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[自分の問い掛けに何故か青年が困惑しているらしいことに気付き、]
あ、ごめんね。いけない事聞いちゃったの?
[自分までおろおろしてしまう。]
ほぅ…なさにえるの他にも村人はおるか!
静かじゃから無人かとも思っておったわ。
其の辺りも番人から話を聞いておけばよかったか…
[手を避けられても気にした様子はなく、土を踏み分けて歩を進め]
濃霧の中を歩んでおったから目が霞んでのぅ…
慣れるまでに時間が掛かりそうじゃ、そうは思わぬか?
[振り返り、同意を求めると同行者は何かを手に咀嚼をしていて]
…ん?お主、何を食べておるのじゃ…?
[問えばそこらで見つけた果実だとか。此方も空腹には勝てず、抜け目ないとせがんで分けてもらうかもしれない。]
[青年の頭に手をやり]
もう少し眠った方がいいかもしれないよ?
[言うと、そのまま青年の白銀色の髪を撫で始めた。]
でも、きれいな髪の色だねぇ。
[にこにこと、まるで宝物でも扱うように青年の髪を*撫で続けている。*]
[しかし其処からが大変で。其処彼処にある「食べれそうなもの」に手を伸ばし始めた彼へ、幾度となく手刀を食らわせることとなり。
仕舞いには生きた蛙をも「食える」と言い出しそうな目で見ていた(ように見えた)次第なので散策を中断して何処かの建物へと一度引かせることを決意した]
…お主、顔容はいいのにのぅ…。
[ぼやきを零しながら一番手近にあった小屋へと歩みを進める。ガラリと戸を開けると目の前に青年と少女の姿、少々面食らった様子で瞬き]
…こ、これは…失礼した。
[慌てて一礼]
[果汁にぬれた指先を小川に浸し、洗い流す]
[朱に染まらない水面をどこか不思議に眺めながら]
[*その場に留まっている*]
[相手の体勢に慌てて両手を前に突き出して手を振り]
あいや、待たれぃ!納められよ!!
わし等は決して怪しい者ではなく、だな…
つい先程この集落へと辿り着いた新参者二名じゃ。
お主等に何をしようという訳ではなく…
[早口で弁明をしながら、眉尻を下げて一つ咳をし]
…邪魔をして悪い、とは思うておるが…
[木の上を伝い、途中枝から落ちそうになりつつも、人の気配のない森奥まで辿りつく。呼吸を整えると、腰につけた水筒から水を一口だけ口に含んだ。懐の人形を取り出して隣に置く]
……偵察するのは、みんなが寝静まるまで待とうか。
危険を冒すことはない……よね
他に何の邪魔があろうて、のぅ?
[ナサニエルにも同意を求めるように目配せをし]
…一度戸の前で人の気があるかを伺っておけばよかったか。
すまなかった…上がってもいいか?
…ああ、その前に名乗らねば。
わしは「すてら」と申す。
こちらの果実を食っている男が「ナサニエル」じゃ。
[痛む体は、いまだままならず。
横たわったまま、目を向ける。]
…集落?
[わずか思い出すのは、霧に閉ざされた視界の中で見た、鮮やかな緑。]
…ステラ、か。
[口にした名は、流暢な異国の響きのようにも聞こえたかもしれない。]
…俺は…
[身を起こしかけて、痛みに小さく呻く。]
…済まない、なんだかよくわからなくて…
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