2010 緋色の村
(09/17 07:00 に終了)

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【人:229】瑞花の街 アルジャン 09/17 05:44
>>208>>209ネージュ

「覚悟か。うん、きっとそれが大事なんやと思う。
 誰かを足蹴にして得たもんは、長続きせぇへんから」
 
 
 手渡されたのは大きな詩集の入ったハンカチだった。
 丁寧で、繊細な仕事に目を見はる。
 
「……もったいない言葉やわ。ありがとうな、ネージュさん。だいじにする。
 『自由』、見つかるとええな。少なくとも、あんたが今後理不尽な目に遭ったりせぇへんように。

 うれしいけど、少々過酷だと思うで?
 来たいと思ったら、ちゃんと文飛ばしたってくれ。」
 
 でないとノイシュやネフェリルに示しがつかない。
 そう言って愉快そうに喉を鳴らす。
 
 
「またいつかな」*

【人:230】瑞花の街 アルジャン 09/17 06:26
***
 
 広間でやり取りをしている間に夜が明けていたようだった。
 服を洗って休息する暇をもらい、荷物をまとめて出発の準備。
 湖の青を背に緋色を靡かせて、歩く。
 
 要求した物資は何回かに分けて届く手筈になっている。先ず最初は自分が街にたどり着くするのとほぼ同時に着くらしい。
 この館の主を許す気はない。今後ここに来ることもないだろう。だが、素直にありがたいと思える程度には吹っ切れることができた気がする。
 
 
 少なくとも3人。その運命を変えてしまったことの罪悪感はうっすら残っているけれど。
 自分の暮らす場所のほか、外の世界に生きる理由がいくつかできた。それを与えられた祝福と名付けてもいいのだろうか。
 

【人:231】瑞花の街 アルジャン 09/17 06:27
 
 館で出会った人々の顔を
 ひとりひとり思い浮かべながら
 長い旅路をゆく。
 馬車を下りれば慣れ親しんだ冬の匂い。
 雪を踏みしめて、だんだんと
 真っ白な世界の明るさに目を慣らしていく。
 
 「あー、さっむ」
 
 冷気に頬を赤くしながら溢す。
 それはどこか愛おしそうな響きを湛えていた。
 

【人:232】瑞花の街 アルジャン 09/17 06:27
 
.*:゚+

  
「ただいまぁ、遅なったわ」
 
 懐にはナイフと、
 祈りのこもった花束。
 
 純銀の世界にて
 いつか花咲く日の夢を見る。
 
               +’゚:*。
 

[A16]瑞花の街 アルジャンは、全員に手を振った。 09/17 06:28
[A17]瑞花の街 アルジャンは、全員に感謝した。 09/17 06:28
[支]【人:233】メイド トワ 09/17 06:59
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「みんな来てくれてありがと。
 退屈しのぎにはなったわ。

 じゃあね」


             •*¨*•.¸¸☆

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