2010 緋色の村
(09/17 07:00 に終了)

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【人:154】宝涙の娘 ネージュ 09/16 20:23
>>レナート

レナートがひとりで居るときに。
彼の姿を見かけたら、はっとして早足で近づいた。
レナートが屋敷を離れようとしていることはまだ知らないので、後輩として挨拶しておかねば、と思ったのである。

「レナート」

声を掛けてから、レナートが追い出されたあの日は指をさしあった関係だったことに気がついたけれど──ふるふると軽く頭を振って、スカートの端をつまんでお辞儀をした。

「……『ゲーム』おつかれさまでございました。その節は……あらぬ疑いをかけて申し訳ありません。
その……このたび、私は、こちらのお屋敷でお針子としておつとめをさせていただくことになりました。その……なにぶん、あの、はじめてのことばかりで……ご迷惑をおかけすることも多々あると思うのですが……」

レナートの返事を待たず、小さなオレンジのカランコエの花を刺繍したハンカチを差し出した。

「あ、あああの、私の地方では、お花それぞれに言葉が……ありまして……レナートをイメージして、刺繍をしました。ご挨拶として受け取っていただければと……」

【人:164】宝涙の娘 ネージュ 09/16 21:01
>>アルジャン

アルジャンの姿を見つけて、一瞬立ち止まる。
怖くないと言えば、嘘になるけれど。ネージュは挨拶のほかに、聞いてみたいことがあったのだ。

「あ、アルジャン、さま」

緊張しすぎて、血の気がサッと引いたようになる。アルジャンの首の傷痕をつい見てしまって、余計に慌ててしまった。
けれど、胸をはって、丁寧に礼をした。

「……このたびは。お願いごとを叶えられる権利を得られたこと……遅ればせながら、お喜び申し上げます。
私、は……当初の願いの形とは、異なりますが……こちらのお屋敷で、おつとめをさせていただけることになりました。改めて、ご挨拶を……。

それから、もし、お許しいただければ……ですが。わ……私……アルジャンさまに、聞きたいことが、あるのです」

目を伏せて、少しの沈黙。
すっと視線を上げて、アルジャンの瞳を見つめた。

「……その……アルジャンさまは、『自由』って……どういうものだと、思います、か」

【人:165】宝涙の娘 ネージュ 09/16 21:09
>>162 レナート

「お前」と呼ばれると、初対面の時のことを思い出してしまって、相変わらずまだびくりとしてしまうけれど。彼に悪意がないのはわかっているから、なんとか落ち着いていられた。が。

「えっ!? で、出ていかれるのですか!?」

てっきり、これから一緒に働くものだと思っていたから、予想外のことに大きな声を出してしまい、ネージュは自分の口を覆った。

差し出したハンカチを無遠慮にジロジロと見る様子に、少しわたわたと挙動不審になってしまった。

「あ、も、も、もちろんです。あの、さ、差し上げたものですから……あの、売れるほど、か、価値があるかは……わ、わかりませんが……ハンカチは、お屋敷のものなので……上等なものではないかと……。
えと……あの……カランコエの花の、持つ言葉は……「おおらかな心」、で……えと……色々とお話を聞いてくださり、ありがとうございました。感謝の気持ちです」

レナートが、出来を認めてくれる言葉をこぼしたら、ぱ、と嬉しそうに微笑んだ。

「ありがとうございます」

【人:167】宝涙の娘 ネージュ 09/16 21:32
>>レイヴン

レイヴンには独特のオーラがある、とネージュは思っていた。
表情から思っていることは読みとれない人だけれど、彼の立っているところの周りは、彼の空気になる。
『ゲーム』が終わった直後、声をかけてくれた彼を怯えるように、逃げてしまった。
きっと、このままだと、優しい彼は怖がらせないようにネージュの前から去っていってしまう。そんな気がする。

「……レイヴンさん!」

少し大きな声で、名前を呼んだ。
使用人として挨拶をしようと思っていたけれど。改めて彼の顔を見たら、そうではなくて……「あの時の続き」で話をしなければいけない気がした。

「さっきは、ごめんなさい。わ、私……あの……」

けれど、やはり、うまく声になって出てきてくれない。自分で自分がもどかしく、悔しさで涙目になりながら、レイヴンにハンカチを差し出した。刺繍がされているのは、ほのかな桃色のネリネの花。

「……レイヴンさんのこと、こわくない、です。レイヴンさんさえ良かったら……これを、受け取っていただきたくて。私の住んでいた街では、お花に言葉を乗せる文化があって……この花の言葉は……『また会う日を楽しみに』というものです」

【人:176】宝涙の娘 ネージュ 09/16 22:22
>>168 ネフェリル

ネフェリルは、一瞬だけ複雑な表情を浮かべたが、すぐに「いつもの」穏やかな笑顔になった。ネージュのことを気にかけてくれる、優しい笑顔。
再び笑いかけてくれたのがうれしくて、ほっとして、ネージュはほろ、と微笑したが、続くネフェリルの言葉を聞くと、驚きで目を丸くした。

「ネ、ネフェリル、さま……そんな、」

まさか、そこまで考えていてくれていたなんて、思わなかった。
信じたことが本当じゃなくて、勝手に傷ついていた自分が恥ずかしかった。ネフェリルは――『ゲーム』の勝敗に関わらず、ネージュを助けてくれようとしていたのだ。
あんまり衝撃だったから、しばらく絶句していたけれど、ネフェリルの父のような言葉にハッと我に返り、持っていたハンカチをネフェリルへ。それには、黄色の薔薇の刺繍がされている。

「――あの、よろしければ、こちらを。私の住んでいた街で……娘は父に黄色の薔薇を贈る風習が、あるのです。私は、ネフェリルさまのことを、父のようにお慕いしております。会ったばかりなのに、失礼とは存じますが……。いつか、きっと自分の足で、ネフェリルさまにお会いしに行けるように……頑張ろうと思います」

【人:177】宝涙の娘 ネージュ 09/16 22:22
「本当に、ありがとうございます、ネフェリルさま。あなたがいてくださって、よかった」

【人:198】宝涙の娘 ネージュ 09/17 00:14
>>169-171 チーフル

チーフルには既に刺繍を贈っていたけれど、あのときと今では、また気持ちが変わっているから……改めて心を込めて白いハンカチに刺繍をした。

「できた……」

ちょうど、刺繍をし終わって、ハンカチをたたもうとしたときだった。
傍らから聞こえた、初めて聞く声にハッとする。反射的にそちらの方をパッと振り向けば、スケッチブックを持ったチーフルが、そこにいた。

「チー……フル、くん……?今の……」

目を丸くして、チーフルを見つめた。チーフルは一生懸命に、叶ったばかりの「願い」を以て、ネージュに心を伝えようとしている。
ネージュはチーフルが話している間、チーフルのほうに体を向けて、何も口を挟まずに彼の言葉を聞いた。口の形をみて、ひとことひとことにゆっくり頷きながら、チーフルの声を聞いた。

チーフルの声は、まっすぐ胸に届き、響く。
ああ、これが、この子の――ずっと求めていたもの。願い。希望。

最後に、問いかけられてネージュは……椅子から立ち上がって膝立ちになり、チーフルの両手をとって、崩れるように微笑んだ。

【人:199】宝涙の娘 ネージュ 09/17 00:15
「つ、つたわった、わ。チーフルくん……。全部。わかった。私も、ごめんね。逃げて、ばかりで……こわがって……ずっと。ああ……どうしよう……私……あなたになんて言ったら……」

ぽろっとひと粒。大きな涙が瞳からこぼれた。ネージュは慌ててそれを拾う。

「あ、ご、ごめんなさい、びっくりさせて……こ、これは、あの……ちがって……悲しい涙じゃ、ないの……」

手のひらの中のそれを見て――ネージュは首を傾げた。その宝石は、明らかに今までのものとは光り方が違って……。光を乱反射して、いっとう輝いていた。
――それは、ダイヤモンドだった。
ネージュはそれをしばらく見つめて、ほう、と息を吐いた。

「……そう、なのね。幸せなときの涙って……そうなのね……」

静かに目を閉じ、改めてチーフルを見つめる。ポケットに折りたたんで入れていた、チーフルにもらったスケッチのページを開いて見せた。
そこに書いてあった、『不死者様に雇って貰ったり、とか。』という一文に赤いペンで〇が書かれている。

【人:200】宝涙の娘 ネージュ 09/17 00:15
「……あのね。私、ブラムさまにお願いして……こちらのお屋敷で雇っていただけることになったの。チーフルくんが見せてくれた、未来の姿が、ひとつ本当になったのよ。チーフルくんがこの言葉をくれたから。
あなたは、私の恩人で、とてもとても大事な人。だから……だから、あなたの声が聞けて、嬉しい。とても幸せだわ。私のところに来てくれて、ありがとう」

そうして最後に、四葉のクローバーを刺繍した白いハンカチを、チーフルの手の上に置く。

「――四葉のクローバーの言葉は、「幸運」、それから「約束」。私、きっとここで、もっとつよく、やさしくなって……いつか、チーフルくんに会いに行くわ。チーフルくんが書いてくれた未来の姿、全部叶えたい。
……欲張りだけれど。自分の力で叶えるなら、きっと神様にも許してもらえるわよね」*

【人:207】宝涙の娘 ネージュ 09/17 00:36
>>187 レイヴン

レイヴンがハンカチを受け取ってくれて、心底ほっとした。

「よかった……お花のハンカチなんて、男の人には実用性はあまりないかもしれませんが……ハンカチは、お屋敷の物なので……きっと、価値のあるものでしょう」

それから、改めて背筋を伸ばして、レイヴンに丁寧な礼をした。

「改めまして私――こちらのお屋敷で、はたかせていただくことになったんです。今のままでは、きっと、この体質をなくしていただいても、家族のことを解決していただいても、本当の「自由」にはなれないから。
私は……いつか、レイヴンさんのように、自分の足でいろいろな場所へ行けるようになりたいのです。
だから……きっといつか、自分の足で、レイヴンさんに会いに行きます、ね」

首を傾けて、にこ、と微笑む。

「私の住んでいた街は、曙光の街というのです。貴族の家も庶民の家も、みな屋根が曙の空のような、淡いオレンジ色で統一してあって……私は、きっともう帰らないけれど、朝焼けを照らしたような、あの景色はとても好きでした。いつか、機会があればぜひ、立ち寄ってみてください」

【人:208】宝涙の娘 ネージュ 09/17 01:13
>>188 >>189 アルジャン

アルジャンの言葉を神妙な面持ちで聞いた。自然と手が前に、祈るような形で組み合わせる。

「『────誰にも傷つけられず、誰のことも傷つけない。自分のことを自分で決められること。』
けれど……無理、なのですか?」

アルジャンの回答をゆっくり繰り返して、不安げに首を傾げた。

(アルジャンさまでも無理なことなんて……『自由』って、私が思っていたよりずっとずっと難しいのかしら)

けれど、続く言葉に目を見張る。

「手当てするところまで……。そう、お考えなのですね。私には、考えもつかないことで……とても、学びになります。必要なのは、覚悟、なのでしょうか。それでも人と生きていく、覚悟を持てるように……」

独り言のように小さくつぶやいてから、ネージュは姿勢を正し、大きな百合の刺繍を入れたハンカチを取り出した。それは、白のハンカチに白の糸で縫ったものだから、見た目に華やかなものではないけれど。それを両手でアルジャンに渡した。

【人:209】宝涙の娘 ネージュ 09/17 01:13
「アルジャンさま。もしよければ……こちらを受け取っていただけるとうれしいです。私の住んでいた街では、花に言葉を託す風習がございまして……。大きな白百合の言葉は、「祝福」と「高貴」。このたびの結果に、祝福を。そして、あなたの気高さを尊敬いたします。

いつか、私がここでもっと強くなって……自分で「自由」を……色々な「自由」をちゃんと考えて、ちゃんと、自分でそれを掴めるようになったら……改めてアルジャンさまにも、自分の足でお会いしに行きたいです」

【人:214】宝涙の娘 ネージュ 09/17 01:51
>>181 ネフェリル

「ありがとうございます…!」

ハンカチは受け取ってもらえた。それにほっとする。
生きている時間が違うとはいえ、うつくしい男の人に「父」を重ねているのだから、断られても仕方ないと思っていた。

「……ネフェリルさまにお会いできるかわからないのは、少し不安ですけれど。それでもきっと、郷へ行けばお帰りになることも……ありますよね」

エルフの郷はきっと秘された場所だろうから、もしも必要ならば自力で……と、無謀なことを考えていたので、「場所は」という言葉を聞いて、教えてもらえることにぱっと明るい顔になった――のだけれど。

突然の至近距離に、つい悲鳴を上げてしまいそうになった。これは内緒話であって、それ以上の意味はないのだ。ネフェリルはネージュのことを小さな子どもだと思っているから、このような距離感であることは重々承知していた。そう、わかっているから、耳を真っ赤にしながらもなんとかちゃんとエルフの郷の場所も覚えられた。

【人:216】宝涙の娘 ネージュ 09/17 01:52
>>214 ネフェリル(続き)

顔が熱くて、トワにまた冷やしてもらわなくてはという考えがよぎる。ネフェリルがネージュの耳から離れ、内心少しほっとした瞬間。
額でネフェリルの指が何かを描く。不思議に思って目線を上げたときだった。

「ぴゃっ」

ネフェリルの唇がネージュの額に触れる。つい反射で、身をすくませて一歩後ろに逃げそうになったけれど――すぐにぎゅっと抱きしめられてしまったから、それは叶わなかった。

「ね、ね、ネフェリルさ……ネフェリルさまぁ……」

恥ずかしくて、消え入りそうな声で、助けを求めるように名前を呼んだ。
自分が、このひとを父だと言ったのだけれど。やっぱり、父ではないわけで……。突然、こんなに距離が近くなると、心臓に悪かった。

【人:218】宝涙の娘 ネージュ 09/17 02:22
>>ティキ

ティキが屋敷に残るという話をトワから聞いたあとの話。

「ティキさま」

ティキの顔を見たら小走りに駆け寄った。その場で丁寧に礼をする。

「ティキさま、もしかしたらお聞き及びかもしれませんが……私、こちらのお屋敷で働くことを許されました。ティキさまもこちらにとどまるというお話を伺いました。
至らぬ使用人でございますが……縫物や、ティキさまが踊りになる際の演奏はいつでもお申し付けください。

それで……その、こちらのハンカチを、ティキさまに」

ティキに、胡蝶蘭の花を刺繍したハンカチを差し出した。

「この花の言葉は――『幸福が飛んでくる』。私の住んでいた街では、門出の際などに、こちらの花や、刺繍を贈る風習がありました。えと……なんとなく、ティキさまにぴったりの気がして。

あの、どうぞ……今後も、よろしくお願いいたします」

そう言って、にこ、と笑った。

【人:222】宝涙の娘 ネージュ 09/17 03:05
これは、どこかの時間での話。

>>エド

エドには『ピンク色のポピーの花』の刺繍を。

あの時はびっくりしてしまったけれど、朗らかで明るい印象を受けたから、きっと「陽気で優しい」という意味があるから、「エド」にはピッタリだろうと思った。
彼の願いがどうなったのかは、その時に聞いただろうか。


>>アルバ

アルバには、『小さな黄色いルドベキアの花』の刺繍を。

ルドベキアに込められた意味は、「公平」「あなたを見つめる」。
観測者として『ゲーム』の行方を見守り……ネージュの絶望にも、助言をしてくれたアルバへ、感謝の気持ちを込めて小さな花を一つ一つ刺繍した。

渡せたのは、旅立ちの直前だったのかもしれない。
そのときに、屋敷で働くことと……この体質はそのままに生きていくのを決めたことを報告するだろう。

【人:223】宝涙の娘 ネージュ 09/17 03:14
>>トワ

『ゲーム』でともに過ごしたひとたちに、挨拶とともにハンカチを渡し終わる。いろんな人といろんな話をしているうち、いつの間にか怯えずに普通に話ができるようになっていたのだが、ネージュ本人はそれに気がついていなかった。
そうして最後の一枚を手に、トワの元へ。

「トワ!」

少し元気な声が出た。トワがこちらを見たら、微笑んで駆け寄り両手でハンカチをトワに差し出した。

「これ……いただいたハンカチに刺繍をして、みなさまにご挨拶をしていたの。これは、トワへ」

トワへ渡したのは、黄色の糸で刺繍したフリージア。

「フリージアは、私の街では……「親愛」や「感謝」の意味を持っている花なのです。トワにはたくさんのことを教えてもらって……たくさん協力してもらって……これからも、お世話になるから。その……いっぱいご迷惑もおかけすると、思うのですけれど……これからも、よろしくお願いしますという、意味も込めて」

少し首を傾けて、にこ、と笑った。

「受け取ってくれるとうれしいわ」

【人:224】宝涙の娘 ネージュ 09/17 03:24
>>220 >>221 ティキ

敬称を断られれば、「あ、は、はい」と少し慌てて返事をする。

「えと、じゃあ……ティキ」

ネージュが働くことを告げると、ティキはちょっと複雑な表情をしたけれど、ネージュにはその感情までは読み取れなくて、少し不思議そうな顔をしただろう。

差し出したハンカチを受け取ってもらい、ネージュはほっとする。
ティキから「お友達になりましょう」と言われたときには、少し驚いて、少しの間上手に言葉が出て来なかった。

「あ……え……私……」

貴族の暮らしをしていた頃から、ネージュは引っ込み思案で、ひとりでいることが多かったから、友達なんてほとんどいなかった。だから、真正面から友達になろうと言われるのは初めてで……時間差で、あたたかな気持ちが込み上げてきて、ティキに笑顔を返した。

「私でよければ……どうぞ、仲良くしてください。ティキ」

【人:227】宝涙の娘 ネージュ 09/17 03:50
皆との別れや、見送りなどが落ち着いたころに。
急にふと……空が見たくなった。

ネージュの家名「ル・シエル」は、「空」が由来なのだという。父はその名を誇りに思っていたらしく、子供のネージュによく話していたものだった。
兄たちのために、きっとその家名も落ちていくのかもしれないけれど。知られたくなくて、ここでも最初、隠していた名前だったけれど。今になって、ネージュは「空」の名を手放したくないと思った。

ノイシュに許可をもらい、そうっと外へ出る扉を開ける。
ネージュが扉を引くと、さっと外の明かりが差し込んだ。

最初はまぶしくて、手で光を遮ったけれど、すぐに目は慣れる。
ここに来たときに見上げられなかった空は、とても青い色をしていた。白い雲が流れていくのも美しく、小さな小鳥が飛んでいく。

その小鳥は、とても「自由」に見えた。それは、カゴの中にいないからではなく、自分の翼で、自分の意思で、飛びたい方に飛んで行くから。あんなに小さな体でも、そうするだけの力を持っているから。

【人:228】宝涙の娘 ネージュ 09/17 03:50
目を閉じる。
別れたばかりなのに、会いたいなと思った。
天使のように心のきれいな少年に。
物語のような旅の話をしてくれた青年に。
父のように護ってくれて……最後にネージュの胸に小さな薔薇を置いていったうつくしいひとに。

髪を撫でて行く風が気持ちよかった。

(『「不死者」さまのお屋敷に行けば、願いが叶うから』)

そう言って送り出してくれた姉を思い出す。今はまだ、迷惑がかかるからできないけれど。いつか旅に出られるくらい強くなれたら、姉にも手紙を贈ろうと思った。
「私の願いは叶いました」と、そう胸を張って報告したい。

これからのことを考えて、ネージュは、ふわ、と幸せそうに微笑んだ。

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