人狼物語(瓜科国)


1035 【銀河間特急便スターライナー】


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お忍びお嬢様 メルヴィ

― 食堂車近く廊下 ―

 ……っ。

[自分よりも大きな手で頭を撫でられる>>241と、また涙が零れそうになる。
耐えるように唇を噛んでも、抑えきれなかった雫がまた一筋溢れた。]

 ア、ラルースアは、ウェグ星系列のクヤデという星に領土を持っております。

[気持ちを落ち着けるように、ゆっくり言葉を紡ぐ。
クヤデは緑や動物が多く、農業や酪農など、自然のものを活かした産業が盛んな星だ。]

 私と母は糸を紡いだり、紡いだ糸で織物を作ったりしておりました。

( 250 ) 2012/12/24(月) 23:15:53

そらとぶようせい ティンカー・ナッツ

40代。彼は足を悪くして、軽飛行機を売った。
しばらくして仕事もやめ、ずっとぼろ家にいるようになった。

ぼろ家の周りで細々と食物を育て、その他のものは、退職金と飛行機を売った金で、半月に1度家まで来てくれる雑貨屋から購入するという生活を送るようになったのだ。

それでもナッツは彼と一緒にいた。
小さな畑ながら、彼と春夏秋冬を楽しんだ。


彼が50代になったかというときだった。
彼は季節の変わり目で具合を悪くして、3日くらいベッドに寝たきりになった。

彼は、ずっと近くにいて欲しい、とナッツに言った。
ナッツは、ずっと近くにいるよ、と彼に言った。

( 251 ) 2012/12/24(月) 23:16:06

そらとぶようせい ティンカー・ナッツ

5日目も彼はベッドから起き上がれなかった。
ナッツは心配になり、ふと思い出した。
ようせいの森のようせいのお医者さんも、人間の名医と友達だった。
ナッツは彼に、薬をもらってくるね!と言って、ようせいの森に向かった。

やはり少し心配で気がせいて、普通なら2日かかるようせいの森まで1日でついた。

ようせいの森のお医者さんに聞くと、ここから3日かかる森の中に、彼の知り合いの老婆の名医がいるという。

場所を詳しく聞いて、お礼を言うと、ナッツは全速力で老婆の森に向かった。

なんと、1日でついた。

( 252 ) 2012/12/24(月) 23:17:39

そらとぶようせい ティンカー・ナッツ

老婆は温かくナッツを出迎えた。
彼の様態を話すと、老婆は、それならわたしは治したことがあるよ。安心しなさい。と微笑んでナッツを撫でてくれた。

老婆は1か月分の薬をくれて、季節の変わり目だから万一のこともあるし、早めに持っていっておやりなさい、とナッツに声をかけた。


老婆にありがとう!とお礼をいって、まずはようせいの森に向かおうと老婆の森を出たとき、急に気温が下がり、雪が降り出した。

雪はすぐに猛吹雪になった。
20年に一度の大寒波の到来だった。

( 253 ) 2012/12/24(月) 23:19:04

そらとぶようせい ティンカー・ナッツ

吹雪は向かい風で、大きな雪の塊が体にばすばすと飛んでくる。
かといって雲の上に上がったらいくらようせいでも凍死するだろう。

ナッツはそれでもがんばった。
1日吹雪の中を飛び続けて、夜のうちにようせいの森の明かりが見えるところまで来たのだ。
それ以降の記憶はない。


ナッツが目覚めたのは、ようせいのお医者さんの入院ベッドの上だった。

しばらくぼーっとしたあと、ふと、ここまできたいきさつを思い出し、枕元のカーテンを開けて、外を見たナッツは愕然とした。

( 254 ) 2012/12/24(月) 23:20:20

お忍びお嬢様 メルヴィ

[ハンスの言葉>>243を聞けば、表情が微かに歪んで。]

 きっと、そうなのだと思います。
 父は約束を守り、お義母様が行くように勧めても、一度たりとも母に会おうとはしませんでしたから。

 けれど、寂しかったのは父のせいなどではないのです。
 私が……私が手の届く位置に、果実を実らせてしまった……!

[瞳から次々と涙が零れる。]

 私が決断した一晩、かあさまにとって何がいちばんなのかだけを考えたつもりでした。
 でも本当は、私がかあさまに消えて欲しくなかっただけなのです……!
 きっと、きっと私は、自分のことだけを考えて……!

[涙と一緒に言葉が溢れてくるようだった。
呼び名が昔のそれに戻っていることにも気づかずに、心の奥底にしまっておいたものが零れ出す。]

( 255 ) 2012/12/24(月) 23:20:58

そらとぶようせい ティンカー・ナッツ

村には残雪もなく、日なたではいたるところで小さな青葉が芽吹いていた。
春がそこまできていた。
あの暴風雪の日から、一体何日経っているのか想像もつかなかった。

とっさに枕元においてあった自分の荷物をつかみ取ると、窓から飛び出して、必死で荒野のぼろ屋を目指した。

自分の不甲斐なさに目の前が滲んで見えた。

( 256 ) 2012/12/24(月) 23:22:06

そらとぶようせい ティンカー・ナッツ

ぼろ屋はなかった。潰されて廃材だけが置いてあった。

ぼろ屋のあったところには大きな石が置いてあり、
「こちらに住まわれていた――氏のご親戚の方へ。
お話と、お預かりしているものがありますので、○市の教会までお越しください。」
と文字が書かれていた。
石の後ろには簡単な十字架のようなものが建っていた。

ナッツは、この先の50年は、この前の50年よりよほど長いものになるだろう、と予感した。


その潰されたぼろ屋が、今、目の前にあった。**

( 257 ) 2012/12/24(月) 23:23:23

お忍びお嬢様 メルヴィ

 ありふれたことなのかもしれません。
 それでも私にとっては物語でもお伽噺でもなく、現実、で……。

[頬を両手で包まれる>>244と、花が萎むように、声に勢いがなくなった。
真っ直ぐな言葉>>245を聞けば、]

 あ……駄目、です。
 私にそんな言葉をかけては駄目です……。

[苦しそうに、首を横に振った。]

( 258 ) 2012/12/24(月) 23:23:43

お忍びお嬢様 メルヴィ、資産家の三男坊 ハンスの視線から、目を逸らしたくても逃れられなかった。

( A104 ) 2012/12/24(月) 23:24:43

【鳴】 お忍びお嬢様 メルヴィ

>>=20
 それなら、私よりずっとたくさんのことを見てこられたのでしょうね。
 お時間のあるときにでも、是非いろいろお教えいただきたいわ!

[ふたりだけの空間があれば、別れなど来ないのだと、そう信じ切っている口調で。
隙間の向こうで、光が不安気に揺れたように見えたのは、気のせいだろうか。]

( =21 ) 2012/12/24(月) 23:40:01

資産家の三男坊 ハンス

−食堂車前−

月は2つ?

[続けて問いかけた。]

( 259 ) 2012/12/24(月) 23:43:46

資産家の三男坊 ハンス

[昔は見えるところにある果実には、
容易く手を伸ばし掴めた。]

・・・。

会えたなら、
きっと・・・

願いは、叶ったのでは。

[確信などはないから途切れがちに言った。]

( 260 ) 2012/12/24(月) 23:44:26

資産家の三男坊 ハンス

間違っていない。

( 261 ) 2012/12/24(月) 23:46:12

資産家の三男坊 ハンス、お忍びお嬢様 メルヴィが苦しそうに首を振る様子へ、もう一度言った。

( A105 ) 2012/12/24(月) 23:47:12

【叫】 助手 桂川

―― 赤きスターライナー・自室 ――

[気がつくと自室で横になっていた。また眠っていたらしい。超危険な星はすでに過ぎて、列車は次の目的地に目的地に向かっている。]

僕は確か・・・メモリアルノートのことで車掌と話したあと、超危険な星で蒼い竜と出会って蒼い石を手に入れたはずなんだがなあ・・・。

[気になってポケットから何から調べるがそんなものはみつからなかった。
やっぱりおかしい。記憶が錯綜しているのか。
しかし寝てばかりいるはずだが、おなかがすくのだ。
食堂車で腹ごしらえでもしよう。]

( C0 ) 2012/12/24(月) 23:48:32

ディーラー 一条

―通路>>231>>232

 サンタなんとか…。
 嗚呼、サンタクロース。

 サンディ・クローズの事じゃあないよね?

[宇宙鯨の涙飴ちゃんころころ。]

 そりゃァ、素敵な考えだけど、
 出逢った全員に買うのはちょっとお金が足りるかな?

[と聞けば、資金はとある人からとリコリスが答える。]

 …。
 ふゥん……、まァ、資金があるなら問題ないか。
 で、どんなイメージのものを買いたい訳?

[今は深くは追求しなかったし、ハンスが理由もなくリコリスへ資金を渡したり、クリスマスプレゼントを購入しろと命じる姿も想像出来ない為、何か気付く切欠がないと予想するのは難しいだろう。
兎にも角にも、プレゼント購入計画はリコリス主導の元、動き出し始めるだろう。**]

( 262 ) 2012/12/24(月) 23:53:21

お忍びお嬢様 メルヴィ

[ハンスの問い>>259には、]

 え、ええ。
 西と東、ふたつ月があるのが特徴ですが……ご存知なのですか?

[少し驚いたように、目を瞬かせる。
拍子にまた、一粒雫が零れた。]

( 263 ) 2012/12/24(月) 23:54:27

流離いの伊達男 マルセー

[歩いてゆくとすぐに思い出した]

 あぁ…ここは…

[氷雪魔法を伝授してくれた師匠と過ごした森だった**]

( 264 ) 2012/12/24(月) 23:54:59

お忍びお嬢様 メルヴィ

 いいえ、会えなかったのです。
 私が会えるかもしれないところまで、かあさまの手を引いてしまった。

[ハンスの言葉>>260を嬉しく思う反面、胸が張り裂けそうな程の痛みを感じる。]

( 265 ) 2012/12/24(月) 23:55:58


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そらとぶようせい ティンカー・ナッツ
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流離いの伊達男 マルセー
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