2010 緋色の村
(09/17 07:00 に終了)
情報/
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視点:人 狼 墓 全
P21/P22/P23/P24/P25
[全25P]
</新/頭/末/設/下/>
【人:224】宝涙の娘 ネージュ 09/17 03:24
>>220 >>221 ティキ
敬称を断られれば、「あ、は、はい」と少し慌てて返事をする。
「えと、じゃあ……ティキ」
ネージュが働くことを告げると、ティキはちょっと複雑な表情をしたけれど、ネージュにはその感情までは読み取れなくて、少し不思議そうな顔をしただろう。
差し出したハンカチを受け取ってもらい、ネージュはほっとする。
ティキから「お友達になりましょう」と言われたときには、少し驚いて、少しの間上手に言葉が出て来なかった。
「あ……え……私……」
貴族の暮らしをしていた頃から、ネージュは引っ込み思案で、ひとりでいることが多かったから、友達なんてほとんどいなかった。だから、真正面から友達になろうと言われるのは初めてで……時間差で、あたたかな気持ちが込み上げてきて、ティキに笑顔を返した。
「私でよければ……どうぞ、仲良くしてください。ティキ」
[支]【人:225】メイド トワ 09/17 03:37
>>223 ネージュ
「ネージュ?」
弾んだ声と共に呼ばれて振り返ったら、何だか元気そうなネージュの姿。
聞けば、参加者のみんなに刺繍をほどこしたハンカチを渡して回ってるんだって。張り切ってるわね。
「働き者ねー。もう少し肩の力を抜かなきゃダメよ?」
なんて軽口を叩いていれば、差し出されたのはフリージアと呼ばれる花を象ったハンカチ。
その言葉の意味を聞いて、ワタシはネージュが今もまだその感情を向けていてくれる事に、へにゃ、と笑みが溢れた。
[支]【人:226】メイド トワ 09/17 03:40
「ありがとう。ネージュ。
大切にする。
……それに、1つ新しい夢が出来たわ。
このフリージアって花、外に出て貴方と一緒に見に行きたい。
今は、まだここから出る方法も分からない状態だけど、いつか、必ず」
その時には、ネージュと喜びを分かち合えるような仲になれてるかな。
もしかしたら案外すぐかもしれないけど。
そんな彼女との明るい未来を想像するだけでも、夢に届きそうな気がした。*
【人:227】宝涙の娘 ネージュ 09/17 03:50
皆との別れや、見送りなどが落ち着いたころに。
急にふと……空が見たくなった。
ネージュの家名「ル・シエル」は、「空」が由来なのだという。父はその名を誇りに思っていたらしく、子供のネージュによく話していたものだった。
兄たちのために、きっとその家名も落ちていくのかもしれないけれど。知られたくなくて、ここでも最初、隠していた名前だったけれど。今になって、ネージュは「空」の名を手放したくないと思った。
ノイシュに許可をもらい、そうっと外へ出る扉を開ける。
ネージュが扉を引くと、さっと外の明かりが差し込んだ。
最初はまぶしくて、手で光を遮ったけれど、すぐに目は慣れる。
ここに来たときに見上げられなかった空は、とても青い色をしていた。白い雲が流れていくのも美しく、小さな小鳥が飛んでいく。
その小鳥は、とても「自由」に見えた。それは、カゴの中にいないからではなく、自分の翼で、自分の意思で、飛びたい方に飛んで行くから。あんなに小さな体でも、そうするだけの力を持っているから。
【人:228】宝涙の娘 ネージュ 09/17 03:50
目を閉じる。
別れたばかりなのに、会いたいなと思った。
天使のように心のきれいな少年に。
物語のような旅の話をしてくれた青年に。
父のように護ってくれて……最後にネージュの胸に小さな薔薇を置いていったうつくしいひとに。
髪を撫でて行く風が気持ちよかった。
(『「不死者」さまのお屋敷に行けば、願いが叶うから』)
そう言って送り出してくれた姉を思い出す。今はまだ、迷惑がかかるからできないけれど。いつか旅に出られるくらい強くなれたら、姉にも手紙を贈ろうと思った。
「私の願いは叶いました」と、そう胸を張って報告したい。
これからのことを考えて、ネージュは、ふわ、と幸せそうに微笑んだ。
【人:229】瑞花の街 アルジャン 09/17 05:44
>>208>>209ネージュ
「覚悟か。うん、きっとそれが大事なんやと思う。
誰かを足蹴にして得たもんは、長続きせぇへんから」
手渡されたのは大きな詩集の入ったハンカチだった。
丁寧で、繊細な仕事に目を見はる。
「……もったいない言葉やわ。ありがとうな、ネージュさん。だいじにする。
『自由』、見つかるとええな。少なくとも、あんたが今後理不尽な目に遭ったりせぇへんように。
うれしいけど、少々過酷だと思うで?
来たいと思ったら、ちゃんと文飛ばしたってくれ。」
でないとノイシュやネフェリルに示しがつかない。
そう言って愉快そうに喉を鳴らす。
「またいつかな」*
【人:230】瑞花の街 アルジャン 09/17 06:26
***
広間でやり取りをしている間に夜が明けていたようだった。
服を洗って休息する暇をもらい、荷物をまとめて出発の準備。
湖の青を背に緋色を靡かせて、歩く。
要求した物資は何回かに分けて届く手筈になっている。先ず最初は自分が街にたどり着くするのとほぼ同時に着くらしい。
この館の主を許す気はない。今後ここに来ることもないだろう。だが、素直にありがたいと思える程度には吹っ切れることができた気がする。
少なくとも3人。その運命を変えてしまったことの罪悪感はうっすら残っているけれど。
自分の暮らす場所のほか、外の世界に生きる理由がいくつかできた。それを与えられた祝福と名付けてもいいのだろうか。
【人:231】瑞花の街 アルジャン 09/17 06:27
館で出会った人々の顔を
ひとりひとり思い浮かべながら
長い旅路をゆく。
馬車を下りれば慣れ親しんだ冬の匂い。
雪を踏みしめて、だんだんと
真っ白な世界の明るさに目を慣らしていく。
「あー、さっむ」
冷気に頬を赤くしながら溢す。
それはどこか愛おしそうな響きを湛えていた。
【人:232】瑞花の街 アルジャン 09/17 06:27
.*:゚+
「ただいまぁ、遅なったわ」
懐にはナイフと、
祈りのこもった花束。
純銀の世界にて
いつか花咲く日の夢を見る。
+’゚:*。
[A16]瑞花の街 アルジャンは、全員に手を振った。
09/17 06:28
[A17]瑞花の街 アルジャンは、全員に感謝した。
09/17 06:28
[支]【人:233】メイド トワ 09/17 06:59
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「みんな来てくれてありがと。
退屈しのぎにはなったわ。
じゃあね」
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