2010 緋色の村
(09/17 07:00 に終了)

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<//頭////

【人:31】宝涙の娘 ネージュ 09/10 14:17
>>1:133 ネフェリル
(昨日の話)

美しい男性はネージュの肩に優しく手を置き、気遣う言葉をかけてくれた。
それなのにネージュは触れられたときに、つい反射でビクッとしてしまった。ひどく失礼な反応をしてしまった気がする。
申し訳なくて顔が見られず、伏し目がちのまま彼にお礼を言うことになってしまった。

「あ、えと……あの……あ、ありがとう、ございました……動けなくて……私……」

またしどろもどろになってしまう。
美しい人──確か「ネフェリル」と呼ばれていた人は──ネージュに、信頼できる人と一緒にいるように言って、去っていこうとする。それを呼び止めようとして、でも何と言えばいいかわからず、挙げかけた手は宙を泳ぐ。

(……きらい。私は、私が……)

おびえているばかりで、自分のことしか見えていない。助けてくれる人にまともにお礼も言えない。
そう思っているうち、ネフェリルは行ってしまって、自分の名前も名乗らなかったことに後から気づいたのだった。

【人:38】宝涙の娘 ネージュ 09/10 15:14
>>2 >>3
(これも昨日の話)

困らせてしまうだろうと思っていた。ふつうじゃないから、気持ち悪いと思われたら、そのときはショックを受けるだろうけれど……離れてくれてもだいじょうぶ、と思っていた。
けれど、チーフルは小さな字でスケッチブックにさらさらと文字を書いていく。そこに書かれた文字たちのひとつひとつが、ネージュに小さな声で優しく語りかけてくるような、そんな錯覚を覚えた。

「……チーフルくん……。ありがとう、とても……優しいのね。うれしいわ、あなたのような子がいてくれて、とても心強いです。

でも、神様の涙だなんて……ふふ、うれしいけど、おそれおおいわね」

ポケットから、涙の水晶を一粒取り出して、改めて眺めた。雫型のそれは、広間の明かりを吸ってきらりと光っただろう。

(これを、そんな風に言ってもらえるなんて)

家では、「ネージュの目からはカネが湧く」という扱いだったから、そんな風に言ってもらったのは初めてで。ネージュはふわ、とほどけるようにチーフルに微笑んだ。

「……チーフルくん、明日もきっとお話しましょうね」

そう言って、昨日は自室へ戻っただろうか。

【人:45】宝涙の娘 ネージュ 09/10 15:42
朝。目が覚めると枕にまたひと粒水晶が落ちていた。
それをまた巾着袋にしまい、ネージュはゆっくりと支度をする。服を着たとき、どこかにひっかけたのかローブのすそのほつれているところを見つけた。
広間に行ったら、トワに裁縫道具を貸してもらわなくてはと思う。

身体が重い。
叶わないかもしれない願い。これから始まる『ゲーム』。
なんだか大変なことに巻き込まれてしまったような気がするけれど、そんな渦が発生してもおかしくない場所へ自ら足を運んだのはネージュ自身なのだ。
なんだかまだ具体的に想像できていない。吸血鬼が夜に血を吸いに来る、なんて。
鏡に映る自分の顔を撫でる。

(吸血鬼に血を吸われたら……私の体質は変わったり、するのかしら)

そんなことを考えてふるふると首を振る。

(だめよ、それより……願いについてちゃんと考えて、それから、『ゲーム』を、乗り越えられるように……)

意を決して広間へと向かい、ゲームの説明を聞いただろう。

【人:47】宝涙の娘 ネージュ 09/10 15:56
>>トワ

広間に入ったのは昼過ぎくらいで、ちょうどトワからの説明が始まった頃だった。扉の近くで身を縮こめて、ローブの襟元を引き合わせる。

トワは楽しそうにも見える様子でゲームについて説明をしていて……その様子を、こわい、と思ってしまった。
隣でただ静かに立ったままのノイシュのほうが、よほど人間らしいような……。
けれど、今日は彼を皆で追放するらしい。自分の指で、彼を指差して。

思わず自分の指先を見る。
そして、明日からはこの中の誰かを指差すことになる。自分が指を差されるかもしれない。
『ゲーム』であることは理解しているけれど、なんだか、この屋敷から出ていけというようで、不安な気持ちになった。
考えることもたくさんあって、どうしよう、と目をつぶる。

(だいじょうぶ、だいじょうぶ……命までとられるわけじゃないもの……)

【人:49】宝涙の娘 ネージュ 09/10 16:11
深呼吸。
今はまだ気持ちの整理がつかないので、トワに裁縫道具を借りるのはあとにすることにした。

(ええと……チーフルくんのところへ……そうだわ、レイヴンさまにも、まだお話できていないから、今日はちゃんとお話しなくては)

二人の姿を探そうとすると、お人形のような女性がまるで踊るように広間の中央に躍り出た。

>>36 ティキ

彼女の話を聞き、胸がきゅっと締め付けられた。

(「不死者」様の不興をかって、呪われた、なんて……)

そしてつい、(不興を買っていませんように)と小さく祈ってしまって、ハッとする。こんなとききっと、チーフルやレイヴンなら、彼女の心配が先に浮かぶのだろうに。
情けなくて鼻の奥がツンとする。熱をもつ潤みがこぼれ出ないように目を閉じて少しの間気を落ち着かせた。

【人:51】宝涙の娘 ネージュ 09/10 16:29
>>チーフル
>>レイヴン

チーフルとレイヴンがちょうど近くにいるのを見た。
レイヴンは、トワにゲームについての質問もしていた。積極的にゲームに取り組もうとしているらしい。

ネージュはきょろきょろと瞳を迷わせてから、二人のところへ合流する。
自分から声をかけるのは、まだ慣れないけれど。

「あ、あのぅ、お、おはよう……ございます。チーフルくん、レイヴンさま」

かんたんにカーテシーをしようとして、そういえば裾がほつれていたのだったと思いだして手が泳ぐ。ちょっとの間手をひらひらさせて、少し頬を染め、改めてぺこ、と頭を下げた。

「あ、あの、本日も、お話にまいりました……。レイヴンさまとのお話、途中になってしまっていたので」

[A5]宝涙の娘 ネージュは、哀傷の無声 チーフルのスケッチブックは見ていない 09/10 16:30
【人:54】宝涙の娘 ネージュ 09/10 18:14
>>53 レイヴン

よく考えたら、朝のあいさつには遅い時間だったけれど……おはようを返してもらって、まずはほっとする。気楽に、と言われて、ネージュはきょとんとする。

「はい……ええと……では、レイヴン……さん」

『さま』は要らない、ということだが、使用人ではないのでノイシュのように呼び捨てにするのも抵抗があり、軽めの敬称を付けた。
そしてやはりこちらを気遣ってくれる言葉に、ネージュは眉を下げて、こくりと頷いた。
近くにチーフルがいるから……どちらにせよ、ここで込み入った話はここではできない。

「あ、……ありがとう、ございます……。その……身の上は、お恥ずかしいこと、ばかりで……。

私は、家から逃げて……ここへ。助けを求めて、来ました。いつ追っ手のくるか分からぬ身で……すべて、「不死者」様へ委ねて、助けて頂こう、と思ったのですが……。
私の願いには、意思がない、と。かの方は、そう、仰いました」

目を伏せる。
自分は、具体的にどう、したいのだろう。
そっと、遠慮がちにレイヴンを見た。

「差し支えなければ……レイヴンさんは、どうしてここへ……?」

【人:55】宝涙の娘 ネージュ 09/10 18:26
>>トワ

どこかのタイミングで。
トワが近くを通ったら、勇気をだして「トワ、」と呼びかけた。

先ほどの説明のときは、楽しそうに話すトワを「怖い」と感じてしまったけれど、直接話したらどうなのか確かめたい気持ちもあった。

「あの……えぇと…………お時間があるときに、お裁縫の道具を貸していただきたいの。裾が、ほつれてしまって。
……刺繍の道具なども、あれば」

貴族であった時代から、社交的な姉と比較して内気で引っ込み思案のネージュは、ピアノや刺繍などひとりで指先をつかう趣味が好きだった。
刺繍ができたら、少しは気が紛れるだろうか。

【人:63】宝涙の娘 ネージュ 09/10 20:03
>>60 チーフル

お邪魔ですか、とこちらへ問いかけるチーフルに、あわてて両手を振って否定した。

「そんなことないわ。だいじょうぶよ」

「……チーフルくんは、『ゲーム』のルール、わかったかしら?
あそこの女の子が、その、呪われてしまったんですってね。じゃあ……あの子は、この中にまぎれている吸血鬼ではない……と、いうことよね」

ちら、とティキを見る。
そう、本当は……目の前にいるこの子も、レイヴンも、疑わないといけないのかもしれないけれど……。
自分に優しくしてくれるひとを、自分よりも他者を思いやれるひとを疑いたくはなかった。

「……ノイシュ、が、いなくなっちゃうのね、今日。指をさすの、なんだかいやね」

【人:65】宝涙の娘 ネージュ 09/10 20:18
>>61 トワ

トワは優しい声音で話をしてくれた。
それは、使用人だから演技している?それとも、本心から心配してくれている?
昨日まで素直に喜べていたトワとの会話も、自分の疑心で彩りがなくなってしまったようで──勝手にさびしく感じた。

(私が変わっただけなのに、きっと)

トワに裁縫道具をもらったら、「ありがとうございます」とお礼を言う。
質問をされて、少し気まずげに目を伏せた。

「どうして……と、言われると……。私……昨日まで、トワとお話するの……安心、したんです……でも、『ゲーム』の説明、してるのを聞いて、ちょっと…………い、印象が、変わってしまって……」

こわい、なんて本人に言うのは失礼だから、嘘の無い範囲で、言い方を変えた。

「……ええと……確かめたくて……ふたりで話したら、どう感じるのか。それで……その……ただ……また、わからなってしまって……」

正直に言い過ぎた、と口に出してから後悔した。けれど。そろ、と遠慮がちに顔を上げる。

「……でもまた、お話したいわ。また、お声がけしても、いいかしら」

【人:67】宝涙の娘 ネージュ 09/10 20:35
>>59 レナート
>>62 ノイシュ

ルールだから、今日のうちにノイシュに指をさしにいかなくてはいけないのだけれど。それで終わり、なんて冷たすぎるから、何かお話も出来たら。

そう思って、とにかくノイシュの様子を伺おうとして──、あの、怖そうな執事、レナートが躊躇いなくノイシュに指を突きつけるところを見てしまった。

「あ……」

その堂々とした様子からは、これからネージュもそうするのだということを突きつけられているようで。
そわそわと自分の両手の指先を合わせてはほどくことを繰り返した。

【人:72】宝涙の娘 ネージュ 09/10 21:07
>>66 チーフル

説明──と、いうよりは、声に出して確認したことが、少しは彼の役に立っただろうか。

「そうよね。私もまだ、わからないことがたくさん。どうやって、吸血鬼を探すのか……まだ、お話していない人も、いるし」

ノイシュに指をさすことに抵抗があるのは、チーフルも同じだということに、ほっ、と胸をなでおろす。よかった。この感覚は、自分ひとりの独りよがりの罪悪感では無かったらしい。

「よかった……私も、同じ気持ち。あの人は「不死者」様の使用人だけれど……ノイシュが、私たちにひどいことをしたわけでは、ないのにね」

それから、改めてにこ、と優しく笑いかけた。

「少し向こうで、お裁縫をしてくるわね。何かあれば、また来てちょうだいね」

【人:77】宝涙の娘 ネージュ 09/10 21:21
>>68 レイヴン

「そう、なのですか。「不死者」様は……願いの質、をはかっているのでしょうか……。改めて……自分の願いを見つめ直して……答えが、出るものなのか……」

不安げに目を伏した。
それから、こちらの問へのレイヴンの回答に、「まあ」と口もとを覆う。

「それでは……レイヴンさんは、記憶喪失、ですのね。それは、お困りのこともさぞ、多かったのでは……いえ、それよりも──」

過去がない状態の自分を想像する。過去のことを覚えていなかったら……きっと人生につらいことしかなくて……とっくに生きるのを諦めていたかもしれない。

「──胸のうちのことですよね、きっと……。一緒にこの『ゲーム』に勝って……レイヴンさんの過去も、見つけられると、良いですね」

まだ疑わなくてもいいから。ある種の無責任さで、レイヴンに微笑んだ。
それからチーフルに話したのと同じように、裁縫をしに行くと言って離れようとするだろう。

【人:89】宝涙の娘 ネージュ 09/10 22:47
>>70 トワ

トワは『ゲーム』の説明をしている時の自分を「道化」と言った。
そして、ただその時に全力なのだとも。つまり、あの楽しそうに見えたのも「演技」で……感情が、動かない……?

トワにも何か事情がありそう――そう思ったとき、彼女はそっとネージュの耳元に冷気とともにソレを告げた。

「――えっ!?」

思わずびくっと後ずさる。
ネージュは怪談の類が苦手だった。暗くて狭い場所に一人でいると、おばけが来てネージュの命を奪っていくような気がして、一時期地下に閉じ込められていたときよく一人で泣いていた。

けれど。笑顔を見せて、「ネージュ」と親しげに呼んでくれるトワを見て我に返る。これは、ネージュを脅そうとして言ったことではない。明らかにおびえてしまったところを見せてしまったことに、「あ……」と後悔の声を漏らした。

「ご、ごめんなさい、私……びっくりしてしまって……。あの……はい、だいじなこと、教えてくれて、ありがとう、トワ」

この「人」は、だいじょうぶ。そう自分に言い聞かせて、情けなくもぎこちなく、ネージュはトワに笑顔を作った。

【人:96】宝涙の娘 ネージュ 09/10 23:15
広間の片隅、小さなテーブルで箱に入っていた裁縫道具を広げた。
ローブを繕いたかったのはもちろんだけれど、もうひとつ先にしておきたかったことがあったので……刺繍用の道具を先に取り出す。

(ハンカチは、もう私が使ってしまったから……)

ポケットから、涙の水晶を入れていた小さな巾着袋を取り出す。そこに入っていた水晶を手のひらの上に出して、それらをいったん裸のままポケットにしまった。

取り出した針の先端に、少し冷や汗をかく。あんなに好きだったのに。
(大丈夫、だいじょうぶ)
息を吸って、吐いてから、ちくちくと白と青の糸を使って巾着に刺繍をほどこしていく。自分で針を持つのは久しぶりだったけれど、だんだんかつての感覚を思い出してきた。
けれど、一度だけ。
布の固いところに糸を通そうとして、誤って指を突いてしまった。ぷくっと膨らむ血がこぼれるより前に、親指を口にふくむ。
血は涙よりも、外気に触れてから宝石になるまでに時間を要する。おそるおそる口から離して見ると、今回は宝石化することは無かったようだ。

気を取り直して、刺繍を進めていく。しばらくののち、麻の巾着袋に、青と白の糸で雪の結晶が縫い取られた

【人:101】宝涙の娘 ネージュ 09/10 23:39
>>【ノイシュ】

裁縫道具をいったん片づけて、ノイシュを探した。
彼がひとりでいるときに、「あ、あの……」と遠慮がちに声を掛けただろう。

「ノイシュ……あの、ルール……ですので、指を……さしに、参りました」

正直にそう言って、祈るように手を握り合わせる。

「……ごめんなさい。追放なんて。『ゲーム』のこととはいえ、愉快なことではありませんよね……あの……私は、これから指を差すのですが……」

握っていた手をほどいて、ポケットから先ほど雪の結晶の刺繍を施した、小さな麻の巾着袋を取り出した。

「ええと……これ、私がもともと持っていた袋で……全然、上等なものでも、なんでもなくて……どちらかといえばぼろで……ああ、なんだか申し訳ないような気がしてきたのですけれど……良かったら、あなたにさしあげようと……」

「あなたがおつらそうだったから」なんて、何も知らないのに言えることでは無いから。ネージュはまた、ぎこちなく微笑んで誤魔化そうとした。

「きっとこれは……私の、勝手な……罪悪感を、解消するための、行為で……もし不要でしたら、そのままお捨ておきください。できれば……私の見えないところで」

【人:115】宝涙の娘 ネージュ 09/11 01:04
>>108>>110

おずおずと差し出した巾着は、すぐには取られなかった。余計なことだったかしら、と遠慮がちな上目遣いでノイシュを見た。
すると。

「!」

ノイシュの頬を、ひと粒の光がつたっていく。わずかに光を反射して、流れる彼の涙を見て、息をのんだ。
男の人が泣くのを初めて見たので、驚いた。ネージュが目をぱちぱちと瞬かせているうちに、彼はそれを拭う。

「あ……」

なんと言葉をかけたものかおろおろしていると、彼はネージュの贈り物を大事そうに受け取ってくれた。
その言葉は、なんだかおとぎ話の騎士のようで――渡したものの粗末さが、少し恥ずかしくなってしまった。けれど、その気持ちが嬉しかったので、今度は自然に微笑むことができた。

「お返しなんて……。受け取っていただいて、ありがとう、ノイシュ」

そうして別れ際、控えめに人差し指を彼に向けただろう。

「それでは、しばらくの間の……お別れですね。また、お会いしましょうね」

[A14]宝涙の娘 ネージュは、>>115 ノイシュ 09/11 01:05
【人:118】宝涙の娘 ネージュ 09/11 01:50
>>43 ネフェリル

どこかのタイミングで。
一人考え事にふける美しいひとの姿を見たら、ハッとする。
昨日、助けてもらったのに、名乗りもしなかったことを思い出した。(>>31

(礼儀として、そのくらいはしておかなくては)

しばらく遠巻きに声をかけていいものかおろおろとしていたが、最後に意を決し、彼に近づく。

「あの、ネフェリルさま」

彼がこちらを向いてくれたならば、両手をそろえてぺこ、と頭を下げた。

「ご、ごきげんよう……。あの、私……昨日、助けていただいたのに、名乗りもせず……失礼をいたしましたので、せめてごあいさつを、と。

私は、ネージュ、と申します。このような場で、言うのもおかしなことかもしれませんが……改めて……どうぞ、よろしくおねがいいたします……」

そう、最後まで挨拶ができたら、いくぶんかほっとした様子で息を吐いただろう。

情報/ プロ/1日/2日/3日/4日/5日/6日/エピ/終了
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P1/P2/P3 [全3P]
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