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迷子 ヘンリエッタは、傀儡使 舞葉 を投票先に選びました。
[“自分の言葉”をと言われれば少し考える様な素振りをして]
イヤだから―かな?
[大切な人が―仲間が傷付くのがイヤだから傷つけるモノを排除する―ただそれだけだと言い]
[舞葉の言葉にはただ僅かな憐憫を向け―望まれるまま料理を*振舞うか*]
―回想終了―
[ずっと考えていた。心とはなんなのか、自分のしたいことはなんなのか。
食事を摂る必要もなく寝る必要もないのでずっと考えていた。その思考を破ったのは彼に考えさせた声であった。
井戸に人を突き落とせ、と番人は言った。ならば皆はどうするのか]
ボクは命令なら行なうんだな。
[場所が離れていたため幸いにその言葉を聞くものはいなかった。高いところから落せば人は死ぬだろう。人を殺すことに躊躇いは無い、はずだった。なぜなら彼はそうあるべきものとして作られたのだから。]
[そう考えた時にヘンリエッタの声を思い出す。
『ミッキーは命令がないときに何をしたいの?』]
ボクは・・・どうしたいんだな?
[命令がなければ無差別に人を突き落とすのか。それともただ無為に過ごすのか。そもそも何人かから同時に違う命令を受けたときにどうするのか。
人を殺すことに躊躇いは無いなら全員殺してしまうのがはやくはないだろうか。だが何故かそれを行なうのは躊躇われた。]
[だが結局答えはでない。誰かに指示を仰ぐべきだろうか。それなら誰か・・・]
会いにいってみるかなんだな。
[自分の目的を確認するかのように呟き*森に入っていった*]
ひとりは寂しい。
寂しいのは厭。
厭だから落とす。
誰も彼もを落としたら、
またひとり。
ならば…
[今までに聴いた言葉の幾らか]
[順に組み立て小首を傾げる]
――誰を落とすの?
[闇を見詰め続けても]
[答えは出る*筈がなく*]
〔ぐるぐると村内を彷徨うが、モーガンの住処は見つからない。枯井戸の傍では、底を覗き込むヘンリエッタと舞葉に出会う。暫く立ち止まって、彼女等を見詰め…声をかける。〕
…ヘンリエッタ。舞葉…。どうやら、ボクも迷子だね…
〔応えを必ずしも求めない、抑揚に薄い問い。常の暗い笑みはなく…ただ案じる眼差し。歪な指でヘンリエッタの巻毛をそっと揺らした。〕
――疲れたよ。ボクも自分の家にいる…
〔柳を渡したかったけれど…仕方ない。ボクも孤独だ、と呟く。てのひらの上には、一粒の桜貝。心の痛みがもたらす…過去の幻。〕
…此処には、来たいやつが来るさ。そういうものなんだろう。
つらい思いをさせて、よくないね…
御機嫌よう、舞葉。
貴方も闇を覗きに来たの?
[舞葉の姿に一旦は貌をあげるも]
[視線は直ぐにまた井戸の底へ]
[新たな声にも闇を覗きこんだ侭]
若し私が迷子でなければ、
道を教えてあげられたのかしら?
[紅い巻き毛を揺らされるのに向き直り]
[石榴石は男の眼差しを受け止め揺れる]
ヒューバート、私ひとつ判ったのよ。
此処で出逢った人達はみんな優しいのだわ。
貴方もよ、ヒューバート。
お疲れ様、ゆっくりと休むと良いわ。
迷子 ヘンリエッタは、幻術師 ヒューバート を能力(襲う)の対象に選びました。
…キミの声はかわいくて、…つい聴き入るだけに
なってしまったね。舞葉…また、もっと…話をしよう。
〔傍にある舞葉の姿に、遣る瀬無く猫背を丸め笑みを向ける。
ヘンリエッタからの労いには、安堵を浮かべて頷き〕
…いや、…それでも脚は縺れてただろうさ。
天邪鬼の、散らかし屋なんだから…まずは
自分の部屋でも片づけるとしよう。
…そうするよ。休ませて貰う。
有難う、ヘンリエッタ…貴女もやさしい。
素敵な方だと思ってる…
〔他愛無いが力なく、けらけらと笑って…一度だけ丁寧な会釈を向ける。外套の裾を捌いて、その場を*後にした*。〕
[昨日調査した際に人が過ごせそうなところも調べていた。
大樹の陰、小さな洞窟、朽ちかけた水車小屋・・・
それらを回ってみるも目当ての人物は見つからなかった]
モーガンはどこにいったんだな。
[そういって館に戻ろうとした時後から声を掛けられる]
『儂をさがしておるのか?』
[声に振り返ると探していた人物がそこに立っていた]
聞きたいことがあるんだな。心、ってなんなんだな。ボクにもあるのかなんだな?
『これは面白いことを聞くの。答えを言う前に何故お主は儂にそれを聞こうとしたのじゃ?他の者に聞いたわけではないのであろう?』
それは・・・何となく知ってそうだと思ったんだな。
『ふむ、なるほどの。心、というものは皆が持っておる。人のみでなく自ら考えるもの全てがな。無論ミッキー、お主も持っておる。作られたもの故に心がないとそうお主の心は思っておるわけじゃ』
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