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平和な学園に現れたまほうつかいが
実はエイリアンだったというのは、つまりカオスの元凶はカオスだった、という「それじゃ、ちかたがないね」的な結末よりも
まほうつかいがただのにんげんだったことにより「カオスじゃねーのかよ!」というツッコミが生まれ即ち前者、詐欺的事実に対して話題が進み、それから落ち着いて考えるとまほうつかいは何もまほうつかいらさいまほうを使っていなかった事実に「それもそっかー」「そういえばそうだねー」と事態は平和的解決を迎える。
この展開の方が芸として物語としてより先のステージへと登っているものであり、故に字面的に面白いとなるわけです。
[つらつらと教科書を読み上げる双海子さんに教壇上の先生は満足顔。
現国の授業のようです。]
[石室の壁に打ち付けられたメモを見た。]
『今日のみっしょん
・雪宮双海子に蛍光灯撲殺事件の情報を吐かせる
・冷泉さんにゾンビもののBDを借りる』
これは・・・天の啓示!
そうか、ついに闇と光がわらわに囁きかけてきたのか。
[昨日自分で書いた行動予定表です。]
読み込んでるとか読み込んでないとかそんなことは問題じゃないんだ。問題はなぜ猫はにゃあと鳴くのだろうかということなのだ。いやそもそも猫はにゃあと鳴いているのだろうか。むしろ我々が猫と呼んでいるあのにゃあと鳴く生き物は果たして本当に猫なのだろうか。あれはどこから見ても外宇宙から送り込まれた宇宙生物ではなかろうか。だがにゃあと鳴いているのだから猫なのだろう。しかしながらにゃあと鳴いていればそれだけで猫なのだろうか。そもそも猫はにゃあと鳴いているのだろうか。ひょっとしたらにゃあが猫と鳴いているのではなかろうか。にゃあが猫と鳴くのならば我々がにゃあと呼んでいるあの猫と鳴く生き物は果たして本当ににゃあなのだろうか。にゃあならば猫と鳴くだろう。ようするにあれはにゃあなのである。健全たるにゃあである。森羅万象であるにゃあがにゃあでにゃあをにゃあにしその気とにゃあの根本原理がにゃあとなるのである。我々はにゃあを敬ってこそにゃあに近づけその真理はにゃあへと回帰した後ににゃあはにゃあとなる。に
って、なんか自動筆記気味に
書きなぐったことを思い出したね。
[今開いている1ページ丸まるそんな感じだ]
あ、おはようございます先生。
すごいな、携帯電話みたいだ。
先生もブルーなんですか。
なんだか青々しい戦隊だなあ、爽やか。
『顔グラフィックもなしに見ると、いっそ狂気を覚える文字列』
[何度もいいますけれども
コレはスケッチブックが見当たらなかったときに、
そこらへんにあったチラシの裏に書かれた文字列を抜粋しており
少女当人はというと授業というか学校すら忘れて
すいよすいよと眠りこけています。
あーメルティーキッスイチゴ味食いてぇ。]
きっと、本人の好みの色に変換されるんだろう。
海や空の色であるところの青は、人気が高そうだしね。
ただ、まあ全身そうなった自分の姿を見た時には、いささかキモイ上、27歳なのに、何やってるんだろうと言う気持ちにはなったが。
速く担架を! もうこれ以上のいのちを失ってはならない!
くそっ。頼む。もう少しだけ堪えてくれ。
かーちゃんととーちゃんにも会えるんだぞ、嬢ちゃん!
[いつもの中二病です。何かと関連性はありません。]
[そんな通信をしつつ、散らばった書類を拾うと、写真がいくつかはみ出した。
女性のロボットなのだろうか、外装をつけて形を調整していく過程を写しているらしい。]
これは、瀬織さんなのか……?
[よく似ているだけだと思ったが、最後の写真は本人しか見えない。
書類に目を通すと、叔父が購入して、ここの書庫を管理させるつもりだったようだ。]
人間そっくりのロボットなんて出来るものなのか?
……そう言えば、自分に生き写しの人形を作った上、自分のように自律行動させられる魔術師もいると聞く。
その、ぶっ飛びっぷりに比べれば、まだありうる範疇だろうか。
[書類には、細かな外装の調整は「名無し之草子」を参考にしたとあった。]
そんなわけでせんせい!
誰にも直接絡まないロールはとっくに限界で会いたがっている人もいるみたいなんで元気いっぱいお腹が痛いことにして授業ぶっちしたいと思います!
「罵声」
[こうして双海子さんは今日も授業を抜け出しました。]
―本拠地―
[手帳を閉じた。ぱたん。
他にもこんなびっしりとした
気持ちの悪い文章が書き連ねられていることだろう。]
好みの、色……。
……うーん。そうなのかな。
[マルグリットの提案によりツートンカラーだが大丈夫か?]
じゃあ先生は青が好きなんですね。
うん、似合うと思いますけど……大丈夫、長官だって地球防衛軍です!
[年なんて関係ないたぶん!
ということらしい]
名無し之草子ってあれか……確か古書の棚にあったな。
[正確には、タイトルの名前の欄が酷くかすれていて、「〜之草子」としか読めない、古い本だ。
呼びにくいので、叔父と学は「名無し之草子」と名づけていた。
内容は読めなかったが、墨で書かれているのに、挿絵が豊富だった記憶がある。]
立烏帽子の女性が描かれていたっけか。
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