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−無線−
はめたとかタイツとか石宮先生は疑い過ぎです。石宮先生が乗ることによって、ギルゲインはギルゲイン・ミノタンロースに進化するのです。
――――消えたわね。
[ロ○コンの気配を感知したのか、それとも他に理由があるのか。
脈絡なく出てきて、すっと消えたが、あるいは誰かが単に出したかっただけかもしれない]
くっ……私をどうするつもり?
[改めてこちらに標的を定めた用務員に精一杯強がりを張るが、今度こそただの世界史教師だ。為す術はない]
[―――つまりこういうことか。
先ほど、肩のミサイルがオススメされた。
肩と言えば肩肉。つまりロース。
ゲルゲイン・ミノタンロースとは、部位が狂化され美味しそうになった進化型!
ミノ香ばし鉄球! タンネギ塩ソード! ロースこんがりミサイル!
あたりを食欲の魔力で満たせ!
暴飲暴食の世界に引き込むのだ!]
[じゅるり]
……ごしごし。
[ひさしぶりによだれが。いや、この食欲を誘うことこそ、誘惑し迷宮に誘い込む方向に特化した場合の、石宮牛彦である――!**]
な…… いい匂いが……っ!!
[なんということでしょう。
どこかのキューピーのように3分も待つことなく、あっという間に戦場に満ちる香りは……!!
靴下とは逆の意味の臭気兵器。
反臭気兵器とでも仮に呼ぼう。
香りに触れた人間の食欲をそそり、唾液が自然と湧き出てしまうこの香りは……!!]
[じゅるりなんて音は淑女たるもの立てませんが。]
[もしこの兵器が軍事用として転用されたなら、それは靴下による臭気兵器とは真逆の効果、すなわち散布場所に人を集め、それ以外の場所の警備をザルにしてしまう働きを持つだろう。
なんという孔明の罠でしょう]
犯罪的に……ビールが飲みたい……
ああ、命のともしびが消える前に… ビール…
[体は麦酒で出来ている.
血潮は麦酒で心も麦酒.
幾たびの戦場を越えて麦酒
ただ一度の敗走二日酔いもなく、 ただ一度のリバースもなし.
担い手はここに一人、 麦の丘で麦酒を飲む.
ゆえに、その生涯に意味はなく.
この体は、無限の麦酒で出来ていた]
どうする、か……。
成敗するというのがこれまでのセオリーなのだがそこまで一般人を装われるとな……。
[成敗を躊躇している]
いや、だが。
例え只人であろうとも一度決めた目標を変えるわけにもいかん。
すまんが、この刃の錆になってくれ。
[そう言うと、羽島目掛けて斜めに槍を振り下ろした]
もっと……麦酒を……!!
[どこかの革命家のような言葉を残して、羽島守子は眼元涼やかな用務員の槍の錆になった――――**]
[強かに羽島の首の後ろへと柄を振り下ろした]
……まだまだ甘いな俺も。
[羽島を抱き上げ、他の成敗した者と同じ保健室へと*連れて行く*]
― グアム ―
[さて、突然場面がグアムに飛んだわけだが、オチに困って無理矢理オチたとかそういうことではない。ないってば。]
まさか石宮先生の最終兵器が空腹を呼び起こしたと同時空間に一時的な歪みが発生し、暴飲暴食によって変わりかけた世界線の影響でワームホールが作られ、われらを時空ごとグアムへ飛ばすとは……!
[説明口調。]
『ところで今日終わらなかったらどうするの?』
何が。
『エイリアンだよエイリアン。何でも学園にエイリアンが侵入しているらしいよ? と、そんな話を学園で聞いたんだ。いろんなところに入り込んで聞き耳を立てていたから誰が言っていたかは分からないけど。』
…………巨大ロボットとか、失踪とか、爆発とか、あと君だけでも頭が痛いのに、これ以上何かあるっていうのか。どうなってるんだあの学園。
[本当にな。]
よく分からないから保留。
『保留かあ。』
うん。
[だが、もしそうなったら何かやり遺したことを果たすためにエイリアンとやらを援護しなければならない予感がする。なぜかは分からない。パワーバランス的な問題で。]
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