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"Dowser" キャロル は、突然死した。
"ExaltedAngel" ローズ・ブラント は "Dowser" キャロル に投票した
"WidowedGentleman" オードリー は "Dowser" キャロル に投票した
"StiweardShip" ラッセル は "Dowser" キャロル に投票した
"ShadowWalker" ジーン は "Dowser" キャロル に投票した
次の日の朝、"WidowedGentleman" オードリー が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、"ExaltedAngel" ローズ・ブラント、"StiweardShip" ラッセル、"ShadowWalker" ジーンの3名。
─回想・B2F"Red"floor─
[爪牙の一撃は女の胸を浅く切り裂き。
けれども、男はそこで攻撃を止める。後ろに一歩下がり、必殺の武器をそのままに目の前の女を注視する。]
……行きたければ行くがいい。
君が行きたいと思うところへ。
だが、死は過たない。
決して送り届ける相手を間違えることは無い。
その声…は…
[不意に響いた声。
耳で聞いたかも怪しい。
だが、確かに振動…データか、はたまた波かは分からないが…]
ダニエル…?
Granpaも死んじゃったのかな?老衰?
[視覚には何も映らない。
しかし、その目は辺りを見回した]
矛盾?
あははっ…そう、矛盾ねぇ。
でも…貴方はどうしてそう思ったのかしら?
[謳うように零れる声色は変わらず残酷さを纏うが、僕たちを統括する指先には力が込められておらず――
否、込めるほどの力が残っていないというべきか。]
[暗色の溜息を吐く美しい姿すら、今はきちんと捉えているかどうかも…。
怪しい――]
[空を凪ぐのみで此方の手に戻ってくる刃を疵の手で受けとめ…円心の力で深く肉が抉られる感触に目を細める]
それは聞けるかな…ExaltedAngel。
僕は美しいものが嫌いなんだ。
ねぇ…ちゃんと遊んでよ…。
逃げられるだけではつまらない。
[破けた、黒く染まる布地を指差す…もう一度此処へ貴女の僕を…と催促するように。再び繰り出す刃は円心を使わずに真っ直ぐと彼女の元へ、それを追いかけるように天使の元へと脚を踏み込み]
…う。 …く、…
〔――バチン。一瞬だけ、存在が世界から拒まれる感覚。
未だ目覚めない存在は、みしみしめりめりと何かの軋む
音を聴く。〕
――誰、…否………何、だ…?
〔うわ言かどうかも未だ定かでない"声"〕
矛盾…なんとなくだよ。
貴女と話すと心地の良くない痞えが残る。
同様にWidowedGentlemanもね…。
[此方の繰り出す刃にも僕を従わせる様子は彼女からは伺えず…ワイヤーを引いて彼女へと向けていた刃を手元に戻すと、ゆっくりと歩みを彼女へと向ける]
…貴女は1か0を求めると言っていたけど…
僕には…1と0、どちらも求めているように見える。
美しいものが嫌いなの?…そう。詰まらないわ。
鮮血が舞う姿は、それはとてもとても美しいのに…。
[自らの震える指先を、朱の唇に当て静かになぞる。
妖艶なる姿。しかしそれは今の彼女にとって、精一杯の強がり。]
『嗚呼、何故こんな…今頃になって…。貴女の誘惑が…?LatestOpe…――
断った…筈…なのに――』
[唇を伝う独り言。熱く熱く零れて。焼けるように――
でも目の前の男に、弱さは晒さない。]
あ〜ら、ごめんあそばせ?少しばかり貴方を焦らしてみたいと思ったのよ。悪気は無いわ?えぇ、今度はきちんと遊ぶ…つもりよ?
だから…さぁ、手の鳴る方に…?ふふっ…
[ひらり――]
[優雅に身を翻して、部下を従え青年の身体を招き入れる。
果たして誘われたのはどちらの方か?
領域に足を踏み入れた姿に、天使はふわりと微笑み、大腿に仕込んだホルスターから取り出したのは、兄から手渡された一丁の拳銃。]
わたしの本気、試してみる――?
[指を掛けた引鉄。痺れる指先。しかし持ち合わせた心だけは本物。駆け引きの器量が問われる所。]
――っ…!!
ぁ、あっ…! うあ…
〔失ったものをかき集めようとする自らの中の力。
外から働きかける力。かつて男装の女だった存在は、
一旦この世界から"反発するもの"として認識され…
Dataへの置き換えに際してそれは酷い苦痛を受ける。〕
……、ジー…ン…
〔助けを呼ぶのではない。それはただひたすらに案じる声。〕
老衰……ならば、まだ平和で良いのだがなぁ……
生憎、儂は天寿とやらを全うできんかったわい。
[「感情」を司る部分が、ニーナの言葉に反応を見せる。]
何となく感じる矛盾、ねぇ…。
1か0。全てを望むか、全てを拒むか。そう言う話よ?StiweardShip。
中途半端は嫌いなの…。だから中途半端な優しさなんて…欲しく無いの。
少しは判ってくださったかしら?
[死の足音を背筋に感じながら、天使は蝶のように美しく妖しく微笑む――]
…、…
〔漸く覚醒を迎えた時、この"個"は疲弊しきっていた。〕
……ダニエ、ル…兄。 …ニーナ…?…
〔身を起こした…という錯覚が付与されたのは、何のプログラムが意図したものか。この"個"はまだ知らない〕
─回想・B2F"Red"floor─
「……君は…私に"恋"をしている…? …」
[女の声が耳に触れるが、虚無の眼差しは揺るがない。
闇黒の瞳を一度だけ、ゆると瞬かせて、次の瞬間、]
[肉眼はおろか電子機器の「眼」さえも眩ませて、影の男の姿は忽然と消えた。]
[その後、取り残された女の向かった先は。]
………オードリーが、この「世界」に来たのか。
いや。
ジーンがお主と対峙した時から、なんとなくそのような気がしておったわい……
[男の声が、*静かに響く*]
─?? 階段の踊り場─
[──そして今、影の男は階段を上っていく。一段一段しっかりと踏みしめるように。
その足取りは……常の彼を知る者から見たならば、どこか重く、疲れているようにさえ見えたかも知れない。]
そっか。
まぁ、神様ってゆーのが居るのかどうかさえ分からないけどねー。
居たら居たで、あたし達、人、殺しすぎたわけだし。
ろくな死に方しないわ?
[新しい声に、少女は辺りを見回す]
オードリー?
何?オードリーも死んじゃったの…?
解らなくはないけれどね…
だけど僕が見たいのは色であって、形ではない。
…貴女とWidowedGentlemanは本当に好みだったんだよ…?
持つ獲物もだけど、影が彼の方ととてもよく似ていて。
だから貴女が赤く染まる様子をもっと見ていたいと思う。
同時に貴女の手で僕を赤く染め上げて欲しい。
その瞬間だけ、僕はMasterに会えることができるから…
[恍惚の表情で吐露し、ローズの眼前で歩みを止めると蒼の瞳にその姿を映しこみ。向けられる銃口に目を細めると此方も向けるのは小型の同じもの…迷わず狙いを鼓動を打つ場所へ向け]
その獲物は好みじゃないな…。
生温い優しさなんて分け与えるような仲ではないだろう?
ExaltedAngel…貴女の姿勢は僕は嫌いではないけれど…
けれども貴女は囚われすぎた…、誘惑に。
僕は貴女を奪わない…そんな情けは掛ける義理がない。
…貴女が本当に望むものは何…?
─?? 階段の踊り場─
[踊り場で足を止め、大儀そうに段の上に座り込む。
腿に乗せた黒手袋の手は軽く指を組んで、半眼に開いた闇黒の瞳を足下の床に落とす。]
[瞳に湛えるのは虚無。
熱のない、いろもない、一片の光も含まない虚無。]
…ン。……
ック…
〔痛む箇所を押える。まだ触れる感覚はない。〕
…ニーナ…か? 私は…君を守れなかったのに。
――Soulの世界…、否…何だろう、此処は…
……、
――…ジーン。
聴こえる、…君の声が。
〔憔悴しきった"個"の意識が応える。影の姿を探して…漸く外の世界へと感覚が開かれる〕
……
色であって、形では無いの?
貴方とは…何処か似ていて全く違う物を求めているみたいね?
でも勘違いしないで?わたしが血を求めるのは、ただ単に不浄の空を浄化させるかのように舞う鮮赤なの。
貴方のように、他の誰かで自らの夢を見るようなことはしないわ?
それに…。
第一、貴方の言い分だと、わたしもWidowedGentlemanも、貴方の主の幻影を見るための道具でしかないじゃぁない?
わたし達は貴方の夢を見るための映写機じゃないの。子供の夢は枕に強請りなさいな…。
[うっとりと目を細めたまま突きつけられた、青年の鋼に、女は震顫のまま彼の手を取り――]
生温かい優しさ…確かにそうね。貴方の言う通りだわ…。
誘惑に――あははっ!そうかしら?でも人は酔いしれるから美しい。少なくても私はそう思うの?
そう、貴方はわたしを奪えない。何度言わせたら解るのかしらね…?湖に映りし美しい少年?
義理や情なんて、わたし達には初めから持ち合わせては居ないでしょう?
[自らの生を刻む鼓動へと、真っ直ぐにその鋼事導き――]
わたしが本当に望むもの?
それはねぇ…。自由かしら?
生からも死からも、愛や恋、悲しみ怒り、憎しみ、喜び…全ての情から一刻も早く解放される…自由。
……アッハ。
それが私の…骸なのかね。
〔開かれた映像データを参照しながら、"個"は少しばかり面白そうにする。多彩なこの"個"の感情は、システムにやや負荷をかける可能性があることを知らせる警報が何処かで点滅する。〕
…大丈夫さ…Crybaby.
私は此処でなら…怖がらず言えるよ。
君のことを、教えてくれないか…
私は君のことが知りたい。ジーン…
…うん。ニーナ…かな。
LatestOpeの名は返上しちゃってるだろうから、ただのニーナ、だけど、ね。
[聞こえてきた声には小さく頷き。
しかし、彼女の姿が見えないことに微かに苛立ちを覚えている様で]
さぁ?
ハッキリ言って、何も見えないからねー。ちょっと詰まらないのー。
[どれ程の間そうしていただろうか。]
[やがて彼は立ち上がり、また歩き出す。
*彼のなすべきことをなす為に。*]
Nihili est qui nihil amat...
分からないのは、無とは違うのだよ?
…まだ見つけていないだけ…
私がどうやら、そうだったようにね…
〔独白もまた、"個"のデータに上書きされる。〕
そう、求めるものは同じで、全く違う。
そして僕はこの状況に少し飽きてきたよExaltedAngel。
喋らずに遊んだ方が楽しかったかもね…。
言い飽きる程口にしている…
"僕は僕が楽しめればそれでいい"。
貴女達は僕の退屈を凌ぐ為の道具の一つに過ぎないんだよ。
それで貴女達がどう思おうと僕の知ったことではない、
これももう何回も言った…。
[華奢な手に導かれた銃口の先、しかし引き金を引くことはない]
もう少し愉しませてくれたのなら…このまま引くこともできたけれど。
いつかSledge-Hammerにも訊かれたな…僕が欲するもの。
僕は隠さずにずっと口にしているよ…
"退屈"なんだ。僕は"退屈"から解放されたい…今、この瞬間も。
このままだと僕がつまらないままなんだよ、ローズ。
だからもっと抗って見せて…?じゃないと、指が動かない。
それなら私も…ただのオードリーだな。
〔何処かを動かす感覚はない。ただ、何処かからぱちんと指を弾く音声データが引用された。生前、活動的だった男装の女のパターンは余さず此処にはあるのだろう〕
おやん、…目の代わりを探してごらん…ニーナ。
〔死によって任務から解放された"個"。システムは、「直観」を確率に置き換えようとするも…余りに変動が大きすぎてあてにはならないとランダムの値を更にランダムに割り当てるという方法を取る〕
…つまらない、か…そんなのは嫌だね?
せめて傍に寄り添っているのがいいだろうさ…
わたしも…飽きてきたわ?美少年。
戯れの会話に心をときめかせる程、わたしは貴方には惹かれない。貴方がわたしに惹かれないのと同じように…。
結局。遊ぶ玩具が違ったようよ?StiweardShip。
わたし達は赤ちゃんをあやす為の道具じゃないの。
わたし達が貴方をどう思ったことか、知ったことではないように、わたしにとって貴方がわたしをどう思ったことなんて…。正直知ったことでは無いのよ?
[導いた手は引鉄を引くことは無く。しかしそれは女にとって、全て見越したこと――]
退屈なのね、貴方は。でも退屈は自分で解消していくものと、誰かに習わなかったのかしら?美少年。
詰まらない時間、打開したかったら――
[カチリ――]
[StiweardShipの手を導いたまま、女は空いた手で部下へと命を下す。
決して忠誠を裏切らない、彼女が唯一信頼する僕たちに。最後の命を――]
もっと自分で足掻いてみたらどうかしら?
人に頼ってばかりでは…なく…て…――
[純粋な僕達は、女の背後から鼓動を波打つ場所へと狙いを定めて喰らい衝く。
目の前に居た男まで、果たしてその食指は届いただろうか――]
…目の、代わり…?
[目を軽く見開き…注視してみるも、変わりはなかった様で、他の方法を考える…]
…何か、"見える"物、ってあるかな…?
んー…んー…
[視覚。今までは当たり前の様に取得してきた情報…
しかし、声の様な波…0と1の集合体…
意識せずに触れればいつの間にか視界は晴れていた]
…?
ぁ、れ?
[今度は見えるのか。オードリーの方を見やると]
…うん。つまらないのは、嫌…
寄り添う?寄り添う…だけ?
…笑わせるな、と言いたいところだけれど全く笑えないな。
貴女は貴女の言う赤ん坊の玩具にすら成り得なかった…
同じように僕も、それだけのことだよ。
互いに利用しようとし、利用する価値すらなかった。
それだけのこと…
[零れる溜息は今の状況を嘆くもので再び引き金に指を掛ける。]
その言葉を、そのまま貴女へと返そう。
…先に裏切ったのは貴女だよ、ExaltedAngel。
――これで、つまらないお喋りも終わりだ。
[眼前に染まる色に、青年が想うことは――]
…ン。此処でも、感じる…ということは
何か代わりを為すものがあるみたいだ。
〔実際は、この"個"の無意識と好奇心が検索パターンの複雑化を呼んでいるだけなのかもしれなかったが。〕
…アッハ。…見つけた…
〔この"個"の姿は、死間際の其れに設定されているようだった。まだキューブ状の構成物を身体から零しながら、ニーナの小柄な身体を抱き寄せるイメージ。〕
――どうしようかな…? …
なんて焦らしたりはしない…
こんな…死なせてまで私は、君を待たせてしまった……
〔涙声。…潤みはエフェクトで表現される。〕
[血の引ける感触。白む視界。
恍惚に近い世界の中、果たして目の前の青年の言葉は女に届いただろうか?]
裏切っただなんて…心外ね?
その言葉は、僅かでも心を通わせた相手に使う物では…なくて?――StiweardShip…
嗚呼…でも…
お喋りは詰らなかったけど、あなたと過ごした時間は…それほど悪くないものだったわ?
salut…美少年。貴方がわたしを嫌っていたとしても…わたしは案外嫌っては居なかったよう…よ?
[崩れ落ちる躰。賛美されたし天使の終わりは、あまりにも*孤独で*――]
〔…囁く女の声。影の耳朶を擽る…せめてと強請る声。〕
…ジーン。…此処はとても暗いから…
Kiss in the darkをくれないか? …
…私の愛するものをみんな奪って、君は…
これからどんなふうに生きていくんだろう。
〔ただひたすらに、女は誰をも案じる。そういう生き方をしてきた。…銃口を向け合うローズとラッセルの映像が、亡霊の"視野"にぼやけて〕
――抗ってくれ…"奴ら"に。
ジーン…私は君に望むよ。
魂の魅力を、囚われた侭にしないでくれ…
〔哀切な訴え。それは生前の形にならなかった記憶より引用されている。〕
…愛しているよ。あいしている。
…私は…「己を改革する楔」。
君の胸に、私が打ち込まれていると…いいのだけれど。
〔溜息は彼の耳朶に。――嗚呼。〕
[…視界に時々ノイズが走る。
しかし、支障が出るほどではない…]
…
[抱き寄せられると、肌に触れる体温、柔らかさ…髪、涙、ノイズ…全てデータとして入り込んでくる。
それから生み出されるのは…計算できずの例外処理]
…泣いているの?
どうしたの、オードリー…
[その声は、ビックリした様に]
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