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あのね、お月さま。
さっきの話だけど。
すきじゃないけど。
ただ、思っただけ。
あの人、もしかして毎晩
私と同じ空を見上げてるのかな……って
そしたら、いつか……ともだちに、なれるかな って。
いっしょに、星空を見たいんだ。
一緒に笑ったり、泣いたり、
いっぱいけんかもするのかな。
けれど、仲直りもしてみたい。
仲直りの時はきっと同じ空を見上げて、
きれいなお月さま、きらきら輝く星をひとつひとつ辿って
一晩中おしゃべりしてみたい。
夜明けにのこる、最後の星が消えるまで。
ばかみたいだね。
こんなカラダじゃどこにだって行けやしないのに、
ぜんぜん知らない人にあこがれて。
いっちばんばかなのはやっぱり、私だよ。
けどね…… がんばれる気がしたんだ。
この星空の下のどこかで、
あの人もがんばっていると思ったら
キライなあなたのことだって
好きになれるかもしれないって……そう思ったんだよ。
もしも、もしもの話だけど……
いつかあのこに出会えたら、言えたらいいな。
ごめんね。
ありがとう。
"はじめまして"
『カスミ』 ―――って**
はい……
[彼女の言葉に呟いて、大きく頷いた後、少女は瞳を閉ざした。
今はこれが精一杯。どんなに背伸びをしても足掻いても、走るどころか立ち上がることすらできない。
今私に語りかける彼女の顔も見ることができない]
わたしのことも はなします
ぐれいへんとすごした ゆめのなかのはなしも
わたしをすくってくれた ひのはなし……も
[深い闇が訪れた。終わりではない
はじまりの……闇が]*
─ 時は過ぎゆきて ─
じゃあ、行ってくるわ。
安心して。連れ戻してくるから。
この前もちゃんとできたでしょう?
この身にかえても…ね。
だから、せんせはアフターケアの準備をよ・ろ・し・く!
あ、よろしくついでに晩ご飯? 朝食?
どっちでもいーや。用意もよろしく!
[自由になる目でウインク一つ。カクンと私の身体が堕ちていく。
見せる様ほど楽なものではない。いや、私の身体を知るシャルロッテなら、薄々感づいてもいることだろう。
むしろ何度も何度も混濁と覚醒を繰り返し、身体より先に精神が悲鳴をあげている。
もう限界がきていることを]
[── だがそれがどうしたというのだ?
私は彼女の翼を追いかける。
追いかけても追いかけても届かなかった光の翼
追い続けて追い続けて
いったいどれくらい旅をしたのだろう。
今ようやく私の手の届くところまでおりてきた。
その翼に手が届くとき
その刻私は 彼女の逢えるのだろう。
ああ……もうすぐだ。
だからその瞬間まで、私は未来を紡ぎに夢へ赴く]
『やあ、楓の子 今日も良い紅葉じゃないか?
これから栗拾いかい? では私がイガを取ろうじゃないか
刺さると痛いからね。大丈夫だよ。私は痛くないから』
[顔に変わったペイントを施した少女がにっこりと笑って手をさしのべる。
蒼く透き通るような瞳に対峙する少女は初めは躊躇する素振りを見せていたが、やがておそるおそるその手を取った。
『いくよ! あの暮れなずむ空まで!
……ねえ、楓の子。君の夢は何色だい?』
[リヴリア・ブロア それは名もなき女
彼女の最期の夢が今架けだした]***
いい子ね。
[頷き、瞳を閉じる彼女を見つめる。
もう体力をだいぶ使ってしまっただろう。
そろそろ休みをとったほうがいいはずだ]
そうね、それも、あとでたくさん聞くことがあるわ。
だから、今貴女ができることは、
元気をつけること。
…ね。
[すぅ、と寝息が聞こえた頃、ゆっくりとその場を離れた]
― だいぶ後の話 ―
[ある者は退院し
ある者は病院を移り
ある者は永遠の眠りにつき
ある者は再び夢に取りつかれ。
季節はめぐり、様々な少女を見てきた。
人出も増え、あの頃のように少女の最期をだれも看取れない、ということもなくなった。
……だが、それと同時に]
――この前できたからといって、今回も出来るなんて、
どこにそんな保証があるというの?
[そんな小言もどこ吹く風
幾年か前に、グレイヘンのようになるんだと行った少女は
無事に身体は回復し、介入者としての日々を送っていた]
まったく、もう。
[食事の準備に取り掛かる前に。
かくん、と堕ちた身体に毛布をかける]
[介入者になる。
そう告げた彼女に、まっさきに反対したのも、最後まで抵抗していたのも、
彼女を眠っていた時から知っている女医師だった。
身体に多大な負担がかかる。
身体だけではない。
もっと、心の奥底まで。
……それでも。
頑として意思を、意志を、曲げない彼女に、最終的に折れた。
その時に出した条件など、彼女はさらさら覚えてないだろう]
もう、休んでいいのよ。
[ここにいれば、嫌でも介入してしまう。
―否、彼女は嫌だと思っていないだろう。
むしろ好いと思っているはずだ。
この状態を]
………。
[彼女のカルテはまだページ数を増やしている。
消費されたエネルギーに見合うだけ、食べてはいるだろうけれど。
その点、グレートヒェンとは違うけれども。
だからといって、]
…いいわけ、ないのに。
[頑張りすぎているのだ。
グレートヒェンを追うことに。
それが全て間違っているなんて言えやしない。
けれども、正しいとまでも、いえない。
それは、その消耗した身体からもわかる。
ぱっと見、健康的。
けれど、起きている時の目元に、
考えが漏れる端々に
そう遠くない未来、彼女が限界を迎えてしまうことが]
[自分より先に逝かないで欲しい。
もっと別の幸せも見つけてほしい。
眠る少女たちの未来と、彼女の未来。
天秤にかけることでもないけれど]
今度起きたら、話をしてやらなくちゃ。
[そう決めて、起こしてくると予告された子のカルテを見る。
彼女のお陰で、かなりの量があった。
楓の子。
現実では、どんな子だろうか]
[リブリアの頭を撫ぜると、立ち上がる。
今日はそのグレートヒェンの墓をみたいという少女が訪問してくる日だ。
その昔、自分が面倒を見た子が、子供を連れてくるという。
……そういう幸せをだってあるのになぁ、と、つい思ってしまう。
何人もの少女を見送ってきたというのに
彼女は人一倍気にかけてしまう]
リヴリアは、幸せ?
[おせっかいで未だに童顔といわれる女医師は、ゆっくりと彼女のそばを後にした*]
[どうしよう?
何を、何から話そう?
先に名前言う? それとも謝った理由からにする?]
……… あ、の。……っ!?
[手を握ったままぱきりと固まっていると、
――聞こえた。息に混じってかすかに何かを言おうとするのが]
な、に?
[酸素マスクの恩恵を受けられなくなった身体はさっきまで苦しそうに喘いでいて、
比喩でなく死にそうなほど苦しんでいるのに、
それでも手を握り返している。
それでも何かを伝えようとしている]
[この手は今、
すごく尊い思いを持つ人の手を握っているんだと思えば、
指先から全身にかけて痺れるような思いがきた。
実際に痺れてはいないから、
花飾りの少女の言葉を聞こうと顔を近付けることはできる]
ば か ……―――
[そうして聞こえた言葉を一字一句間違えずに復唱した後、
急速に顔を赤くしていった。
なんだろうこの、してやられたような気分は。
彼女にそのつもりはないかもしれないけれど]
…………ん、 ばかで、ごめん。
[きっと自分はこれからも、彼女が死なないことを望み続けるだろう。
その日、少女はひとつの星を見つけた*]
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