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キリルは「普通の人間」じゃなかったよ?
お母さんも、お父さんも、みーんな狂人!
えっとね……代々狼様に仕える一族?なんだって!
だからねキリルも生まれた時から狂人なんだよ!
だけどね、皆おじいちゃんやおばあちゃんになる前に「使い物にならなく」なっちゃうの!
キリルは一番早いって、ここの狼様じゃない狼様が言ってたよ!
[ニコニコしている]
んー?俺チャンはこっちに付いた方がたくさん殺せると思ったからだケド。
金次第じゃ村側につく事もあったっけなァー、元々傭兵だからさ。
要するに、殺せりゃなんでもよかったワケよ!
カタナで斬るのも銃で撃つのも、見てびっくりパイナップルをプレゼントしてやったりもしたなァ…いやー懐かしい。
あとはアレだ、偽確劇場ってのもクセになる。
俺チャンによる俺チャンの為のスペシャルな偽確ライヴ!
お代は命かチミチャンガ、たったそれだけで死ぬほど「オモシロイ」ショーが見られるなんてスンバラシーだろッ!?
…あァ、もしかして狼サマが聞きたいのはこうなる前の事?
そいつは自分でもわかんねェーな。傭兵やってたらいつの間にか楽しくなってたし。
きっかけ、ですか?
俺は…
こんな事を言うのもおこがましいっすけど…
[前髪をかき上げ、真っ赤な瞳を見せた]
生まれつきこんな色なもんで。
狼様の目の色みてぇだって、村中の人間に迫害されてきたんっすよ。
こんなちぃせぇときから、親からも。
毎日毎日。
ぶたれるわ蹴られるわ。
そのうち感覚が麻痺してきやがって
ますます気味悪がられるようになって
ぼろぼろの雑巾みてぇになって
ああ、死ぬな。
なんて思ってたら食われてたんっすよね。
親が。狼様に。目の前で。
それ以来、色んな狼様にくっついて歩いて…
まあ中にゃあクズみてぇな狼様もいやがりましたけど。
うまくいかねぇからって、腹いせに死なねぇ程度に嬲ってきやがったり。
見殺しにしてやりましたけどね。
それでも、狼様から離れる事は出来なかったっすね。
俺の居場所は、狼様の傍にしかねぇんで。
そうだな。
昔から側に狼様がいたから、だな。
人狼様はもちろん、人ベースの狼人間さんや、化ける術を持たない普通の狼達も。
だからいつからか毛皮のある者達のほうが仲間に思えてきたんだ。
狼の群れは強い絆で結ばれている。
俺もその一員だ。
なら命をかけてお守りする事にしたんだぞ。
それに・・・・・・・ニヤリ
コレステ狂人 マクシームは、ツンしかない ヴァレリー を投票先に選びました。
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