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…アハハ、ミッキーを見習おうかと思ってさ?
とは言え、ふむん…兎を捌くほうがキミには楽なのかな。
〔面倒臭がりらしいナサニエルの様子に、少々考え込む。〕
…御伽噺、そうだね…。少なくともここでは…そのはずだ。
では、果物屋をデートにお誘いしてみようか。
夜道は危険だけれど…過保護で却って失礼かい?
〔シャーロットへと応じて、片手を差し出して見せ〕
[差し出された片手をしげしげと見つめ]
出かけるのであれば同行しよう。
すてらの酒に付き合わねばならないが……多少ならば遅れても構わないだろう。
しかし手を取ってもらう必要はないよ。夜目が利くからね。
それで、何処へ?
[ミッキーの問いには極々普通の調子で]
それくらい軽いけど…何、今日兎料理?
[と、逆に問い返し。ヒューバートの言葉に]
適材適所。
[と、言ってのける。シャーロットとヒューバートの「御伽噺」と言う言葉には]
御伽噺で済めば良いけどねー。
[あくまでも軽く―だが、どこか真剣な調子で*言った*]
〔相手の面持ちを暫く見遣って…唇を薄く引く。手を翻して戻し〕
…そうかい、それは…失礼をしたね。
薪拾い…の下見になってしまうかな。暗いし。
〔森の方角を見遣って…様子を窺う。シャーロットへウルズの容態を尋ねながら洋館を後にする。〕
[振るう、鉄の刃。
掠めていく弾丸も物ともせず、無造作になぎ払う。
その手に伝わる、柔らかいものに覆われた硬いものを断つ感触。
首を刎ね、肩を裂き、腹を割り…
幾人も、幾人も、
幾人も…
灰色の世界はいつしか紅く染まる。
刃は飛び掛ってきた年若い者の胸を貫き、忌々しげにその腹を蹴り飛ばして剣を抜く。
ショウウィンドーへと叩きつけられ、硝子の破片とともに動かなくなる小さな身体。]
下見ついでにいくらか拾えれば尚良しという所だな。
[ヒューバートに続き洋館を後に]
[ウルズの容態を尋ねられ、軽く答える]
ウルズならば平気だろう。物も食べられるようだ。
疵は酷いが、治りが早い。あれも一体何者であるやら。
[そこで言葉を切り、ふと昏い瞳を覗かせた]
……記憶が無いのも一種幸せではないかと私は思うよ。
[昏い光はだが一瞬のみで消え去り]
薪拾いということは森だな。
周囲は森だらけだ。薪には苦労しようが無さそうだ。
……っ!!
[がばりと身を起こす。
心臓は早鐘のように打ち、びっしょりと汗をかいている。
焦点の合わぬ目を瞬き、乱れた息で喘ぐ。]
…適材適所、…遊び人のボクは、…
ちょっと返事に困るんだけれどね。…アハハ。
放蕩者も、少しはお役に立てるように頑張るよ。
〔低く籠る笑みを漏らす。肩の力は抜けていて…
皆に深い感謝を擁き、シャーロットと共に出掛ける。〕
…ふうん、…「患者さん」…
彼も何処かから逃げてきたのかね。
〔夜道を歩きながら、足取り確かなシャーロットを見遣る。〕
…記憶か。……ボクに話すということは…
果物屋は…悪夢を見るのかい。
〔抑揚に薄い声音。ただ興味は押し殺してそこにある。〕
…ン。やれることはひとつずつ…やらないとね。
帰りは、…モーガンの御老のところへ寄って行くよ。
[ソファーに深く身を預けて、左手で顔を覆う。]
…今のは……。
[柄持つ手へと伝わる、肉を切り骨を断つ感触。
それだけが、妙に鮮烈に残ったままで。]
〔やがて白い霧の中へ消えていった番人は、森で見つかる。
霧を紅く染め、アーヴァインは喉を掻き切られ事切れていた。〕
〔村に動揺が広がる。"安らぎの地"を脅かすものがいる。
…否、既に気配は…鋭敏な感覚の持ち主たちへは伝わっていた。〕
[夢屋の問いに苦笑][酷く乾いた]
悪い夢か。
"在る"ことこそが悪い夢であり、同時に罪なのではないかと思うことがある。
かつては人に脅かされ、また私も人を脅かし──この身はあまりに罪深い。
人と心を通わせても、結局は一人だ。それならば最初から関わらない方が良い。
……全てを忘れられるとしたらそれはどれだけ幸せか。
仮令罪までは消えないとしても、な。
[そこでふと、足を止める]
あの奇妙な老人か。
彼もまた、良く分からない人物だな。
あれが韜晦というものか。
― 回想 ―
――…
[彼女の言葉に束の間だけ貌を見詰め]
[薔薇色の唇は震えてから其れを紡ぐ]
「いってらっしゃい」
[そして彼女の手が彼を誘うのを感じる]
[共に過ごす間の出来事かも知れずに]
お疲れ様、ファーカ。
「おかえりなさい」
そして、ヒューバートと出掛けるのね。
「いってらっしゃい」
― 外→屋敷 ―
お疲れ様、ミッキー。
[人形が木の実を取る間に彼は兎を狩る]
[其の手が伸びるのを見詰め声に頷く]
[番人の声に振り返り彼と共に話を聴き]
若し、誰かを井戸につき落としたのならば、
其れは誰かを殺す事と如何違うのかしらね。
私は生も死も善も悪も判らないけれど、
棄てられて尚も此処に在るのだわ。
[暗殺者の彼女にドレスの裾を持ち上げ]
[やがて彼等と共に屋敷へと辿り付く]
御機嫌よう、ナサニエル、ヒューバート。
[暗殺者と幻術師を見送り兎を捌くは忍者に任せ]
[ソファで魘されるらしき放浪者の気配に瞬くか]
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