2010 緋色の村
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P14/P15/P16/P17/P18 [全25P]
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[支]【人:145】メイド トワ 09/16 19:02
>>142 >>143 レナート
「きゃっ……」

後ろを向いてたから油断してたのかしら。
掴まれた腕と共に、レナートの元にぐいっと引き寄せられる。

咄嗟に突き飛ばそうとしたけど、寸前まで近くにあったレナートの顔がまた目の前いっぱいに飛び込んできて、思わず身体が固まっちゃった。
熱なんかない筈なのに、顔がカッとなって熱くなった気がした。

本でしか見た事のないコトをされるって、直感的に悟って。
ぎゅっと目を閉じて、ワタシはそれが終わるのを待った。

[支]【人:146】メイド トワ 09/16 19:04
……でも、レナートはワタシの前髪を僅かにかきあげれば、露になったおでこにキスをして「つめた」とだけ呟いた。

……ぇ?

手を離されて、レナートがにやりと笑みを浮かべれば、からかわれたのか本気なのか分からなくて。

ワタシは両手で額を抑えながら、ぷるぷると肩を震わせて怒る事しか出来なかった。

「なっ……なっ…………。
……拗ねてなんかない! レナートのばかっ! もうくるなっ!」

照れ隠しなのか、捨て台詞なのかも判然としないまま、今度こそ逃げるように踵を返して、レナートから離れていった。*

【人:147】見習い執事 レナート 09/16 19:28
>>145 >>146 トワ
走り去っていったトワの後ろ姿を眺めて、くつくつと笑う。
これまで何度も誰かとの別れというものは体験してきたけれど、こんなに笑って別れたのは初めてだった。

「……もしかして、こういうやつか?」
独りごちる。

他の人間が他者に対して感じるのと同じ感情を今、自分も味わっているのかもしれないと考える。まぁ、気のせいかもしれないし、相手は幽霊だという点では歪かもしれないが。
少なくとも、悪い気分ではない。

鼻歌混じりにトワに背を向け、アルジャンにも声をかけていくかとその姿を探すことだろう。

【人:148】見習い執事 レナート 09/16 19:48
>>アルジャン
「よお、嘘吐き」

アルジャンの姿を視認すれば、軽く手を振って歩み寄る。

「お疲れさん。にしても、お前も変わり者だよな。勝ったのに全部叶えてもらわない、なんてよ」

やはり自分とアルジャンは正反対なのかもしれない、と思う。
自分なら、生きるための手段は問わない。願いを叶えてもらえる権利を有していたならば、きっと全てを叶えてもらっていた。
しかし彼がそうしなかったのはプライドと、屋敷の主人に向ける強い感情故か。そこまでの気持ちを抱けるアルジャンは、人間ではないらしいが、自分からしてみれば充分人間らしく見えた。

「お前はまだ、死ななそうだな」
最初に会った時の会話を思い出してそう言い、笑う。

【人:149】哀傷の無声 チーフル 09/16 19:51
>>不死者様
[不死者ブラムへと。声の無い少年は願いを文字にて嘆願する]

『願いの通りに。僕に声を下さい。

不死者様とのご縁は。残したままで構いません』

[真っ直ぐとした瞳で不死者を見据えている。
それ以上の文字は無かった。

くらい森は、未だ少年の瞳の奥に。
けれどももう。一人きりの心にあらず]

【人:150】宝涙の娘 ネージュ 09/16 20:01
>>ネフェリル

ハンカチを持って、ネフェリルを探す。
彼が一人でいるところを見つけたら、ぴた、と足が止まった。

ただ盲目に信じていた。
信じたかった理想が目の前にぶら下がって、それに縋りついてしまった。
そんな少し前の自分と、先ほどまでの絶望した気持ちとが、ネフェリルの横顔を見て思い出されたけれど。

「ネ……ネフェリルさま」

ネージュはおずおずと声をかける。少し声が震えてしまった。
本当は、もう使用人として……もっとしっかり、声をかけるはずだったのに。
ネフェリルを目の前にしたら、たくさん話を聞いてもらったこと、優しく抱き寄せてもらったこと、そういうことが頭の中を駆けて、子どものネージュが顔を出してしまった。

ネフェリルがこちらを向いてくれたら、スカートをつまんでお辞儀をする。トワとノイシュだったらこういうふうに言うのでは、と想像する。

「この度は……お願いごとを叶えられる権利を得られたこと、お慶び申し上げます。『ゲーム』が終わったあと、ひどく取り乱してしまい、申し訳ありませんでした。このたび、私は……こちらのお屋敷におつとめをさせていただくことになりましたので……ご挨拶に、参りました」

【人:151】不死者 ブラム 09/16 20:12
>>149 チーフル
「……そうか。

チーフル。キミの願いは聞き入れた」

あの時、緊張しながら文字を綴った少年の目はもうどこにもなかった。
確かな意志を湛えた瞳は、ただ一心に願いを訴えかけていた。

右手を翳せば、虹色の奔流が零れだす。

光は静かにチーフルの首元を纏い、彼の身体へと入っていく。
吸血鬼の血を持ってしても再生されなかった音。

ならばそれの本質は"呪い"なのだろう。

探っていけば、予想通り強い違和感を持つ"それ"にぶつかる。
彼を蝕んでいただろう"それ"を引きずり出せば、ティキの時と同じようにそれを光の中に閉じ込め消失させていく。

全てが終われば静かに、チーフルを見た。*

【人:152】瑞花の街 アルジャン 09/16 20:19
>>148レナート

「おつかれさん」
 
 呼び名には眉を僅かに持ち上げる。
 何故だか、向こうから話しかけられる気はしていなかった。
 
「別室からの景色はどうやったん?」
 そんな軽口を叩きつ。
 

「あれが、あいつに叶えることができる僕の願いの上限や。貰えるもんは貰っとかんとな」
 
 ひねくれたことをいうも、客観的に見ればプライドが邪魔をしたり周りを見失ったように見えたりするのかもしれない。心底否定はできなかった。
 街の民たちにとって最良の結果ではないことは確かだ。それも、あくまで「現状は」と己に言い聞かせている。
 
 彼を渇き満たすものが館の主から贈られることはない。それに対する思いが、まだ明確なかたちになっていない。
 

【人:153】瑞花の街 アルジャン 09/16 20:22
 
「せやね。まだまだ死ねへんわ。
 おかげさんで当面の生活は保証されたし、やること山積みや。忙しゅうなる」
 
 己のうしろには守るべきひとたちがいて、別の場所には同じ方向を向いているひとがいる。じきに余計なことを考えるいとますら無くなるだろう。それでいい、と思える。
 
 
 「……あんたもやろ?」
 

 
 彼の様子に諦観や悲観の色は見えない。向かいなおって悪戯っぽく笑う。

【人:154】宝涙の娘 ネージュ 09/16 20:23
>>レナート

レナートがひとりで居るときに。
彼の姿を見かけたら、はっとして早足で近づいた。
レナートが屋敷を離れようとしていることはまだ知らないので、後輩として挨拶しておかねば、と思ったのである。

「レナート」

声を掛けてから、レナートが追い出されたあの日は指をさしあった関係だったことに気がついたけれど──ふるふると軽く頭を振って、スカートの端をつまんでお辞儀をした。

「……『ゲーム』おつかれさまでございました。その節は……あらぬ疑いをかけて申し訳ありません。
その……このたび、私は、こちらのお屋敷でお針子としておつとめをさせていただくことになりました。その……なにぶん、あの、はじめてのことばかりで……ご迷惑をおかけすることも多々あると思うのですが……」

レナートの返事を待たず、小さなオレンジのカランコエの花を刺繍したハンカチを差し出した。

「あ、あああの、私の地方では、お花それぞれに言葉が……ありまして……レナートをイメージして、刺繍をしました。ご挨拶として受け取っていただければと……」

【人:155】哀傷の無声 チーフル 09/16 20:29
>>不死者様

[チーフルの首へと、息吹の様に祝福が注がれていく。
音を、心を蝕み続けていた静寂の呪い。
それが別たれて行って。消えて行くのを見ていた。
ずっと心にあった、くらい森の世界。
さようなら。きっとだからこそ、優しい人達に出会えた。
けれどもう。優しさに甘えた、暗闇からは出て行こう。

神がこの世に落とした願望器が如き力は、確かに少年の願いを叶えていた。
その力はきっと呪いだったし。罰でもあったのだろうけど。
不死者の運命は今。少年の心を救ってくれる、祝福でも確かにあった]

【人:156】哀傷の無声 チーフル 09/16 20:29
「あ、」

[先ずは一息。試すように。
小さな声を出した]

「あ!!」

[もう少しだけ大きくしようとしたのだろう。
出たのは、自分の耳も痛くなるような、大きな声。
口の中の舌が、使われた事の無い動きをしようとしてツリそうだった]

「あい、あ」

[上手く喋れずに、俯きそうになる。
深く深呼吸。文字を宙に溶かすみたいに。
空に音を思うみたいに。
優しいに、当たり前の言葉を謳うように]

【人:157】哀傷の無声 チーフル 09/16 20:30
「あい、あ、とう」

[こんな簡単な言葉に追いつくのが。
こんなにも難しい]

「あい、あい、
あいあおう、ごあいます」

[けれど。こんなにも。嬉しい]

「ありがとう、ございます」

[上手に言えたでしょうか?
ねぇ不死者様。きっと貴方は、アルジャンさんに酷い事をした。
とても重い罪と罰だって背負ってる。

けれども。どうか。運命の全部を呪わないで。
貴方の運命が今。こうして僕を。沢山の人を救ってくれているんだから]

【人:158】哀傷の無声 チーフル 09/16 20:47
>>アルジャン
[僕は、不死者様の傍を離れると。
最初に向ったのは、朱いフードのその人の元。
不死者様に連なる血族の人。
まだ。初めての言葉を探しながら。

今僕の願いが叶っているのは。
この人が、ゲームの最後に取った、選択肢のお陰だから]

「あ、お」

[聞き慣れない音で目がくらっとする。
僕はこんな声をしていたんだ
鼻から、準備運動で息を吸う。ちょっとだけ、不満も込めて]

【人:159】哀傷の無声 チーフル 09/16 20:49
「あ、の!」

[込めた不満は、夜に襲われて怖かったですって気持ち。
キーンとなりそうな、大きな音。
けれども、内側から出て行く声と心が、気持ちよくて。
ほっぺたが熱くて。自分が、ドキドキしているんだって気付く。
誰かを呼び止めるって。こんなに胸が緊張して。けれど、自分が広く大きくなったように感じるものなんだ]

【人:160】哀傷の無声 チーフル 09/16 20:49
「あいあ、おう。おあい、ます」

[まだその言葉に慣れていなくって。
伝わってくれただろうか?僕の言葉は]

「どううて、えいあか?」

[ふるふる、と首を振る。
言葉は難しいけど。ちゃんと伝えたいから。
文字でだって、きっと伝えられる。けど、今は自分の言葉で]

「どうし、て。でしあ、か?」

[どうして貴方は。
勝利が決まった後に。僕を、僕も。勝たせようとしてくれたのでしょう]

【人:161】見習い執事 レナート 09/16 20:49
>>153 アルジャン
「別室? ああ、すげー快適だったぞ、美味いもん食いながら頭悩ませてるお前ら見るの」
くつくつと笑う。

「ふうん。ま、良いんじゃね? お前満足したら死んじまうかもしれないんだろ」

どこかすっきりしたような、楽しんでいるようにも見えるアルジャンの表情に笑った。
自分が彼の気持ちを正確に理解出来る日が来るかはわからないが、生きているならいい、と思う。自分の身の上を打ち明けた人間が0になってしまうのは味気ないように感じられるからだろうか。

「ああ、俺も暫く死ぬ予定はねーよ。機会があったらまた会おうぜ。今度は海を渡ろうと思っててな」

【人:162】見習い執事 レナート 09/16 20:52
>>154 ネージュ
「ああ、お前か」
そろそろ屋敷を出ようとしていた頃だろうか。声をかけられ振り向けば、いつもびくびくとしていたネージュが、いくらか落ち着いた様子で話しかけていた。

と、話される内容に「あ?」と眉を寄せる。

「いや、俺はもう出てくからそういう挨拶とかいらねーぞ。売っ払って金にしても良いなら貰うけど」

じろじろとハンカチを見る。
「趣味って言うだけあるな」と溢した。

【人:163】欠落する心 ティキ 09/16 20:57
>>111 トワ
「貴女が幸せなら私も幸せだわ。」

ティキに触れているトワの手を軽く引き寄せ、そっと抱き締める。

「全部貴女のおかげよ。本当にありがとう。」

目を閉じて耳元で囁く。
…そうしているとふととあることを思い出した。

「…トワ。ひとつ大事なお願いがあるの。
とてもいいにくいのだけれど、私、ここに来るまでどこにいたのか全く思い出せないのよ。もしね、もしよかったらなんだけど、ここに置いてもらえないかしら。いえ、わかっているわ。働かざるもの食うべからずよね。都合のいい言葉はなぜか忘れない仕様になっているみたいなの。でも困ったわ。今の私ってそこいらの幼子より役に立たないのよね。一人で靴も履けないし、窓も開けられない。ろうそくも芯がなくなるまで見ていることしかできないし、外に出れば野ウサギにノックアウトされる程度には無力だわ。あと、さっき気付いたのだけど子供がやる三すくみの遊びでハサミを出すことが出来ないみたいなのよね、これは関係ないけれど。…どうしようトワ。“思い返せば思い返す程”私何もできないわ。」

ティキはそう言って“そわそわしている”ようだった。

【人:164】宝涙の娘 ネージュ 09/16 21:01
>>アルジャン

アルジャンの姿を見つけて、一瞬立ち止まる。
怖くないと言えば、嘘になるけれど。ネージュは挨拶のほかに、聞いてみたいことがあったのだ。

「あ、アルジャン、さま」

緊張しすぎて、血の気がサッと引いたようになる。アルジャンの首の傷痕をつい見てしまって、余計に慌ててしまった。
けれど、胸をはって、丁寧に礼をした。

「……このたびは。お願いごとを叶えられる権利を得られたこと……遅ればせながら、お喜び申し上げます。
私、は……当初の願いの形とは、異なりますが……こちらのお屋敷で、おつとめをさせていただけることになりました。改めて、ご挨拶を……。

それから、もし、お許しいただければ……ですが。わ……私……アルジャンさまに、聞きたいことが、あるのです」

目を伏せて、少しの沈黙。
すっと視線を上げて、アルジャンの瞳を見つめた。

「……その……アルジャンさまは、『自由』って……どういうものだと、思います、か」

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