2010 緋色の村
(09/17 07:00 に終了)
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視点:人 狼 墓 全
P19/P20/P21/P22/P23
[全25P]
</新/頭/末/設/下/>
【人:188】瑞花の街 アルジャン 09/16 23:25
>>164ネージュ
話しかけてきた彼女の、頬がさらに白んだように見えて心配になる。それも杞憂に終わったのだけれど。
「あぁ、どうもありがとな。
さよか。ここで暮らすんか。……いろいろ安全だと思うで。良かったな」
ゲーム中に偽りの疑いをかけたことを詫びようかとも思ったけれどそれは違うと押し黙る。丁寧な礼に合わせて軽く会釈で返し。
深紅の瞳と相対。淡く光を宿した透明感のある綺麗な目だと思った。
「『自由』ねぇ。自分難しいこと聞くな」
【人:189】瑞花の街 アルジャン 09/16 23:26
「んー……。人によるって言ったらおしまいやけど。
僕の中だと、そうやな。
────誰にも傷つけられず、誰のことも傷つけない。
これを大前提に、自分のことを自分で決められること。
こんな感じやろか。難しいよ。特に前半がな。
なんなら無理やと思ってる」
まぶたを伏せる。これが正解ならばきっとこの世に自由なんてものは存在しない。
「……傷つけないっちゅーんは、
きっと誰かと生きるなら無理やね。
たぶん、手当てするとこまで一緒なんよ」
そうぼやくように返した。
【人:190】哀傷の無声 チーフル 09/16 23:34
>>182アルジャン
「あ、う、ん」
[頷く言葉が上手く出なくて、曖昧に声を出す。
足首を中心に感じる、疼くような熱い熱は。他でも無く、眼の前の朱い人から貰った物。
走る足も。痛みでさえも。自分と、誰かの違いを明確にしていく。
変えられてしまった事──不安だった。
夜に知らぬ間に食べられていた事──恐かった。
でも。そこにあった思いは?どうだった?
聞いた通りのもの。きっと、そうなんだろうと思ったものだった。
それが答え]
「おお、わえた」
「……のろ、わえた。
ものあって。おもいたく、なあった、あら」
【人:191】哀傷の無声 チーフル 09/16 23:35
[ネフェリルさんの言葉が、信用に足るものだって一番強く語っていたのは。
血族になった人は、自ら処刑台に登ってしまえると言う事も。
その事にも気が付いていたのに。全てが連なる事に気が付いたのは、ゲームの終り。
俯瞰して見た運命は全て繋がっているのに。今を歩く自分には、そんなものは見えないって教えてくるようだった。
──でも?なら?
運命が呪われているだなんて。誰に分かるのだろう。
僕のこれまでの、たった10年になるかならないかの人生が、呪われていたものだったとして。
その間に僕と関わっていた人達全部が、呪いに関わってしまった人達だなんて。僕は不幸なだけだったなんて思えなかった。
眼の前にいる、僕に祝福をくれた人が。
嬉しいと言ってくれる人から貰ったものを。呪いだなんて思いたくなかった。
こっちの結末は。まだ分からないから。
貴方が運命を呪っても。貴方も不死者様も、僕達に祝福をくれた。
なら。それを悪い運命だったって。まだ決めつけたくは無い]
【人:192】哀傷の無声 チーフル 09/16 23:35
「だあら。
あいあおう、おあいまいた」
「あうあんあん、……う〜……」
[きちんとしたいのに、上手く名前を呼べなくてうめき声を挙げてしまう。
これが、嫌な感情がそのまま口に出てしまうって事なんだ]
「あう、ある、じ、や、ん!さ、ん!
に、も。う、つ、あ、た、え、た、く、て」
[たどたどしい呼び方。
きっと、文字で伝えた方が余程早くて、アルジャンさんにも伝わりやすい。
けれどこれが。貴方の身だから。貴方が貴方であったから。今伝えられるものなんだよって、言いたくて。
振り絞った声に気持ちを乗せた]
【人:193】哀傷の無声 チーフル 09/16 23:49
>>ノイシュ
[不死者様の元まで、一緒についてくてくれたノイシュさんを見る。
また、彼は。僕が助けてを言えなくても、助けてくれた。心配してくれていた。
ネージュさんも。村の皆も。ちゃんと考えたら、そうだったんだ。
声の無い僕は。結局一度も。助けてって文字を誰かに伝えなかった。
助けて貰う事に、きっと言葉はいらない。
助けての言葉が無くても。きっと誰かが見ていてくれて。気づいてくれて。助けようとしてくれる。傍にいてくれる]
「おいし、ゅさん」
[じゃあ、これは自己満足。
誰かと、心が繋がっているんだって思いたかった僕の。僕の心を助ける為の言葉。
けど。ここにいる皆さんが、僕に向けてくれた言葉のように。
教えてくれた言葉のように。どうか、僕の言葉も。ノイシュさんの心に届きますように。僕の心が、彼の傍にいれますように]
【人:194】哀傷の無声 チーフル 09/16 23:49
>>ノイシュ
「あいあおう、おあいまいた」
「おう。
おいしゅさん、お、おと。
あいすき、えす」
[後の言葉は、ちょっと恥ずかしいから。
上手く伝わらなくても良いかもしれない。
空気が動く音。感覚。
これが、三日月になった自分の唇から出てるものだって気付いて。
また恥ずかしくなって。止まらずに。止めずに音を漏らし続けた]
【人:195】瑞花の街 アルジャン 09/16 23:53
>>179>>180レナート
「あんたの目に適うんは難儀やろねぇ。それがものでもひとでも」
「ああ?」
噛んでくれ、と言われれば思わず目を眇めた。
「あー……うー……まったくもー……。あんたってひとは。」
頭を抱えそうになる。実際のところは腹を抱えて笑ってしまったのだけれど。
「機会があったら」の言葉に現実味が生まれ、死ねない理由が増えてしまった。分かってて言ってるんだろうか。ひとしきり笑ってから顔を上げ。
「ええよ、成功報酬や。
そんときにレナートさんが望むなら、噛んでやる。頼んだのを後悔するくらい痛くするかもしれんがこれは僕の気まぐれやからな。分からんわぁ」
「楽しみにしとるわ」
わざとらしく肩をすくめ、にかっと笑みを見せた。*
【人:196】欠落する心 ティキ 09/17 00:00
>>172 トワ
「本当?よかったわ。危うく徒然に旅暮らしを始めないといけなくなるところだった。行く当てもなく恐らくは唯一の身内であろう母親を探す旅よ。もしかしたら大陸を越えて来たかもしれないわね…。船旅もちょっと興味あるわ。トワ、今度メイドの仕事のお休みをいただいて一緒に旅行しない?何か気持ちが軽いの。今なら何でもできる気がする。きっと気のせいだけれども。」
「なるほど…それはとてもいいわね。空、一度飛んでみたいと思っていたのよ。不死者の方みたいな魔法があるならあるいは何とかなるかもしれないわね。私の【祝福】っていうのが何だったのか、不死者の方はわからないのかしら?あのままだったら私もある意味不死者になっていたかもしれないし、何か関係があるのかも。仕方ないと諦めていたこともまたやってみたいわ。お料理も、読書も、かけっこも。また練習すれば出来るようになるかもしれないし。ね、そうでしょうトワ。」
“うきうきと楽しそうに”ティキは話す。
ティキはトワを抱いたまま真っすぐにその目を見ていた。
【人:197】欠落する心 ティキ 09/17 00:00
「それにしても…トワ、貴女冷え性なのかしら?貴方を抱いているどういう訳かとても涼しいわ。酷暑の時期になったら一緒に寝てくれない?私体温高い方だからきっと丁度いいと思うの。」
ティキが思慮深さを思い出すのは少し先になるかもしれない。
【人:198】宝涙の娘 ネージュ 09/17 00:14
>>169-171 チーフル
チーフルには既に刺繍を贈っていたけれど、あのときと今では、また気持ちが変わっているから……改めて心を込めて白いハンカチに刺繍をした。
「できた……」
ちょうど、刺繍をし終わって、ハンカチをたたもうとしたときだった。
傍らから聞こえた、初めて聞く声にハッとする。反射的にそちらの方をパッと振り向けば、スケッチブックを持ったチーフルが、そこにいた。
「チー……フル、くん……?今の……」
目を丸くして、チーフルを見つめた。チーフルは一生懸命に、叶ったばかりの「願い」を以て、ネージュに心を伝えようとしている。
ネージュはチーフルが話している間、チーフルのほうに体を向けて、何も口を挟まずに彼の言葉を聞いた。口の形をみて、ひとことひとことにゆっくり頷きながら、チーフルの声を聞いた。
チーフルの声は、まっすぐ胸に届き、響く。
ああ、これが、この子の――ずっと求めていたもの。願い。希望。
最後に、問いかけられてネージュは……椅子から立ち上がって膝立ちになり、チーフルの両手をとって、崩れるように微笑んだ。
【人:199】宝涙の娘 ネージュ 09/17 00:15
「つ、つたわった、わ。チーフルくん……。全部。わかった。私も、ごめんね。逃げて、ばかりで……こわがって……ずっと。ああ……どうしよう……私……あなたになんて言ったら……」
ぽろっとひと粒。大きな涙が瞳からこぼれた。ネージュは慌ててそれを拾う。
「あ、ご、ごめんなさい、びっくりさせて……こ、これは、あの……ちがって……悲しい涙じゃ、ないの……」
手のひらの中のそれを見て――ネージュは首を傾げた。その宝石は、明らかに今までのものとは光り方が違って……。光を乱反射して、いっとう輝いていた。
――それは、ダイヤモンドだった。
ネージュはそれをしばらく見つめて、ほう、と息を吐いた。
「……そう、なのね。幸せなときの涙って……そうなのね……」
静かに目を閉じ、改めてチーフルを見つめる。ポケットに折りたたんで入れていた、チーフルにもらったスケッチのページを開いて見せた。
そこに書いてあった、『不死者様に雇って貰ったり、とか。』という一文に赤いペンで〇が書かれている。
【人:200】宝涙の娘 ネージュ 09/17 00:15
「……あのね。私、ブラムさまにお願いして……こちらのお屋敷で雇っていただけることになったの。チーフルくんが見せてくれた、未来の姿が、ひとつ本当になったのよ。チーフルくんがこの言葉をくれたから。
あなたは、私の恩人で、とてもとても大事な人。だから……だから、あなたの声が聞けて、嬉しい。とても幸せだわ。私のところに来てくれて、ありがとう」
そうして最後に、四葉のクローバーを刺繍した白いハンカチを、チーフルの手の上に置く。
「――四葉のクローバーの言葉は、「幸運」、それから「約束」。私、きっとここで、もっとつよく、やさしくなって……いつか、チーフルくんに会いに行くわ。チーフルくんが書いてくれた未来の姿、全部叶えたい。
……欲張りだけれど。自分の力で叶えるなら、きっと神様にも許してもらえるわよね」*
【人:201】瑞花の街 アルジャン 09/17 00:19
>>190チーフル
どうしてというから、恨んでいるのだと思った。
身を屈ませ耳を澄ませなんとか意味を取ろうとする。
呪われたものだと思いたくなかった。と。
「あんたは心がきれいすぎる」
喋るのは正直辛そうだ。それでも懸命に声を振り絞っていた。撫でる手は離さないままゆるりと髪を梳く。
【人:202】瑞花の街 アルジャン 09/17 00:20
>192
「正直、心配なるわ。
僕みたいなのにまた騙されへんか。
嫌なことは嫌って言え。
あとからでもやられたと思ったら反抗しろ。
チーフルさんはその手段を得たんやから。
……あとからでも、
なんかやなことがあったら戻してもらえ。
それとな、怪我には気をつけるんよ。
特にでかいやつな」
自然と慈しむような視線になる。懸命に名を呼ぶ仕草にからからと頬を持ち上げた。
【人:203】瑞花の街 アルジャン 09/17 00:22
「ひとついいこと教えたる。
かしこいから知っとるかもしれんが」
スケッチブックがそこにはないから彼の手を取って手のひらに指で文字を書く。
「ばあちゃんが教えてくれた。
『呪い』っちゅーんは、
『まじない』って意味も持っとるんやって。
おまじないや。
今までずっと、だからなんやねんって思ってた。
苦しいんは変わらないって。
うん、僕、いまようやく意味が分かった気がするで」
「あんたにとってまじないになるといい。
……ありがとな」
しあわせになれよ、と呟いた。*
【人:204】見習い執事 レナート 09/17 00:24
>>195 アルジャン
予想外に笑うアルジャンを見て拍子抜けするも、悪い気分じゃない。
「ふっ、成立だな。
良いさ、痛いのには慣れてるし。どうせやるなら、忘れられないくらいのやつで頼むわ」
人間じゃなくなるなら、それくらいのが丁度良いだろ。
相も変わらず楽しむように笑って返す。
アルジャンの肩をぽんと優しく叩き、「じゃ、またな」と告げてから、その場を後にしただろう。
【人:205】執事 ノイシュ 09/17 00:35
>>193 >>194 チーフル
聞き覚えのない声が、たどたどしい様子でこちらの名前を呼ぶ声がして振り返る。
そこには、先ほどまで手を繋いでいた少年の姿があり、弧を描いた口が溢れんばかりの喜びを湛えていた。
「チーフル、君……!」
腰を落とせば、チーフルの紡ぐ言葉を一心に聞き入る。
『ありがとう、ございました』
『ぼく、のいしゅさん、の、こと だいすき、です』
紡ぐ音はまだ慣れてなくて、理解するのは難しいのかもしれない。
だが、ここ数日彼と過ごしてきて、彼が何を言いたかったかなんて、きっと文字や言葉がなくても伝わった。
それでも、今ここで、"彼が言葉を紡ぐ"という現実が大きく心を揺さぶった。
【人:206】執事 ノイシュ 09/17 00:35
「──ああ、オレも大好きだ! ははは! チーフル君、本当におめでとう!」
許されるなら、彼の身体を優しく、高く持ち上げて笑っただろう。
持ち上げたまま一緒に回転したり、チーフルが望めば肩車もしたかもしれない。
ひとしきり喜びを分かち合った後、わしゃわしゃとチーフルの頭を撫でれば、ニッと笑みを浮かべる。
「チーフル君が良ければ、いつでも遊びに来ていいからな。
話す練習もしないといけないしな!」
【人:207】宝涙の娘 ネージュ 09/17 00:36
>>187 レイヴン
レイヴンがハンカチを受け取ってくれて、心底ほっとした。
「よかった……お花のハンカチなんて、男の人には実用性はあまりないかもしれませんが……ハンカチは、お屋敷の物なので……きっと、価値のあるものでしょう」
それから、改めて背筋を伸ばして、レイヴンに丁寧な礼をした。
「改めまして私――こちらのお屋敷で、はたかせていただくことになったんです。今のままでは、きっと、この体質をなくしていただいても、家族のことを解決していただいても、本当の「自由」にはなれないから。
私は……いつか、レイヴンさんのように、自分の足でいろいろな場所へ行けるようになりたいのです。
だから……きっといつか、自分の足で、レイヴンさんに会いに行きます、ね」
首を傾けて、にこ、と微笑む。
「私の住んでいた街は、曙光の街というのです。貴族の家も庶民の家も、みな屋根が曙の空のような、淡いオレンジ色で統一してあって……私は、きっともう帰らないけれど、朝焼けを照らしたような、あの景色はとても好きでした。いつか、機会があればぜひ、立ち寄ってみてください」
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