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――屋根の上――
……が、もしかすると。そうじゃな……。
[天を仰ぎ、目を閉じた]
本当は、お主が正しいのやもしれぬ。
この村の名は“安らぎの地”。安息を求める魂が寄り集い、いつかは真実の安らぎを得られる場所となるべき土地なのかもな。
だとすれば、それを砕いた《因》のひとつには儂の存在もあったのやもしれぬ。すまなんだな、アーヴァインよ――。
[空の彼方に在る何者かへと祈りを捧げるように、抱えていた杖を両手で掲げた。以前に手にしていた物よりも大きく長い、彼の身長ほどもある杖。白くぼんやりとした光を放ち出した]
嗚呼……。
お主は未だ、この地に残っておるのか……。
未練なことよの。じゃが、お主はもはやこの地に留まるべからざる存在。疾く去り行け、アーヴァインよ。
そして――
放浪者 ウルズは、依巫 芹菜 を能力(守る)の対象に選びました。
[ふと、頭上に気配を感じる。]
鳥でも獣でもなさ気やね。ふん。
[窓から覗くと、屋根の上には老人らしき人影がひとつ。]
はて、バイオリンを持ってるわけでもなさ気やけど。
[すぅっと深く息を吸い込んで。]
こらぁー、そこの年寄りー!んなとこでうろうろしとったら風邪ひくぞぉ!
年寄りに風邪は下手したら命取りやからな。さっさと部屋に戻って寝とかんかーいっ!
[まるっきり自分のことは棚に上げて、屋根の上の人影に向かって一喝。
いつになくすっきりした顔で部屋に*戻っていった*。]
――屋根の上――
[傾斜した足元にもふらつくことなく、老爺はすくと立ち上がった。白光はしだいに薄れて消え、代わって薄靄が眼下に漂い始めていた]
ふむ……。
誰が、何処に、おるか。はっきりとは見て取れぬな。
が……。
[姿勢を立て直すとトントンと杖を突きつつ斜面を歩み]
誰がボケジジイじゃあ―――!!!
[屋根の端から下を覗き込んで叫び返した]
隠者 モーガンは、傀儡使 舞葉 を投票先に選びました。
――屋根の上――
……すぅ、はぁ。
……まったく。あの娘め、年寄りをおどかしおって。
今度出あった時には目にもの見せてくれるわ。
[屋根の中央部へと引き返しつつ顎髭を一度、扱いた]
……名は、芹菜。
……確か、依巫であるというか。
―自室―
…………五月蝿い。
[上下から聞こえる大声に小さく呻いて]
ってかボケジジイなんて言ってないじゃんかー、いやだねー年寄りの被害妄想は。
[やれやれとオーバーポーズで首を振った]
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