エピローグ / 1995 怪談短歌村 9 ～夜のアーケードをよぎるもの～

【人:15】座敷猫浮橋 08/30 22:30
　
澄んだ目と　褒めても彼女　憂い顔
事故の前なら　みっつあったのよ
　

【人:16】いたずら猫にゃ彦 08/30 22:42
　
轢かれたる　獣のむくろ　一筋の
血の流れゆく　遙か彼方へ

【人:17】座敷猫浮橋 08/30 23:24
　
図書館の　本に挟まる　赤い紙
司書手作りの　魔除けのしおり
　

【人:18】座敷猫浮橋 08/31 00:05
　
金魚鉢　猫の形に　だらけゆく
夏終わりが　もうすぐそこに
　

[見]【人:19】どろぼう猫キバ丸 08/31 00:48

　手術室　やっぱりやめると泣く患者
　見物人が　あまりに多く

【人:20】魚好きいさな 08/31 17:02

　目覚めると　口に広がる　鉄の味
　寝床に散るは　獣の死骸
　

【人:21】いたずら猫にゃ彦 08/31 21:56
　
障子の目　手の目尻の目　親白眼
百目一つ目　あなたにも目

【人:22】座敷猫浮橋 08/31 22:41
　
花筏　よくよく見れば　浮く魚
僕のほか亡き　沈黙の春
　

【人:23】座敷猫浮橋 08/31 22:49
　
大将の　おまかせ握り　酒虫と
血鯛に河童　野髑髏　summon
　

【人:24】座敷猫浮橋 08/31 23:03
　
忘妻の　日と間違えて　締め出され
ひとり避難所　猫又と飲む
　

【人:25】いたずら猫にゃ彦 08/31 23:06
>>19
「あの医者に　切る場所間違えられたのよ」
「そうそう私も」「僕も」「ワシらも」

[見]【人:26】どろぼう猫キバ丸 08/31 23:13

　五月蝿い！とナースコールも無視されて
　覗いたカルテ「死亡退院」

【人:27】座敷猫浮橋 08/31 23:20
　
君笑う　ふっと鳴き止む　秋の虫
気づいているよ　ささがにの糸
　

[見]【人:28】どろぼう猫キバ丸 08/31 23:21
>>25
ここ切れと　外野わんわん　営業妨害
口ぬいあわせておきゃよかった

【人:29】座敷猫浮橋 08/31 23:26
　
偲ぶれど　外に出にけり　わが魂は
蓮台野まで　一息に飛ぶ
　

【人:30】いたずら猫にゃ彦 08/31 23:36

夏空の　蒼きと蝉の声が呼ぶ
我は窓開け　異世界へ飛ぶ

【人:31】座敷猫浮橋 08/31 23:40
　
こわいねと　身を引き君は　消えるけど
それも立派に　怪談だから

　

【人:32】いたずら猫にゃ彦 08/31 23:45
　
猫が鳴く　夏の終わりに猫が鳴く
亡者食いたし　また来年と

【人:33】座敷猫浮橋 08/31 23:54
　
野分過ぎ　白き面(おもて)で　猫が舞う
どこか楽しげ　我も加わる
　

【人:34】いたずら猫にゃ彦 08/31 23:59
　
村閉じた　画面に怪異　写りなば
いざや唱えよ　あーさんさーご