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[遠くに、行きたかった。
それでも夜行バスに乗って数百キロの距離を移動するのが限界で、
しかも移動中に事故に遭ったのだけれど。
お星様のところに、逝きたかった。
叶わなかった恋の辛さに、全てを嫌いになりそうだったから。
あの人のそばで、生きたかった]
[紺色、縋るような色彩。
……記憶に齟齬をきたす事象が多いのか
それとも、これも世界の終末なのか
彼女の記憶のふたが、緩くなっているのでは?
とも、ふと思いながら、こくりと頷く。]
ああ、行かない。行かないよ。
むしろ、この桜の木の下で
一緒にお花見、しようよ。
一緒に美味しいもの食べて……さ。
[穏やかに笑ってみせる。
安堵させたくて。
ね、と首を傾げれば、髪が揺れて]
…………。
[隠れるのをやめ始めた現実にしばし浸り、
少女も言葉を裡に隠す。
言いたいことを一気に言ってしまったのもあり]
あの時のようにダハールが私の頭を叩く。
痛くはない。
彼は優しいから、けどおませさんだから
こうやって小突くように私をよく
たたきにきたんだっけ?
私は、すぐに反撃していたはずなんだけど……
今は…できない
道化師 リヴリアは、道化師 ダハール を能力(占う)の対象に選びました。
そうだね……夢物語の一人でいたかったから
[ポツリ、聞こえた声に目線だけ向けて、そう返す。
叩いた頭の感触は昔のまま。
昔のまま過ぎた……俺と同じ年頃なら
結い上げた髪がぶつかったり、しそうなのにな?]
[ハルに目線を向けたまま、
袖を引っ張られて傾ぎながら声を聞く。
昔、よく使ったジェスチャー一つ。
行儀作法の先生の前や
よく母と衝突する姉をとめる時のように
杖を持った手は押し留めるように動く
”今は、だめ” と、この話を
ハルに聞かれるかもしれないところでするのも
もう一つの意味も]
―ある夏の話―
[海に行きたい、と言ったのは、少女の方だった。
小学4年生の夏休みの、家族の計画]
『ええー、かぁくんは遊園地がいいのー?
遊園地より絶対海だよ!
だって、遊園地なら一年中行けるもん。
海は夏しか行けないよう?
あたしね、25m泳げるようになったんだあ!』
[そう、少女が主張して、夏休みの行楽先は、海になった]
[そして、起こる事故。
海へ向かう途中、少女の家族の乗った車は、事故に巻き込まれる。
お盆休み返上で働いていた大型トラックの運転手による、居眠り運転。
少女の家族を乗せた乗用車は紙くずのようにくちゃくちゃになり、少女が救出された直後、炎上した。
手のつけようがなかったのだと言う。
少女が助け出されたこと自体、運が良かったと]
[あの時、海に行くことにしていなければ]
[少女が、"海に行きたい"と言わなければ]
[奇跡的に大した外傷もなかったはずの少女は、それ以来目覚めない]
[ダハールの言葉に、こっくりと頷く。
行かない、それなら、大丈夫。大丈夫のはずだ]
それなら、いいんだあ。
うん、お花見しよう!
おいしいもの、食べよう!
ミズキちゃんも来れたらよかったねえ。
[けろりと少女は機嫌を直す。
機嫌を直してしまえば、この記憶もそのうちなかったことにされるだろう。
海の話題なんて、出なかった]
えっと、それで、なんだったっけ。
そうだ、ダハールちゃんって、女の子じゃなかったの?
[そういえば、聞き捨てならないことを聞いたのだった。
頭を撫でてくれるダハールの顔を、まじまじと見つめた]
[このまま頷かないまま、
沈黙を否定と取って、口に出さない心配を嫌悪と取って、
いつものように諦めればいいと思った。
けれど星売りは身を引かない。>>97
視線を落とした先で、重ねられる手が包み込まれる。
それを見つめたままふるふると首を振った]
私…… そんなつもりで声を掛けたんじゃない。
[森の中でグレイヘンを助けた時だってそうだった。
あれほど一心に誰かの無事を祈ったのは、
弱くてちいさな身体を自分に重ねていたからだ]
わたしは、ただ……
誰かに、そう言って欲しかっただけ、で………。
[『しなないで』 『ここにいてもいいんだ』
それは自分自身が渇望した言葉、
そんな意味しかきっとなかったのに
彼女は愚かにも、『一緒にいきたい』と言う]
[その懐かしい彼の動作。
何を言わんとしているかわからないわけがない。
私は一度だって忘れたことがないのだから。
夏や海に拒否反応を示すことは勿論知っていた。
当の本人がそれで思いっきりぶつけたことがあるのだから。
無論それを彼女が忘れていることも。
どうしたらいい、どうすればいい
ただ、続く幻想ならば放ってもおいた。
だが、夢は壊れつつある。
方法はないのか? 救う手だてはないのか?
せめて緩やかに壊れることなく消える術は……
それは、夢のセカイの住人たる私だけではでない結論]
ハルの子、ハルの子
ほら、こわいところなんてどこにもないよ。
ここは綺麗な花が咲いて、穏やかな風が吹いて ね?
だから作っておくれ。私の花冠を。
[彼女はミズキ自身が否定するミズキを許す。
ミズキが彼女を嫌いでも、
そしてミズキ自身を嫌いでも、それでもいいと言う。
ばかにしていると、渡り鳥はミズキを責めるように言った。
ああ、ばかにしている。頷こう。
なんて馬鹿なんだろう。
ばか。ばか。ばか。大馬鹿だ]
…――ばか ………っ。
[一言だけを漏らし、唇を噛み締める。]
[『人を、好きになっていいんだ』
そんな無責任な頷きは出来なかった。
………騙しているのだ。
星を探す少女はまだ知らない。
やがてミズキが太陽のように燃え尽きてしまうことを。
あるいは月のように消え失せてしまうことを。
たとえ友達になった所で
そう遠くない未来にいなくなってしまう。
そのとき――彼女はどう思う?]
[機嫌を直した少女は、リヴリアの言葉にもうんうんと笑って頷く]
うん、今日はとってもいい天気だもんねえ。
ミズキちゃんのしゅうかくをいただいて、そしたら花冠、作るねえ。
[だから、冷たい風が頬を撫でるのは、きっと気のせいだ]
[あやすように言葉を重ねながら
私の心にかつての思いが飛来する。
それは“恐怖”そう恐怖だ。
この世で一番哀しいことは
怒られることで悲しまれることでも
嫌われることでも憎まれることでも
死ぬことでもない。
忘れられることだ──
そう、私は思っていたから。
私の記憶には当然残るローザのあの甘い優しげなふわりとした様を思い起こせば、仮面の下で唇を噛みしめる]
[けれど―――
思い返してみれば、はじめから彼女は「美月」を知らない。
ならばひとつの可能性が頭を過ぎる。
最期まで黙ったままで、
共に空の果てへと飛び立とうか。
手をつないで、共に暁の明星となろうか。
そうすれば彼女はずっと友達と思ってくれるだろうか。
きっとこの空の何処かで輝いている、と
信じてくれるだろうか――――。]
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