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[セリナは、プルネラの言葉から、ある情報を引き出していた。
ちょっとした心理問題のようなものを仕掛けて…。]
私は昨日とある質問を、わざと分かりにくい表現で行いました。
その答えで、プルネラさまは、私が保健委員の名乗りをした理由を「もう保健委員がいないと思った」と述べましたわ…。
これは、とっさに聞かれて思いついたものは、「相手」ではなく「自分」の脳内から出てくるものであるというからくりを用いたもの。
プルネラさまたちは、もう保健委員は居ないと思っていたのでしょう。
だからもう余り、保健委員という嘘をついて、目立つことをしなくても良いと考えていたのではないでしょうか?
ゆえに、私の登場で、その場しのぎの検査発表をせねばならなかった…。
[そもそも、なぜこんなことをしているのか。愉快犯なのか、それを聞きたかったけれど、プルネラはその質問の答えを回避した。]
寮内放送――
「本日の投票の最終期限まであとわずかです。
誰かを疑うのは心苦しいと思いますが、ロビーに設置している投票箱への投票をみなさんお願いします」
[寮内放送を聞いて、視線を上げる。もうそんな時間…。]
……たくさん喋って、ちょっと、疲れました…。
いったん自室に戻りますね…。
[その場にいる人に会釈をしてから、談話室から*出て行った。*]
すみません、また名前間違えました。プルネラさんですね。
やっぱり投票が引っ掛かります。あと、潜伏中の保健委員抜きは怖いでしょうから真なら保健委員っぽい振る舞いはしないと考えます。プルネラはあそこまで「らしい」振る舞いで食べられない自信はあったのでしょうか?
あ、オットーさん。
ジェルト様のお相手、お疲れ様です。
プルネラ様は男の人で、あえてブラフを張ってたという事ですやろか?
[...は悩んでいた。
セリナを信じる以上、プルネラは限りなく男性……なのだろう。
しかし昨日から気になっている、ほのかのことも気がかりだった。
――セリナさまに検査してもらうよう、お願いすればよかったかしら……
セリナが去ってしまった談話室の扉を見ながら、少し後悔。
しばらく悩んでいたが、やがて決意をこめて、投票用紙に書き始めた。]
ミユキにただの生徒とは思えない臭いがあるのにも同意。
男なのか青百合なのか、それはわかりませんが。
青百合で自分視点で偽とわかった保健委員を探る必要ってあるんでしょうか?
[...は投票先を悩んでいた。]
ラヴィニアは信用しているカスミがいなくなった今、大切な親友。そのラヴィニアが強く信じているミユキも信じたい。マレーネは不安に震えていた今日の夜に暖かい紅茶をいれてくれて優しい先輩なので、男とは信じたくない気持ちが強い。
ユリウスは怖い雰囲気を感じていたけど、セリナやプルネラの言葉を信じれば男では無いはず。
[...悩みつつも一人の名前を書き、投票用紙を投じた。]
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