2010 緋色の村
(09/17 07:00 に終了)

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【人:63】宝涙の娘 ネージュ 09/11 20:30
>>47 レナート

なんでここに来たんだ、というレナートの言葉は、ここから出ていけというニュアンスのものではなく、疑問に思ったことをそのまま口に出したというようなものだった。

「あ……」

口の前で、指を組み合わせる。人に質問をしたのだから、相手の質問にも誠意をもって答えるべきだ、と思う。頭では。

「えと……私が、趣味を楽しむ余裕があったのは……もう、昔のこと、で。今は……環境が、変わってしまいました。家は没落して、両親はな、亡くなり――兄は人が変わってしまい……私は……」

事情を説明しなくては、と思ったけれど……そう思うほど、声にならない。はく、と口だけ動かして、目を伏せる。

「……今の私には……「自由」が、ないので。「不死者」様に、助けていただこうと、思ったのです。「自由」が、ほしくて」

結局、具体的なことは言えないまま、目を閉じた。

【人:66】宝涙の娘 ネージュ 09/11 20:49
>>48 アルジャン

アルジャンは、独特な訛りのある人だった。
名前を褒められれば、少しほっとして、ネージュは顔を赤くしたまま僅かに微笑んだ。

「あ、ありがとうございます。『雪』という意味なのです」

>>49

アルジャンは人好きのする笑顔で接してくれた。ほ、と息を吐く。
このひとも、こわいひとでなくて、よかった。

「あ……こちらの道具は、トワに頼んで、持ってきていただいたものなのです。でも……はい。今は、とてもうれしいです。とても久しぶりに……触ったので……。

あ、アルジャンさまは、お洋服を作られるのですね?それに、木を削ってご自分で道具も作られる……。すばらしい、です。必要なものを、自分で……ご用意できるなんて」

「そう、ですね……強いて言うのであれば、好きでよくやっていたから、という程度のことで……あまりひとさまと比較できることでもないのですが。

あ……こちらの、ローブは……えと、ほつれていたので今朝、直したのですけれど。特殊な、魔法道具なのです。隠密の効果があって、モンスターから姿を隠してくれる……私がここへ来るために、姉が……用意してくれたもので」

【人:67】宝涙の娘 ネージュ 09/11 20:55
今日は、今までにしっかり話をしていなかった人と話をしてみたけれど。

この人が「吸血鬼」だ、なんて、そんな根拠になるような情報は無さそうに思えた。

(だって――みなさま、優しく接してくださるのだもの。言動から、疑う、なんて……できそうにない……)

そわそわと両手を何度も組み直す。
それでも、今日この中の誰かを追放する、と決めなくてはいけないのだ。

(皆さまの貴重な時間をいただいたのに……このように優柔不断なことでは……)

瞳を揺らして、水晶玉を確認する。
自分以外の人々の会話も、何か参考にならないだろうかと、改めて希望をかけた。

【人:74】宝涙の娘 ネージュ 09/11 21:52
水晶玉を確認しているとき、チーフルがスケッチに書いた提案(>>71)を見た。

「そう、確かに……この中で、今確実に吸血鬼じゃないのは、ティキさまだわ。ティキさまに決めていただくのも、一つの方法なのかも……」

チーフルは賢いな、と思った。
それに、皆に提案をするなんてとてもえらい。

「私……まだ、誰にいなくなってもらうかは決めかねているのですけれど……少なくとも……こういう手段を、伝えてくれる、チーフルくんは、この場にいた方が良いように思います」

ぽそ、と水晶玉に一言追加する。

【人:77】宝涙の娘 ネージュ 09/11 21:59
>>70 トワ

「吸血鬼に狙われそうなひと……それは……」

どんなひとだろう。

「ええと……怪談や、物語の類だと……チーフルくんや私、のような……女子どもなど、弱いひとから、とも思ってしまうのですけれど……

でも、これは『ゲーム』だから……吸血鬼にとって……仲間にしたら心強い方……のほうが、狙われるのかしら……?」

「ええと……ええと……」

くちびるに指を添えて、首をかしげて考え始めた。

[A17]宝涙の娘 ネージュは、追憶の片割れ エドに手のひらを突き出されて「ひゃわっ!?」と悲鳴を上げた 09/11 22:05
【人:78】宝涙の娘 ネージュ 09/11 22:06
>>エド

突然の手のひらと、にんにくの匂いに慄いて数歩後ずさった。

「わわわわ、ど、な、何を………え……???」

[A18]宝涙の娘 ネージュは、こんらん している 09/11 22:07
【人:85】宝涙の娘 ネージュ 09/11 22:17
>>81 アルジャン

唐突なことに目を白黒させて混乱していたら、アルジャンが間に入ってくれた。
ひとまず、話したことのあるひとが間に入ってくれてほう、と息をついた。
まだ心臓がドキドキしている。

「す、すみませ……突然で、驚いてしまって……」

何度かすうはあと呼吸してから、改めて二人を見た。

【人:87】宝涙の娘 ネージュ 09/11 22:29
>>84 エド

まだ落ち着かない体を抱きながら、エドを見た。そういえば、初日に近くの席に座っていた、中性的な顔のひとだ。
心なしか、申し訳なさそうな顔をしているような気がする。
反射的にそうなってしまったこととはいえ、むしろ変な反応をしてしまったことが恥ずかしく、ネージュはまた顔を真っ赤にした。

「あ、あああの、はい。そ、そうなのですね。手がかり集めで……わ、私、ひとより、怖がりで……あの、ご、ごめんなさい、お気を、使わせてしまい」

エドにぺこ、と頭を下げた。
急に手を突き出されると、髪の毛を掴まれるような錯覚を起こしてしまう。けれどそれは、完全にこちらの問題であって……この人を責めることではない。
ネージュは、なんとかぎこちなく微笑みかける。

「昔話の、吸血鬼さん、は……にんにくが、苦手、なのでしたかしら……。あの、私……手のひらから直接、は、抵抗が……実物でしたら……平気だと、証明できるかと……すみません、お役に立てず」

【人:94】宝涙の娘 ネージュ 09/11 23:05
>>83 トワ

意味深にウインクをするトワに、真剣な顔をしてこくりと頷く。

「ありがとうございます、トワ……も、もう一度考えてみます」

【人:96】宝涙の娘 ネージュ 09/11 23:13
>>92 エド

「あ、ありがとう、ございます……ご、ごめんなさ……今は、あの……赤いのが、恥ずかしいので……」

頬を手で包み、できるだけ見られませんように、ときゅっと目をつぶった。
エドはどうやら、色んな手段で検証をしてみるタイプらしいことはわかった。けれどひとつ、ネージュにはどうしても気になっていることがあり。

「……あ、あの、もし失礼な質問でしたら、ごめんなさい。あなたは……男性、のかた、ですか?それとも……女性?」

声やスタイルは女性のように思えるけれど、その話し方は男性のようで……どう、認識したらよいのかと、おずおずと直接尋ねてみた。

【人:100】宝涙の娘 ネージュ 09/11 23:22
>>97 アルジャン

アルジャンの意見を聞いて、「なるほど……」と小さく頷いた。

「願いごとが、ぶつからない……そのような視点も、あるのですね。少し視野が、広がるような……気がいたします……」

唇に手を当てて、しばし沈黙する。

【人:104】宝涙の娘 ネージュ 09/11 23:27
ぽつ、ぽつ、と自分が思っていることを思いついた通りに話し始める。

「私が、思うに……ええと……
レイヴンさん、は吸血鬼ではない、かと……。
『ゲーム』の説明があったとき、から……あの……トワに、ヒントを、聞いてみたり……ご自分に、心当たりのあるかたなら……そのような、危険なことを……昨日の段階では、なさらないのでは……

ですから、まず、レイヴンさんは、今日は追放すべきではない、かと」

【人:109】宝涙の娘 ネージュ 09/11 23:46
「改めてチーフルくんは……あの、私とおなじだな、と思っていて……。こうして突然始まったことに、一緒に戸惑って、一緒にこわくて……ノイシュがいなくなるのも、さびしく感じたのも、一緒で……だから……おなじ立場なのではないかしら、と思うのです。

ですから……やはりチーフルくんは、追放すべきではない、と。
何より……小さなからだで、がんばっているので……真っ先に、ひとり、ここから弾かれてしまうなんて、そんなの、かわいそうですもの」

最後の一言は、今日ここからいなくなるひとに対して、不誠実な言葉だったけれど。言わずにはいられなかった。

【人:111】宝涙の娘 ネージュ 09/11 23:49
「……ええと……あとは、そうですね……ネフェリルさまからは、貴族の男性のような……余裕を感じます。
今日、一番最後に……広間に、いらしたのですよね。もしも、あの方が吸血鬼なのだとしたら……今日は、『ゲーム』の大事な一日目ですから、もっとあわててしまってもおかしくない、ような……。
そ、それに、先日は……あ、私のせいなのですが……アルバ様と対峙することにもなって……えと……だからつまり、味方なのかな、と、期待を」

そう言ってから、少し目を泳がせる。

「……昨日お世話になったので、いなくなってほしくない……と、いうのが……私の、正直な気持ち、なのですが……」

小さな小さな声で、そう言った。
チーフルと別に、偶然によってネージュの秘密を知って、それを父のように包んでくれたひとだから。

そう思ったとき、ハッと気がつく。

(そういえば、水晶玉……広間のことが記録されるのなら、昨日の、ことも……)

さっと青くなったあとで、カッと赤くなる。
自分の涙の秘密はもちろんだけれど、ネフェリルに縋って泣いていたことも、記録されてしまっているかもしれない。

【人:120】宝涙の娘 ネージュ 09/12 00:19
「あ…………」

もじもじと、そわそわと、指を動かす。隠さなくては、と思っていたけれど。ネージュは、もう既にここで、泣いてしまったのだ。
そう、そもそも……水晶玉に記録されていなくても、あの場面を見た人もいるかもしれない。

(中途半端に知られてしまうより……ちゃんと、自分の口から、説明した方が、いいのかも……ここの方たちはきっと……私のことを知っても、ひどいことは、しないのでは)

まだ、全員と深く話したわけではないけれど。自分のことばかりのネージュよりも、ここには人のことを考えている優しい人が多い。
ネージュは、きゅっと目をつぶってから、意を決して――しかし、ぽつりぽつりと、小さな声で吐露を始める。

「そ、その……もしかしたら……既に、ご覧になったかたも、いらっしゃるかもしれないのですが……。わ、わ私は、あの……特殊な、体質、で……その……涙が、水晶になってしまい、ます。
な、なので……色々あって……私の願いは、それに関すること、でした。えと……もし、ご覧になったら、驚かれるかもと、思って……ご説明を……す、すみません。私事を」

血もそうなのだということは、どうしても怖くて言えなかった。

【人:131】宝涙の娘 ネージュ 09/12 00:37
「は、話を、戻します。今日、ここから出て行ってもらう方……ですよね。ええと、ええと……

……私、今までに挙げた三名の方が、吸血鬼らしくない……と、いうところまでは、考えられたのですけれど……それ以上、今日、お話した三人の方……レナート、アルジャンさま、エド?さま……の、吸血鬼でなさそうなところ、を考えるまでに、至らず。
それで、あの……アルジャンさまは、ご発言も、わかりやすく……それと、助けていただいたので……いなくなってほしくないのです。

それで……なので……あの、不誠実かもしれないのですが。レナートか、エドさまか……く、くじ引きを、させていただきたいと……。ごめんなさい、どうしても、しぼりきることができなくて……」

どんどん身を縮こませて、声も小さくなっていく。

「ティキさまのご決定に合わせる、という選択肢も、考えております、が。私が……「吸血鬼らしくない」、と思った方を、ご指名された場合……それは……あの……つ、つらい、ので。ご決定の、内容次第……で、と……あ、あああの、ごめんなさい。自分勝手、ですよね」

【人:133】宝涙の娘 ネージュ 09/12 00:40
トワに頼んで、紙とペンをもらったら、それをぴっと半分に切って、それぞれの中央に

1『エドさま』
2『レナート』

と、小さく細い字で書く。それを小さく小さく折りたたんで、両手の中に入れてよく振って混ぜた。テーブルの上にそれを落とし、どきどきしながら、片方の紙を開ける。

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【人:135】宝涙の娘 ネージュ 09/12 00:47
「……あ……」

自分で書いた字なのに、どきんとする。
これが、今日のネージュの選んだ結果だ。

「あ、あの……わ、私は……今日は、【エドさま】、に……指をさします……

ただもし、【ティキさまが、レナートを指名すると言うのを、私が寝るまでに聞いた場合は、それに合わせます】。

ちゅ、中途半端になってしまって、ごめんなさい……」

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