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…?
[2階へ上がると、手前の部屋の扉が少し、開いているのに気がついた。
ここの部屋は、誰も使っていないのだろうか?
なんだか鉄の匂いがした気がして、でもそれは自分の唇かもしれない、などと思い直したりしつつ、そっと扉のノブを押した。]
……ッ!!!
[ 赤、赤、赤。
一瞬で目に入る、色。
赤く染まった着物、赤く染まった顔、赤く染まった髪。
むせ返るような、鉄の匂い。
目を見開いて息を呑み、悲鳴が出ないよう口を両手で抑え壁にダン、と背中をおしつけた。]
イ、チ……!!
[血の海の中、無残な姿を晒すのは先程話をしていた黒髪の。
ふ、と血の気が引くのを感じたが気力で持ち直し、後ろのふたりに声を上げる]
来るな…見るな!!
>>+7 ヴァリーさん
鉄じゃないんだなー…実は…
水を刺すし、嫌味だけど「血の匂い」は「肝臓の匂い」なんだよー。
鉄のような匂いもするんだけど、もっと気持ち悪くなる匂い。
半日はゴハン要らない位。
とゆーどーでもいいハチゴー的見解。
…水を刺してご免なさい…独り言だからゆるしてー××
あ、少しの血なら鉄っぽい感じなんだけど、量が増えるとタイヘンな匂いになる、って事ね!
血が止まらない量の出血になると判ると思うよ!
[油断すると喉の奥から漏れてしまいそうな悲鳴と吐き気を、ギリ、と奥歯を噛んで飲み込む。
肩で荒く息をし、飛び出そうなほど高鳴る心臓が収まるのを、ゆっくり待つ。
ルシアが崩れ落ちるのが見えたが、走り寄る余裕も無かった。
ゆっくり息を吸い、喉から苦しそうに低い声を絞り出す]
…ジャスティン。
私は…外傷の、様子を診るから…ルシアを…頼む…。
[とっさに伸ばした手のひらは間に合わず]
ルシアさん!!
[倒れたルシアの体を支え、そっと壁にもたれさせる]
ヴァリー、さん……イチコさん、ですか?その…そこに、いる、の…
[かたかたと震えるような口調で、問いかける]
[ふと我に返り]
…「オマエそんな事言うなよ」ってまた言われそー…な事を言ってしまったー…
うんうん、判ったよ。
ご免なさい[しょぼん]
[血溜まりに、ゆっくりと革靴を下ろしながら、ジャスティンには頷く。]
…イチコ、だと思う。
それは…服や髪からも…。
[低く言いながら血溜まりに膝をつき、死体へと裂かれた傷をみようと手を伸ばした。
人間の外からは見えない筈の「中味」が、沢山散らばっている。]
酷い…なんて事、を…。
[食いちぎったと思われる傷、刃物による裂傷、いずれも深く中味を抉るものだった。
スーツとシャツが血で赤く染まるのも構わず、イチコの無残な死体を診る。
どこか、何か、犯人が分かる痕跡がないかと、必死で探す。
額の汗を拭こうと手の甲で拭うと、髪と顔にもべったりと血がついた。]
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