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今、私の顔……見えている?
[先程はある程度は見えている気がした。
しかし、さっきの手探りは。
もしかしたら、今は暗闇なのだろうか、と。
帰ってきたのは肯定の言葉か。動作か。
ぱちり、と瞬きをする]
多分、今見えないのは一時的なショックだと思うの。
すこし検査をしてみるけれどね。
それから……そうね。
お話、しましょう。
今、他の子よりも喋れているから、大丈夫なはず。
それでも、無理をしたらダメよ。
喉は大事だからね。
[ゆっくりと喋りながら、彼女の目的を探る]
あとは……
何が、したい?何をしてみたい?
[そのはずだが、
”と、ある夢”を研究する病院で
見た夢の話をした時、
それは夢だが、事実でもある。
……少なくても、そこにいた少女は
(姿かたちは違えど)実在した、と。
話を伺った。]
[では、夢の中の少女は、今どこに?
そう尋ねれば、
同じ病院に入院している少女だと。
同じ病院に入院して……いた、少女だと。
話した外見容姿、名前から
案内されたのは墓石の前だった。]
― 何処か ―
ふぁぁ、えぅ……。
[赤子の声が、聞こえる。
生まれて間もない雪のような嬰児。
差し出された母親の指を握る小さな紅葉の手。
蒲公英の綿毛が飛ぶうららかな春の日差し]
『本当に真珠みたいな子ね』
『いや、天使かもしれないよ』
『女の子だからってあなた、喜び過ぎよ』
[子煩悩な両親の会話は幸せ一色で。
お包みの中の娘はその日、真珠と天使の名前をもらった]
『ちっちゃなグレートヒェン、おいで、こっちだよ』
ぁう、ぱーぱ――。
[掴まり立ちをしながら手を伸ばす娘の声に父親が破顔する。
それを見て娘もまた嬉しそうに笑顔を咲かせた]
『聞いたか、グレートヒェンがパパって言ったぞ!』
『まあ、あなたが先なんてずるい』
『グレートヒェン、ママも呼んでごらん、ほら“ママ”』
うー……ぱーぱ、まー……まーま!
『良い子ね!』
[そして、彼女はやがて自分の事をこう呼ぶようになる。
“ぐれいへん”と――]
― 偽りの常春 ―
[だから、もし、
もう一度夢を見ることができても
それは、本当に唯の夢なのだ。
いくら、桜の木を墓石の替わりにしても。
そうとわかっていても、極わずか、
執務のない時間に、
珍しく休日の夜に
桜の木にもたれ目を閉じる。
いつか、また、夢を見るために*]
[それは何処かのマルガレーテという名の少女の話。
かつて眠り病だった母親が、施設にいた頃の夢]
『ママがいた病院にはね、天使様がいたの』
[かつて人魚だったというその母親は、
懐かしそうに古き友人の名を語る。
そして決まって空を見上げるのだ]
ママ、どうしたの?
『ううん、何でもないわ。
こんな天気の良い日は、天使様が飛んできそうな気がして』
天使様、グレイヘンの夢にも来てくれる?
[そう問うと、母親は寂しげに首を振るのだ]
『天使様は、死んでしまったの。
今度、お墓に連れていってあげるわね』
[『見えているか』という問いには悔しそうに首を振る。
右は…そもそもないのだから当然として、左はどうなのだろうか?
全く見えないわけではない。けれど、白く覆い被さった霞は、彼女の言うように一過性のものなのか? 焦燥感だけが募る]
したい……
したいのは ぐれいへんみたいに
なりたいな って
だからせんせ…おしえてほしいの
ぐれいへんがしてきたこと
意志 つぎたいから
[辿々しく紡ぐのは、翼を継いで生きること。
私に羽はないけれど……飛ぶ術
そのためには理を知らねばならない。
この世界の 夢を架ける生き方を]
[呻き声を上げて伸ばした手は、
されど誰にも取られることは無かった。
いまの美月は手を伸ばして、呻くことに必死で、
求める先の少女の心の機微等読み取れない。
やがて、力尽きるようにふっと動きを止める。
白くて細すぎる手からくてりと力が抜けた]
/*
ちょぴりんと、後日談。
きっと昔夢の世界にいた少女が、大人になって。
娘を連れてグレイヘンに会いに来てくれた。
そんなお話。
まだここにいたら。
先生達とも会ってるんだ。
生まれ変わりとか次の人生とかではないけれど。
そんな、有り得るかもしれない未来の偶然のお話。
焦るのは、良くないわ。
[表情から焦燥感を読み取ったかのように、頭を撫でる。
目が見えないこと、手も満足に動かせないこと。
すべてがもどかしいのだろう]
グレートヒェンみたいに、なりたいの?
[リヴリアとグレートヒェンの間に何があったのか
女医師は知ることができない。
ただ、なにかが
聞かされていない間に何かが、あったのだろうと推測出来るだけ]
……わかったわ。
すこしずつ、ね。
[教えて欲しいの、その言葉には頷いた。
拒否をすることなど、ない]
いっぺんには、もちろん無理よ。
けれども、グレートヒェンのことは、教えるわ。
彼女がどんな少女だったか、ね。
[安心なさい、と笑う]
[ほんの触れた程度の力。
弱々しいと呼ぶのも生ぬるいような力が、
繋がれたその手をきゅうぅと握り返した]
ふぁあ………。
[口元から小さく息が漏れる。
声にならない小さな声――一度では、通じないだろう。
耳を寄せられたなら、やはりごく小さな声だけれども
ゆっくりゆっくりそっと耳打ちをした。]
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