするがよい。望みの所に手が届くようにな。
[英霊はからからと笑い、そしてまた茶を飲んだ**]
[一言一言、言霊に暗示を込めるがごとく挑発の意図を込めて。
もう一組の客である剣の精霊らしき英霊と主を見やった。
彼の言い分はおおむね間違ってないと思う。
確かに彼らは強いし、舩坂と杯の間には分かち難い何かがあるのだろう。
それでも、敢えて首を軽く振るにとどめた]
ああ、それとお代はここに。
[代金はきちんと払う。]
/*
Q:これうまくいかなかったら格好悪いですね?
A:かなり格好悪いですが、RPでのすり合わせなんてそんなものです。
・・・・・・いいだろう。
少なくとも人払いは必要であろう。
大将殿の許可を頂いた上でであろうが、日が暮れてから、貴殿と出会った公園へ出向かせて頂く。
それで如何か。
[本来ならば、杯が西から動かないのであれば西で戦う必要がある。
しかし舩坂はそこまで細かくは考慮していない。
不利な状態であっても男らしく引き受けるつもりのようだ]
[アーチャーの視線からは、沈んだ様子は見受けられない。]
教会では弱々しく見えたから、心配だったけど、もう大丈夫そうね。
[これも、戦国時代を生き抜いた強さなのだろうかと、紬は思う。
同時に名を知った今、老獪さより若々しさが目立つ事にも、少し驚いていた。**]
―制杯軒―
[いらっしゃい、と主の声はあったか。
屈託ない笑顔に出迎えられ、
少年は目を2度瞬かせる>>99 ]
―――いらっしゃいましたであります。
[対抗心。]
[細身の女性がフナサカと話している。
少年はチャーシューメンを頼みつつ(肉が多かった)、会話に耳をそばだてた]
結構。
それでは、大将殿に確認のうえでご足労願いたい。
人払いはこちらで済ませておきましょう。
[杯が来るかどうかで言えば、来ないような気はするけれど。
ともかくも、その約束は取り付けておいた。
その先の事は、なるようにしかなるまい。]
それでは、私はこれで一度失礼いたします。
大将・・・杯殿は、結構な一杯をありがとうございました。
[杯達と、それから剣の英霊達に一礼し、店ののれんをくぐる。スフレの待つ車の中に戻っていった。]
……私はね、産まれなければ良いと思ってる。
魔術を継ぐのって、そりゃあ結構大変な事なのよ。
どんどん生まれなくなっていって、……それじゃ遅い。
生まれた子どもが、やりたいものを見つける前に魔術師になるかどうかを決められてしまう。
姉さんの子どもに、もし魔力があったら。
……姉さんの意思も子どもの意思も関係なく、次の当主候補として、姉さんの元からは離される。
それが見えてるから。
[だから、それを願いたい]
ああ、もちろんうちだけの話よ? 他の魔術師の家系の事なんて、そこがやりたいようにやってるんじゃない?
……むーさん、話す時にずっと屈むのって腰痛くならない?
背伸びはしても足りないんだってば。
戦闘が起きるか持って考えたら、ヒールは履けないし……。
[ぶつぶつと言って、食後のお茶を口に運ぶ。
食べ終われば外に出て、まだ固まる反応に足を*向けた*]
―――ウィルフ。
[彼にも考えがあるのであろうが、
ちょくちょくと入る言葉に、
やや困ったような表情を浮かべて嗜める。
女性の英霊が放つ言葉は、
特別妙な韻を踏んでいるわけでもないのに
働きかける何かがあった。
故に、少年は警戒をし、
様子を見るのを選んでいる。
運ばれてきた麺にはきっちり手をつけながら、だが]
[張良が出て行くのを睨みつけながら、大きく吠えた]
またのご来店を!!
[セイバーたちの目の前で、キャスターへの宣戦布告を完了した**]
―制杯軒―
―――、
[一礼を向ける「チョウリョウ」に、
同じく小さく頭を下げた>>130
咆哮、と呼ぶが正しい
フナサカの声。]
中央区、公園で、か。
焼け野原にならなければいいが。
[割と真面目に心配しての呟きであった。]
―――――お待たせしてしまいました。
参りましょうか、スフレ殿。・・・お仕事が、あるでしょう?
[少し離れた場所で車の中にいたスフレに、何事もなかったかのように+声をかけた。+]
うーん、ちょっと焦り過ぎたかな?
[隣にいるヴォルフに声をかける。
僕の存在はもはや英霊達の目には入っていないようだった。
情報を引き出そうと仕掛けたつもりだけども空回りだったようだ。
やはり、僕は凡人で英霊ではないのかもしれない。
そんな想いを胸に浮かべながら天井を見つめた。
そんな間にも二人は決闘の約束を行い、チョウリョウは外へと出て行った。]
急かない方がいい、ウィルフ。
戦いの舞台に立つことを決めた者は、
常、意識を外に向けないものだ。
[少年は落ち着いたものであった。
割り箸の使い方で少し悩んだ後、レンゲですくうという手段に出]
―――うん、
うまいな!これは!
[らーめんに感動していた。]
うん、分った。
[そもそも間違えていたのだ素の自分で対抗しようとした時点で。
あせらず、意識を切り替えて立ち向かうべきだったのだ。
そんなことを考えながらラーメンに感動するヴォルフをみて笑う。]
あのマスターに礼を言わないと、本当にここのラーメン美味しいから!!
[落ち込んだり色々考えたりしながらも橋が進んでしまうぐらいに美味しかった。
今は、気持ちを切り替える事を含めてラーメンを味わう事にした]
――!
[人ごみにちらりとだが、確かに見た。
ほんの数日前に言葉を交わした
ふらりと姿を消した迷子の少女を。]
……ウィルフ、あの子だ!
まだ迷っているのか…?
[代金を置き、礼もそこそこに制杯軒を飛び出して―――**]
―南ブロック:玉繭邸―
ランサーは、森長可らしいわよ。
[歴史の本を紐解き、「人間無骨」と言う単語を手がかりに調べると、意外とあっさりその名を見つけることが出来た。]
随分前に亡くなった夫が歴史好きで、遺品としていくつか取って置いただけなんだけど、思わぬところで役に立ったわね
読む限りでは、あなたと因縁深い人物に思えるけれど……。
[ただ、同時代の人間とは言え、森長可は徳川家康より15も年下である。
目の前の10代に見える青年と、彼の見ていた家康はかけ離れているのかもしれない。
紬は、そんな事を思った。]
もしかしてあなた、中年になってから太っちゃったタイプ?
新陳代謝が落ちていくんだから、若い頃のつもりで食べ過ぎちゃ駄目よ。
[そう言いつつ、歴史の本を閉じた。
気づくと日は沈み、辺りが赤から紫に染まっていく。]
そう言えばお腹がすいたわね、何か食べるものを作るわ。
[紬は、本をテーブルの上に置くと、台所へと向かった。**]
―西・制杯軒前―
[またもガラスに響くほどの声は、張良の退店とほぼ同時に届く。
読んでいた『石の勲章』を閉じ、顔を上げた。]
もうええのん?
今の声なんやったん?
……ラーメンどやった? 麺とか、コクとか。
[数々の未知に対する疑問を提出しつつも、張良が助手席に乗り込むのを確認すれば、発進を開始する。
剣舞の英雄と世界平和の魔術師が店を出て行ったのは、その直後のことであり、丁度、すれ違う格好となったようだ。]
[商店街の中を歩く。制杯軒への道もなれたものだ。
ラーメンを食べるつもりはないのだけれど、ここまで反応が集まっているのはやはり気にかかる。
同じ場所に集って仲良くも考えられないけど、近くにいるのがわかるだろうに放っておくのも考えにくい。
何より、もう一組はまだ見ない一組かも、なんて]
あれは、セイバー達?
[制杯軒から慌てて出てきたように見える二人の姿を見た。
何を慌てているのか――。
すでに令呪の反応は分かれていて、制杯軒に残るのは店主さんと舩坂さんだけのようだった]
ふーん、ちょっと気になるわね。
[二手に分かれる、事も考えたけど、いつ危険になるともしれない。
もう一組は遠ざかるのが早く、追えるのはセイバー達だけだろうと判断してそちらに向かうことにした]
―西区―
君、待って!
[呼びかける少年の後ろを、ウィルフが追いかける。
何事かと振り向くものもあるが、
あえて追いかけてくるようなことはないようだ。
一組の男女を除いては―――>>146 ]
― 運転中 ―
[今しがた立ち去った区画で、まさか男二人が少女(?)を追いかけるというロマンティックなシチュエーションが展開されているとは思いもせず、まずは図書館へ向かう。
移り住んでから何度も通った道。
それでも、窓の外に目を向ければ、新しい発見はある。
ヒビ割れていた道路が舗装され直しているとか、空き地だった場所に家屋が建設中であるとか、変わらない通勤風景の中に観光中らしきおばさまおじさまが立っていたりとか、投降途中の女子学生に男子学生が携帯電話を折られているだとか。
つまり所謂、人間の文明は逞しいということである。]
ヴォルフ、はやいよー。
そんなに気になるのかな……。
[走る速度はとても速くついていくのが精一杯だった。
英霊にも一目ぼれがあるのか?等と考えながら追いかけていった]
[山から下りてきた当初。戸惑いは――なかったとは言えない。
消費の為の施設。効率の為の公共機関。
雑多であるようであって、知れば知るほど、摘めばたちまち折れてしまうような、細かな規則で縛られていることが分かる。]
私のとこでもこれとは大分ちゃうんやけど……リョーさんは二千年前やろ。国も違うし訳が違うかもわからんけど……想像つかんな。
[とりとめのない、取りようによっては無駄と呼べる疑問。
人工の景色にいつかの原風景を重ね、張良の世界にも思いを馳せる。―― 残念ながら、桃と蝶に囲まれて座禅を組んでいる姿しか想像できなかった。
まだまだ、知らないことは多くあるらしい。]
[しばらくしてから戻ってきた紬は、2人分のご飯と味噌汁をテーブルに並べ、それから焼いた鯖をお皿に載せて持ってきた。]
家族がいなくなってから、あまり冷蔵庫の中に物を入れてないのよね。
前の子は、普通の食事なんて、ろくに手をつけなかったし……。
[そう言った時、ふとアサシン言葉を思い出す。]
そう言えば、公園であった娘が人造人間の類だとか、何とか言っていたわね。
[マスターの代わりに歩かせてるのだろうか。
紬には真似できないが、そう言う魔術がある事は知っている。]
誰か、追ってる?
[人混みに紛れながら、後を追う。
誰かに声をかけていることはわかる。その先にも人はいて誰を果たして追っているのかよくわからない。
少なくとも私の背丈では、人の頭しか]
むーさん、誰を追ってるかわかる?
令呪の反応はないし、魔術師とかサーヴァントを追ってる訳じゃなさそうなのよね。
[どうせ向こうには追ってることはばれてるだろうから、もっと堂々と追いたいものだけど]
あ、と―――ごめん
[ウィルフの声に、
少しだけ歩みを緩める。
彼の考えていることなど思いもよらないが。
少年も背が高いほうではないので、
見失わないように、注意深く。
英霊の気配があることは感じ取れたが、
追いかける足を止めることはない。
やがて、人通りが少ない道で
漸く少女に追いついた。]
⇒―西区:薄暗い道―
ヴォルフ、マスターと英霊が追ってきてる。
[接近するマスターと英霊の気配。
令呪がそれを示していた。]
どうしよっか、彼女を追い続ける??
僕は君の感覚と判断に任せるよ。
[追う必要があるかは悩むところだった。
自分も正直何か違和感を感じている。
だけど、マスターと英霊が接近している状況でおうか?といわれると難しい。
だから、判断はヴォルフにゆだねたのだった]
……聞こえてないのかな
迷子の、君!
[名前を知らないにしても、随分な呼びかけである。
気づかないようなら、服の袖を引っ張るつもりで手を伸ばす]
――――、 うん、そうみたいだな。
[英霊のほうには気づいたゆえ、
そんな風に返事をした。>>155]
だいじょうぶ。
すぐ捕まえる。
どうにも、気になるんだ。
[ざわつく、というあいまいな表現が正しい。
野山を駆け巡った少年の、野生の感覚がそうさせるのか。]
仕掛けてくるようなら、すぐに戦いの体勢に入る。
[少年は、少女を追いかけることを選んだ。]
……聞こえていない?
おおい、迷子の、君!
[名前を知らないにしても、随分な呼びかけである。
気づかないようなら、服の袖を引っ張るつもりで手を伸ばす]
君が気になるなら、或いはという可能性があるね。
正直、僕も気になってはいるからね。
[ヴォルフの同意が得られるのであれば捨て置く事は出来ない。
言葉どおり自分も違和感を感じていたのだから]
うん、君なら敵主従が来ても何とかなるよ!!
よし、いこう!!
[仕掛けてきても平気と言葉を聴いて頷く]
ん? 聞こえてない??
[ヴォルフの声は少女には届いていないように見えた。
ならばと一つ息を吸い込む]
そこの君っ!! 聞こえてたら返事をしてっ!!
こんな薄暗いところにいたら、危ないよ!!
[吸った息を大きな声に変えて呼びかける、]
[通りは人通りの少ない道へ入る。
そこまで来ればこちらにも追っている先がわかる。
何より、彼らの呼ぶ声が聞こえてきたから]
女の人?
でも、なんか……。
[ひょっとして、一部で起きている行方不明者は彼らが、と思いもしたけど、あんな人通りの多いところで犯行に及ぶのもおかしいし、一人の女性を追うというのも変だ。
それに、マスターではなく、英霊が率先して追っているのも。
どこか生気の薄い女性。道が薄暗いからかとも思ったけど。
距離を保ったまま、先を行く二人とその先の女性を見た]
ええ、もう大丈夫です。
結構なお味でした、舩坂殿のご主人の作るラーメンは。
私、これでも貴族なので元来舌は肥えている方なのですが、職人技ともいうべき出汁と麺の調和に、しつこすぎない後味、魔力の分を差し引いても称賛に値します。
[口元を紙でぬぐいながらスフレに返答する]
すみません、少々私の我が儘で。
我が儘ついでに、夕方には公園によらせていただくことになると思います。
[シートベルトを締め、運転席に声をかける。]
それまではお任せしますよ。
[図書館に向かうなら同意して、ついでに一昨日借りた本を返し、窓の外を眺めるスフレの隣で静かにこの国の大戦について調べていた。]
そうですね。
しかし、少々騒々しいがおおむね悪くない国だと思います。
[短く答えつつ、昔の話を語らぬでもない素振りで。
スフレと時おり会話をしながら、時を待っていた**]
[呼べど応えず、歩みは止まらず
それでも袖を引かれれば、漸く足を止めようか]
……。
[視線だけを相手に向けて、
虚ろな幽鬼は言葉を紡がない。]
―薄暗い通り―
……―――、 ……?
[ポンヤウンペは眉を寄せる。
少女は、明らかに様子がおかしい。
初めて会ったときは、ほわほわしながらも、しっかりしゃべっていたのに。]
君、どうしたんだ。
どこか、悪いのか。
[袖を掴んでいた手に力をこめる。]
“かえれなかった”のか?
[女性――というには少し幼くも見える。
彼女が振り返る。遠目に見る姿はやはり青白く見える顔で]
ナンパってわけでもないだろうし。
どうおもう?
[ランサーに問いかける。向こうが立ち止まれば、足を止めた]
……あ……え?
[ゆっくりと、虚ろだった瞳の焦点が合い始める
心なしか薄くみえた肌に、色が戻る]
帰る……――?
……あれ、何で私こんなところに居やがるんでしょう?
[どちらの声が、届いたのか。
少女の様子また変わる。
亡霊のようだった肌が
見る間に色を帯びたのだ。
ポンヤウンペは眼を見開き、一度ウィルフのほうを見て、それからまた少女のほうへ顔を向けた。少しだけほっとしたように息を吐いてから]
それはこちらのせりふだ。迷子のきみ。
あんなふらふらして歩いていたら
危ないだろうに。
……まさか、
今までずっとさまよってたのか?
いや、迷ってはごぜーませんですよ?
私はきちんと帰りやがって……じゃないとまた……
――――■■でし■う
……え?
あれ。
[困惑が、続く]
[ヴォルフにきをとられてるうちに言葉すら崩れる少女。
そしてその面影をどこかで見た気がした。]
きみ、はだれ?
名前を教えて?
[もう少しだと思った。
なにかが繋がる気がした。
視線はきづけば少女に移っていた]
名前?……私の、名前は
しもつき、霜月、半葉―――。
[自分の名前を思い出し、ゆっくりと口にする
まるで自分の存在を確かめるように]
[少女の声は聞こえるけれど、良くは聞き取れない。
けれど、しゃべり出したときからその姿の印象が変わったように思う。
言葉のわかる範囲まで、距離を詰めて耳を澄ませた]
しもつき?
[聞こえたのは、名前だった。
全身をさっと血が上るような、下がるような感覚。
霜月半葉、新聞に載っていた名前と同じ]
――? 今、なんて?
[>>168 少女の言葉は、
口は動いているのに聞き取れない。
ウィルフの疑問に答えながら、少女の腕を確かめるように掴む。]
何を知っているとか、
そういうのじゃない。
彼女は、歩いていればそのうち見つかると
そう言っていたから。
かえれたのだと、
そう思っていた。
でも、この様子では――まだ、迷子にしかみえない。
[>>1:445交わした言葉を思い出しながら、ウィルフと共に、少女を見る。]
[繋がった、聖杯と少女が間違いなく繋がった。
記憶にあるのは当然だった。
霜月の名前は協会から渡された資料に記されていたし、
その姿も古いものながら資料にのっていた]
シモツキ ナカバ。
[しっかりと、名前を繰り返す。]
それが、君の名。
[この時代に現界したばかりの
ポンヤウンペにとって、
その名は初めて聞くものだった。
だが、前もって戦争に参加する心積もりで準備を重ねてきたウィルフならば、あるいは――――]
―――ウィルフ?
[視線を、主へ向ける。
何かに気づいた――そんな顔を、していたのだ。]
彼女のこと、しっているのか?
/*
まさかの昼にマスターと2人体制に
すげーしゃべってる人みたいな気分になってる
ポンヤウンペのなかのひとです。
ちょっとぽんぽんぺいんっぽいね
[まさか、と思った。
生きていれば、もうあんな姿ではなく年老いているはずで、だから同姓同名なだけだと思いたくて]
ずっと、迷ってる、か。
[セイバーの声も聞こえる。
70年前に、死んだ少女。市長の、娘。
あの爆発事故は、元の場所は、本当は何が行われていた場所だったんだろう。
よく見れば、彼女の姿は古めかしい、現代にいるのなら深窓の令嬢のような。
否定したくはあるけど、否定しなくてもいい要素があることを私は知っている。
だって、ここには聖杯があるのだから]
うん、知ってる、君は正しかった。
この子がこの姿でここにいるのは通常じゃないよ!
だから、関係者だよ、間違いなく。
[資料は70年前の出来事をしるしていた。
その資料と同じ姿でいるのは見逃せない異常だった]
……なんで私は今(ココ)にいやがるんでしょう。
[それは、前と言葉自体は同じだが
意味はどこか、違う様に聞こえた]
そう、■ぬ筈だったのに、■ねなくて。
今となっては■がいないと、また―――
前も駄目だった。
その前もだめだった―――
―――だから、呼んだのでごぜーます。
今度はきっと、きっと―――――
迷っているのも道になんかじゃないかも……。
世界になにかを修正されてる事すらあり得るよ!
きっと願望機とか聖杯に迷子を強いられてるんだっ!
[思い付いた推論を吐き出した]
投票を委任します。
霜月 半葉は、安部 御門 に投票を委任しました。
[霜月半葉の声が聞こえる。どこか違った口調の彼女の言葉。
「 」ぬはずだったのに「 」ねなかった。
「死」んだとされる市長の娘。
前はいつなのか、その前は、「今度」は、つまり今回の聖杯戦争を指すのではないか。
回数としては合っている。……なんて、ただそう結びつけたいだけかもしれないけど]
■が■で■■れる■に……
終■■てし■う■に、■■ってしま■前に……
[それはまるで、ノイズが走るように]
のこ……り、は……ご……く、み……。
[少女の姿が、薄くなってゆく]
はじ…る……えに、おわらせ…て。
おわっ……しまう、えに、おわ、せて……。
[そうして、半葉の姿は音も無く
幻であったかのように掻き消えた―――**]
[彼女の声がどんどん聞き取れなくなっていく。
薄くなっていくのは、日が落ちていくせいだけではなくて]
のこりごくみ?
[五組と簡単に変換してもいいのか。
聖杯にもし関わっているのなら、彼女の言う数字は。
既に二組が落ちたことを示している。
一組は、セイバー達が戦ったというあの女だとしても、もう一組は?
まだ見ない一組のことなのかと。
そして消える姿を確かに見た。魔術師だとしても、あんな自然に消えていくようなことが出来るのか、知らない。
残した言葉の意味は、何なんだろう……]
[わからなければ、聞くだけのことだ。
そう考えて、セイバー達の方へ近付く]
……今の、どういう意味だと思う?
多分、だけど70年前にここで市長をしていた男の娘、よね。
新聞記事でお悔やみの記事を見たの。
どうせ聞いてもお互い推測にしかならないでしょうけど。
さっき、後5組って言ったわ。
あなた達、もう一組って見たことある? あなた達が戦った女のサーヴァント、それに男子学生と男性の一組、多分女性同士の、こちらはマスターが若い方。後は制杯軒と、ここにいる二組。
後一組を見たこと無いのよ。
昨日制杯軒で監督者が七組目って言ってたから、確かにいるはずなのに。
[そう言って、二人を見た]
[少女の言葉はノイズだらけだった。
それでも意図は察することができた、]
戦争が鍵なんだね帰るための…。
分かった、ダイジョウブだよ!
僕はそのために来たんだから…。
[魔術は隠匿するものである。
それがこのようにふらふらとさ迷っていてはいけない。
処理と秘匿が目的であればこの少女ヲカイホウしばければならない。]
五組? 他にも脱落しているのね。
[妖艶な英例の他にも脱落者がいた事にに少し驚く。]
[五組の言葉に思案していると槍のマスターが近づいてきた。]
そうなんじゃないかなぁ?
少なくとも一般人ではないね、消えたし。
[サーヴァントの情報をききながら思う。
情報をくれてありがたいなぁと。]
それ以外は知らないかな。
でも監督者は7組っていってるんだね?
まさか教会が確保してるとかないよね?
この子が、関係者。
どういうことだ、ウィルフ?
[ポンヤウンペは
困惑の表情を浮かべる。
まだ、彼には自身の直感としか寄る辺がない。]
ナカバ?
[>>179 掛け落ちた言葉が耳に届く。
腕を掴む、しっかりと。]
――― 、
[忌み言葉のように、そこだけが、聞こえない]
おい、しっかりするんだ。
駄目だ、聞こえない。
何て謂ってるんだ、ナカバ!
[肩を掴もうとして、>>180>>183
手に触れる感覚が、
どんどんと薄くなっていく。]
[ウィルフの声、
弱くなっていく少女の姿>>181
そして。]
――― っ!!
[がくん、と
力の入った腕が
掴むものをなくして空を切る。]
……、……―――
[呆然と、ポンヤウンペは自身の両手を、見下ろした]
―――、 ……
[ウィルフの決意に満ちた声と>>187
昨晩邂逅した少女の声に>>186 顔を上げる。
無論、あの偉丈夫も一緒であった。]
オクヤミ……、?
死んでいる、と、いうことか?
[悩ましげに眉を寄せ、
言葉を交わす己のマスターと、
偉丈夫のマスターの会話に耳を傾ける]
ええ、お悔やみ。小さい記事だったけどね。
70年前に、亡くなった女性と同じ名前。
[セイバーの問いに頷く。それからマスターの方へ]
一般人でないのは、わかるわ。
最初は頻発してるらしい行方不明事件の犯人があなた達かと思ったんだけど。
良家のお嬢様みたいだったし。
……やっぱり知らないの。
ええ、制杯軒で七組目って言ってたから、7組居たのは確かよ。
教会が確保って、教会の監督者自身が英霊を呼び出してるって事?
あそこは中立地帯のはずだし、無いと思いたいけど。
もし後5組が私達のことなら、落ちた二組の内ひとつは見ていない組なんじゃないかって。
推測だけど。
[推測だからこそ、口に出来ることだけど。確信を持っているならただで教えるには惜しい]
― →教会 ―
[図書館で寄贈書の受け渡しを終えて、今度は北へ向かう。
運転中、張良の故郷について会話を交わした。
どれも取り留めのないもので――それは
今朝方、挨拶をした時に感じた『他愛無さ』に似ている。
話せば話すほど、彼女は今確かに"ここにいる"のだと証明されていく。]
―― さて。夕方には公園やっけ。
ならちょっと飛ばそか。
[北の区画は、整備されていない道が非常に多い。
そも、元来道というのは大地を走破した後にできるもの。
―― 四気筒の唸り声を上げながら、白い四駆は駆けた。
時折神岡ターンを交えつつ教会への距離を詰めていく。]
そーおいうこと。
教会ってば何かを隠してるよ。
さっきの子といい、事故跡には入るなってはなしとかさー。
まーでも見ないうちに落ちてると考えるべきかな?
[考えることは真逆だった。
最悪をイメージして動きたいから。
だけどそれを教えるひつようはなかった。]
死んでるはずだよ、70年前にね。
だから関係者かなってことなの。
― 教会 ―
[赤色回転灯がバックミラーに姿を見せたが何とか振り切った。]
ふう。警邏さんとカーチェイスとは。中々得がたい経験やな。でも警邏の車でアレやったら高速隊とかどないなんねやろ……。警護やったら○ンドクルーザーとかメ○セデスとかスカ○ラインとかあるし、それもちょっと勝負してみたいかもしれんな……。よっと。
[図書館とは異なり、教会に頼まれていた寄贈書は少ない。
張良には少しの間、車で待ってもらうことにした。
荷台から紐で縛った本を持ち出し、片手で扉を勢いよく開いた。]
ちわー! 隠岐工房です!
[ばーん。]
―西区:路地―
70年前?それは……
[声の高さがが疑問ゆえに上がる。
考え込むように眉を寄せていたが]
ばかな。ぼくらがそんなことをするものか。
あれの犯人は
妖婦の姿をした英霊だ。
あいつの城からは、新しい血のにおいがした。
[>>193 犯人が――などと謂われれば、
心外だ、とばかりに
少年らしく怒った表情を浮かべた。]
教会が何かを隠してるらしいのは同感。
うさんくさいのよね、あの監督者。
[見ないうちに落ちている、そう考えるのが正しいとは思う]
見ないうちに落ちてるのなら、どこが落としたかって言うのは、疑問でしょ。
他のサーヴァントに会えたら聞いてみたいけど、あの女サーヴァントがやったならもう聞けない、か。
[残っているのなら、落ちたのはどちらだろう。
あの、役所の所であった英霊は、まだ生きている気がした]
ああ、ごめんね。私だってまさかと思ったわよ。
行方不明者が、聞く限り良いところのお嬢さんだったっぽいから。
あの人がやったのか。じゃぁ、もう生きてはいないと考えた方が良さそうね。
あん、もう。どれだけ被害広げてんのよ。
[怒ったらしい顔には素直に謝った]
―西区:路地―
それで、関係者 か。
[>>195 ウィルフにうなずき、
嘘のつけない性質の少年は、拳を握る。]
でも、ナカバは確かにここに居たぞ。
消えてしまったが、確かに。
[少女の消えたあたりを、手のひらで指し示す]
死んだはずのものが、姿を変えず、
生きているとするならば。
まるで。
[そう、求めてやまぬ願望機が持つ力のように。]
/*
俺のこの奇跡へのつなげ方大丈夫ですよね
エスパーとかしてないよね?
自然な 流れだよね?
おいおいおいとおもったら
ぜひえぴでつっこんでね!
―教会―
おやおや、騒がしいお客様ですね。
一応厳かな場ではありますので、
それなりに静かにしていただけると非常にありがたいのですが。
[奥から、一人の男が出てくる]
さて、神の家に何か御用ですか?
五組、か。
[彼のマスターがセイバーたちと言葉を交わしはじめたが、それには気を留めることはなく。
ただしばし目を閉じ、様々なことを思い巡らす。些末なこと、つまらぬことも脳裏を駆け巡る。そして目を開くと]
なぜあれはそれを知っておる?
[誰かにその答えを求めるわけではないが、するりと口から言葉がこぼれる。二騎落ちているという。それをあの幽霊のごとき者は、どうやって知った? そんなつまらぬ事が、ふと気になった。「見た」のか、それとも「知っている」のか]
はっ。
申し訳ない、勢いで、つい。
[教会――本来なら敵の本拠地のようなもの。
声が少しばかり硬くなるも、空気を飲み込んで意を膨らませた。]
こちらさん宛ての寄贈書預かりましたんで、お届けに参りましたー。こちらですー。お受け取り下さいー。
[紐で縛った本を持って、男に近寄る。]
おや、これはこれは。
わざわざありがとうございます。
[本を受け取れば、スフレの顔をじっと見る]
昨今、調子はいかがですか?
なにやら物騒なニュースも流れておりますし。
―南ブロック:玉繭邸前―
[アーチャーと共に外に出て、紬は少し息をつく。]
ふう、何だか、体に疲れがたまっているわね。
昨夜の戦いのせいで、腕と肩も痛むし、本調子じゃないみたい。
[おそらくは、アサシンが結界を使った事も影響しているのだろう。]
しばらくは、あなたの背後で少エネに勤めさせてもらおうかしら。
さて、何処に行きましょうかね。
[紬はアーチャーの背後に立ちつつ、そう言った。**]
奇跡、なのかしらね。
彼女が本当に生きているのなら奇跡だけど……。
聖杯は奇跡を起こせるものだわ。でも、彼女の言葉は止めて欲しい感じだった。
……なぜ知ってる、か。
[ランサーの口から零れた疑問に、少し考え込む]
サーヴァントを喚び出すには、聖杯の力を借りているから……。
でも、奇跡で彼女がこの時代にいるのだとしても、どうして知ってるのかしら。
聖杯に意思があるとして、それを知る手段があるとか?
[監督者も把握しているのだろうか。残騎数を]
で、どうするの、つい追って来ちゃったけど、戦う?
[思いついたように*問いかけた*]
いえいえー。
[そういえば――と思い出す。
張良が、ここで英雄達と会ったと言っていた。
ただ、彼女の言った『中立地帯』がここであるとは思い至らない。]
調子ですかー? そうやねー。
[言って、じっと見られていたことに気付き、瞬いた。]
私の体言う意味ではでっかい火傷しましたねー。
それ以外はおかげさんで至って健康で。
でもここのところは物騒……言うよりかは。
おもろいことが沢山あってねー。嬉しいですわー。
[そこまで言って、言葉を止めた。
目の前にいる存在は教会のソレである。果たして、神を冒涜しかねない願望器の話をどこまで語って良いものか。
もし語れば、この場で拘束され、審問にかけられるかもしれない。]
――――。
教会さんは、願望器の戦いってなんかご存知ですー?
[――尤も。
それだけの理屈、彼女の狂気《りせい》を止めるには、値しない。
疑問があれば容赦なく牙を伸ばす――在り方は。]
火傷、ですか?
女性なのですから、気をつけなくてはいけませんよ。
大事には至っていないようですが、ご自愛ください。
っと、よいしょと。
[受け取った本を傍らに置く]
面白い……ですか。
それは良い事ですが、
熱中するあまり自身を疎かになさいませぬように。
他に用事は、ございませんか?
[と、相手の口からこぼれた言葉
それを初めて聞いた言葉のように首をかしげる]
願望機の戦い、ですか?
さて……それは一体どのような。
俺はわりと腹黒のつもりだったけど、ミッキーに比べたら全然だったよなー、って思う。
ネズミの国また行きたいなー、妹と一緒にー。
[めそめそ]
[労わりの言葉を受ければ、例え社交辞令でも少し微笑む。
ただ、首を傾げられれば、残念そうな声を間延びさせた。]
どのような……うーん。そやねー。
リョーさん。ああ、私の知り合いなんですけど、その人が言うには何でも願いをかなえる万能の杯がこの街にあって、それを奪い合う為に何人もの魔術師が水面下で権謀術数巡らし取るて話なんですわー。
で、なんと!
魔術師は願望器から過去の英雄さん持ってこれるんですって!
[先ほどとは異なる種別の笑顔を浮かべて、語った。]
教会さんはもし一つ願いを叶えられるとしたら、どんなこと……。
おっと。
ここではそういうの、禁句やっけ。
成程……、中々に興味深い話です。
その話をしたお方と、一度お話をしてみたいですね。
[帽子を被りなおしながら、少し微笑んで]
いえいえ、夢のある話でいいじゃないですか。
神はそこまで狭量ではありません。
そうですねぇ、私なら……
やはりありきたりに、過去の失敗のやり直し。
いや、それは正しくありませんね。
可能ならば挽回したい、という所ですか。
過去の、ですかー。
そっか、そういうんもできるかもしれませんもんね。
[過去のやり直し。今からではもうできないこと。
―― 何もない、それでも、懐かしい日々を思い返す。
設置されている神の偶像を、何とはなしに見上げた。]
何がどうなれば、やり直したことになるんやろね。
過去の――自分が戻りたい時間に戻りさえできれば、
それはやり直したことになるんやろか。
それとも、ただの"繰り返し"になるんでしょうか。
[まるで言葉は告解のように。
ステンドグラスから漏れる光に視線を向け、また男に戻した。]
もし、過去より先に進むことができるんやったら。
それこそが正しく"挽回"ってことになるんかな?
[笑顔は。これまで見せた二つのそれとは、また異なるもの。]
結果を伴ってこそのやり直し、挽回だと
私は考えますけどね。
[帽子のツバを指で触れて、相手を見る]
でなければ、それは只のループ。
むしろ失敗の記憶を二重に自身へと刻む
愚かしい自虐行為でしか、ありませんから。
[行きたくなければ行かなくてもいい、と父は言った。
それは甲賀流としてではなく。魔術師として、後継者が絶つことを畏れた発言だったのかもしれない。―― "選別"のために山へ登れば、きっと帰ってはこれないのだろう。
選別の"山"がどれほど怖ろしい場所かは、聞かされていた。
あれに入ればヒトではなくなるとも。
あれに入れば――意義は等しく無為に還るのだと。
それでも。
私は、その山がどんな場所なのか、知りたいと思った。]
[幼い頃から魔術を学んだ。
ただひたすらに、知りたかったからだ。
山に入った後。モノの呼吸と、命の亀裂を学んだ。
ただひたすらに、知りたかったからだ。
知りたいことを知るために、私は教えを守り続けた。
――価値を求めてはいけない。
――意味を望んではいけない。
――何も求めてはいけない。
――何も望んではいけない。
それこそが大道であり、万物に宿る命を知ることだと。
何も望まないために、命を知った。
何も求めないために、無為を知った。
そうしてある時。命の亀裂を知るために。
――彼を/人間を、知って/思い出してしまった。]
[滅びを待つだけの斜陽に、忘れ去られるだけの原風景に、
私は、何か、私以外のものを集めて知ろうとするだけで、
私自身には、何も無いことを教えられてしまった。
―― 何か一つ。
忘れ去られるだけの斜陽の景色が、彼の言葉が、
力強く、その存在を私の胸に刺したように。
これまでを束ねて、人間《イノチ》らしいことを。
してみたいと思った。]
ああ。うん。
そうやね。
どうせやったら、できひんかった理由を考えて、試してなかったことを試して、結果が欲しいもんやし。
過去に戻ってのやり直しより、過去にできひんかったことを為す――それが挽回ってもんなんかもしれん。
[ツバに触れる男をじっと見て、息を長く吐いた。]
ありがとう。
また、何かあったらお話しに来るわー。
……神父さん、お名前は?
私はスフレ言います。
安部御門、と申します。
私の言葉が、貴女にとって何かの切欠になれたならば幸いです。
[にこやかに、名を名乗る]
また、いつでもお越しください。
―西区 路地―
[奇跡を口にするより前、
>>198素直に謝られると、
―年下の少女に怒る大人気ない少年とも見えたが―
「誤解がとけたのならよい」
とばかり、頷く場面もあった。
さて。
ポンヤウンペが聞いた
ウィルフの「本当の」目的は
聖杯の確保、もしくは隠匿である。
手がかりを見つけた今、彼は、少年の主はどうするのか。剣の英霊たちにとって、「理由」が、より確固たるものとなったとも謂えよう。ポンヤウンペは、ウィルフのほうを、一度見た。]
安部御門さんなー。
覚えとくわー。
[彼のにこやかな笑顔に見送られて、教会を後にする。
扉が閉じる少しの間。もう一度だけ、光に包まれる偶像を見た。]
[偉丈夫の疑問は尤もだ。
まったく、戦いには関わりようもないと見えた少女が発した言葉は、それだけ衝撃的なものであった。マスターの少女の言葉に続くように、少年は口を開く。]
……分からない。
だが聖杯に近しい存在なんだろう。
生けるものはいつか死ぬ。
自然の摂理だ。
もしそれが捻じ曲げられて在るならば
きっとそれは彼女の望んだことではないだろうと、
ぼくは―――そう思う。
[語り聞かせるものではなく、
静かに、独白するように呟いた。
わすれられ、消え行く神話の英雄は、
ひとつの望みを託して此処に在る。
それは、果たして、―――]
[戦うならば心積もりはある。
太刀の在るように腰の辺りに手を添えたまま、
ポンヤウンペは澄んだ湖水のような眼に思案を沈めて、ウィルフの答えを*待った*]
― 北/教会前 ―
[教会を出れば、張良が待つ車へと戻る。]
お待たせ! そしたら行こうか。
[運転席に乗り込み、ベルトを締める。]
[死に掛けている陽を見上げた。
死んでなお、月の輝きとなって注ぎ続ける輝きを見た。
空の色は、橙から紫紺に染まる。]
―― なあ。リョーさん。
私、やっぱ願望器、欲しいかも。
欲しいっていうか、もっと知りたいっていうか――。
つまるところ、この戦いに勝ちたいっていうか。
[運転の最中。ぽつりと、そんな言葉をこぼした。**]
−制杯軒−
[夕方の繁忙期を少し過ぎた時間帯となり]
杯大将殿。
大変恐縮でありますが、小生夕刻より中央公園にて決闘を申し込まれております故、しばしお暇を頂きたい所存であります。
そして、もし許されるのであれば、この舩坂の勇姿!杯大将にお見せしたく!!
[真剣な眼差しで、杯に自身の意思を伝えた]
聖杯に近いとしたら、残りがどれだけいるかも、わかるわ。
でも、それなら最後に残した言葉が、引っかかるわね。
……始まる前に、終わらせて。
終わってしまう前に、終わらせて、かな。途切れてたけど。
聖杯戦争はもう始まってる。
じゃあ、何が今から始まるの?
[続いて浮かぶ疑問。
セイバーの言葉に同意を示しながら]
――それには、同感。死があるから、生きていられる。
生きているものは、いつか死ぬ。
……まだああやって彷徨う事を、楽しんでるようには見えなかったわね。
[ランサーは恐らく、戦えと言えば戦うだろう。戦えと強制することもしないけど。
もう日暮れだ。人通りは少ない。
彼の槍を振り回すには、少々道幅が気になるけど。
少なくとも、戦いを仕掛けない理由は、薄い。
ただ、セイバーの戦い方を知らない以上は、無闇に突っ込ませるのはこちらの負けを誘うことにもなりかねないけど]
―車内―
そうですね。私の家は、昔は春には桃園に花が咲いて蝶が舞い、
夏には柳の下に蛍が飛び交う。そんな中で、弟と2人、よく遊んだものです。
成人してからはもっと粗末な暮らしでしたし、あの頃は人も息を潜めて暮らしている時代でしたから。
街は雑多で、砂埃が舞う中で、よく遅くまで木簡を読みふけっていたものです。
それから……そうだ、年が過ぎてからは軍の端の方で馬に乗り、毎日街々の間の荒野山林を巡りました。
[トラックの助手席で、スフレと会話を交わす。他愛もない、昔の思い出。
戦の話などはしなかった。それは引退した後に主と交わした思い出話と同じように。]
ええ、そうですね。そろそろいい時間ですし…… うわっ!?
[思わずがくんと揺れて、シートベルトを締めながら前につんのめる。
何か、官憲の手が後ろに伸びた気がしたが、振り切れたのは僥倖だった。
いくら掴まって死刑にならぬ時代とはいえ、拘置されるのは気分のいいものではない。
教会に着いて、今度は自分が車内で待つ番だった。
神父とは話も交わしていたし、尋ねる事などなかったから。
―――――教会の裏手の、あの壁の事以外は。それとて、単なる自分の興味ではない]
/*
こういう群像劇的なところがじつによいなあ。
と思うポンヤウンペのなかのひとです。
きをてらわない動きのなんと動かしやすいことよ……
――――――私は、韓の国で五代続く宰相の家に生まれた。
父は早くに亡くなったが召し使いを三百人も抱えた張家は名門で、弟と二人、何不自由なく暮らしていた。
私がまだ若い頃、秦王の政が攻め込んできた。韓の国は滅び、私の一族は弟を残して皆殺しにされた。年若い私と弟だけは生き延びたが、弟も間もなく病で死んだ。
私は墓前で全てを奪った秦国への復讐を誓い、男装して財産をはたき、やくざや侠客の類と親交を結んだ。
秦を統一した政王は始皇帝と名乗った。彼は苛烈な法律で人民を治めた。立ち話をしても刑罰、政道を批判すれば三族死刑。
人々は阿房宮や万里に連なる長城の建設に追われていた。
私は力士を雇い、始皇帝の馬車に巨大な鉄槌をぶつけ殺害しようとしたが失敗し、追われる身となった。その後十年、身を隠しつつ兵法を学んだ。
始皇帝が死に国が乱れた時、私も世に出た。仙人から帝国を滅ぼすべく伝説の兵法書を授かったと流言し、目ぼしい者達に会った。そうでも言わなければ、病弱で見た目に頼りない私などは歯牙にもかけられなかったのだ。それでも、私の言葉を聞いてくれる者は誰もいなかった。
ただ一人、劉邦という男だけが、私の話を真面目に聞いてくれた。農民上がりのごろつきでろくでもない男だったが、唯一私の価値を認めてくれた男に、私もそのうち心を開いた。
私達は共に戦った。一進一退を繰り返しつつ兵を集め、関を落とし、秦帝国を滅亡させた。
その後には、秦を滅ぼすべく共に戦った項羽が次の敵となった。圧倒的な武力で逆らう者を皆殺し、焼き払った西楚の覇王。
私は、劉邦を皇帝にすべく力をつくした。時には二人きりで敵陣の宴に乗り込みながら生還し、時には五十万の大軍を三万で打ち負かされながら、必死で逃げのびた。
そうして敗れる事七十度。最後の、ただ一度の戦いで私達は勝利し、中華の地を統一した。
劉邦は私を侯に封じようとしたが、私はそれを辞退して引退した。そうして、五穀を断って導引に務め、死に際して仙人となった。
――――劉邦は皇帝になった後、かつての功臣を何人も粛清し、帝国を盤石にしようとしたが、猜疑心に問いつかれた。義弟や同月同日に生まれた幼馴染すら最後には疑った。
人々は私が粛清を恐れて去ったと言ったが、私は実のところ、彼のそうした姿を見たくはなかった。
友らしき友のいない私には、彼は仕える主君であったが、どこか心安くも思えたからだ。
……はっきりと言えば、私は彼をまるで友か何かのように感じた事さえあった。だから彼の行方を見るに忍びなかった。
そうして、いつか思ったのだ。
―――――何の利害も超えたところで、友と呼べるような人物と共に同じものを目指す事ができたら、それはきっと幸せな事に違いない。
………けれど、そんなものは戦ではない。そんなものは、ただの「ごっこ遊び」だ。だから……
―北・教会―
[軽く窓を開けて、夕霞を吸う。大気は冷たく、肺腑に満ちて喉と胃を潤した。微かな頭の奥の頭痛が和らぐ。]
ああ、スフレ殿。戻られましたか。
どうです、あの神父殿は中々掴みどころがないお方で。
……では、そうですね。参りましょうか。
[といっても自分が運転するわけではないので、おとなしく座っていた。エンジンがかかり、車が発車する。
ふとスフレから聞いた決意を>>228静かに、聞いた]
……そうですか。スフレ殿がそれほど強く思われる所ができたのなら、私がこうしているのもあながち無駄ではなかったのでしょう。
貴女も意外と欲の深い方ですからね?……果たして、万能の願望機といっても何処までスフレ殿の要望にこたえられるやら。
[それで、心は決まった。
中央の公園に向かうトラックの中で、スフレとやはり他愛のない会話を交わしながら、到着の時を待つ]
[どんぶりを洗いながら]
決闘って、昼間の張良さんってお人とのあれ、本気だったのかい。
うーん、まあ今日はもう暇だし、いいだろう。
それで、あたしに見届けろってのかい。
……わかった、やるからには半端なことで済ますんじゃねぇぞ?
[舩坂の真剣なまなざしに負けて、言うとおりにすることにした]
そうと決まったら、今日はもう店じまいだな。
ニイさん、暖簾をしまっとくれ。
大将殿・・・・・・
この舩坂弘、大将の兵として全身全霊を持って張良殿と剣を交える覚悟であります!
[全身全霊を掛けた敬礼をし、そしてそのまま暖簾を仕舞う]
― →公園 ―
[―― 長い間。空いていた助手席が、埋まっている。
角を曲がる度に、声を交わす度に、彼女の存在が意識に入った。]
明日、久しぶりに朝御飯とか作ってみようかと思うんやけど。
リョーさんって何か食べられへんもんとかあるー?
ほら、体弱いて言うてはるし。霞……に近い料理とかは私知らへんなあ。そもそも霞の味が分からへんし……綿菓子とか……は砂糖の味か。どっちか言うたら……雪? は食べ物やあらへんし……。
[言葉の暢気さとは裏腹に、車は既に公園へ。
何をすべきかは知らされていない。
ただ、今の時間を思えば、それは自明かもしれなかった。
適当なところに停車し、外灯に照らされる公園を、窓越しに見る。]
[準備も完了し、舩坂にとって初めてである”臨時休業”の看板を掲げた。
それが、杯に対して大きな罪を作ってしまったような気がした。
制杯軒。その看板は、舩坂にとって重いものであった]
大将殿!
出撃の準備整っているであります!!
そうさな。
[遙水に戦うのかと問われ、左手をおおげさに動かしてみせて、ほぼ完調であることを彼女に示す]
敵であればまず踏みつぶしてから考えるのが物の道理であろう。お互い、そのために得物を手にしておるのだ。
一端退くもよい。正々堂々戦うもよいが、騙し討ちはなお良い。面倒事が減って楽ができよう。正道あらば、その逆もある。俺はどちらも気に留めぬ。
ただ――俺は、騙されるのだけは我慢ならん。
霊とおぼしきおんな、そしてあのいけすかん掃除屋。此度の聖杯、やたらと勘に障る。気に入らん。
故に、「それ」を先にしてもよい。
[偉丈夫は彼女に振り返ることなく、腕組み仁王立ちで答えた]
投票を委任します。
バーサーカー 舩坂弘軍曹は、安部 御門 に投票を委任しました。
―教会の一室―
さて、と……。
[何かを確かめるかの様に、幾度か手を握りこめば
ゆったりとした動作で革の手袋を嵌める]
そろそろ、舞台には動いてもらおうか。
お嬢さんも、不調になってきてるみたいだし。
―――試運転と、いこう。
よし、それじゃふんどし締めて行こうかね。
……っと、そうだ。
これをニイさんにやるよ。
[手渡したのは旭日の描かれた鉢巻]
特に思い出も思い入れもないけど、あんたこういうの好きだろ。
−南:玉繭邸−
…ああ、なるほどな。
森の倅か。
[ランサーの名前を別の書物で探し当ててきたのだろう紬の報告に
暫く記憶の中から名前を探リ出していたのか
口篭っていた時間が幾らかあった。
因縁の深さを問う女の声に、それほど本人には自覚はないのか
そうは思えないとばかりに肩を竦めた]
まあ、因縁があろうがなかろうが吾の敵であることには変わりない。
必要ならば退いて貰う。ただそれだけのことよ。
[違えているか問うように女へと視線を向けた。
夕刻になりつつある空からは青味が消え、橙が増し
やがてそれはゆっくりと紺になってゆく。
食事の用意をしてくれるという言葉に素直に甘えることにした]
新陳代謝なんて言葉はあの頃はなかったからな。
薬学の心得はあったほうだとは思うが
[流行の体型は今と昔では違うのだからとばかりに
鯖をつつきながら不満そうな顔をする。
程よく脂の乗った塩鯖は滋味に満ち芳ばしい]
白米よりも、玄米のほうが吾は好きだ。
雑穀が入ればなおよい。顎も鍛えられる。
[次の食事から変えて欲しいというわけではなかったが
それぐらいを言うのは許されるだろうと思ったのだ]
−南:玉繭邸→西:娯楽施設−
疲れがたまっているなら無理はよくない。
甘いものでも食べてゆっくりと養生するのがよいが
…そうも言ってはいられんか。
[省エネという単語にはなじみがなく、きょとんとした顔で首を捻る。
鷹狩を好んだ男には体力の欠落はあまりないのだが
糸の先からの供給が落ちれば自分の不足になると知っている。
故に、移動は紬の提案でバスを使うことになった。
新しいものに対しては知識で知っていようと
興味が増すのか少しばかり興奮したような様子は隠さず]
随分と早いのだな。
馬と違って機嫌をとらなくてよいのもいい。
…だが、操舵は中々に大変そうだ。
[窓の外の景色は徐々に西のほうへと流れていく。
娯楽施設だったり商店街があったりと人が多いので、
身を隠しながら行動するにはいいという、その判断もまた紬だった]
―公園―
[トラックから降りる頃には、辺りはもう陽光ではなく月の光が陰を照らす時間。真下をぼんやりと照らす街灯に、羽虫が集まりだしていた。スフレの声にはたと振り返る]
食べられない物?身体を清浄にするため五国は断っていますが、それ以外ならまあ…
いや、それ以前にラーメンも食べられましたし、絶対に駄目なものは多分ありませんね。
そうですね…… 強いて言うなら。
桃が。食べたいです。
[助手席から降りる。中央の芝生、昨日寝転んでいた辺りに佇んでいた。]
―公園―
[トラックから降りる頃には、辺りはもう陽光ではなく月の光が陰を照らす時間。真下をぼんやりと照らす街灯に、羽虫が集まりだしていた。スフレの声にはたと振り返る]
食べられない物?身体を清浄にするため五穀は断っていますが、それ以外ならまあ…
いや、それ以前にラーメンも食べられましたし、絶対に駄目なものは多分ありませんね。
そうですね…… 強いて言うなら。
桃が。食べたいです。
[助手席から降りる。中央の芝生、昨日寝転んでいた辺りに佇んでいた。]
これは!
なんと有難い、大将自ら小生に旭の鉢巻を・・・・・・?
[手に取ると、その鉢巻は大事に保管されており状態は良いように思えるが、しかし古めかしいそれは年代を感じた]
大将殿これは一体。
どうも小生、これと同じ物を見知っているような気がするであります。
[だが、少し悩んだ後その鉢巻を締めた]
しかし、これが何にせよ小生のちからはまさに百人力であります!
それでは、出撃致す!!
[そう言い、杯と共に制杯軒を後にし中央公園へと向かう]
―公園―
腿。ああ、桃か。
[運転席から降りて、張良から少し離れた場所に位置する。
着物に虫が降り立っても、特に悲鳴をあげることもない。]
今なら丁度桃も時節かもしれんし、
八百屋さんでも行ってみようかな。明日。
[言葉を返して、星空を見上げた。
どこにいても変わらないと思っていた景色は――。さて。]
―公園―
[公園に到着した舩坂と杯は、そのまま公園の中心へと歩いて行く。
日は暮れたとはいえまだ早い時間だったが、公園に人影は驚くほど無く、静寂が公園を支配していた]
張良殿!
舩坂弘、約束通り戦場に推参致した!!
いざ、尋常に勝負されたし!!
[どうやらランサーの体調は万全らしい。もっとも、セイバーと戦えば消耗する事はわかりきっているのだけど]
ああ、騙し討ち好きそうよね、むーさんてば。
……騙されているのか、ただ隠されてるだけなのか、良くわかんないけど、私もその辺りはっきりさせたいって言うのは同意ね。
ここで戦わなくても、聖杯を求める以上は戦う事になるんだろうけど。
[進んで戦う意味も、薄い。それに、セイバーのマスターは他にも情報を握っている、そんな気がした]
―公園―
[芝生を隅から隅まで歩く。何やら、石のようなものを時々拾っては積んで。]
ええ、桃です。できるだけ柔らかな、瑞々しいものを……
さて。
スフレ殿。貴女は少し離れていた方がいいかもしれません。
[気配を感じる。顔を上げて、遠くを見やる。
間もなく、そちらの方から昼間制杯軒で会ったばかりの顔ぶれが現れた]
……おや。ようこそお越しくださった舩坂殿。
……しかし大将もお連れとは。よろしいので?
良いでしょう。既に人払いは済ませてありますので、存分に張りあえるというもの。
― 公園 ―
[背中が痒みを帯びる。
宵闇から熟れるように姿を現したのは、二人。]
あー。舩坂さんかあ……。
[呟きながらも、言われた通りに、後ろへ下がる。
公園の端、良い程合いに成長した植樹の枝に手をかけ、昇った。]
−西:娯楽施設付近−
[着いた場所は歓楽街、というわけではなさそうだったが
人の往来も確かに多く夜になったというのに昼のような眩さだった]
…これは、なんだ。
目が疲れてしまうな。
[これほどに明るい場所で龍城を呼んだのでは
驚いて参ってしまうのではないかと心配してしまうほどだった。
飲食店は勿論、なんでもシネコンやボーリング場まであるらしい。
紬の丁寧な解説にも、英霊は気のないような
呆気に取られたような適当な返事しか出来ずにいた]
…人の世は、絶えず先に進み続けているのだな。
[見た目にはそぐわない、しみじみとした声がおちる。
時折、すれ違う親子連れを眺めたりもして
その後姿を眺めていた口元には少しの寂しさも滲んだ]
張良さん、昼間はありがとうよ。
ニイさんの熱意にほだされて、この果し合いの立会いを引き受けることにした。
お二人さんとも、存分にやっとくれ。
[舩坂と張良の向かい立つ位置から、一歩引いた。]
経緯はあれど、しかし貴殿も敬うべき武人である。
最大限の誠意をもって、この戦に挑む所存であります!
大将殿に見届けられるは武人の誉れ、必勝不退転の覚悟、とくと見られい!
[胸を張り宣言する。
しかし、舩坂にとって張良というサーヴァントがキャスターというクラスに当てはまるサーヴァントであった場合、多分他のサーヴァントと比較すれば最も苦戦するであろう相手であり、それに薄々気が付いていた。
魔術というものに対しての免疫が無く、また魔術で一定の距離を取られて戦闘を行われれば、まさに手も足も出ない可能性があった]
―西区:路地>>245>>255―
―――そうか。
その考えに近いものを
ぼくも持っている。
[じっと偉丈夫と少女を見つめたまま、
ポンヤウンペはゆっくりと言葉を紡いだ。
思うは聖杯。
主の「任務」の中心、
この「戦争」の中心、
願いのこと。あの少女のこと。]
君たちとぼくらは杯をめぐる敵同士。
それを承知の上で提案がある。
「聖杯」の仔細について情報を得た場合に、
それを交換する関係を
ここに結ぶのは、どうだ。
[ウィルフは、なんと謂ったか。
これは、ポンヤウンペがかれの主のことを考えて、その上で口にしたことであった]
無論、途中必要ないと思えば
騙し討ちもよい、踏み潰しを試みるもいい。
そうなった場合、我が剣で切り伏せるのみだ。
[ごく真面目で、真剣な声色と表情であった]
[杯に目で一礼する。次いで、舩坂に視線をやり、袖を合わせて一礼した]
……まさか大将殿が出て来られるとは思わなかった。
少し意外でした。
先に一つ、非礼をお詫びいたしましょう。貴殿の主も、やはり相応の気概をお持ちという事だ。となると私の目算も少し狂いかねないが…… まあいい。
[旭日の鉢巻を締めた 舩坂を見て、手を合わせる。
そうして、両手に印を結んだ]
[セイバーの提案に眉が上がる。
協力関係というのも、同盟というのも微妙に違うそれに、少しだけ考えてそれからランサーを見上げた]
情報を得た場合に、ね。
――――じゃあ、その提案に乗りましょうか。
提案としては申し分ないし、別にこちらに損があるわけでもない。
聖杯については調べるつもりだったしね。
でも、そちらのマスターの方は良いの?
んー、面倒ね、マスターの方だけで良いから名前を教えて?
私は宙野遙水。
[一々そっちのマスターとか呼ぶのが面倒だもの]
詫びは素直に受け入れよう。
だが、剣は交えねば終われまい。
[深く腰を落とすが、セイバー戦とは違っていた。
まず、彼は腰の”関の孫六”に手をかけた。
だが、その剣は抜くことはなく、そのまま居合の構えを取った]
いざ、尋常に勝負!!
[舩坂からは動かない。
あくまで、張良の動きを見てから動くつもりである]
ふ、横道すら正道をもって切り伏せるとのたまうか。眩しい生き様よのう、小僧。おぬし、王の器を持つ者だな。
[にい、と笑って目を閉じる。その様は実に愉しげだ。返答はしない。その役目を担うのはこのむすめであろう。任せるだけの器量はある]
―――以坎宮 配開門 ―――以艮宮 配休門
―――以震宮 配生門 ―――以巽宮 配傷門
―――以離宮 配杜門 ―――以坤宮 配景門
―――以兌宮 配死門 ―――以乾宮 配驚門
―――以中宮 配天中於九宮八卦
[ぼうっ、と芝生の周囲、自分と舩坂を囲むように、西洋魔術とは異なる陣が浮かび上がった]
…紬。
もし答えられたらでいい。
[すれ違った家族連れから視線を老女へと戻し、問う。
瞳が微かに揺らぐのは、眩しい灯りのせいか──さて]
紬は、何のために聖杯に手を出そうと思ったのだ?
…今こうして共同戦線を張っておいて言うのもなんだが
貴女はあまり戦ごとには向かぬように思えて。
[朝日にははっきりとした理由が見えた。
けれど、目の前の老女にはそこまでの理由が見えてこない。
疑問は、沸いて消えずにそのままある]
やはりか!
[その英霊の名を聞いてから、妖術の類を使うものだとは想定していたが、その予想は的中した]
ならば距離を取るなど無意味!
[腰を落としたまま、低い姿勢で地面を蹴る。
疾走ではない、極めて低空での跳躍と表現すべきその動きはまさに戦場を駆ける獣のようであった。
間合いを詰めようと駆けながらも、その居合の構えは崩さず、一撃必殺の刻を待つ]
……それでは。
[彼が居合の構えをとったのを見て、雲を呼ぶ。
ふわりと、宙にたなびく彩雲に乗り移った]
―――――以水行 融盤古 (水行ヲ以テ 盤古ヲ融カス)
――――――――瀑!!! (瀑ゼヨ)
[その言葉と共に、芝生だった場所から、こぽこぽと、果てしなく水が湧き上がる。それはやがて、瀑布のように水柱を噴き、周囲は液状化して周囲のものを地中に融かし引きずり込むようにゆっくりと呑みこんでいった]
―西区:路地>>266>>268 ―
[少女が答えるのを聞き、
ウィルフの返事を待つように佇む。
偉丈夫の方を見上げると、]
自分と自分の行く道に、
嘘をつきたくないだけだ。
[答えは、きっぱりとしたものであった。]
……図書館で古地図を見ました。
こんな都市の真ん中に大きな公園があるのが不思議でしたが、どうやらこの辺りはトクガワとかいう上将軍が国を治めていた頃は、まだ沼沢地だったようですね。
道理で少し窪んでいるわけです。
今でも水脈の痕は残っていましたから、水路を少しつなげば今でもこの通り。
――――地面に立ったままで、どこまでやれますか?
[間合いに飛び込んでくる舩坂を見て、雲に乗ったままふわりと舞う。上空に逃げるのではなく、少し上の空中に浮遊したまま]
何い!?
[足元が揺らぐ。
まさか、地面が液状化に近い状態になるとは。
その水柱が噴き出る幻のような光景の中、舩坂の足は完全に封鎖された]
くっ、舩坂一生の不覚!!
[これでは重心を保てない。強い一撃は不可能である。
また張良に近づくにはかなり骨が折れる。
戦術の変更を余儀なくされている]
[周囲を見回すが、公園の中心部ともなると利用できる物も無い。
あるものといえば、立て看板くらいなもの]
しからば、御免!!
[もたつく足で看板の付近まで近づき、その看板の根本を居合斬りで切り落とした。
看板は、一つの板となる]
[一応、脚は封じられている。最も怖い、接近されての打撃はおそらくそうそう通じまい。
とはいえ、これもかなり魔力を消費する術。距離を取り過ぎると力を失い、時間をかければこちらが保たない。]
……向こうに飛び道具がなければ決まったようなものですが…
[そう甘くはあるまい。]
[舩坂はその看板であったものに触れる。
刹那、その看板は仄かに魔力を帯びていく。
舩坂は、その魔術による水攻めの最中、看板の上に乗り、足場を確保した]
南部があれば苦労せぬものを!
[当時の舩坂は拳銃だけではなく自動小銃も扱っていた。
しかし現在の舩坂はそれらを所持していない。
関の孫六も所持はしているが、厳密に言えば”彼の宝具”とは言えず、関の孫六自体の斬れ味は通常の出来の良い日本刀程度である。
しかしこの関の孫六を宝具のように扱っているのは、一重に彼の技量であり、その技量は彼が獲得した”特殊格闘術勲章”として具現化している。
つまり、彼が手にしたものを英霊に対して有効な武器として扱うことが出来るのは、この勲章の形をした宝具の効能であった]
[木の上でじっと二人の戦いを眺めている。
時折、魔力に当てられたエーテルが風となって、頬をくすぐった。]
さっきのは遁甲の術式……でもないんか。少なくとも剣舞の英雄さんに見せた魔術とは規模が違う。
[片や、看板をぶったぎる舩坂。]
浮力はある……てことは完全に水そのものか。どっちにしてもリョーさんのあれは持久戦や。決め手がないんか或いは……。
[セイバーがきっぱりと言い放つ(>>273)のを聞き]
たかがそれだけのこと、つまらぬこと、まるでそのように言うておるが。その「たかがそれだけ」が出来ぬ。だから眩しいと言うておる。
個々において善として産まれる者はいくらでもいよう。しかし、そんな者たちも身内や「ともがら」が絡むと、その善の光がかすれてゆく。自分のみの事なら己を殺すだけでよい。しかし、他人の事情が絡めばそう易々とはいかぬ。
己の決断が親しき者の都合をつぶす。それが例え横道の類であったとして、なお踏みにじれるものは、希有よ。
「人のため」とは、げに魔性の言葉よの。
[変わらず、彼は目を閉じたまま笑みをこぼす。だがその笑みのかたちは、先ほどのものとは違っていた]
嘘を、つきたくない……か。
[ずいぶんと純粋な英霊だ。
さっきの提案にしてもそう。あの少女に対する態度も]
うん。そうね、騙し討ちなんてさせないから、安心して。
腹立つような英霊が相手なら、騙し討ち上等とも思うけど、あなたに騙し討ちするのは気が引けるわ。
正々堂々と戦った方が、気持ちが良いもの。
[足場は確保出来たとしても、接近が出来るわけではない。
遠く離れた張良に対し、手を出す手段を考えるが]
ええい、ままよ。
[鞘から剣を抜き、板の下の地面に突き刺す。
手応えはないが、短距離だけで構わないその移動の力を得る。
そして舩坂は。
ゴミ箱に近づき、それを鷲掴みにした]
そういえば「人のため」のキーワードに絡めたのは、幽霊さんの一件もそういう感じのあれこれなのかなーとか思ったからなんですが、よくよく考えてみたらセイバーこそ「兄のため」に動いていたのでした。忘れてた(てへっ
[舩坂の手の中で、そのゴミ箱は唯の鉄箱ではなく由緒正しき鉄箱になる。
その10歳男子程度の大きさもある由緒正しき鉄箱を。ただ力任せに張良にぶん投げた]
吾の前の契約者は、少年だった。
…家族を取り戻したがっているようだったが
その思いが強すぎて、結果的には、死んだ。
───吾が、殺した。
[雑踏の中で、その音だけが妙にはっきりと響いた。
本人が望んだことで、自分に非がないといえばそれまで。
それでも、男は一日に近い時間をかけてなお
答えを見出せずにいて]
───後悔しているんだろうな、吾は。
自分が話を聞くことで、どうにかしてやれなかったのかと。
もっと他にはたらきかける方法があったのではないか。
…同じ轍は、踏みたくない。
もう、二度と。
そのまま沈むかと思っていたが、さすがに英霊となる軍人だけの事はある!
[雲に浮かんだまま、水面に板を立てて浮かぶ舩坂を見る。この英霊の経歴はある程度調べている。最初から、負傷させて倒しきれる相手とは思っていない。]
ーーーー以水行 生禍渦 (水行ヲ以テ 禍渦ヲ生ズ)
ーーー巻! (巻カレヨ)
[水が渦を巻き、水上の板を巻き込まんととぐろを巻いていく]
えっ?
[手も足も出ない、というほどではないが十分な距離はとっていると思っていた。
飛んでくるものは何の変哲もない屑籠であると思っていたが、その重量に、目の色が変わる]
――――噴!! (噴ケ)
[水柱が湧きあがり、鉄箱から身を守ろうとするが、一瞬出遅れた。高速での思考は、決して戦死の直観ではないのだ。鳩尾をしこたま打ちつけられる]
が、ふっ・・・!!
[バランスを崩し、呼吸を乱しかけたが、必死で深呼吸を一つ、立てなおす。]
ええい、まだまだ!
[とぐろを巻かれ、乗った板も不安定になるが、ここで引けば取り戻せない。
舩坂は、先ほど投げた鉄箱の隣にあった”もえないゴミ”と書いてある鉄箱に手を伸ばした。
残弾は、これ以外に”カン・ビン・ペットボトル”の鉄箱のみである]
[掴まれた伝説の”もえないゴミ”専用鉄箱が異様な光を放つ。
当然、舩坂はそんな事は気にせず全力で上段から投げ振り切る。
先ほどよりもその軌跡は直線的、まさにレーザービームのように伝説のもえないゴミ専用鉄箱は体制を崩した張良へ放たれる]
けふっ…… はっ……
[喉元を押さえる。仙術の源は、すべからく天地の精気を取りこむ導引の呼吸法だ。これがなければ、いくら奇門遁甲の力を借りているとはいえ、このような魔術を御しきれるものではない。]
……あまり悠長にやっている時間はなさそうか…
[それと同時に、残弾となる”カン・ビン・ペットボトル”の箱にも手をかけたが。
投げない。
その箱を、全力で蹴り飛ばし、反動で先ほど投げた”燃えないゴミ”専用鉄箱の後を追った]
いま、気がついたのだが…明日キャスターが来ると
妾のハーレムが…orz
ええぃ!何をしておるバーサーカー直ぐさま水の渦に身を投げんかっ!
キャスター負けるでないぞっ!!(今更w
[二撃目は、さらに早く、激しかった。 先程のままの速度なら、これも対応できただろう。しかし、かわし切れない。
雲を引き、間一髪で身を引こうとしたが、弾丸のような速度で飛んでくる屑箱にかすって、結わえた髪房が片方吹きとんだ]
何という規格外か…!!
[改めてこの英霊の底力を知る。しかし、向こうが狂戦士の英霊であるとするならば、やはり持久力でしのぎ切るしかないのだ]
……ならば。
[懐に手をかける。]
こりゃあ、たまげた……。
[生まれて初めて見る規格外の戦闘は、これまでラーメン作り以外の魔術を行使したことのない杯の常識を超えていた。]
たしかにこいつぁ、人の手に余る、よなぁ……。
ニイさんあんた、これをあたしに見せて、どうしようってんだい。
[呆気に取られている。]
/*
どうしようかな。
こう、あまり余所様と同盟組むのは好きではないんだよね。
なので同盟話している間はなるべく入りたくない。
でもそろそろポンちゃんとはなしておきたいと思って西まで着たのにこのチキン。
鷹ですけどね。
届け!!
[鉄くずを蹴り跳躍した舩坂は、まさに張良に向かって真っ直ぐ撃ち放たれている。
当然、この襲撃は失敗すれば次は無い。
この足場の悪さで次太刀は存在しない。
舩坂は張良へと襲いかかりながら、その左手で持っていた鞘を、本来の居合よりも更に前へ付き出した。
柄を持つ右手は逆手。だがこの状態では右手による抜刀の余地がほぼ無い。柄で相手の鳩尾を殴るような位置であった]
[舩坂が追って来るよりも前。懐に手をかけ、中から一本の立て笛を取りだした。]
こっちを使う事になるとは少々予想外でしたが……やむをえまい。
――――――――目にもの見…いや、その耳に聴き刻め。
――――――楚吟簫(チュウインシャオ)
[それを口元につけ、息を吹き込む。]
ピィ――――――――
[一面、小さな湖然と化して眼下の物を呑み込む水面、周囲に、物哀しく、故郷への哀愁を呼び起こさせずにはいられぬ音色が響いた。
それは相手の戦意を挫き、令呪、魔力送付、いかなる正の魔力補正をも一時的に打ち消し、相手の戦意を著しく挫く音色。
――かの有名な張良の策、“四面楚歌”の音色そのもの]
[二人の攻防に目を見張る。
確実に傷ついていく張良。
このままではじり貧だろう。]
リョーさん。
…………ッ
[左手が、肩を抱いた。
握りしめる。強く、強く。
身体中のどの傷よりも――痛みを持つ。]
ちゃう。
リョーさんは私に我が儘さしてくれたんや。
[昨日。張良が手を下せば終わるであろう戦いに、狂った理性を押し通させた。
なら――利もなく意味もなくとも。]
今日はリョーさんの番今日はリョーさんの番今日はリョーさんの番……!
[決闘を知らせなかった理由も。ああして一人で戦う理由も。疑問だらけで、何も理屈がなくとも。
動き出しそうな足を押さえ込む。]
―西区路地>>281>>282―
……そういうものか。
[偉丈夫の言葉に目を一度、瞬かせた。]
ぼくはずっとこういうふうに
生きてきたから。
そういわれても、今は、ぴんとこないな。
[やはり、素直に答える。
少女の言葉には、うん、と頷いてから嬉しそうに笑顔をうかべた。]
ありがとう、ハルミ。
戦うときは、ぜひ、正々堂々と。
キャスターも…はべらせばいいんじゃない…?
というか、若い?女子?だし喜ぶのかと思ってた、姐さんは、ということでおやすみなさーい。
……ベッドに画鋲入れておいたけど大丈夫かなぁ…なんてw
なっ!
[耳に届くはまるでセイレーンの歌声のよう。
自身の体から力が抜かれる、というよりは消散していくような感覚に支配される。
だが、張良が思うよりも舩坂にこれの与える効果は少なかった]
[垓下の戦い。七十度項羽に負け続けた劉邦の軍がついに項羽の楚軍を包囲した時、楚国の歌を歌い、郷愁を誘い戦わずして敵を瓦解させたその音色。
当然、これは舩坂の常軌を逸した破壊力、速度を著しく削ぐはずだ。
―――しかし、逆に言えばそれでも相殺できないほどの威力なら、決してかわしきれない。
それは、だから賭け―――――軍師にあるまじき、賭けるしかない状況だった]
公園熱い……!!
せっかくだから、鮮血魔城で酒池肉林しながらここは盛り上がればいいのかなーって思ってきた。
そんなわけで、制杯軒のラーメンと餃子セット、ここにくればいいのに!こい!
[舩坂は明らかに狂化されていた。
また、舩坂にとって故郷は遠く離れたちではなく、まさにこの地であった。
舩坂が魔術的な要素の少ない英霊であった。
四面楚歌とは、舩坂にとって特殊な環境ではなく”常”であった。
多くの要素が重なり、力は失われつつも舩坂の戦意は僅かに残り。
だが、その影響で舩坂の狂化は一時的に解除された]
[思いを語り合い協力を持ち掛けるヴォルフ達。
其はとても眩しく見え、自分は場違いに思えた。]
四⽅天・ウィルフレッド・転 だ。
その提案に賛同する。
[自分は場違いに思えた。
それでもそのなかに入りたくて手を出した。]
……!!
[思ったほどに効いていない。いや、恐らく他の英霊ならもう少し効いたのかもしれない。
――――いくら魔力を込めたとはいえ、目の前の相手は、この音色にも然程心をかき乱されていないのか。
だとすれば、それこそ戦いに際してこの男は鬼神のごとき――――]
くっ、意識を失うわけにはいかん!
[舩坂は冷静に、その奥歯で口の中を噛み切った。
痛覚が意識を呼び戻し、口の中に広がる血は僅かに興奮剤の役割を果たす。
それでも大きく削がれたが、舩坂の体は張良に届こうとしていた]
一撃必殺、外せば負けを覚悟する!
張良、貴方の技は正面から受けさせてもらった!
その上で私の一撃、正面から受けてみよ!!
ああ……なんだいこの懐かしさ……。
戦いなんて……虚しいだけじゃないか……。
[張良の宝具の影響を受けていた。]
……そうだ、ニイさんに預けたあの鉢巻。
あたしが先代に拾われた時、腰巻の代わりに締められていたんだっけ。
今思えば、あれがあたしと生みの親との、唯一の繋がりなんだねぇ。
………あー…おっちゃん、死んじゃうのかなぁ…。
おっちゃんにはあんまり死んでほしくないなぁー…とか思っちゃうのはダメなんだろうけどー!
[居合による抜刀は、少なからず持ち手の剣を抜く動きだけでな無く、鞘を後ろに引きぬくことによりそのモーションを高速化させる。
だが、今の舩坂の構えはもはや”持ち手で抜く事を考慮しない”型であった。
張良に切迫したその刹那、舩坂は柄を持つ右手の位置動かさず、ただ鞘を持つ左手を大きく後ろに引きぬいた。
そして右手は振らずに、ただその指づかいだけで関の孫六の刃で弧を描くように一回転させた。引き抜く時の遠心力だけであったが、まさにその回転は音速であった。
関の孫六はその切っ先から血を流していたが、その血は舩坂と張良の間に咲く一輪の花の輪郭のであるかのように、空間を彩っていた]
……正面から………
[苦笑しそうになった。これでは知謀を尽くすべき戦ではなく、まるで果し合いだ。
そんなものに乗る義理などなかった。本来は。
だが――――あえて、動かずに。
そのまま、彼の拳にせめて耐えきろうとするかの如く音色を奏で続けた。]
[懐かしい音がする。
――懐かしい過去が邪魔をする。]
今は、………いら、ん。
[帰れない場所。還らない場所。
今はそんなものよりも――。
舩坂の一撃が、まさに迫っていた。]
[――――そうして。
しかし、その拳の早さはその音をも超えた。
抜刀の構えから振るわれた剣が、舩坂と自分の胸の間で、紅色の花を咲かせた]
………ぐ、ふ、ぁっ………!!!!
[もはや、呼吸を乱すという次元ではなかった。
肺腑にまで届く一撃が身を裂いて、天地の精気を取り込む呼吸を完全に止めさせる。
そのまま、乗っていた雲の術も、公園の芝生に渦巻いていた値より沸く濁流も全て消えて、
剥き出しになって荒れ果てた芝生の中に、頭から叩き落された]
― 公園 ―
[バーサーカー、船坂の一撃がキャスターを貫いたその瞬間
その男は動いた]
―――さぁ、良き終わりを。
[果たしてどのような術を使っているのか
その男は誰にも気づかれず
誰にも悟られず……
手袋を嵌めた手を、かるく動かす
そうして現れるは、一つの黒い人型の影
それは真っ直ぐに杯の元へと一気に駆ける]
大将、アンタ……
もう、オワッテるよ。
[その影が杯の心の臓を貫くと同時
帽子を深く被り直しながら
誰もが己に気付かず、認識しないうちに
安部御門は、音もなく消えていった―――――**]
張良!
[既に納刀が終わっていた刀を腰に仕舞い、慌てて張良の元へと走りより、その体を抱き起こした]
すまない、手加減など出来なかった。
その技、見事。勝利はしたが紙一重であった。
この聖杯戦争においては敵同士だったが、最大限の尊敬の意を表する。貴方と戦えて良かった。
此度同じいくさ場で顔を合わせた者同士ながら、俺とおぬしでは余程かつての生き様が違ったようだ。面白い、その生き様、いや「死に様」、これからも貫き通せ。通せずに横道へ逸れようものなら、鼓を叩き大いに笑うてやろう。
[眩しき英霊にそう言い放った。そして、]
やれやれ。あの英霊に感化されおったか? それとも、それがおまえの地か? おんなよ。
[遙水がだまし討ちを禁ずるのを聞き、ため息混じりにそう言った。そのくせ、その顔は少しも嫌そうではない]
長い名前ね。ハーフなの?
んー、じゃあ四方天さんも言いづらいしそっちのセイバーと同じくウィルフって呼ぶわ。
[手を出されるとその手を取って握手を交わして]
私は、魔術師としてこの聖杯戦争に参加してるのだもの。卑怯者として参加してるわけじゃないわ。
だから、正々堂々と、ね?
[にっこりと笑って、セイバーと、それからウィルフを見上げた]
…笑うなら、笑ってくれても構わん。
貴女は声をかけられたときの吾が
弱々しく見えたといっていたな。
見えるんじゃない。
弱いんだ。本当に。
[軽く肩を竦める。
それから息を吐き出して深く、深く。
あまり遠くないところに、どこかの組があるのだろうか
ちりちりと裡で焦げ付くようなものを感じる]
…近くに、在るな。
[さて、どうする。
どれだけ過去を悔いたところで今の契約者は紬である。
望まれれば、彼女の求めるように動くだけ。
賑やかな夜の街には聊か間延びするような指笛の音が一つ。
黒い空に白い鳥が一羽、鳶に似た軌道で夜空を巡る]
やった!……のか……?
いいぞニイさん!よくやった!!
[結末の先はわからないまま、舩坂の勝利らしき結末を手を叩いて喜ぶ。]
……え……あ。
な……。
[叩くはずの手を合わせることなく、杯の心臓は鼓動を止めた**]
えええええええええ!!
まーじでーーーー!!!!
ミッキー直接やっちゃったワケですかー!
[ラーメン食べる手が止まってる。]
[張良の放った術の痕跡が消える。
穏やかな死滅ではなく。
狂おしいまでの急滅。]
――――。
[ここ数日で。
馴染みになった顔が、地面に落ちる。
木から飛び降りるのは――先か、後か。
言葉もなく。
ただ張良の元へ向かおうと駆ける。]
………ぅ………く……
[赤黒い塊が、喉元からせり上がってくる。
咳き込む力ももはやないかのようで、目の前がかすむ。
スフレの姿を追おうと頭を上げたが、それは舩坂に抱え起こされた]
……手加減など、いりません……
これのためとは言え、貴殿と杯殿を侮辱したのは事実ですし…… 甘んじて受けましょう……
…………ただ、欲を言えば……
一つだけ頼まれごとはあるのですが……
それがどうした。
武人はいかなる時も、敬意を払うものだ。
我らのように英霊となった者もいるが、歴史に名を刻まず散った者もいる。
だがその命その魂に良しも悪しもない。
無論、貴方の願いは聞こう。
それが私の誠意だ。
……感化ってね、私は元々そんな酷い事しないし。
相手を見て戦えって事よ。
相手が卑怯なら、そういう手を使っても良いと思うけど、相手が正々堂々と来るなら、そう戦った方が気持ちいいでしょ?
[溜息混じる声にそう返して、見上げる。呆れてそうでないのはわかった。
と令呪の反応に気付く。
制杯軒のものだとばかり思っていたけれど、辺りを見回した]
[舩坂に抱き起こされる張良が見える。
赤黒い塊が隙間から見えた。
―― あれはもうダメだ。
―― そんなことは関係ない。
二人が何か、言葉を交わしているのが届いた。]
――――、
[その光景を知っていた。
その時は、こうして後ろから見てはいなかっただけ。
立ち止まる。
いつもは無駄に出てくる言葉も、今は堰を止めたように。
自分がどのような表情をしているかも知らないまま、口許を結ぶ。]
公園のゴミ箱は救われたんだろうか……w
公園の美化、そしてゴミ箱視点で見ればある意味ミッキーがヒーローかもしれなかった…。
そう、ですか……
[弱弱しく顔を上げる。いかに男物の服を纏っていようが、中身は身体付きの華奢な、一人の女でしかない。
数日の間、共に寝起きしていた主を探し、名前を呼んだ。]
スフレ殿……あの…方は。私を召喚した方だ……
私がこの戦の事を教え、引きずり込んでしまった…
私には… 実のところ、目的は…ただの、自己満足。
ただ、友と呼べる方に傍にいてほしかっただけかもしれない…
だからもう望むものなどないが……スフレ殿にはある。
貴殿にもあるのだろう……大事な、望むものが…
だから、もしもの時は…… スフレ殿、に力を……
貸してやっていただけないだろうか……
……貴殿と杯殿の絆は分かる… けれど、杯殿は……
あの方は、私には、この戦いに巻き込まれるべき方ではないように思えて…… あの方のラーメン……
戦いで喪うには勿体ない…
[その言葉に、はっと息を飲んだ。
少し考えるような間があったが、ただ一言]
貴方の願い、この舩坂弘が叶えよう。
[それだけを伝えた]
!?
[その言葉とほぼ同時期であったか。
英霊とマスターの魔力の接続が途絶えた。
英霊に、その危機を知らせぬまま]
スフレ!張良を頼む!!
[振り返り、杯がいた場所へと疾走する]
そういえば聞いてみたかったんだけど、銅嶺くんってどういう女の子が好みなんすかー。
ほら、すぐ死んじゃったから年齢とか全然わかんなかったしー。
[抱き抱える舩坂の後ろで、じっと言葉を聞いている。
喉をつこうとして、言葉は消えていく。
黙考の末に、出てきたのは、いつもの呼び名。]
リョーさん。
[白い鷹は黒い空をゆく。
雑踏にあっては人のざわめきとクラクションによって
力強い羽ばたきもまた掻き消える。
けれどそれらが己を隠すにはちょうどよいことも知る。
砕いた金剛石をばら撒いて炎で照らしたかのような地上
それを見下ろしながら鳥影は主とその契約者の
敵となりうるであろう存在を探す。
見つければその姿を見定めるべく乱立するビルの縁を
力強い爪が掴んで姿勢を支える]
[焦点の定まらない瞳で、舩坂の方を見上げる。もうほとんど見えてはいないけれど、声を絞り出した]
……そう、か…… 感謝、します。舩坂殿…
そう言っていただければ、私も貴殿に、このような……
戦を挑んだ意味があったというものだ……
申し訳、ない。スフレ殿… このような事しか、
貴女に聖杯を取らせる方法、思いつかず…
―西区:路地>>313―
そのようだな。
貴方も歴戦を潜り抜けた
勇士とお見受けするが。
[生い立ちと、辿ってきた道の差。
時代の差。出会うはずのない者たちが出会う、
“奇跡”の戦場だ]
謂われずとも。
[真剣な眸をして、それから、笑みを浮かべた。]
……アーチャーの鷹にこっそりおはじき食べさせようとしてつっつかれた、なんて言ったらきっと怒られるよねー…。
鷹のつっつきは痛かった、ハンパねぇ……。
[杯と舩坂の間に何か分かちがたい絆がある事は、分かっている。だから、確証など全くない。無駄になる事も十分考えた。
自分でも愚かしいな、とは思うけれど]
……なん、です?スフレ殿……
[屈託のないあの呼び方に、声の方向に顔を上げようと]
あー、wikiの画像ねー。
確かに変なおっさんだわー。
誰なんだろうねー、銅嶺くんのお父さんとか10年後とかじゃないんだねー。
[懺悔の言葉が聞こえた。
止まった足と、手とに、血が流れ込む。]
…………。
[三歩進んで。
張良の鼻をむんずと掴んで、告げた。]
リョーさんの。……あほ。
私は、もっとリョーさんと朝の挨拶して、お客さんの相手して、○ンバーのトラックでドライブして、リョーさんに運転教えて……。
[摘んでいた指を解放する。]
―西ブロック:娯楽施設―
[紬は沈んだ表情で、以前のマスターの事を語るアーチャーを見つめる。]
そう……その人も、家族を取り戻すために戦いに参加していたのね。
私も同じよ、おそらくわね。
[自分の口から、おそらくと言う単語が出たことに少し驚いた。]
私は、息夫婦と孫と一緒に旅行をしている最中、バス事故に巻き込まれたの。
[ハンドルを切り損ねた事で起こった崖からの転落事故、過酷なスケジュールで働かされていたドライバーの運転ミスと言う事らしい。]
自分の危険を顧みず、魔術を使用すれば、息子や孫たちも救えたかもしれなかった。
でも、私が咄嗟に考えたのは、自分の死で失われてしまう自身の知識の事。
これでも、普通の魔術師並みに根源へと到達する欲求とかあったしね。
……私は、自分のみの保身に全力を尽くしたわ。
[バスが転落するまでのわずかな時間での判断とは言え、自分の中にある情と利の天秤が利へ傾いたのは、紬にとっても驚愕だった。
老い先短い自分を優先し、孫にすら助けるための魔術を使わなかったのだ。]
だから、願いはあの時の選択をやり直したい、と言う事になるわね。
[そこまで話して、紬は深く息をつく。]
やから、…………。
[言うべきことは纏まらない。
ただ、何か一つ。彼女に残したいと――。]
リョーさん。
庭に桃の木植えよう思うねんけど。
……どう、
[右の頬を伝った冷たいものに気付いて、拭い、いつもの笑顔で。]
どうかな。桃の木。
い、たい、です…… スフレ、殿……
[苦痛に顔を歪めながらも不思議そうな目をするけれど、
スフレから溢れる言葉に、表情を崩した。]
……そう、でしたか…… 失策だったかな……
けれど、そうですね…… 桃の木は、植えてください。
春に咲く花は、とても美しいから……
うん。
楽しみにしてる。
[花を結び、実を結び。
例え秋冬に枯れ朽ちても、また新たな芽吹きがくる。
死した花は土と還り、還った土は命に還り、命は天へと還る。]
リョーさん。
……リョーさん。おやすみ。
また、明日……。な。
[これまで知ったどれとも異なる死の形。
花が開くような/花が閉じるような。
当たり前の、先に通じる言葉を口にした。
今度は流れるものを止めることはせずに、少し、微笑んだ。]
貴女も、家族が聖杯を求めるきっかけなのか。
[二人目の契約者もそうであるならば、
つくづく縁のあることなのだろうと男は感じた。
少し口篭り、それから軽い苦笑を浮かべる]
…どうやら、龍城が何か面白そうなものを見つけたらしい。
藪をつついて出てくるのが鴨か鶴かは解らないが──どうする。
[あまり精度は高くはないがそれでも感じる魔力のような何か。
魔術師同士であるならばもっと違うのだろう。
様子見を選ぶ可能性は高いと思っているが、さて]
[薄暗い空に飛ぶのは、鳥。
町中にいるような鳥じゃない。
あれは、鷹だ]
鷹が、飛んでる。
[近くに、マスターとサーヴァントが来ていることは、わかった]
あまり、長居するのもあれね。もう少し色々と探してみるわ。
ああ、情報を手に入れたとして、連絡をするならどの手段が良い?
携帯なら持ってるけど。
それとも場所を決める?
桃の木いいなぁ……。
俺の家はもう灰になってくれているといいけど、普通に消防の人たちが頑張ってくれたような気もしている。
―西区:路地―
[ウィルフの内心は知らず、
ハルミと彼女の英霊が言葉を交わすのを
どこか微笑ましげに聞いた。]
―――そうだ、
ぼくは仮の名だがヴォルフと名乗っている。
彼のことは、なんて呼べば―――、
[は、と。
気配に気づいて口を噤んだ。
空を 見上げる。]
何かを見つけたのなら、見に行ってみましょうか。
この辺は人通りも多いし、そうそう危険な事も無いでしょう。
[紬はアーチャーにそう言うと、すこし後ろに下がった。**]
おやすみ、なさい?
……ふふ。そうですね、また、明日……
[舩坂の膝の上で、スフレに向けて弱弱しく微笑む。
そのまま目を閉じようとした、が]
そうだ……舩坂殿……貴殿に手土産が………
……貴殿の言っていた爆発事故……
70年前に、この街で大きな事故があったと… ちょうど貴殿の生きておられた頃か……
貴殿…… この国が大戦のただ中だった頃だ……
大がかりな事故など、国家の力なくしては…
何か、軍の中であった事、ご存じない、か……?
[そうとだけ、絞りだすような声で告げた]
―――鷹?
[夜のとばりの降りた中でも、
少年の千里眼は確かにその姿を捉えた。]
……なんて立派な鷹だ。
ただの鷹じゃないな。
[>>338 近くに、来ている。頷くとハルミの方を向いた]
ぼくらも、調べを続けてみる。
待ち合わせ、公園は、目立つか。店がいいか?
……けい たい?
[文明の利器にまったく疎い少年は、ふくろうのように首を傾げる。機械や現代の便利アイテムは、ウィルフの担当であった。]
軍の中、だと?
[今の舩坂には、そう言われて思い当たる節があった]
何故、貴方がそれを知っている?
私もその真相を知りたいのだ。
では、そのように。
…人が多かろうが少なかろうが相手によってはお構いなしだ、
龍城が見つけたのが良識ある存在であることだけ祈ろう。
[人通りが多いほうが、身を隠しやすい反面
周囲に常に敵がある可能性を上げるのも事実。
ごく周囲に感じるわけではなかったから、
男は契約者と連れ立って白鷹の気配を感じるほうへ歩を向ける。
その間も、鷹はビルの縁に捕まって地上を見下ろす。
自分を見上げてくる視線にじっと見下ろして微動だにしない。
監視しているようにも見えたし、ただ興味があるだけにも見える]
ああ、むーさんの事。私はむーさんって呼んでるけど、……なんて呼ばれたい?
[ランサーを見上げた]
正直自分が呼びやすいって事だけでむーさんって決めちゃったから、他の人が呼ぶのって気にしてなかったのよね。
でも、どうせばれてるんだしランサーって呼べば良いんじゃない?
[首を傾けて、セイバーの言葉にやっぱり鷹なんだ、と頷いた]
ただの鷹じゃないって事は、サーヴァントが使ってる事もあり得る訳か。
うーん、公園は目立つわね。商店街のカフェとか?
そそ、携帯。ウィルフが持ってるなら、だけど。
この時間に空を舞うとは。ただの鷹か、それともまじない師の使う式神とやらの類か。
[基本的に彼も魔術には暗い。かつて平安の時代にそのようなものがあった、という程度の知識しかない。陰陽道とか、言っただろうか。つまり、彼のなかでは陰陽道も遙水の魔術も同じ「まじない」でひとくくりにされている]
俺の呼び名は「むーさん」だそうだ。当世風というのは、どうも俺にはわからぬが。
[眩しき英霊に問われ、今度こそ本当に、ため息混じりにそう答えた。困った事だが、他に答えようがない]
霜月半葉。私が救いたかった子だ。
だが、私が帰国した時には既に消息を絶っていた。
そしてその原因は、軍による実験が関わっていると確信している。
70年前の爆発とは、おそらくそれと関連している筈だ。
私は、彼女そ救うためにこの戦争に参加している。
ふふ… ただ、この地について調べた副産物というだけ…
……この国は、当時は 軍に牛耳られていた、のでしょう?
調べて、そう推察を加えたのみ…
あとは、貴殿が、自分で探されればよいでしょう…
さあ…… 三顧の礼を尽くされたでもない二流の出番はここまでか……
貴殿達お三方に、天意が向いているように、願っております……
[そう言って、今度こそできる限り、笑顔を作って目を閉じた。
それは、もう自らを男と偽って復讐に生きてきた者の顔ではなく、
一人の女としての顔そのもののようで。その姿も、程なく光になって消えた**]
ああ、もちろん持ってるよ。
[携帯電話を差し出した。
今の流行のタッチパネルではなくセキュリティを強化したモデルだった。]
番号と、アドレスはコレだよ。
そっちも教えてくれる?
[手早く連絡先を差し出した。
そして空の鷹を見つめた。]
[そして、光となって消えゆく張良に、敬礼をした。
だが]
!?
[それとほぼ同時期であったか。
英霊とマスターの魔力の接続が途絶えた。
英霊に、その危機を知らせぬまま]
杯殿!!
[振り返り、杯がいた場所へと疾走する]
[近寄ると、杯の心臓は何者かによって貫かれ、そして骸となった杯がそこにいた]
そんな、馬鹿な。
私が杯殿を戦いに巻き込んでしまったというのか・・・・・・?
否。
張良は杯殿を敵ではなく保護対象と考えていた。
不慮の事故でも、張良の放った技ではこのような外傷はあり得ない。
第三者が、杯殿を杯殿と認知して殺害した、というのか?
[しかも、あの戦いの最中の出来事である。
この戦争に対して知識がある者の犯行、と言える。
関係者。
となれば他の戦争参加者と管理者しかいない]
すまない、杯殿。
この舩坂がもっとしっかりしていれば、こんな事には。
[貰った旭柄の鉢巻を外す。
口惜しくそれを握りしめたが、何やら文字が書いてあるのが見えた]
[”舩坂 弘”]
これは、自分のもの・・・・・・?
[1940年後半、帰国してから暫くはリハビリと戦死者への慰霊活動、そして書店経営を目指しての勉強の日々であった。
その中で、舩坂は一人の女性に惹かれた事があった。
その後音信が途絶えたが、確かにこの旭の鉢巻は彼女へと渡したもの。
それを杯が所持していたとすれば、つまり杯の先祖とは]
なん、と、いう事だ・・・・・・・
[震えが止まらない。
自分の子孫がいると知った時には失っていたのだから。
怒りとも悲しみともつかぬ、得も言われぬ感情が沸き上がってくる]
一杯よ・・・・・・今は安らかに眠れ・・・・・・
[杯の体を抱き上げる。
その小柄な体は驚くほど軽かった]
誓う。
一杯、お前の命を不用意に奪ったものを、私は絶対に許さない。
必ず犯人を見つけ出し、この手で倒してみせる。
[その言葉とは裏腹に、舩坂の声は震えていた]
鷹、使い魔の可能性が考えられるね。
野生の鷹ならごめんだけど、打ち落としてみようか。
[指を空の鷹に向かって構えた。]
/*
うん、ずっと待ってたんですよね。
ありがとうバーサーカー。
再契約云々は置いといて、お付き合いありがとう。
これで安心して落ちられます。おやすみなさい。
[軍。爆発事故。
如何なる魔術か、張良の言葉の意味を舩坂は理解しているらしい。否、張良が言い当てたのか、努力の結晶か――。
霜月半葉。救いたかった相手。70年前。]
…………。
[疑問がくるくると頭に巡る。
最後に提出された張良の言葉に、狂った牙が剥かんと奔り。
――消え逝く狭間。笑顔を見せた彼女に、罪悪感を覚えた。
こんな時でも、人の本質は、変わらないらしい。
もとい、彼女には始めから、在るべきものが何もないだけだ。]
[ウィルフの差し出した番号とアドレスを打ち込んで]
じゃ、ワンコールとメールを入れるわ。そっちのが楽でしょ?
私も、そんなに使ってるわけじゃないんだけどね。
[一度コール音を鳴らして切ると、メールを一通ウイルフへと送ろうとして]
あ、対策とかしてたら届かないかな。
メールアドレス長いのよね……。
[仕方ないなぁ、と財布を取り出して中から名刺を一枚取り出した。
名前と番号、それに2種類のメールアドレスが記されている]
これで良い?
スフレ。
[杯を抱き上げたまま、振り返る]
私は今、主を失った。
だが私には為すべき事がある。張良殿との約束然り、杯殿の敵討ちも然り。
君はどうする。
まさかおっちゃんと、船坂さんが、っていうあわわわ。
うーん……ここから先はどうなるんだろうねー。
っていう、鮮血魔城からの傍観。
[がらんどうに響くように、舩坂の声が遅れて届く。
目元の涙を拭い、そちらを見やれば、]
―――― ラーメン屋のおっちゃん?
[張良が店に入る時、ちらと見えた影。
そして、先ほど舩坂と共にやってきた形。
先ほどまで声を上げていた皺くちゃの姿が染まっている。
よく見知った、あかいいろ。]
………、舩坂さん。そのおっちゃん。
なんで、
[何故、と問う言葉は、握り締められた手拭に止まる。
理由は分からない。
わかるのは、舩坂が溢れる激情を発散することではなく
押さえ込むようにして、声を震わせていることだけ。]
いいよ、僕は諸々の事情でセキュリティ強化はしてあるんだー。
多分届くとは思うけど、こっちから送るのが確実!!
ありがとう、貰って置く!!
[実際、電話はなったがメールは届かない可能性もある。
だから、送信をするほうが確実だと思った。]
2種類あるのはどっちに送れば良い?
いいよ、僕は諸々の事情でセキュリティ強化はしてあるんだー。
多分届くとは思うけど、こっちから送るのが確実!!
ありがとう、貰って置く!!
[実際、電話はなったがメールは届かない可能性もある。
だから、送信をするほうが確実だと思った。
鷹に向けて構えた指を下ろして名名刺を受け取った]
2種類あるのはどっちに送れば良い?
[思い起こすのは過去の慟哭。
――どうせ目指すのなら。
思い起こすのは強い言葉と、彼女が教えた正体不明の安寧。
――知らないことは、まだ沢山ある。
まだ、何一つ。人間らしいことをしていない。
まだ人間のフリをした蟲毒から、戻れていない。]
もう一つはパソコンの奴だから、携帯ってかいてある方でいいわ。
去年まで使ってた名刺なの、それ。
短大でね、便利だったのよ。
[お礼を言われるほどの事じゃないと思うんだけど、なんだか微妙に調子が狂う感じなのは素なんだろうか。ちなみに、名刺にはちゃんと年齢も書いてある。去年のだから20になってるけど]
それじゃ、そろそろ撤退するわね。
むーさん、行こう。
[そう言うと、その場を離れようと来た方向へと足を向ける]
私は、このまま。
全部、知らんかったことにして、忘れて。
願望器のことも。何も知らんまま終わりたくない、
……かな。
[星空から視線を降ろして、地に立つ舩坂を見つめる。
――行き着く先は生命の衝動。
そこに欠片《ぎもん》があるのなら――。]
−西:路地−
[じい、と、獲物かどうかを定めるように
白い鷹は地上を見下ろしていたが、
自分へと向けられた指先に腹が立ったのか
指を向けた魔術師が視線をそらしたその隙に
舞い上がり、気に入らない人間に危害を加えようと
真っ直ぐに狙いを定めて舞うが寸でのところで]
───お止め。
[白鷹の不機嫌を宥めるように裏路地に声を一つ落とす。
老女を伴った英霊は、二組より大分距離を開けてそこにある。
憤りを発散できなかった白鷹は止めた男の左腕へ]
マスターはもっと生き残ってもいいと思うんだ…。
って俺が言えることじゃないかもしれないけど。
おっちゃん……さみしいなぁ……。
でも、明日はここでラーメン作ってください、おねげーします!
……鷹が俺を攻撃したときは止めなかったのにぃ……ww
あ、これ、俺の妄想ですよ、妄想。
でも、鳥には常に監視されてたから、攻撃もされてたと思うんだ……。
ああ、了解。
最後に一つだけいっておくね。
次回あった時に僕、雰囲気が違うかもだけど驚かないでね。
[今はまだ暗示の言葉を使っていない。
しかし、使った場合は人から見たら別人かもしれない。
協力をするに当たって不振がられても困るのでそれだけ告げた]
けいやく。
うん。契約。
[応じるように、一歩近寄る。そして――。]
…………で。どうやればええんかな。
[素直な感想を口にした。]
/*
自分で書いといてなんですが、
「おやめ」って言うようなキャラじゃない気がしている。
…さーせんちょっと迷走しているのはわかっているんだ
雰囲気が?
……中身が変わらないなら、別に構わないわ。
魔術師って、そういう人いるし?
[特に気にも留めずにそう言うとひらりと手を振る]
―西区:路地―
[ウィルフが端末を取り出すのを見て
疑問符がありありと浮かべたような
顔をするポンヤウンペであった]
むー さん?
[ハルミの呼び方を繰り返してみる。
むーさんことランサーはため息をついた]
いや、さすがに
ばれているからといって
まだ知らないものもあるかもしれないのだし
[真面目に答えた。よって呼び名はむーさんだ]
そ、そんな眼で見るな。
私も気がついたら制杯軒の暖簾を潜っていた身だ。
[今思えば、様々な要因が重なって強い因縁が形成され、ここまでイレギュラーな形で英霊として召喚されたのだと悟れる。
だがさすがに身内の杯とは違い、スフレとは正式な手順を踏まざるを得ない筈]
大丈夫、中身は僕だよ。
ただしさっきも言ったけど僕は臆病者で卑怯者だから。
そんな一面が出るときがあるってことかな。
それでも、僕は僕だからさっきの約束は忘れない。
[振られた手を振り返す。]
―西区:路地―
[目立つ云々の話には
むむ、と悩むような顔を見せた。]
なら商店街のほうがいいか。
……待て。
[>>357 撃とうとするウィルフを手で制す]
手を出さない方がいい。
ああいった手合い、
何をなして来るかわからない。
[白い鷹が舞い上がる。
鋭く眸でその姿を、追って。]
うん。あんな召喚陣があったんやし何かしらあるはず。張良さんの時は完全に偶然やったけどこれを機会にもっと知れれば……ああでもあの蔵、封印術式かかっとったような。解呪にどんだけかかるやろ……。
[とにかく舩坂を○ンバートラックに導き、発車する。
舩坂は杯一杯の亡骸を抱えている関係上、荷台に乗ってもらうことにした。]
飛ばすで!
[とにかく家に戻れば何とかなるだろう。
――その日。四気筒の白い悪魔は二度目の赤色回転灯とカーチェイスを行うことになったのであった。**]
むーさんが良いなら、別にむーさんって呼んでも良いと思うけど。
実際後で戦う時とかにむーさんって呼ぶのなんかギャグになんない?
[でもそれで良いらしい。
ヴォルフには頷いて、それからランサーに行こうと急かす。
痛みが令呪に走って、セイバー達とは別の組がすぐ近くにいる事に気付いた。
鷹を飛ばしたのも、きっとそうだろう、とは思う。
ランサーと近い時代の鷹を使う偉人……。
臣下ではない、それは]
ごめん、折角教えてくれたのに話に夢中でスルーしちゃったね。
鷹、結局撃たなかったけど気をつけるよー。
[空を見上げるが、既に鷹は姿を消していた。]
―西区:路地―
ハルミ、むーさん。
それじゃあ、また。
[小さく手を上げ、ふたりを見送る。
それぞれ別々の場所、夜の向こうへ去らんとするときに、
ごく離れた場所に居る影へと視線を向けた。
闇を切り取る、白。]
――急ぐぞ、ウィルフ。
さっきのことは気にしなくていい。
[短く謂って、歩を早めた。]
うん、わかった。
今日は色々あったから急ごう!!
調べなくちゃいけないことが増えたし!!
あ、でもまたラーメンは食べにこようね。
戦いの前に腹ごしらえで!!
[歩を早めるヴォルフを追走した。]
これはお前の手柄だな。
だが、少し惜しい。
仕掛けるには遅かったようだ。
[左の弽の上、忙しなく動く白鷹を宥めるように
嘴に爪を当てて摩る。
先程までよりは大分大人しくはなったものの
それでもまだ隙あらば仕掛けたいと訴えるかのようでもあった]
…なるほど、あれが。
[先だって話した英霊。それとは違う、一組。
あれもまた恐らくは、と焦げ付く裡側が言う]
……。
[信長でない事は確かなのだから、とすれば。
浮かぶ一つの名前に辿り着く。
差し込んだ月明かりの中に、その英霊の姿が見えたから]
今は、戦わない方が良い、かも。
[離れる事を選んで、その場を後にする。
わからない事がある。
もし、浮かんだ英霊だとして、じゃあ彼は何のサーヴァントなんだろう?って事。
その事をランサーに相談するかどうか、相談するのは間違いないのだけど、暴走しなければ良い、と*思った*]
油断するな。
Etu(鷹)は狩をするものだ。
彼らは、どこまでも見渡す。
[低く囁くように少年は謂って―――]
ああ。そうするか。
[それから、頷いた。
戦いの爪あと、街に深く傷を遺していることを、いまだ*知らず*]
紬、今日はこれで一先ず戻ることとしよう。
少なからず収穫はあった。それでいい。
…急いては事を仕損じる故。
[遠ざかっていく気配に仕掛ける様子がなければ
こちらからあえて仕掛ける必要もないと判断する。
白鷹は相変わらず不機嫌そうであったが
路地を出るまでの道すがら宥めすかすように
龍城の見ていた収穫に耳を澄ませ──**]
おはよう。妾は投票済みであるぞ。
そして、昨晩妾のベットに画鋲を仕込んだ者には棘薔薇の乙女に一日中抱きしめて貰える権利を授けよう。
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