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井戸の闇に誰かを落せとアーヴァインは云ったわ。
他者を排斥する意味を、私は各人に問いたいと思ったのよ。
[其処に居る者達を見回しくるりと日傘を回す]
[すてらの回答を聞いて]
安住を得るため…
ここにいるだけじゃ、安住は得られないってこと…なのかな。
[含みを持った言い回しに疑問を抱きつつも、意識はご飯とヘンリエッタに向かう]
他者を排斥する意味って……
[森で会った番人の言葉を反芻する。人狼だと思う者を、1日1人枯れ井戸へ……]
……人狼って何だろう?
[記憶の糸を手繰るが、糸の先には何も結ばれてはおらず、番人にしたのと同じ問いを発する。]
井戸に、人をつき落とせと、
アーヴァインがそう云ったのだわ。
[彼等を見詰め石榴石は瞬く]
私は貴方達が如何するのか、
其れを知りたいのだわ。
[舞葉とシャーロットを連れて戻って来たすてらとヘンリエッタに軽く手を上げ挨拶に代え、ヘンリエッタの問いには]
身を守るため、安心するため―一般的にはそんなところかな?
[皮肉気に口元を歪めながら言い放つ]
…容易に答えを得ることができるものなのなら、
苦労はせぬのじゃろう。
[舞葉に苦笑を零し、難しいと独りごち]
[ヘンリエッタからの問いかけにはあまりに突然過ぎて言葉が浮かばないらしい、瞬きをしてからシャーロットと、ナサニエルの顔をぼんやりと見遣った]
一般論より、ナサニエルの言葉を聴きたいわ。
世間とは貌の無い存在でしかなかったから。
[忍者へとそう言葉を投げる]
[調律師の言葉の無いのにも]
[石榴石の眼差しは向けられ]
すてら?
私は貴女の言葉も聴きたいのだわ。
ファーカ、私には彼等が判らないのだわ。
そして私が此処に在るのは恐らくは必然。
ならば少なくとも、
彼等の片鱗くらいは垣間見たい。
何も判らずとも、
彼等を手に掛ける前には。
是はきっと私の我が侭ね。
〔広間の片隅に、幻術師も加わっている。床へ直に腰を下ろして片胡座をかき…皆の話に耳を傾けている。〕
アーヴァインの言ったことが、
――命令、だとすると…ボクにはわからないな…アハハ。
〔ミッキーへ告げたのと、同じ答え。自分で気づく。〕
…ああ。だからボクはあんなに…こわかったのか。…
〔つい独り言になってしまうが、腑に落ちた様子で〕
同じ手に掛けるならば、何も知らないままの方が──。
[反論するように言いかけるが、言葉は半ばで途絶え]
[溜息を一つ]
『せめて最期の時までは』、か。
[それは"私"が彼女に言った言葉で]
……根は同じということか。
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