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それとも、何か、個人的な理由で…名乗り出たくないとか…。
[ちらとユリウスを見る。ふと視線が合って、反射的に微笑んだ。]
何となく、ですが、こうやって私たちが混乱するさまを見るのが、男性たちの目的のひとつでもあるのかな、と。
だから、できる限りおおごとにして騒ぎ立てずに、普段の学生生活を送るべき、なのかな、と。
……真っ先に取り乱した私が言うのも、おかしなこと、ですが…。
…え?ゆ、ユリウスさまが保健委員…?
[もう一度、ちらとユリウスのほうを見て、俯いた。]
あ、アの、ユリウスさマなら、私…。
[完全に動転して、声が裏返っている。ミユキの意図するところも多分、取り違えてる。]
(・・・あー。そういう反応ね。
まぁありといえばあり、かなぁ。可愛いし。)
[もちろん口には出さない。]
だ、そうですよ?ユリウスさん。
[今度はそっちに振ってみた]
なるほど……あたしたちが騒いだり怖がったりするのを見て、
楽しんでる奴がいないって保証もないね。
もしただの噂なら、それこそ発信源の思う壷。
私はジェルトルーデ君のような人ではなァあーい!!
[カッ、と擬音がつかんばかりにもう一声叫ぶ。
しかし、セリナの言葉にはっとして、少し冷静さを取り戻して、]
…確かに! 君のいうこと、まさに一理ある。
そうだな、生徒会たる私が落ち付きを失っては、全体の指揮に……
………
…おい、何を言ってる。
ラヴィニアの言うとおり、保健委員は重要な存在。
下手に身分をあかしたら、危ない目に遭うかもしれないしな。
すまない。ちょっと急いたみたいだ。
[皆が話題にしているジェルトルーデという名に首を傾げ
ああ…演劇部の部長がそんな名だったかしらと納得する]
保健委員…そんな人がほんとにいればいいんだけれど。
もしかしたら、えっと…ジェルトルーデ先輩?が保健委員なのかもしれないわね。
[独り言のように呟く]
もし、そうだとしたら私がそのジェルトルーデ先輩というのに頼みに行ってもいいけれど。
[ユリウスが顔を近づけるのは、もう癖なのだろうか。決して嫌ではないのだが慣れなくて、とっさに俯いてしまうか、間に合わずに視線に囚われてしまうか…。]
あっ、は、はい。
そうなのですね、わ、かりました…。
[今回は、間に合わなかったらしい。返事しながらも、微妙に残念そうな色が瞳の奥で揺らいだことに、気づいただろうか…。]
け、敬礼…。
[そして、つられて、敬礼。]
あ、その、カーミラさまが謝ることなどないと思いますわ。寮の不安を取り除こうと頑張ってらっしゃるの、ラヴィは知ってますわ!
[しかし自分の意見が先輩達にも通じると知って、少し照れたように笑い]
えへへ。ラヴィお役に立てました?
保険委員さまは重責ですけれど、頑張って欲しいですわね。
け、敬礼ですわっ
[ユリウスにつられ、ぴしっと敬礼]
・・・ふむふむ。
別に一人で会いに行く必要はないんですよね。
ちょっと気は進みませんが、ユリウスさんやラティアさんを引き連れて、強引に情報を聞き出すというのもありといえばありです。
成功率に関しては何とも言いがたいですが、少なくともそちらの方が被害は少なくて済むでしょう。
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