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[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
/*
>クレールさん
好きにやっちゃって良いと思いますわ。
そしてそろそろタイムアップです。ほのかさんが来るまで待っていたかったですわー!
皆さんごきげんよう。**
*/
―回想―
そうですか…。わかりました。
いえ、いいんです。
仕方ありません。それに…。いえ、なんでもありません。
あの…投票の内容…いえ、マレーネさん…マレーネ先輩は誰かから投票されていましたか?それだけ、教えて欲しいんです。
ミユキ…ちゃんが?
そうですか…。他にはいないんですね。
……。
先生、中等部から4年と少し…お世話になりました。
ええ、もういいんです。
特に親しい友人もいませんし、ここである必要はないんです。
この学園には…私みたいな人間にも優しくしてくれる人がたくさんいます。
でも…私、きっとそれじゃ駄目なんです。
[何をするでもなく、部室でぼんやりとしていると
化学部の顧問の先生がやってきて、私が退寮処分に決まったと告げられた。
生活指導の先生ではなく顧問の先生がやってきたのは、中等部の頃からずっと私を可愛がってくれた顧問の先生が気を使ってくれたのだろう。素直にありがたかった。
学園を去る。一度目の投票でユリウスに投票したときから考えていたことを、顧問の先生に告げると、先生は少し驚いたようだったが、無理に引き止めることはしなかった。さすがに、私のことをよくわかってくれている。別れ際にかけてくれた言葉に少しだけ涙が出た。]
[少し大きめのバッグを肩にかけ、駅のホームに立つ。
時刻表を見ると、目的の電車が到着するまでにはまだかなりの時間があった。
少しなら眠ってもかまわないだろう。ベンチに腰掛け、目を瞑る。
目を瞑ると、自然とまぶたの裏に学園での生活が浮かび上がる。
マレーネさんに初めて会ったのは、高等部に上がってすぐのことだった。
中等部の頃は少し離れた自宅から通学していたが、高等部に上がり、渋る親を説得して寮に入った。
両親のことが嫌いな訳ではなかったが、過保護っぷりに少し嫌気がさしていたのも事実だった。
いま思えば、小さな頃から、友達を作るどころか他人との世間話さえ満足にできない私を心配してのものだったのだろう。
小さな頃はどう思っていたのかは思い出せないが、中等部に入るころにはもうそれでいいと私は思っていた。
友達なんて必要ないし、他人との会話も生きていくのに必要最低限のことだけでいい。
入寮の日、荷物を引きずって玄関に入ると、突然目の前にメモが差し出された。
驚いて視線を上げると、そこにはやわらかく微笑む綺麗な人が立っていた。
改めてメモを見ると、
『こんにちは。
新しくこの寮に入ることになった子かしら?
よろしくね。』
とある。
えっと…そうですけど…。
筆談に戸惑いながら返事をすると、その人は一層深く微笑んで、やさしい眼差しを私に向けた。
おせっかいな人。
それが第一印象だった。
荷物を運ぶのを手伝ってくれたり、寮の中を案内してくれるばかりか、その夜には談話室に連れて行かれ、他の寮生に紹介までしてくれた。
両親の過保護がうっとおしくて寮に入ったのに、これじゃ意味がない。
挙句の果てには、いいと言っているのに歓迎の歌まで歌ってくれるという。
その場にいた生徒たちからは歌を歌うというマレーネさんに拍手が起こる。
なんでも歌以外には喉を使わないための筆談らしい。
――――♪
声を失った。
息をすることさえ忘れた。
マレーネさんの口、いや全身から歌声が発せられた瞬間に引き込まれる。
歌詞の意味はおろか、ドイツ語かイタリア語か、あるいは他の言語なのかそれすらもわからない。
でも、そんなことは関係なかった。
力強く、どこまでもやさしい歌声が、心地いい旋律が私の身体を、心を包んだ。
何よりも、こんなにも素晴らしい歌を、こんな私のために歌ってくれている。そのことが私の心を震わせた。
歌が終わったときには、私の顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。
マレーネさんは何も言わず、やさしく微笑むと、私の頭をなでてくれた。
その夜から、マレーネさんは私にとって特別な人になった。
もちろん、世間話すら満足にできない私が想いを伝えることなど到底できはしなかった。
だからマレーネさんにとっては、私はただの愛想がなく、かわいくない後輩でしかないだろう。
私は退寮し、このまま学園を去る。
もう、会うこともない。
それで…いい。
荷物をまとめて、寮を出て塀伝いに道を歩いているときに寮内放送が聞こえてきた。
カーミラ先輩と、よくカーミラ先輩の隣に座っていた子がいなくなったらしい。
……。
でも。
マレーネさんは無事。
男が学園に侵入したと聞いたその晩、夢を見た。
マレーネさんが男であるという夢。
マレーネさんが男に乱暴される夢。
マレーネさんが男じゃないかと疑った。信じられなくなった。
マレーネさんが男に襲われたら…。怖くなった。
それは心の弱い私が生み出した妄想。
大丈夫…マレーネさんはきっと大丈夫…。自分に言い聞かせる。
マレーネさんを疑った、信じられなくなった自分には傍にいる資格なんてない。
マレーネさんを守れない、弱い自分には傍にいる資格なんてない。
そう言い聞かせる。
退寮すること、学園を去ることに何の未練もない。
私が寮から、学園からいなくなっても誰も気にしない。
マレーネさんは無事なのだ。
それで…いい。
なのに。
それなのに、こんなに悲しいのは何故だろう。
どうして、閉じたられた目からは涙があとからあとから溢れてくるのだろう。
ああ…やっとわかった。
マレーネさんが男かもしれない…と、ただそれだけで、ただの妄想にすら、どうすればいいのと泣き喚いた。
どうすればいい…その正解がやっとわかった。
ただ…信じればよかった。
たとえ、男だとしても信じればよかったのだ。
私にとって特別な人。マレーネさん。
私は…、私はマレーネさんが女だから好きになったんじゃない。
私はマレーネさんの歌声を好きになった。
マレーネさんという、ひとりの人を、愛した。
こんな私に、心から優しさをそそいでくれる。
こんな私を、こんな私の心をすっぽりと包んでくれる。
それが私にだけ向けられるものでないとしても、私はこの人を愛した。
ドイツ語だろうがイタリア語だろうが、マレーネさんの歌に、歌声に心が震えた。
だから…女だろうが男だろうが、どんな目的があって学園にいようが、そんなことはどうでもよかったのだ。
ただ、信じて。
ただ、傍にいて。
ただ、愛する。
心の底から、マレーネさんを愛する。
それだけで、よかった。]
[涙は、いつまでも流れ続ける。
そんな簡単なことにも気づけなかった。
だから。
だから、やはり私はマレーネさんの傍にいる資格などないのだろう。]
―――っ……。
[ふと目を開けた瞬間、涙でぼやけた視界に白いハンカチが見えた。
…クロロホルム……。
視界が狭まる。
意識が薄れる。]
(もう…、どうでもいい。)
[薄れ行く意識の中、そんなことを思った。]
/*
というわけで、気がつけばアジトらしいです。
ゆりんゆりんとか、エロとか期待してた人ごめんなさい〜(クレールにそんなの期待する人いませんね
/*
大長編お疲れ様ですー。
ゆりんゆりんもエロも、期待してましたけどww
クレール様が暴走してマレーネ様と……なん展開を、実はこっそり希望していました><
*/
/*
いえいえ、楽しませていただきました。性別はどうであろうと自分の愛した人への気持ちを貫くというのが伝わってきました。
/*
ご飯食べに行くので、1時間ほど鳩になりますー。
でも、ちゃんと見てるので何かあったら話しかけてくださいね。
あと桔梗さんはやっぱりミユキさまFAや思ってます。セリナ・ミユキと誰か。
意外とヒカリさんが蝙蝠かなあとかちょっと思い始めました。
*/
[のそのそと、皆の前に現れる。]
おはよう。
……あたしはいつから、こんな寝坊常習犯になったんだ……。
[周囲を見回す。]
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