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"Dowser" キャロル は "ShadowWalker" ジーン に投票した
"ExaltedAngel" ローズ・ブラント は "Sledge-Hammer" ダニエル に投票した
"WidowedGentleman" オードリー は "Sledge-Hammer" ダニエル に投票した
"StiweardShip" ラッセル は "Sledge-Hammer" ダニエル に投票した
"ShadowWalker" ジーン は "Dowser" キャロル に投票した
"LatestOpe" ニーナ は "Sledge-Hammer" ダニエル に投票した
"Sledge-Hammer" ダニエル は "WidowedGentleman" オードリー に投票した
"Sledge-Hammer" ダニエル は村人の手により処刑された……
"WidowedGentleman" オードリー は、"ShadowWalker" ジーン を守っている。
次の日の朝、"LatestOpe" ニーナ が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、"Dowser" キャロル、"ExaltedAngel" ローズ・ブラント、"WidowedGentleman" オードリー、"StiweardShip" ラッセル、"ShadowWalker" ジーンの5名。
…少しばかり遅いね、ダニエル兄。
私は此処さ…もう貴方の胸の中。
〔飛び込んだダニエルの懐でステップを踏む。磨かれた革靴は併し、耳障りな音は立てない――猫の忍び足の如き静かさと、夕立の雨足の如き迅さを併せ持つ。〕
〔発射の瞬間、がらりと"Ultimate-Cannon"は斬り刻まれた砲身をばらけさせ――イキのいい"弾"もまた輪切りとなって零れ落ちてくる。女の、これで如何…と問うような視線。ラッセルと交した悪戯な会話は、女のサウンドへ新たな一音を加え…剃刀の硬度は9に達していた。〕
…やさしい抱擁をくれないか。…ダニエル兄。
〔そして老戦士の腕を削る斬撃は、その胸元へと達し――〕
/*
や っ と 死 ね た 。
こんなに心がしんどくなる戦闘は初めてでした。
いろんな意味でね。
*/
[次の瞬間、男の砲台は、彼の身体から無惨にも斬り飛ばされていた。]
……………何ッ……………!
[手許から去り行く砲台を見つめるうち、オードリーの身体は、己の胸元に。]
[――そして、オードリーの言葉。]
………抱擁?
はッ、戯言を。
……お主のような無粋者……
断る。
[そして、次の瞬間………
男の胸に、その剣は突き立った。]
…ギリギリの及第にしてあげるよ、WidowedGentleman。
今までの貴女の言葉の中では一番マシだから。
ごめんね?Sledge-Hammer…
僕も見ているだけはもう飽き飽きなんだ。
貴方よりWidowedGentlemanと遊びたいからご退場を願うよ。
[自身の獲物で凪ぐわけではなく、もう片方の手で胸元から小型の銃を出すとダニエルの背へ向けて躊躇いなく発砲する。これで彼の身体を傷つけられるとは思っていない…しかし、僅かにでも気を逸らす為のもの]
ふっ……
そのような弾で儂の気を引けると思うてか。
……若造。
[次の瞬間、男の身体はフロアへと崩れ落ちた。]
[男の耳に入るのは、物哀しげな曲だけ………]
――B2F "red"floor――
それに…。よく言うわね?ニーナ…。
わたしの部下が邪魔だなんて…。障害を乗り越えてこそ、恋は盛り上がるというものじゃなくて?
焦らされてそれがスパイスになるのなら、障害もまた、立派なスパイスになるのではなくて?
[付近で悶えながら息絶えていく輩を一瞥しながら、女はコツコツと硬く高いヒール音を鳴らしながらフロアを横切っていく。]
さぁ、デコレートの準備は出来たわ…。仕上げに貴女の美しい赤を添えると…っ…!!
[ローションを掛けられ、逆上するLatestOpeを更に煽るように距離を縮めていると、ふいに頬を横切る何かの感触。]
[次の瞬間瞳に映し出されたのは。音もなく崩れ落ちたLatestOpeの姿。
その光景を目にするなり、女は忌々しく舌打ちをする。]
まったく…。誰よ、わたしの食事を邪魔する人は…。
無粋にも程があるわ。
[一瞬にして静まり返った室内に、女の呟きとヒールの音だけが響き渡る。]
〔…老戦士は、逆手で何の防護も身に纏わない女の生身を、殴りつけようと思えばそう出来たのかもしれない。…併し、執事たる青年から贈られた弾丸に気を取られてか、女は更なる打撃を受ける事無くその懐に身を凭れさせた。〕
「――、…」
〔ダニエルの唇が何事にか呟きを発したようにも見えて、…
男装の女は瞼を伏せる。〕
〔女は、"Sledge-Hammer"の肉体が元の壮年男性の其れへ戻り行くのを感じていた。騒然とするフロアは朱に染まってパニック状態。袈裟懸けに浴びせた一閃に、ダニエルの左胸から右肩にかけて、やがてぷつ…ぷつと血泡が浮き始め――それが一筋に繋がったとき、彼の命も其処で終わった。〕
〔ずるずると崩れ落ちる巨躯を支えきれずに、老戦士の骸を抱いた侭――輪切りのヒトが転がって断面を晒す床へと、女は共にばしゃんと座り込む。血溜まりは、鼓動を失って行き場もなく"Blue"のフロアを流れ出す〕
……ダニエル兄。…
本当に私は、うすのろだ…
私が貴方に尽くしたかった礼儀を、
皆に示すのが間に合わなかったよ…
〔…砂を噛む如き呟き。歯噛みの音。
胸裡のサウンドは…束の間沈黙する。〕
"ShadowWalker" ジーンは、"StiweardShip" ラッセル を能力(襲う)の対象に選びました。
[糸が切れた人形のように微動だにしないニーナに近付き、女は僕を収めた指先で優しく肌に触れる。]
綺麗な子…。貴女の寝顔、わたし嫌いじゃなかったわ…。
だからもっと傍で見たかったのに…。あなたが眠る瞬間を。
そう、わたしの腕の中で絶える、その瞬間を…。
でも――
[頬をなぞる指先は、囁きと共に今にも再び息遣いが聞こえてきそうな彼女の唇に触れて]
それはもう…叶わない夢…。奪われた…わたしの夢――
[弾ける。音も立てずに。]
――男の身体は、微動だにせず。
――ただ流れるは、甘い愛の歌。
――人々のざわめきと己が血の海の中、
――歴戦の老戦士は、絶命した――
…導きに感謝を。ダニエル兄…
〔髭に覆われた老戦士の頬を摩って、ひととき抱き締めていた。もう一度、ぎゅ…と溢れる情に腕へ力を込めてから、静かに解き〕
だって、…ラッセル。
私は君の望む言葉を口にするのを望んでいないのだしさ。
皆まで言わせるなったら。
〔一通りの礼を尽くすと、それ以上骸に構うのは無粋とばかりダニエルの瞼を閉じさせて身体を離す。…彼に本当は好むのであろう酒を手向けるのは…他の者の役割かもしれないと感じて、バーカウンターへ遣った視線をラッセルへと戻す〕
ローズがいない…矢張り、ニーナが引きつけてくれてたのかい?
[「影」は老戦士の心臓が停止し、脳波が次第に微弱になっていく、その過程の全てを感知し、記録し、送信する。]
ねぇニーナ…。貴女が急に旅立を決意した死の国は、この世界より生き良い場所なのかしら…?
わたしは…もう。この世界で呼吸を繰り返す事すら…苦しいわ…。
[蹲る、その姿は死を悲しむように似て――
果たして女の瞳から涙は流れただろうか?]
お休み、わたしの愛しいdesserts。
せめて今宵だけは蕩けるように甘い夢を――
[まだ温もりの残るニーナをそっと抱かかえ。女はそっと淡く色付く唇に、自らの朱を重ねた。]
/*
違う……。
酒はドーピング剤だったんだ、ホントは。
死期が早いだろうと踏んで、最初から酒を煽ったのがまずかったかしら。
ホントの設定では、酒無しだと"Ultimate-Hammer"と"Banzai-Attack"という最終奥義は使えないということになってます。
まあ、出せなかったのは私のミスだけどさ。
*/
God be with ye...Sledge-Hammer.
貴方の昔語りは其れなりに楽しめたよ。
[ポツ、と感慨なく言葉を紡ぎ、オードリーへと視線を交わす…]
…つまらないな。
譲歩してくれてもいい場だったはずなのに。
[陰鬱の吐息を零して、カウンターに残ったままの"FOUR ROSES"のボトルをオードリーへと投げ渡し]
…"貴方"の役目だ、WidowedGentleman。
LatestOpeを誘ったのはExaltedAngelの方だよ。
"Red"floorにだったかな…よく覚えていない。
/*《業務連絡》
>破壊者陣営さん
ところで、墓下ってどうなってます?
死んだ人間はテキトーにRPしてて良いかしら?
ジーンの発言からすると、ダニエル死んでますよね(戦闘の末に倒れたのだから当然だけど)。ニーナはどうなのかしら。
*/
/*初の中の人会話ですな。
死んだ人は、電子的に再現された仮想人格ということにしました。
墓下はヴァーチャル空間?地上は見えます。
そんな感じ。
戦闘を途中で抜け出して、ニーナをこっそり暗殺する予定でしたが、表の戦闘が動かないのでどうにもなりません。*/
…知っているくせに。…負けず嫌いなのさ。
〔シャンパンゴールドのスーツに浴びた返り血を気にするともなく、ただずきずきと疼く左肩を押えてラッセルを見遣る。
投げ渡されるボトルを掴んで、感慨深げにそのラベルを見遣り〕
……。…ジーンの役目…だと思う。たぶん。
私の手向けは…抱き締めることだったから。
〔沈みがちだった面持ちが、投げかけられる呼称にか目元を和らげさせる。…ふっ…と小さな息をつき〕
…逆だったか。
…私は一度は逆を思い込まないと気が済まないらしい。
――あ、
〔逆を…と自ら口にしていて、傍らの青年を見遣る。
此方の意図は…彼に伝わっているだろうか〕
>ジーン
表ログが動かないようでしたら、他のフロアに移動してもいいと思いますよ。ジーンの動き方だけ提示して、キャロルには合わせてもらう等でも。必要ならば回想で。
今アクティブな方とプレイした方がいい気がします。
*/
/*
了解。ありがとうございます、ジーン。
墓下や赤で中の人会話してなかったのか……せっかくの美しいログを崩しちゃってすみません。
*/
[赤い部屋での別れの後。悲しみは心の中に仕舞い込んで。]
さて…。これからどうしようかしら?
…破壊者も味な真似をしてくれるから…。事実を知った絳花が、ますますわたしに疑いを掛けてくるじゃない…。
困ったわねぇ。
[すっと立ち上がる姿は、言葉とはうらはら少しも困惑した様子を見せずに。]
でも、これでWidowedGentlemanはますますわたしに殺意を抱いてくれるかしら?あははっ!
だったら貴女の死も、決して無駄じゃなかったのよ?きっと。
そう、思わない?…LatestOpe。
わたしの愛しき…甘い犠牲者…。
[響く笑い声。血塗られた部屋に響いて。女は残響の中フロアを後にする。
立ち去り際、DJに囁いた一曲は、*鎮魂歌へと変わるだろうか*]
だからこそだよ。
簡単に口を開くような奴に言わせても面白くない。
[此方の靴先にまで滲む紅は欠片が床を侵食する証。煩わし気に一歩後退し、席につく]
…影が?
それは何故だろう…?
[Granpaと親しかったかな…小さく呟き。小さな声を上げるオードリーを見てやれやれと零しそうな表情で足を組み直す]
また、楽しいパズルの時間の始まりかな…?
…言いかけた言葉は最後まで口にした方がいい、
WidowedGentleman。
互いのフラストレーションが溜まる一方だ。
ただでさえ今の僕はお預けばかり食らって蓄積されている。
/*
初のナカノヒト会話ですね。
初めて屍鬼化モードに入ったわけですが、墓下でもアクションが出来るのですね。
(´・ω・`)
動かない様で在れば、今日はお暇させて貰おうかな、と。
殺害ロールがないと、色々補完その他のロールで矛盾出そうなので。
と、言おうとしてた。独り言でも初だから直しはしないけど。
1時間以上待ち続けてるというのはやっぱり気が長いのだろうか。
(´・ω・`)
*/
/*>ニーナ
ニーナがよろしければ、さくっと仕留めさせていただきたいのですが。
希望はありますか?
死の様子はローズが書いてしまいましたので、当方がやれることはあまりありませんけど…。*/
/*>>+4ダニエル
単に私がログに中の人を出すのが好みで無いというだけで、やりたい人がいれば拒みませんよ。意思疎通が必要なこともありますし。
どうかお気になさらず、ご自分のお好きなように。*/
/*
とりあえず呼ばれたので返事を。
(一応、墓下のナカノヒト発言が推奨されていない様な書き方でしたので黙っていました)
こちらは特に、でしょうか。
感知できなかった、ローズの死体描写に矛盾がでない。
これだけ出来ていれば。
暗殺された理由や瞬間も、当の本人にはよく分かっていなかったりしますし。
*/
/*
>>*3ジーン
すみませんです。
とりあえず、最低限の部分だけ伺いたかったのです。お手数おかけしました。
では、あとはRPに戻りますね。
*/
/*
>ニーナ
墓下や赤の「中発言」を制限したのは、RPよりも中の人会話で赤や墓下が進行するのを防ぐためでした。必要最低限の相談事項は行って戴いても構いません。紛らわしい書き方でごめんなさい。
……と、村建て主が言ってました。
*/
/*
>>+6 ニーナ
ありがとうございます。少々時間掛かるかも知れませんが、襲撃描写は明日の午前中までには何とかしますので…。
では幽霊の境遇をお楽しみ下さいまし。*/
………ジジジ………
[男は、目を覚ます。]
右………腕………
[身体の様子を見ようと下を向くが、自分の身らしきものが何一つ見当たらない。否、彼の感覚では、自分の肉体が動いているという実感すら曖昧である。]
…………………。
これが、「死」というものか………。
/*
>>+8ダニエル
ぁー、了解致しました。
とは言え、急かす様な事をするのもどうかと思いましたので、動きがあってからで良いか、と。
村建て人様には、ご苦労様です、と言っておいて下さい(笑
>>*4ジーン
そんなに急がなくても良いですよー。
元々、今日は明日がちょっと早いので、あまり居れませんでしたので。
満足行く様にロールして下さって結構です。
というわけで、墓下描写はまた明日。と言う事で。
*おやすみなさいませー。*
*/
…ンー。…
態度で示すのはお嫌かね?
〔バーカウンターの傍で引っくり返ったスツールを起こす。
フォアローゼスのボトルを手に、其処へ腰掛けると…青年へ片手を伸べて見せ〕
…酒と狂気の話をしていたと思う。違ったかな。
〔驚いた拍子にツ、と左肩を押える。唇を噛み締めて眉を顰め〕
…では、…私が考えていた通りなら…
ニーナはもうローズの手にかかっている、と…思う…。
…此処を離れたジーンは…キャロルを説得に
行ってくれたものと思っていたから…
〔そして、此方の思考過程は影にのみ明かされるところなのだろう。遣る瀬無い面持ちで、座ったばかりのスツールから立ち上がり――〕
─2F "Blue"floor─
[もはや巣となったフロアに、珍しくきちんと扉から現れた影の男は周囲を見回す。
床は血みどろの上、臓物や手足が散らばり、椅子の破片まで撒き散らかされている。
そして、その中心にあるは──横たわる老戦士とその傍らに立つ二人。]
…ニーナ。
…ニーナ。
…ニーナ。…
死なせてしまった…君は私なのに。
〔心の一部が、もぎ離されてしまった痛み。
彼女の魂は安らかだろうか。…ローズは其れを赦すだろうか。〕
[老戦士は、天を見上げた。]
[否、それは天ではないかもしれぬ――]
[――"Blue"を染める、*死のにおい*]
[無音の足取りで二人に歩み寄ると、抑揚のない声で話し掛ける。]
今、階段から"Platform"までが大混乱になっていた。君たちの所為か。
………
"Sledge-Hammer"は逝ったのだな。
[ダニエルの亡骸を見下ろし、静かに呟いた。]
もう飽きてしまった。
[オードリーから述べられた手をただ見つめ…それに返すものはない。ゆるりと首を傾けて笑みを見せ]
…覚えていないな。
興味のない話だったから…。
そう。LatestOpeには悪いけど其方の方が嬉しいな。
僕はExaltedAngelの獲物の方が好みだから。
[ニーナへの言葉には感情を揺らす様子を見せることもない、淡々と言葉を紡ぎ]
影は貴方と組んでいたの?よくわからないな…
そんなタイプには到底見えない。
[女の押さえられた左肩を見遣り、立ち上がる様子に目を細める]
…次は僕と遊んでくれる?
ああ、でもExaltedAngelとも約束をしているんだよね…
どちらと遊んだ方が楽しいかな?
…"君たち"の中から僕の存在を除外してくれないかな。
一緒にされちゃ困るよ…僕はここまで趣味は悪くない。
[彼と彼女だよ、と軽く顎先を揺らしてオードリーとダニエルを指し]
……、ジーン…
〔姿を見せて入ってくるらしい様子の影に、視線を向ける。
女からは、戦いの後特有の昂揚は既に過ぎ去っており〕
………ああ。…私がやったことだ。
望む礼儀は…手向けられなかったけれど。
〔ラッセルのことは口にしない。手にした侭だったボトルを影に向けて差し出す。女の眼差しへは、穏やかな笑みと凄絶なる哀しみとが混じる侭〕
[Umbre─「影」を通じて、電脳空間たる「影の領域」とリンクした影の男の知覚に、ダニエルの仮想人格─亡霊が揺らめいて立ちのぼるのが感じられる。]
[魂の収奪者によって収穫された魂が、*またひとつ加わった。*]
[ラッセルからオードリーの顔へと闇黒の瞳が移動する。
それは、麗人の告白に、ゆっくりと一度だけ瞬きをした。]
[が、己に向かって差し出されたボトルには、一瞥を落としたのみ。
オードリーを見詰める瞳は、何のことか分からない、というように、何のいろも浮かべず*沈黙している。*]
…ああ。結局私は君を退屈させずにはいられない。
互いに望むものを知っていて、与えられはしない天邪鬼なのだもの。
ローズとニーナが…まさにそうだった…ろう。
〔口数少なに応えて、青年の感情の動きを受け入れる。併し、〕
……
…ラッセル。教えた筈だ…
御託を並べている暇があったら、
望んだ時に"御前"はかかってくるべきなんだ。
〔ぴしゃりと言って、続くラッセルの言葉には応えない。
若干癪を通り越した、女にしては稀なことに憮然とした面持ち。〕
…そうでもないな。
今の貴方の表情は僕には少し楽しい。
普段見れるものではないからね。
[憮然とした面持ちにさも楽しそうに笑い声を零し、しかし伝えられる言葉には瞳の寒色を際立たせてオードリーを冷えた目で見遣り]
…それにしても貴方も本当に僕のことを解ってくれないな…
そういう意味ではやはり僕と貴方はとても似ている。
決して互いに容れることはないけれどね…。
…思い上がるな、WidowedGentleman?
先程もだが貴方に指図される謂れはどこにもない。
僕にそれが出来るのは…彼の方だけだよ。
[目元を崩すと甘える所作で首を傾けてみせ]
僕は、僕が楽しめればそれでいい…何度も言っているだろう?
そのタイミングは僕が決める。今、この時もね?
それに…乗らぬ相手を無理矢理奮い立たせるのは嫌いなんだ。
こっちの興が醒める…貴方は相手を選びそうだしその確認だよ。
左肩のハンデも加えてね…貴方の獲物はとても好みだから残念だ。
…彼女は約束を覚えていてくれているかな…天使と遊んでくるよ。
次に貴方の元へ帰ってくるのは僕か、それとも彼女か…
多分、そのどちらもが貴方の快気を願っているよ…。
…それまでは、無事でいてね?
[くすくすと、零れる声は子供が嬉しさを隠しきれない時のものと同じで。足取り軽く席を立つと指先を躍らせて手を振り、血溜りを避けながらフロアを出て行く。きっと色濃く漂う鉄の匂いを辿れば*彼女の元へと辿りつくことができるだろうか*]
〔ひととき交す眼差しのうちに、胡桃色の瞳へは多くの感情が混ざって過る。…それでも…影の試み、その意図に変わりはないのを女はよく理解している。僅かだったが、唇の動きだけで…嬉しかったよと告げた。〕
…開けよう。…
ダニエル兄と、…ニーナの痛みを忘れないために。
…全てが終わったら、…感傷に浸る私を見て
その意味が君にはわかると思う…
〔…そう。自分と同じで…彼には時間がかかるのだ。
他者と判りあうために。…女はその時間を愉しめる。〕
…アッハ、…それは良かった。
愉しませると約束したのだものね。
〔続く更なる此方の天邪鬼への反応には、全く手を焼かせて
くれると言った態で、ルージュを引いた口を引き結ぶ。〕
…笑って済ませてくれるといいのに、
本当に容赦のないやつだね…君は。
…ン。… 傍には…行くつもりだ。
出来れば手負いであろうと私がローズを迎えに行きたい。
だが君には大きすぎる借りがあるから…こればかりはね。
上手に生きていておくれよ、"StiweardShip"…
私が君を大好きなことには変わりはない。
ああ、ふむん…そういう意味でなら…
――嫌々でなく囁くこともできるのかもしれないな。
〔影に唇で伝えたのとは、また別の言葉を青年へ向ける。
声はまだお預けというかあまりにも慣れないので
声にはならないというかで躊躇いがちに唇へ乗せる。〕
〔*「…、…、…、…。」*〕
――おねがい。
お願いだからラッセル…どうか死なないで。
私が導き出す結果についての、最大の理解者。
その手段が君には気に入らないのだろうけれど、
――否、…渋々ながら認めてくれているのだよね?
私は、君から敬意を払われていることを知っている。
私たちが求めるものは対極であって同じもの。
私もいつか――君と刃を交えたい。
その時は、おそらく…先に仕掛けたほうが
間違いなく苦杯を舐めさせられるのだよ?
愉しい駆け引きを、今はまだ
想像の裡に遊んでいようじゃないかね。
大好きさ、ラッセル…私の、知的好奇心を映し出す鏡。
[オードリーとラッセルの会話には口を挟まず、黙ってその場に立っている。
そのうちに、ラッセルがローズを求めてフロアを出て行くのを見送ってから、改めてオードリーに向き直り、語り掛ける。]
痛み、か。
レディ、死人は何も感じはしない。
君はダニエルの死に苦痛を感じているのか。
それから。
ニーナが死んだと何故思う。ローズが破壊者だからか。
[瞬かぬ虚無の瞳がじっと麗人を見据えた。]
─回想 B2F・"Black"floor─
[ヒールが床を打つ硬質の音が響き渡る。
鮮赤の室内に咲いた白い妖花が近付いてくる──それにニーナの注意が向けられ集中したその瞬間。
ぼんのくぼに突き立った鋭く細い刃が、頚椎のほんの僅かな隙間を抜けて、彼女の延髄を正確に破壊する。
生命維持にかかわる脳神経を切断され、程なく彼女は絶命した。]
[滑らかな膚に、血のひとしずくもこぼさずに刃は抜き取られ……虚空へと消える。]
─回想 B2F・"Red"floor─
[生命を喪った"LatestOpe" の身体が床に崩れ落ちる。
小柄な肢体と愛らしい童顔と相まって、その姿はまるで遊戯の途中で投げ出された人形のよう。]
殺戮の円舞のパートナーを喪った"ExaltedAngel"がニーナの亡骸に歩み寄るのを後にして、姿無き影の男は立ち去る。]
『ターゲット:"LatestOpe" ニーナの死亡を確認』
[死に至るまでの数日間に渡り記録されたニーナの情報から、やがて「影の領域」にニーナの仮想人格が構築され、電子的な幽霊…ゴーストとして再生されるだろう。
影の男は、それによって彼の仕える主にどのような利益が生じるのかを知らなかったし、また知る必要も感じていなかった。
ただ彼は、忠節を捧げる主からの命に従うだけであり、たとえ任務の道程で彼自身が命を落とそうと一向に構いはしなかった。]
[何となれば、彼はそのように生きるべく作られたのだから。]
『Umbreを使用し、リストに載った"Vermillion-Jack"メンバーの戦闘経験を含む全ての情報を収集せよ』
『彼らを破壊せよ』
[オードリーを見詰め影の男は考える。]
そう、死者は何も考えない、感じない。
「影の領域」に在るのは、かつて生きていた者の残滓、単なるデータの塊に過ぎない。
君達は、死ねばその心も記憶も消える。……自由になれる。
だが自分は、死した後も開放されることは無い。
自分の記憶は次のSoul Takerへと引き継がれ、母の望む限り再生し続けるだろう。
……永遠に。
「影の領域」に存在する亡霊達と同じく。
"ShadowWalker" ジーンは、"Dowser" キャロル を投票先に選びました。
〔フォアローゼスのボトルを開けると、ふぃと芳醇な香りが立ち上る。気だるげにカウンターの内外を見遣るも、どうやらグラスの類は粉々に割れてしまっていて…女はその中から無事なものを探す気にはなれなかった。〕
〔ラッセルが立ち去った後、僅かの間思案を置くようだったが――影の声に我に返ったように眼差しを向ける。…次いで、寂しげな中にも常の影に対する興味の色合いを瞳に宿し〕
…ン。そうなんだろうと思う。
でも…魂はわからない。目には見えないだけで、
多くを感じてのたうち回っているかもしれない。
〔君はどうか、とは訊かない。酒のボトルに直に口をつける。彼の問いに、深く深く頷いて…安心したような笑みを浮かべ〕
…そうだ、ジーン…私を疑ってみせることをやめるな。
長くなるけれど…いいかね?
〔フォアローゼスのボトルを開けると、ふぃと芳醇な香りが立ち上る。気だるげにカウンターの内外を見遣るも、どうやらグラスの類は粉々に割れてしまっていて…女はその中から無事なものを探す気にはなれなかった。〕
〔ラッセルが立ち去った後、僅かの間思案を置くようだったが――影の声に我に返ったように眼差しを向ける。…次いで、寂しげな中にも常の影に対する興味の色合いを瞳に宿し〕
…ン。そうなんだろうと思う。
身体は死ねば感じる機能を止めるから。
でも…魂はわからない。目には見えないだけで、
多くを感じてのたうち回っているかもしれない。
これは多分…heartの問題じゃない。
〔君はどうか、とは訊かない。酒のボトルに直に口をつける。彼の問いに、深く深く頷いて…安心したような笑みを浮かべ〕
…そうだ、ジーン…私を疑ってみせることをやめるな。
……君は魂については何も知らないだろう。
[ふい、と顔を背け、横たわるダニエルの死体に目を移す。]
疑って欲しいのか、君は。
"ShadowWalker" ジーンは、"WidowedGentleman" オードリーを振り返り真っ直ぐに見詰めた。──何のいろも浮かばぬ闇黒の瞳。
…君に魂があることは…知ってるかな。
〔返り血に塗れた侭なのも気に留めず、ボトルを影へ再び差し向ける。彼が受取ったなら…彼と背中合わせになるように振り向いて見せ〕
…アッハ、…まさか。
でも…何となくうれしくてさ。
君が、私に人の気持ちを聴く力が
どこまであるのか…気にしてくれること。
[差し出されたボトルを何となく受け取る。
しかしそれには口を付けず、所在無げにただ手に持っているばかり。]
……君は。
何か誤解している。
…ン。私が殺した…
〔まだ血糊に粘つく感触を、手指に確かめる。〕
…ローズで終わり…そう願いたいな。
私は確信しているけれど、こわい気持ちは捨てられない。
〔毅然と胸を張ったまま弱音を吐いて、再び必要になった気の毒な清掃スタッフがフロアへ機材を運び込むのを見遣る〕
…一緒に生きていたい。
死んで終わるような興味とも…思ってない。
ただ、一緒がいいと思う…そんなところだな?
〔ころりと喉奥に鈴振る笑みを漏らした。〕
[オードリーの艶のある声を、しなやかな笑い声を聞きながら、影の男は軽く首を傾けて、考え込むような仕草を見せる。]
君は自分が破壊者であるとは思わないのか?
或いはラッセルやキャロルがそうはでないかと疑わないのか。
……いや。疑って打ち消したのか。
レディ。君は実際には誰も信じていないのではないか。
信じているふりをしているのではないか。
自分や……他の人間達に、信じていると見せたいが為に。
ダニエル兄なら…呑んでも"おかしく"はならない。
〔heartがないと言った彼の胸に、何が入っているのか…それは女の想像でしかない。ただ、常に水しか摂らない彼に何か身体に障りがあるのだろうかとは思っていた。〕
――誤解でいい。
〔重い前髪の間から覗く、闇の瞳をひたと見詰め返す。〕
…おや、…言葉が拙くて誤解させていたか。
私にカマをかけたのはラッセルさ。
私には何も、…人と接さなければ何もわからないよ。
〔此処だけは、感慨深さが滲む。深海色のフロアは戦いの疲労を癒してくれているかのよう。…背後に身じろぐ影の気配を感じてそれを容れ〕
思うのは私じゃない…接する相手さ。
話していれば自ずと解かる…嘘があっても。
…一度じゃわからないから、何度も話す。
誤解も幾つかする…反応で解かる。
――ダニエル兄の言った通りうすのろなのさ、私は。
ただ誰かといることが好きだからこうなった…それだけ。
…ジーン。…
そういう意図や思惑がないところが、
…多分私の性質のよくないところ。
〔女の瞳から、漣立つ笑みが静かに引く。
見詰める侭に其処へ映る影たる彼を揺らさぬようでもあり〕
――だから…傷つけるのも無意識で。
その罪悪感と言ったら途方もなくて…
…うまく言えない。…
これだけは…たぶんずっと。
君は一緒に生きていたいと言うが、一緒に居てどうする。生きていて何をすると言うのだ。
君は自分に何をさせたい。
[そこまで問い掛けて、急に口を噤んだ。
ハッと気が付いたような、軽い驚きにも似た雰囲気が、変わらない表情でも何となく伝わってくる。]
…………。
[沈黙になにがしかのいろが加わった。]
[それは多分してやられた、といった感覚に近いのだと思う。]
[結局彼女の思惑に乗っているのだと感じる。…それが何であるのか彼には分からないのだが。]
〔突きつけられる問いは…数多の人格と接し続けてきた女にとって、初めてのものではない。…此れは彼に対しての答。〕
…好きに過ごしててほしい。
私もそうする。
重なるときがあれば…愉しい時間さ。
――、…
〔女は、影の様子に一度きょとんと胡桃色の瞳を瞬かせる。
…次いで、常の如何にも性質のよくない面白がりの本質を垣間見せ…併し身も顔を寄せる事無く問い掛ける。〕
君はどうしたい? …
"WidowedGentleman" オードリーは、"ShadowWalker" ジーンへと上がらぬ左手を差し出した。…「私に何をさせたいんだろ…君は。」
[無の沈黙ではなく、重い沈黙が影の男から滲み出る。]
[オードリーに問いに答えることなく、彼は身動ぎもせずに立ち尽くしていた。]
〔彼の問いは、そのまま応え。女の胸には、幾つかの感慨が過る。悪戯な問いを投げかけたばかりだというのに、
緩く被りを振って…無理に応えなくていいからと促す。〕
〔今まさに"blue"に沈黙を奏でる――彼がいとしい。〕
…アッハ、… な、ジーン…
…君と私は、ほんとうに時間がかかるから。
だけど愉しいよ…本当だ。大丈夫…
きらいになったりしないよ。
〔女は背中合わせの姿勢を解いて、身を捩るようにして見ていた闇の瞳を正面から覗きこむ。上がらぬ左手を、そっと彼の腰へと絡ませ――〕
……
〔右は血染めの剃刀を手にしたままで、注意深く痩せた背へ回す。…詰らぬ気遣いはしない…それは向き合っていても彼の背を誰にも取らせない為。強く伸びやかな鼓動を影へと移すように…ぎゅう…と両腕で抱き締めた。〕
[──……
それなりに長い時間そのまま立ち尽くしていたが、やがて重い沈黙をこじ開けるように、低く抑揚の無い声でそれに答える。]
──何も。
君には何も望んではいない。
同様に、君に何と思われようとも気にはならない。
[気にならない筈なのだ。]
[だが、何故か彼女の言葉は苛立つのだ。]
[その理由は分からないし、知りたいとも思わなかった。]
…ン。…
拒まないでくれたら…それでいい。
〔相手の声音は…多分いつもと変わらない。
それはいつものように応えの過程、*続きのあること*。〕
[抱き締められた、その一瞬、スーツの下の筋肉が強張り激しい緊張を伝える。
が、それは瞬時に解け、優しくオードリーの腕を掴み、身体から引き離す。
あくまで穏やかに……だがしっかりと。]
[ローズとの淫らな遊戯を、ラッセルへの戯れの会話を何故か思い出す。]
[その理由は彼には分からず、知りたいと思うことも無い。]
[未だ片手に持っていたフォアローゼズのボトルをオードリーに押しやると、ほんの僅かの間、強い光を帯びた眼差しを注ぐ。
微かに顰められた眉は、単なる不快感であるのか……それとも全く違うものを表しているのか。
強く引き結ばれた唇、蒼白い顔は何も伝えはしない。]
[不意に一歩下がり、くるりと踵を返す。]
[以前赤いフロアで彼女を置いて去ったように、またこの青いフロアでも、彼女に背を向けて去っていく。
だが、今度はその姿は、拒絶を湛えて途中で消え去ることは無く、ゆっくりと扉へと向かう。]
[フロアの扉が開き、何も知らない一般客が*入ってきた。*]
――B2F "red"floor付近――
[血塗られた部屋を出た女は、ふいに近くに居たスタッフに呼び止められ、耳許に軽い囁きの洗礼を受ける。]
――…そう、結局女神はWidowedGentlemanに微笑んだのね…。あの人もどれだけ皆を誑かせたら気が済むのかしら…。
でも、仕方が無いわよね。あんな美しい人に魅入られたら。全てを投げ出したくなっちゃう…。
[白に画かれた一筋の赤を指で掬い、舌で舐め取る。口内に広がる鉄の味に少しだけ顔を顰めて]
それで?次なるパートナーの申し出も来ていると言うの?わたしに…。
ふ〜ん、いつの間にわたしも売れっ子になったのかしら?こうも立て続けにお相手を申し込まれるとっ…て、LatestOpeはわたしから誘ったんだったわねぇ。
[自らの性癖の淫らさに自嘲を漏らし。
StiweardShipの話を耳にしては、さも嬉しそうに目を細める]
本当は今直ぐにでもオードリーの許へ駆けつけたいけれど…。でも美少年の誘惑も捨てきれないのよね…。
あ〜ん困ったわぁ…。こういう時って優柔不断な性格って困るわよねぇ。ねぇ、そう思わなぁい?
[言葉とはうらはら、どちらの手を取るかは女の中で決まっているにも拘らず、目の前の若いスタッフにとろりと流し目を送り品をつくる。
そして気が緩んだスタッフの耳に、熱い吐息を吹きかけ]
もしStiweardShipに遭ったら伝えて?
――お色直しの時間を頂戴?ってね…。
[素早く身を離してエレベーターへと乗り込む。
女が立ち去った後には、のぼせ上がった輩と血と香水の残り香が、天使が存在していた証を仄めかしていた。]
――4F "Vermillion-Jack"専用ルーム――
忘れ物を取りにきたの。それと、約束の破棄を求めに――
[幾重にも張られた認証システムを潜り抜け、血塗られた天使は部屋に足を踏み入れるなり迷う事無く第一声を上げる。]
「――忘れ物とは…これの事か?」
[一拍遅れて現れた件の男は、一瞬考え込むような素振りを見せたが、すぐに女が所望する品を掌に乗せて差し出す。
それは指令が下された日に、彼女自身が彼に預けた指輪。照明を反射して鋭く光る。]
えぇ、指輪を、わたしの部下の欠片を、そしてわたしの心全てを…。
引き取りにきたの。
[皮革の上に乗せられたものを、女の指は躊躇わずにつまみ、自らの掌に納める。男はその仕草をただ無言で見つめている。]
「――本気を…出すつもりか?心奪われた者に」
[しばし訪れた沈黙。破ったのは男の声。酷く冷静な、高揚も何も感じないその音。]
…さぁ?どうなるのかわたしにも解らないわね。
絳花はわたしの事を嫌ってか、なかなか手出ししてくれないし、他の魅力的な少年には誘いを受けるし…。
[慣れた手つきで指輪を外しながら、女は拗ねた口調で相槌を打つ。]
それに…。破壊者掃討は捗らない。しかも獲物は横取りされるしね、最悪…。
[外した指輪を丁寧に一つずつ解き、輪の無い物へと変化させる。]
「――随分虫の居所が悪いらしい」
[微かに空気が揺れる。男の感情がほんの少しだけ垣間見られた瞬間。しかし女にはどうでもいい事。]
悪いわよ。最悪よ。わたしはこの指令に巻き込まれて、何もかも全て狂わされたわ。
わたしは正直、破壊者の事なんてどうでも良かったの。兄様の気を惹きたい為だけにこの場所に身を置くわたしにとって、指令の成功だけが愛の証。
破壊者達は、自分達を抹消しに集められたわたし達が邪魔。だから放っておいても何れは殺意を向けるだろうからって高を括って置けばいいと思っていた。
けど――
[そこまで言うと、女は手を動かす事すら躊躇われるように、頬を紅潮させて。拗ねた唇は熱い溜息を漏らす。まるで艶やかに花開いた大輪の月季の如く。]
出逢ってしまったの。わたしの全てを揺るがしてしまうような存在に。貴方より愛しいと思う存在に。
…出逢ってしまったの。
ねぇ?可笑しいと思う?兄様。
貴方を恋い慕い、貴方の移し身の存在にまでと請っていたわたしが…。仮初に現まで抜かしてしまうなんて。可笑しいと思うでしょう?
[鈴の音と共に自嘲が零れ落ちる。指は、再び金属の欠けた輪を繋ぎ合わせる。]
でもね、兄様。わたしは一夜にして、あの人から人を愛するという事を…教わったわ。それはそれは熱っぽい指導の許に。
だから…
[カチリ][カチリ]
[金属が組み合わさっていく音が、部屋に響く。]
ごめんなさい、兄様。わたし、もう貴方を惑溺する程愛せない…。貴方の為に任務も遂行できない。
もう、貴方の喜ぶ顔を見たいが為だけに動く、天使にはなれないの…。
[カチリ――]
[最後に組合わさった音と共に、女は静かに立ち上がる。
手には細長い金属の筒状の物が握られていた。]
今のわたしはもう、貴方の望む姿に戻れない。戻るつもりも無い…。命にも従うつもりも無い…。
わたしはただ、自由になるために戦うわ…。生も死も愛も恋も憎しみも悲しみも、全てから自由になるために。
そんな姿は…
果たしてあなたから見たら…破壊者に見えるのかしらね?
[艶麗な笑みと姿を変えた部下を携えて。女は長居をした部屋を後にしようとする。
と、その時。静かに佇む男が動き出す。]
「――餞別だ。受け取れ」
[物体が、放物線を画きながら女の許へと舞い落ちる。
迷わず手にしたそれを見つめて。女は男に何を思ったのだろうか。]
貴方からの最後の愛、しっかり受け取ったわ。
お元気で。わたしの愛しい兄様――
[ヒールの高音だけが鳴り響く中、重厚な扉はいつしか静かけさを*身に纏っていた*]
[――死ぬ間際の記憶《衝撃》が蘇る]
「あはっ…オードリーなら、あたしをあたしとして好いてくれるよ…」
[ポケットに入っている一枚のメモ。ソレが彼女の心の全て]
「シリアルみたいに、ミルクはかけないね」
[じゃっ。
近づいてくる天使にもう一丁のシューターを向ける。
それは無数の毒針を飛ばすニードルガン…
引き金を引けば、美しい天使をハリネズミ…否、美しいまま人形に出来る]
[そう、少女は思っていた]
「…」
[トリガーに力が入らない]
「… … …」
[それどころか。声を出すことすらも。
指一本動かすことも。
視線を動かすことも…寧ろ。意識を保つことすらも]
『あれ、れ?
おかしいな…ローズの攻撃…全部、避けた、ハズ…』
[がしゃっ…
両手の玩具の様な銃が赤い床へと落ちる。
少しして、少女はゆっくりと膝を突いて…
意識は漆黒の闇へと堕ちた]
――回想・2F"Blue"floor――
〔腕にした男の身体が、此方へ伝える激しい竦み。女の鼓動は一瞬跳ねて…その瞬間にあることを悟る。…だから、影の手に抱擁を巧みに外されるとき…尚もと抗ったりはしなかった。痛む左肩に、負担はかからない。〕
……、…ン
〔そのとき此方は、先程目の前の彼が自らの言葉に驚いていたらしいのと同じく…自らの行動にやや目を瞠っていた。常は饒舌な唇を、一度開いて…何か言いたそうにしてから閉じ〕
…そうか。そうだった、な…。
〔闇の瞳を見詰めながら、半ば呆然とする。もう一度頷いて、彼に呼ばれた自らの名を反芻する。〕
本当だ。私は…また幾重にも誤解している。
〔女は影が離れる間際、ぽつぽつと呟く。拙かったが。
彼以外の皆に自分の所在とメッセージを手紙として渡していたことと、ニーナがローズを引きつけてくれていると信じていたこと。
それから…目の前の彼が"奴ら"に許されない時期にきていたキャロルと一度は戦うだろうが、…手分けしてニーナと此方の加勢に来てくれると思い込んでいたこと。
だから、ニーナが死んだ…と女が断言してしまったのも、キャロルが姿を見せない今…彼の口から何か訊かない限り、自分の思い込みである可能性があるということ。
此方が知っている、というのは誤りで…感じただけ、ということ。〕
…確かめなくては。私は。
君に私を諦めさせてしまうところだったんだ。
…ジーン…有難う。行ってみる。
〔そして、離れ行く男の背に…もう一言声を。〕
…次は強請るよ。……こわいけれど、きっと。
〔…間に合っただろうか。彼の背は…此方を拒んでいないように見えたから、受取ってくれたと思いたい…女は初めて…*不安にかられたのかもしれない*。〕
――回想・2F"Blue"floor・終了――
ぁー…うー…
[軽く頭を振り。
ゆっくりと目を覚ませば、其処は…]
どこ?ここ…
んー。ローズが誘ったにしては…殺風景だね?
――???――
[zap...zap...zap...
男の目の前にあるのは、無数の「数」、或いは「コード」。]
…………………
こ……こ……は………
[zap...zap...zap...
無数のそれは規則的な流れをもって、螺旋を描きながら、上方或いは下方へと流れている。]
………儂……の……大……砲………
[zap...zap...zap...
探すが、見つからず。
目の前にあるのは、無数の「数字」、そして「コード」。]
大……砲………?
[男の「意識」を司る「それ」――それもまた、数字とコードの羅列であるが――が、ふと「自分」から発せられた「言葉」に、「疑問」を投げ掛ける。
己を形成する「システム」のひとつひとつが、緩やかに解体され――]
……………!!
否。儂は、"Sledge-Hammer"………!!
[完全に解体される寸前の所で、男の「意識」は再構成を開始した――]
[――システム、復元。]
――B2F staff room――
[専用ルームを後にした女は、エレベーターに乗り込むと迷わず最下階行きのボタンを押し、冷たい壁に身を預ける。
そして再びドアが開くと、足は血塗られた部屋ではなくスタッフの控え室へと進む。]
[死臭の漂う躰を清めるように熱いシャワーを浴び、女はB.B.R.(この場所)へ着てから何度目かの着替えを行う。
選ぶ色はいつもとは正反対の――黒色。
纏いし香りは、いつそれの禁止を意味する香りか、それとも別な意味を持ち合わせる誘い香か。]
[そして全ての身支度を整えると、指で朱を引き…。
部屋を後にする。]
鬼さんこちら、手の鳴る方に――
[ひらり――]
[ひらり――]
[死を誘う黒き天使のように]
[ひらり――]
[ひらり――]
[軽やかに*舞いながら*]
――B2F "Red"floor――
〔訪れた"Red"で、女はニーナの遺体と対面する。既にスタッフの手で清められた彼女は、唇へ弾けた疵を残していた。眉を顰める。〕
――ニーナ。
〔悔いも嘆きも、総ては瞳の奥に潜む。〕
/*
すみません、まだ寝てなかったりorz
推敲しろって感じですね。文章変です。
そして独り言で落とすべきかと思った内容。
支離滅裂に拍車が掛かりますorz
…君は悩んでいたんじゃないかと私は思ってる。
ローズを悔いなく逝かせるために。
私もダニエル兄を悔いなく逝かせて差し上げるために、
ずっと悩んでいたから…そう思うのだけれど。
〔結局自らの手で手向けてきたフォアローゼス。尽きない感慨は捨てず抱えて、ダニエルと…ニーナに捧げる。女はニーナの髪へと五指を梳き入れて、いとしげに梳く。〕
〔足掻き方を…変えてみようと女は思っている。今は、たぶん自らを砥ぐための時間。剃刀のように、針のように。〕
――君のsoulははまさしく私なのだよ。
安らいでいてくれるかどうか、自信はないさ…無論。
でも…私が君を、ずっと愛しているよ。ニーナ…
〔…伝わる先があるかどうか、男装の女は知らない。稚く眠るように見えるニーナの頬を摩って…微かに笑み*女は何処かへ去る*〕
─回想・2F"Blue"floor─
[背に彼女の声を聞きながら、影の男はそれでも足は止めずに出口に向かう。
扉の取っ手に手をかけた時、一度だけ振り向こうとするかのように頭が揺れ……しかしやはり振り向きはせずに、開いた隙間から抜け出ていった。]
んー…んー…ん?
あれ?
[ふと、思ったこと…]
…あたし、死んだんじゃないのかしら…?
今思えば、ローズは毒を使う様な子じゃないし…
第一、攻撃は全部避けれてたはず。
それなのに、身体が動かなくなったって事は…
…脳を破壊…違う。
心臓を破壊…違うな。
[うろうろと動き回る]
…背後。コレは確定よね…
それで、刃。
それで絶命できるところ…血は余り出ずに…
…脊髄…?
─B1F "Black"floor─
[そして、今彼は黒い空間の片隅で一人考える。]
[──何故あの時、あれ程激しく彼女の抱擁を*拒んだのかと。*]
[す、と自分の首に指を滑らせるも、そんな傷はなく…]
…って。あれ?
死んでるから、こんな話になったのよね…?
何?死後の世界ってあり得るわけ?
[実際はデータでしかない個体。
しかし、データは新しい感情を産み。データを*書き込んでいった*]
─B1F "Black"floor─
[物憂げに片膝を抱え、腕に頭を乗せる。
酔うことができぬ故に酒もドラッグも摂取しない──無意味だから。
意識をトばそうと思えば、研究所で個人用に作られる特別製のデザイナーズ・ドラッグか、それこそ死に至るような劇薬でなければならない。
弱い毒ならば体内プラントがろ過してしまう。アルコールもその意味では脳を麻痺させる毒物でしかない。
彼には思考を鈍らせることは許されていないのだ。]
[「影」と常時リンクしている所為か、何故か「影の領域」は彼の視覚にこの現実の"B.B.R."と重なるように知覚される。
ふと視界の隅に、ニーナの小柄な姿がうろうろ歩き回っているのがチラリと見えて、影の男は思わず小さな苦笑を洩らした。]
――1F・"Platform"バーカウンター――
〔様々な愉しみ方を求める人々が交錯する"Platform"。
女は、各階を映すモニターが見えるバーカウンターへと足を運んだ。アーヴァインの後釜として入っているバーテンへ声をかける。〕
…"Dowser" キャロルの…「いつもの」。
〔仲間の口から、常に耳にしていた侭を*オーダーする*〕
/*ダニエルへ。
村立て人さんに伝えてほしいのですが、このままキャロルが来ないとして、突然死になりますね。その場合、自分はキャロルを襲撃できないので、他の人を襲撃せざるを得ません。
バトル優先で処刑投票すると、死者がいきなり3人になってしまいます。
ここは、キャロル処刑で投票を揃えるのが一番現実的だと思います。
村立て人さんのお考えは如何でしょうか。*/
/*キャロルへ。
超多忙でここを見られないのならば仕方がありませんが、そうでないなら貴方に話しかけている人に答えるくらいはした方がいいと思いますよ。彼女達は貴方を気遣って声を掛けているのですから、それに応えるのが最低限の誠意というものでしょう。
私が何故厳しい態度を取ったかの意味が分からないようでしたらば、エピで説明いたしますが、今は他の参加者の為にどうにかするのが参加している者の義務ではないでしょうか?
どうしても参加する気になれないならば、自吊りを提案するなり何なりの方法はあった筈です。
出来れば自分としては、その前に参加時間が少ないなら少ないなりにもっと会話して欲しかったし、私に対する文句でもいいから少しは他プレイヤーと関わろうとして欲しかったと思います。*/
〔喧騒の中へ探す姿は、まだ見つからない。女は人込みの中へ緩く這わせる視線を、手元のグラスへと戻す。…黒衣の彼女を思う。〕
……。本当に、素直なコなのだな。…
〔彼女の真意に気づいている今、男装の女はふくりと笑みを燻らせる。カウンター裡へ背を向けるような姿勢で飲むカクテルは此方には甘いのだが…仲間の好む其れと思うといとしい味で〕
…私とは逆だな。
良くも悪くもなのだろうけれど…
〔任務に支障をきたすほどに。この点では一致していて、女はやや困惑げな笑みを浮かべる。いつしか空になったグラスを置いて、もう一度辺りを見回し…僅かに眉を震わせ〕
…キャロル。…もう一度逢いたいよ…一途な君に。
〔独り言を終いにすると、女はバーテンに目配せで合図を送る。今度こそ自らの"いつもの"アブサンが用意される筈で。その一杯を一息に飲み乾そうかどうしようかと迷っている*様子でもあり*〕
[自分は何故オードリーに会いたいと思うのだろうか。
任務の一環として会話していた筈だ。それに偽りはない。]
[だが。]
[苛立ちを感じるのは何故か。
にも拘らず、彼女と関わろうとするのは何故か。]
[その理由は彼には分からなかったが、今は何故か知りたいと感じていた。]
─B1F "Black"floor─
[片膝を抱いた腕に顔を伏せ、物思いに耽る。
思考の深海には底は見えず、道標とて無く。]
[その理由は彼女ならば分かるのだろうか。]
[だが、会いたくないのだ。
彼女と話すと、自分は平静な思考を失う。
「ただひたすらに死」でなければならない筈の自分が。]
何故……彼女は……
[薄い唇から、吐息のような小さな呟きが洩れる。
彼は自分が独り言を洩らしてしまっていることにも気付かず、己の中に深く沈んでいた。]
[彼女の言葉が何を伝えたいのか、彼には分からない。]
[それは、ローズへの言葉、]
[ラッセルへの言葉、]
[キャロルへの言葉、]
[ダニエルへの言葉、」
[ニーナへの言葉、]
[と同じなのだろうか。]
[と何が違うのだろうか。]
……
自分は。
もうあなた仕えるに相応しい息子ではないのかも知れない。
[彼を造り育てた母にして、絶対の忠誠と愛慕を捧げる主を想い、そっと目蓋を閉じた。]
――4F・"Vermillion-Jack"専用ルーム――
〔――部屋は血の海だった。〕
〔ズタズタに切り裂かれた顔面を押えて、床をのた打ち回る男。痛覚がはっきりしてくるに従って、その動きも大きくなり…無機質な室内の無機質な照明に血飛沫が煌く。
その悲鳴は、同室の者たちの心臓を冷たい手で鷲掴みにする。
冷ややかに見下ろす男装の女は、怒りと嫌悪を胡桃色の瞳に湛えて"大きすぎる剃刀"を一振りし…切っ先を漸く下ろした。〕
……。貴様等。
私の愛する仲間を…殺させようとしたな?
〔常は触れ合うひとを慈しみ、甘やかに這わせる声音が
いまは地を這う如く低い呪いの響きを醸す。〕
それも、よりによって――
よりによって、抗いかたを知らないあのオトコに。
〔ギリ、と歯噛みの音。蒼褪める幹部連を、女はその内なる殺気と存在感とで圧倒していた。キャロルは何処だ、と押し殺した声音で問い詰めると、一旦任務預かりにするか検討中との応えがある。〕
……。キャロルは必要だ。誰にとっても。
二度と今回のような真似は許さん。
〔女は、確固とした声で宣言する。併し、彼女の処遇を決定できる立場でまではない。あとは彼女の意志次第だろう。任務へ戻ってくれれば、大きな戦力になる…と女は考えている。〕
…ンー…
――おっと…既に許していないがね? アッハ、…
〔蛇の如き笑みを広げて、ぬめと紅い唇を舐める。紅のマーブルを咲かせた部屋を、女は救護班と入れ違いに*後にする。*〕
[半眼に伏せられたままの瞳は深く沈んで、無間の闇を漂わせる。
やがて彼は面を上げると、深く息を吐いた。
ゆるゆると腕を解き、ブーツを履いた足を下ろして立ち上がる。]
[背筋を伸ばし、頭を上げた彼はもう思いに沈む顔はしていない。
冷たく硬い、蒼白い顔。夢見るような眼差しに、淡い微笑が刻まれ。]
[影の男は、黒い影に包まれた部屋を、夜のように密やかに歩く。
──彼女を探して……*答えを得るために。*]
[死の匂いを纏う黒天使は、自由気ままに建物内を飛び回る。
階段の影、DJボックス、そして何処かのバーカウンター。]
青い月をひとつ、わたしにくださいな?
[滑り込ませたスツールの元、女は一杯のカクテルを注文する。]
[間も無く差し出された菫色。そっと唇に乗せ女は酔いしれる。
アルコールには酔わない性質。しかし想いが彼女をほんのりと酔わせていく。]
I fall in love too easily
I fall in love too fast
I fall in love too terribly hard
For love to ever last…
[掠める辺りの喧騒に耳を塞いで。唇から漏れる吐息は一説のメロディを奏でる。
アカペラの細い声は、カウンターを滑らかに伝い、床で静かに飛沫を上げる。]
「――恋をした訳ではあるまい?」
[三度思い出される男の言葉に、女は苦笑を漏らしながら]
恋は…していないの。ただあの女(ひと)を愛しただけ…。あの女の瞳にずっと映っていたいが為に、惑わしたの。自分の心を…。
でも…。本当は愛しているかなんて判らない。愛とは何?誰かを一途に思うこと?思い重ねてうらはら、相手を亡き者にしてしまいたいと思うこと?
[唇を滑り落ちる呟きは、受け皿を与えられないまま宙に舞い、次第に沫と消える。]
〔フロアの中央とは違い、淡い灯りを暈すカウンター。唄声が何を運んだか…死天使の傍へと訪れる紅髪の女。〕
……嗚呼。
〔漏れる嘆息は、慕わしげに漏れる。〕
そんなに呼ばれると…心が揺らいでしまうだろう?
ローズ…宵の唄姫。
〔傍らの彼女を見遣る瞳は甘いが、言葉とは裏腹に揺らぐ気配は宿らない。ただ常と同じように、いとしさを込めてローズを眼差しの裡に納めて――目を細め〕
…何もかも許したく気持ち…かもしれない。
〔ローズの独白へ応えてか、寂しそうに笑む。〕
更新時間が24時間延長されました。
[近付く気配、そっと瞳を上げて。微笑む。しかしそれは砂糖菓子のように甘くは無く――]
揺らぐはずは無いわ?WidowedGentleman.
貴女はわたしを愛してもいない…。
許してしまいたいだなんて…嘘は止して?
わたしはもう、貴女の優しさなんていらないの…。
[しかし氷のようには冷たくは無い。]
――建物内 何処かの廊下――
[フロア毎に堅く閉ざされた扉、爆音から逃れようともある一室を覗いて耳から音が消えることはない…打ち付けられる音の振動が低く、狭い通り道にも響き渡る。]
…ここの連中が馬鹿ばかりな理由がよく解るよ。
こんだけ四六時中音に支配され続けているんだから…
――ねぇ、Master?
影がなかなか面白いことを言っていたね…。
少し…意外なことに僕の考えは影の言葉で変わりつつある。
…順番の、問題かな…どれが楽しめるだろう?
まずは…WidowedGentlemanとExaltedAngelを逢わせたいな…
天使と遊ぶ前に話を聞いてみたい気分になった…
[どうだろう?と虚空に向かい青年は囁きかける…声はなく響くのは低い振動音のみ。しかしそれがさも可笑しいかのように肩を震わせて笑い…細まる瞳は甘く、途方もなく優しいもの。]
…強情な方だな…そんなところも愛しい…
…ExaltedAngelはどこにいるかな…
障害物が多くて思ったより探すのも一苦労だ。
…それとも、出会うのはLatestOpeの方?
[カツ、靴音も全て地揺らす音に掻き消える…翠の髪を求めて彷徨い歩き…もう暫くもすれば見つけるだろうか]
…ローズ。
〔束の間――女の眼差しには悲哀が滲む。それはすぐに潮の如く引くものの、緩やかに被り振る仕草に残るかもしれず〕
自らの気持ちを疑っても、私の気持ちを疑わないでおくれ。
それでは私には…悔いが残ってしまう。多分、君にも。
ラッセルは「私」だから…大丈夫なのだよ。
〔胸奥からの溜息。つと上げにくそうな左手を伸べて…死天使の唇へ触れる寸前で宙へ止める〕
…ン、…嘘だ。――もう許しているんだもの。
君はいらないかもしれない。
…私が欲しいから…此処に来たんだ。
〔瞳の奥を――彼女の心を掴み出すような、貪欲な眼差し。〕
…ローズ。ひとつだけ…傷を…私にくれないか。
ニーナの唇と同じ傷を。
/*
>>25
……「く、た、ば、れ。」?(おまえ)
慣れない言葉って言うのは多分お口の悪い言葉かなー?
くたばれだったらラッセルゾクゾクしてると思います。
多分大喜び!(…)
〔やがて執事たる青年の耳には騒音の中へ場は到る。死天使と話を交す合間に、彼の姿を見つけ――見遣る胡桃色の眼差しには、案じる色合いが一瞬だけ過る〕
…此処だよ…"StiweardShip"。
呼び声に求められて…来てしまった。
…否、…あなたに渡したいものがあったから。
〔てのひらを上に向けて、ラッセルへと柔らかに伸べる。〕
My heart should be well schooled
'Cause I've been fooled in the past…
[ブランの眸に翳りが漂う様を見て、しかし女は先程の続きのメロディを口ずさむ。]
疑ってはいないわ。確認しただけ…。
それに何故?何故貴女に悔いが残るというの?
わたしには、一縷の情すら持ち合わせてはいない貴女が…。
可笑しな話ね…。
[くっと喉の奥で嗤いを消化する。ブルームーンは、その女の喉を滑り落ちるように吸い込まれていった。]
そう…StiweardShipは貴女のDuplicantなのね。
いいわね?貴女には沢山の仲間が居て…。
わたしには、この心を全て許せる人すら…結局は居ないというのに…。
[不器用に伸ばされる左手を、僅かに不思議そうに眺めて。しかし理由は尋ねず、射抜くように彼女を見つめる。]
わたし、嘘つきは嫌いなの…。
今更わたしの何をお求めで?WidowedGentleman.
そして、わたしに何かを求めるという事は、それ相応の何かを与えてくれるというの?
[貪るような色合いを見つめ返し。――訊ねる。]
例えば…甘美な死とか…。
言ったわよね?オードリー。わたしは貴女にだけ、わたしの死を預けたと。
わたしがもう一人の破壊者だと思うのなら。ニーナの命を奪った仇だと思うのなら。
誰かに任せる前に、あなた自身で奪いに来たらどうなのかしら?
…やっと見つけた、ExaltedAngel…
…WidowedGentlemanに先を越されてしまった?
それは少し残念だな…二人、共に居ればいいと思ったから
呼びに行く手間は省けたけれど。
LatestOpeは…いないようだね。
[フロアを見渡して、見当らぬ藍の色に微かに目を眇め]
…否、僕は貴方に今は何も望んでいないよ…?
それよりも今は天使の話を聞きたいな…
貴方も聞きたいと思わない?
[伸べられる手に返すものはやはり何もなく、意図を測るように蒼の瞳に捉え]
[遅れて訪れた執事服の彼の姿を見て。女は中途半端な伝言を残したままだったと気付き]
手間を取らせてしまったわね、美少年。
――先を越されて…?さぁ、それはどうなのかしらね?
そんなに気になるなら、わたしは二人一緒にお相手してあげても宜しいのに…。
[「ちょっと範疇外だけどもね?」
悪戯っぽく微笑んだ瞳には、無邪気な色彩。]
まぁ、わたしの話を聞きたいだなんて…。美少年も一体どうしちゃったのかしら?ふふっ…。
話はベッドの中で裸で抱き合ってって相場は決まっているのに…。随分せっかちねぇ。
[指輪を外した指先で、女は自らの髪を絡めて弄ぶ。
束縛と解放の繰り返し。一筋はその度に人工的な癖を身に刻んでいく。]
降り注ぐような愛が。
〔拒んでみせる天使に、にたりと笑み返す。
蛇のような。…挑むような…苛烈な瞳。〕
…アッハ。…
ローズ。…私は君のいる今日へ辿り着いて見せたのに…
君は私のいない明日へ一人きりで辿り着いてみせる覚悟がない。
それが私には哀しいんだよ…ローズ。
〔彼女の応えを面白がる響き。眼差しは親しげだが…
其処には一片の容赦もない。彼女が女へそう接するような…愛しかた〕
…ン。傷はくれないんだね…
甘やかしてくれない私が嫌いなら…そうお言い、ローズ?
それは私が君から欲しい愛じゃない。
〔…静かに彼女の傍から女は離れ…背を向けて歩き出す。
ちらと肩越しに振り返って、笑みを消した声音を投げる。〕
そうしたら私は君の言う愛を、「私」の持てる
全力で引き裂いて差し上げる…約束しよう。
…いつも思うけれど、その呼び名は嫌いだな。
折角二つ名があるのだからそれを使えばいい。
本当にね、随分と探したから。
…さぁ、どうだろう?
それは貴女の言葉を聞いてから決めるよ。
どの順番が楽しめるか、僕も久しぶりに頭を使っているんだ。
[そっけなく答え、靴音を鳴らしてローズの隣の席を取り。
足を組んでその膝に両手を乗せると続く言葉には緩く口角をあげ]
僕にとってベッドは寝る為のものだよ、ExaltedAngel。
話をする場所ではない…簡単な質問だよ。
貴女は誰がニーナを"寝かせた"と思っている…?
〔ローズへと背を向けて、ラッセルのほうへと女は歩く。
青年は見る…女が死天使へ向けていた蛇の如き笑みが、そこにないのを〕
…私とローズの話は…終わった。
ニーナと同じ疵を受取って…
君に血を分けたかったのだけれど。
〔遣る瀬無げな溜息と共に、囁く声。潤みかけの胡桃色の瞳は伏せられて…ラッセルと擦れ違いざまに、ぐ、と堪えるような喉鳴りを漏らす。返す手がなければ、僅かに彼の利き手とは逆の手に触れながら通り過ぎる〕
……死なないで。ラッセル…"お願い"だから。
あなたの矜持が許さなくても、…私は助けに入る。
…あなたは「わたし」。…忘れないでほしい…
〔…身を切られるような、哀切な訴え。媚びは…含まない。
ただ、甘えを望む彼に甘えることに…深い罪悪感が滲んでいた。歩み去る女は、執事たる青年に伝える。*「…ジーンに逢ってくる…」*〕
"WidowedGentleman" オードリーは、"ExaltedAngel" ローズ・ブラントへはたったひとつの"嘘"を…手向けに選んだ。死天使がそれを見破ったときに訪れるものとは…
わたしはね、オードリー。貴女に何かを望んでいるようで、実は何も欲しいとは思わないの。だから貴女に、ニーナと同じような疵をあげる必要も無いの。
それに…失った誰かと等しくなりたいなんて、その考えすら汚らわしいわ。
[一見柔らかそうな眼差し、その中に潜む真意を女はぴしゃりと封じて]
わたしがいつ、あなたに甘えたいと言って?
誤解しないで。WidowedGentleman.
貴女はわたしを何一つ解ろうとはして居ないわ。
判った振りをしているだけ。
わたしの心はわたしだけのもの。
誰にも決して…理解なんてできないの。
[凛とした声、辺りに響き渡り。背を向けた麗人に向けて言い放つ。]
だから撤回するわ、オードリー。
わたしの命はあなたに預けない。誰にも預けない。奪わせないわ。たとえ生を失ったとしても。
そしてもう誰にも愛なんて与えない。恋なんてしない。
もう二度と…誰にも赦したりしない。
弱々しいわたしを切り裂きたければお好きにどうぞ?
でも決してわたしは貴女には屈しないわ。
[「さよなら、愛しく憎い一夜の夢魔…」
立ち去る姿に、女は別れを告げる。
その言葉は、過去の自分にも向けられていて――]
[新しい客が自らの隣に位置付くのを見て、女は隠れた瞬間に肩で息をする。
精一杯の強がり。馬鹿みたいだと思う。素直になれない自分。いっそ手放したら誰よりも楽になれるのに――]
あら、誰々には与えられない愛称なのに…。残念。
[執事服の男と向き合う時、女はいつものように甘ったるい空気を身に纏い、とろりとした眼差しを向ける。
言うなれば先程オードリーに見せた姿が、女本来の姿と言うべきだろうか。
しかしその真実に気付くものは、恐らく居ない。]
ごめんなさいね、約束は今度はしっかりと詳細に伝えておく事とするわ。
所で今の会話を聞いて、順番整理は少しは捗って?
わたしはもう誰のものでも無いから、貴方でもオードリーでも、もう誰でも構わないんだけどねぇ。
振られちゃったみたいだしね?
[茶目っ気たっぷりの瞳は、感傷を引き摺らない。]
ベッドは寝る場所…。確かにそうね。貴方が正しいわ。
あははっ。
でもね、わたしは物心着いた頃からベッドは躰を開く場所だと教え込まれちゃってたから…。
嫌な思いをさせてしまったら、ごめんあそばせ?
[相変らず零れ落ちるは鈴の音――
媚態が染み付いた手は、優雅に宙を舞い自らの唇へ]
んー?ニーナを?
皆結局ニーナの事が好きなのね…妬けちゃうわ。
それはさておき。そう言う質問をしてくるという事は…?貴方は"わたし"がニーナを"寝かせた"本人ではないと?
[吸い寄せられた指は、朱をなぞるように左右に滑り――]
何故そう思うのかしら?ねぇ?StiweardShip…
いえ、ナルキッソスの少年?
[上限の月の如く薄く嗤う。]
……違うな、WidowedGentleman。
貴方がどう思おうと僕は「貴方」ではない…。
何故なら僕等は、互いに解り合おうとは決してしない。
喩えるのならとても似た性質の、磁石みたいなものだよ…
どちらかが背を見せたら互いに受け入れる部分もあるのだろうけれど、それを互いが許さない…内を見せない。
だから弾きあう…互いの真意を、ね?
貴方が僕に何を思うのか、僕は知らない…知ろうとしない。
そしてそれは貴方にも同じく…知ろうと、探ろうとはしない。
それでいい。それ以上は、無くていい。
[隣を過ぎる影を見ないまま目を伏せて呟き、彼女の滲ます常とは異なる色に忌々しげに舌打ちを一つ鳴らし]
…僕は貴方を必要としない。
[低くなる声に篭る感情は何の色を宿したものか]
/*
NPCとの近親相姦ネタ、好きだねわたし。
ローズとラッセルは、性玩具設定が似合うと思う。
どっちも好きそうだしね。(何)
所でローズが女版エロ村ラッセルになってきているのは、気のせいですか?わたし…(  ̄- ̄)トオイメ
/*
>>83 >>91でローズが歌っていた曲は、I FALL IN LOVE TOO EASILYです。
類に漏れず小林桂。ホントはTHE SHADOW OF YOUR SMILEも出したかったんだけど。
オードリー向けじゃないだろうと思って却下。
むしろNature Boyの方が使いやすかった?ラッセルと絡めれば。
[煩わしげに自身の赤い髪に指を絡ませて髪を梳く、苛々を解消する所作で。隣に座る女の空気が変わることも面白くなさ気に目を細め]
そうだね…順番は別に会話を聞かなくても出ている。
後は僕の気分次第だよ。溜
貴女も僕よりは聡いだろうからもう解っているでしょう?
…違うな、ExaltedAngel…貴女は振られたんじゃない。
自ら棄てただけ、そうだろう?
貴女は与えられるのを待つのではなく、
彼女の全てを奪いに行かなければいけなかった。
…だって、愛はそういうものだから。
[揶揄する色は無く、瞳の奥に優しさすら垣間見せる所作で紡ぐ言葉は、青年の中にある正当なる真実]
/*
ニーナとのバトルでは、アリプロのナルシス・ノアールが脳内BGMでした。
オドリー姐さんとのやり取りは、やっぱりアリプロの亡國覚醒カタルシス。
ラッ君とのバトルイメージは、月蝕グランギニョルな感じ?
アリプロ万歳…orz
…嫌だとは思わないけれど、楽しくもないね。
その手の話は聞き飽きているから。
話ならここでできるでしょう…?それだけ。
[足を組み直して軽く肩を竦ませる。手持ち無沙汰な様子で利き手に彫られた薔薇の疵をもう片方の指の腹で辿りながら]
さぁ…WidowedGentlemanは見ていない真実を知っていた…
それが少しだけ、貴女に話を聞いてみたくなった理由。
鍵を集めてみたくてね…貴女と、影と、Dowserから。
同じで、全く違う鍵を。
仕事は好きじゃないけれど、パズルは解かないと気持ち悪いだろう?
解くだけで完成させるかはまた別の話…
真実はどうであれGebeorscipeを長く楽しむのなら…
順番はWidowedGentlemanの方が先なんだ。
[あとは貴女の解答次第、女性の見せる官能的な所作には目もくれず、見せる笑みには楽しげに目許を緩める。]
――B2F"Red"floor――
…ン、…? アッハ。
勿論痛いさ…だからこうして呑んでる。
〔フロアの片隅、壁際に佇んでグラスを傾ける女は"Red"のプリンセスたる翡翠の少女に声をかけられていた。負担のかからぬ右肩を選って凭れてくる愛らしさに、…ンー…と熱烈なくちづけを束の間交わす。明るくも気遣いの見える情深い彼女に、悪戯な目配せを向け――〕
心配ご無用さ…プリンセス・メイ。
君が興味のある辺りは、無傷なのだからね?
…っふふ…
〔片手は下がって、少女の装飾的なフリルのスカートの中へと潜り込む。滑らかな絹の感触を愉しみながら、彼女の太腿からその奥の膨らみへとぞろりと甘く手指を這わせ――互いに視線を合わせて忍び笑う。そっと腕の中から気侭な蝶を解放し〕
〔角砂糖の溶け残りをグラスの底に揺らして、舌の上へ落とす。空になったグラスをメイに預けて、紅髪を揺らしつつ送り出した。〕
[負の感情を吐き出そうと態度に示す少年に、女は変わらずの微笑。
そして続く言葉には首を傾げ]
気分次第?そして何を解っているというのかしら…。
[曖昧に頷き]
棄てた…。そうかしら?
でも…貴方の言う通り、そうかも知れないわね…。
わたしは愛し方が判らない。だから愛され方が判らないの。
This he said to me
The greatest thing you'll ever learm
Is just to love and be loved in returm
[曖昧に笑う。そして一節のメロディを唇に乗せ]
〔ほんの一杯の酒は、男装の女の…実は適量だった。〕
〔それ以上呑めば、自然と勘は鈍くなる。それでも呑まずにいられるかと粋を通して見せるのが、任務に際しての女の悪癖。〕
………。…遊んでくれるかな。…それとも焦らす?
意地がよくないのかもな? 私は…
〔しかし今…女は好むアブサンを一杯で終わらせた。〕
〔紅く染まるフロアの角は女の領域。
…後は自らの裡に…*直観を砥ぐ*。〕
オードリーの全てを奪いに…そう…。
でももう遅いの…。わたしの愛は偽者で、本気ではなかった。ただそれだけ…。
それに似合うだけの偽りの愛を、彼女はきちんと返してくれた…。
[「お釣りが来ちゃうわね」
自らを茶化すように震える声色。菫色のカクテルの名に相応しくない…感情の吐露。]
そう言う貴方は…愛の在り方を、きちんと教わったのね…。
[「羨ましい…」
朱の唇は哀色を湛えながら、目の前の彼に温かい眼差し――]
そうね。話は座ってでも出来るし、正直、ベッドでの会話は一辺倒で詰まらないの。さすがにもう飽きちゃったわ…。ふふっ…。
多分、次にわたしがベッドで横たわる時は、死出の旅に出る時。いいえ、その時すら許されないかしら?
[見事に動じない少年を目の前に、女は楽しそうに声を震わせる。心から楽しそうに。]
へぇ…WidowedGentlemanが知らない真実を、ねぇ…。
確かに貴方の言う通り、わたしは直接手を下していないわ。えぇ、初めから殺すつもりなんて無かったもの…。
ただ少し鮮血を見せて欲しかっただけ。それがわたしの情の示し方だから。
[今は亡き恋しき者を慕う名のカクテルを手に、女は遠くを見つめては差し出された赤きシロップを垂らし、血の滴りに見せかける。]
パズルを解く鍵…。面白そうね。僅かだけどわたしは少し貴方に興味が湧いたわ。だから貴方に真実をあげる。
わたしはLatestOpeを寝かせては居ない。
わたしには、彼女を寝かせる必要が無い。だってあの子は…
[言いかけて言葉が詰る。誰も信用したことが無い習慣が、今ここにまで滲んでしまう。
言い切れない。彼女は自分を疑っていなかった筈、とも。]
――とにかく。わたしは無駄な争いは嫌いだわ。鮮血を見るのは好きだし、部下達は鮮血がなければ生きてはいけないけど…。
好んで人を殺めようとは思わないわ。えぇベッドを共にした相手なら尚更…。
[「参考になって?」
矛盾だらけの回答を差し出す。しかし嘘の手垢は一切付けていない。これが今此処にある、本当の*気持ち*]
何も解っていないのかもしれない。
でも、いいんだ。それで僕が楽しめるのなら。
退屈しのぎができるなら僕はそれでいい。
[指を組んで囁き、紡がれるメロディは珍しくも煩わしい音ではなく、されども諭すような笑み]
貴女と彼女の真意は僕には解らない。
けれど僕の言うことが少しは解っただろう?
飾り立てられた言葉は偽りしか生まない…だから嫌いなんだ。
[震えるローズの声に、青年の口からは慰めの言葉は出ない]
…そう、彼の方は僕に全てを教えてくださったから。
愛し方、愛され方…示し方、何もかも全てを。
彼の方は僕の全てを奪い取り、僕も彼の方の全てを奪った。
だから、Masterと僕は常に共にある…
[瞳の奥に恍惚にも似た色を宿して吐息を零し、薔薇の疵に口付け]
…ベッドで眠りたいのならこんな建物になんか入らないだろう?
僕等はそういう生き物だ。
[目の前の女性の言葉に今度こそ青年は声を出して笑ってみせる]
…そう。
貴女も面白い鍵をくれた…。
影とDowserは鍵をくれるかな…あとで探しに行こう。
[彼女の情と同じ色を示す色に染まっていくグラスを眺めながら甘える所作で頬杖をついてローズの目を覗き込み]
…情報提供に感謝するよ、ExaltedAngel。
でも、話を聞けば聞くほど僕は貴女への興味が増すばかりだ。
周りがどうでもよくなるほどに。
僕と貴女は…相性は…きっと、悪くない。
求めるものが同じだから。
だから、ここで少し遊んでいこう?
その先のことはその後考えるよ…。
"WidowedGentleman" オードリーは、"StiweardShip" ラッセル を能力(守る)の対象に選びました。
─B2F "Red"floor─
[紅に染まる部屋は影さえも赤く染まるようだのに、ぽつりとインクが滲むように姿を現した男は全ての色彩を拒む黒。
灯るライトと同じ赤い髪の女の前に、いきなり出現して静かに見下ろす。]
聞きたいことがあるのだ。オードリー。
[システムの復元をしたものの、彼の一部情報が欠損していることが、彼の「感覚」経路に伝わってくる。]
――武器情報、消失。
――消失情報:
"Sledge-Hammer"、"Ultimate-Cannon"、"Banzai-Attack"
[彼の「感覚」中枢から消え去っていたことは、彼にとって明確に感じられたことであるが、それは彼をひどく失望する類の情報では無かった。]
[何故なら、彼はそれを再生する「肉体」を既に失っていたから。そちらの方が大きな痛手として彼の「感覚」中枢に記録されていたのだった。]
〔女はあまり、人の気配を積極的に読もうとしない。
絶たれてしまえば、そこまでのものであるので。〕
〔だから、自らの裡へあるイメージを直観の刃でゆっくりと、ゆっくりと削ぎ落とし――針のように研ぎ澄ませる。無論其れにはある程度時間がかかるのだが…ひとの心ではない、単に形ある個が相手となると其れは驚異的な早さで行われる工程だった。〕
〔――女は、歪んだリズムの淫靡なBGMの中、心を凪がせる。そして不意に影から声をかけられたとき…女の好奇心に溢れた瞳は、過たず闇黒の其れを視線で射抜いていた〕
…ン。…待ってた。…
[男は、目の前に散らばる無数の数字、或いはコードの渦からそのひとつを無造作に掴み、その流れを辿って「旅」に出る。]
[数字、或いはコードの一端に連れられて、男がやってきたのは、誰かの「思考回路」の一端。
―――声がする。
―――聞き覚えのある声が。
否。正確には、「生きている」身体とは思えぬ程、奇妙に捩じれ歪められたようなエフェクトが掛かった「声」。]
………「収集」?
[その声の主がジーンであることに、男の思考回路は数秒の猶予を必要とした。]
[教え導くような微笑に、同じ分量だけの微笑を乗せ]
この身が貴方の退屈しのぎに一役買ったなら、それはそれで喜ばしいこと…。
えぇ、貴方の言いたかったことは何となく理解できたわ。
でも正しく飲み込めたかは…、確認しようが無いけどもね?わたしは貴方ではなく、貴方はわたしではなく…だから。
[自身のことを語る恍惚の眼差しには、羨望の熱を注いで]
精神的な繋がりは、肉体の繋がりよりそれはそれは強固なもの…。
奪っただけ相手に与えられるものがあった、貴方とその方との関係が…今、心から羨ましく感じるわ。
[過去を振り返り、そっと目を伏せる。
空っぽの自分。相手から奪った空虚を埋められるほど、相手に与える物は無い。
知っているのは僅かなジャズナンバーと、アルコールの摂り方。しかしその知識でさえ他のものにはいとも簡単に負けてしまうだろう。
だから。奪える訳が無いのだ。いとしい君から。何一つも。]
あら、こういう所に居るからこそ、たまにはベッドが恋しくなるのよ?
ベッドに飽きるからこそ、この建物に集いたくなる。わたし達は両極端を求めて止まない。そう言う生き物じゃなくて?
[声を上げて笑う青年に、女は拗ねたように唇を尖らせる。]
少しでもお気に召す鍵でなにより。他の二人からも何か手掛かりが得られるといいわね。
――ところで…
[頬杖を付きながら、急に甘い視線を投げかけてくる目の前の彼に、女は不信感を抱きながら]
相性ってなにかしら?言葉?心?それとも――
[漂わせていた笑みを僅かずつ鋭いものに変えていく。]
遊びの誘いは嬉しいけど…。まずは内容を聞かせていただかないと、返答が出来ないわ?
[マーブル状に染まっていく薔薇色の飲み物を]
[こくり――]
[小さく喉を鳴らして嚥下した。]
/*
自分のRPの拙さに、嫌気が差しました。
成長しない自分がとても嫌です。
村自体は楽しくて堪らないのですが、自分の未熟さ、狭義さに気持ちが削がれていく過程がとても苦しいです。
ドロップアウトを止めるのが精一杯…。
こんな自分もう嫌です…。
[影の男は、虚無の深淵を湛えた眼差しで女を見詰める。]
上で大暴れしたそうだな?随分と噂になっている。
「愛する仲間を殺そうとした」と言ったそうだな?
それは君の真意か?
…別段、誰にも口止めはしていないからね。
〔噂の件については、彼の耳に届いていることを気にしてはいない様子。緩く頷いて…ますます面白そうに瞳を煌かせる〕
…そこまで聴いているなら、ジーン。
「キャロルは必要だ。誰に取っても」と…
私がそう言ったのを君が聴き落とす筈がない。
私の真意さ。
前に自分が言った筈だ。
君は、何を「彼ら」に求められているかという前提を見落としていると。
求められているものは、自分の快楽や刺激を追求することや……理想などではない。
忠誠だ。
そして、殺し合い。
彼らは我々に殺しあえと命じているのだ。
[視覚中枢が作動する。
アジト――"CLUB B.B.R"の様子が眼下に広がる。時折マーブル状況に情報が錯綜し、また時折多元中継のごとく複数のフロアの情報が男の目に飛び込んでくる。]
[彼にとって、彼の命を奪った人間や、それを「許した」人間のことはそれほど「重要」なことでは無かった。(それは、彼の思考回路には情報の取捨選択能力が残存していたという証拠でもある。)]
[むしろ「取捨選択」の末に彼が「興味」を示したのは――]
……ジー…ン。
お主…は…何…を…やっ…てお…る……?
[殺し屋達の情報を拾い集めて歩く男の姿。]
我々は他者に死をもたらすための存在だ。
命令一つでどんな相手でも死に至らしめる。
その君が、確証も無しにダニエルを糾弾して殺害した君が、甘い理想を説くか。
キャロルが本当に味方かどうか分かりもしないのに。
君が今まで他の人間に述べてきた口当たりの良い言葉は、本当に君の真意なのか。
それとも、君はそれで他の人間を動かそうとしたのか。
君はそれで何を得ようとした。
そうだね、今はほんの少しだけ…楽しんでいる。
Gebeorscipe主催者に労いの言葉を掛けてやってもいいくらいには。
[愛については笑みを――見ようによっては、酷く歪んだようにも見える笑みを――湛え、それ以上は語る気はなく。勢いをつけて椅子から降りる。二歩、三歩と靴音を鳴らしローズへと振り返り]
解るようで解らないな…僕はベッドは嫌いだから。
だって退屈だもの…此処と比べたら、静かな分マシだけれど。
[そっとローズへと手を差し伸べ、伸ばした先に握られているのは研ぎ澄まされた短剣]
…まさか。
僕は貴女やWidowedGentlemanの紡ぐような
綺麗な言葉は嫌いなんだ。
心なんて論外…全て彼の方の為のものだから。
言葉では表し辛いけど…性質かな…?
ベッドに行くのではない、もう一つの遊び。
貴女が、LatestOpeを誘ったもの。
みなまで言わなくても解っていそうだけれど。
[心地よさそうに目を細め、さぁ…と促すように一歩前へとローズとの距離を縮め]
――現在、残存していることが確認されている箇所:
――視覚中枢(但し、情報処理能力に一部欠損有り)
――聴覚中枢(但し、情報処理能力に一部欠損有り)
――思考回路
――感覚中枢
――記憶中枢
――「死」を実感する「感覚」
[なんのいろも映さぬ筈の虚無の瞳の底に、仄かに光が宿る。それに彼自身気付いているのかいないのか。]
──君の言葉は自分を苛立たせる。
君は自分に「分かっている」と言い、自分を理解していると思っている。或いは分かっている振りをしている。
だが、本当は解っていないし、解ろうともしていない。
…ジーン。
〔目の前の男をひたと見詰める。〕
だったら君は…真っ先に私を始末するべき
だったと思うのだけれど。…どうだい。
そういう"任務"は来なかったのかね、君のところに。
私は、私の望む間合いを測っていただけ。
"奴ら"の娯楽に意外性を加えてやるのが、私の仕事さ。
/*
…おっと。
これじゃまるでローズが破壊者だと思っているような
口ぶりですな!大ミス大ミス。
まぁ、いいや。
あら、安らかな眠りを得るためにも、ベッドという存在が必要であって、そこに向かわせる為にこのような喧しい場所が必要なのではなくて?
別にまぐあい合うだけが目的じゃないわよ?そんなこと…欲望が有るだけで何処でも行えるじゃなぁい?
[靴音が鳴る言葉に、女は苦笑を漏らしてグラスをカウンターへと置く。男の笑みには冷やかな視線を。
それは全て同等であるべき姿と願う、女の術。]
…そうさ。『何人たりとも、容赦は無用。』
それが"Vermillion-Jack"の『精神』。
だけれど、君はその真意に
まだほんの少しだけ届かない。
それは忠誠じゃないんだ。
…私は、キャロルが味方だと「知っていた」よ。
〔女は一度、言葉を切る。右手を腰へ当てて、首を傾け〕
…まだ続けるかね。私が得ようとしたこと。
――そういえば。
――男は、「狩人」の目の前にいる女に殺されていたのだっけ。
――御伽話のような、或いは蜂蜜を煮詰めて生クリームと攪拌してパンケーキに乗せたような、甘い甘い快楽に轢き殺されたのだっけ。
[男の視覚中枢は、複数ある「風景」の中から、ひとつのものを選び「注視」する。(やはり彼の思考回路には情報の取捨選択能力が残っていたということだ。)]
[差し出された手と共に、送られた招待状に女はふっと目を細め。その輝きに指先に付いた水滴を舌先で拭い去る。]
綺麗な言葉なんて、わたし吐けないわ?心も何時かの日に置き去りにしてきたの。
それに…。
ベッドで遊ぶなんてもうまっぴら…。だって飽きちゃったんですもの。だから――
[促されるままスツールを降り、床を鳴らす音は動作の音を一つ奪う。]
貴方のお誘い、お受けしても宜しくてよ?
[微笑みと共に女の手は、ひらりと宙を舞う。
同時に風を切る音が鳴り響き、目の前の男へ向かって影が伸びる。]
――男の思考回路は、「影」に「注視」する。
――その瞬間、男の思考回路の中で、音叉から発せられるような「音」が響き始めた。
――そして、それは徐々に大きくなってゆく。
ああ。続けて欲しい。
何故そう確信を持って「知っていた」と言える?
君はキャロルの何を知っていたのだ。
一体何を知り得たと言うのだ。
――悪いとは思っているよ…ジーン。
私は私が極めたプロセスしか重視しない。
だから途中を間違えることを怖れない。
他の手段に自信がないから。
〔女の瞳から、笑みが引いていく。興味の深さは更に。
闇裡へ灯る光の色合いを見極めようと…勘を砥ぐ。〕
たくさんひとを傷つけてしまっているし…
悪意からそうしているのではないということに
些か自分を甘やかしてもいるんだ。
……。
…それは、…ジーン。
〔少しだけ前のめりに、影へと顔を近づける。〕
君の…遠回しの好意のことだろうか…
〔語尾は掬わない。ほんの少しだけ…紅髪を傾けて問う〕
――ビィィィィィ……ン……
――キィィィィィ……ン……
[刹那、男の思考回路と聴覚中枢に、軋みのような不協和音が鳴り響いた。]
…キャロルは皆の傍で…いつも呑んでた。
話を聴くために。
〔黒衣の彼女を案じて、僅かに面持ちが顰められる。〕
あのコは、話すことは拙い。
ダニエル兄に、「自分は大事なものを探している」と
訊ねられるまま素直に話してしまった。
それで漸くわかった…間抜けぶりだったのだけれどね。
…キャロルは、ニーナに…自己防衛から
喧嘩を売ったんじゃない。
…生きて、守りたかったんだ…私にはわかるよ。
〔暫く思案しながら、薄く唇を開閉させる。
ふっと吐息を漏らして視線を戻し…〕
…あのコが探していたのは…「私」だから。
違う。
君は間違えているのではない。
君は「分かった」と言う言葉で、言葉にならない思いを殺して回っているのだ。
[そこで影の男は一度口を噤む。
ほんの少しだけ顔を寄せる女に向けられた視線は、鋭く強く。]
もう言葉は尽くした。
百万言の言葉では君には通じまい。
自分は君にも判る、自分が最も得意とする言語で語ろう。
貴女と僕は会話が食い違うことがよくあるらしい。
これも普段身を置く生活の場が違うからかな…
僕にとってはこの喧しい場所こそが異質な存在だから。
僕もただのベッドの話をしていただけだよ…?
…貴女と僕が求めるものは似て非なるものなのかな…?
[小さく肩を竦めてみせ、吐息を零すがまぁいいや、と自己完結で括り。ローズがスツールから降りる姿を蒼の瞳が捉えると三日月の笑みを浮かべる]
拒まれても引ける自信がなかったから嬉しいな。
…待ち兼ねたよ、ローズ。
貴女とこうして向き合うその瞬間を。
暫しの時間、僕は貴女のものだから…だから、僕を楽しませて…?
[とろりと睦言にも似た甘い吐息を零し目の前の人物をカタチではなくはじめてヒトとして瞳に刻む。此方へと伸びる影には抗う所作も見せず、新たな音と色が生まれる瞬間に戯れは*始まるのだろう。*]
〔「――殺して回っている」。〕
〔「違う」という言葉でなく、女が過敏に反応を示したのはそこだった。忽ちの裡に、…表情が強張る。左肩と、胸が抉られるような痛みを憶え出す…ニーナを想って。〕
………、…
〔束の間言葉を無くして…ゆると彼の続く言葉に瞳の焦点を戻す。本能的に身を引こうとするが…其処は自ら選んだフロアの隅。背が壁にぶつかる〕
………っ、…!
そうね、貴方とは所詮見る場所、感ずる場所が全く違う部分で働いているのかも知れないわね。
あら、わたしもこんな喧しい場所は嫌いよ?普段はピアノの音に包まれているから…。
それに、何度も言うけど、似て非なるものか否かはお互いが判断する事じゃないかしら?貴方が似ていると思っても、わたしは似てないと思うかもしれないしね?
[自己完結に終る言葉に、されど相槌を打って。女の操りし影は、StiweardShipの周囲を切り裂き、主の許へと跪く。]
[男の聴覚中枢に響くのは、]
――ビィィィィィ……ン……
――キィィィィィ……ン……
[鳴り止まぬ「不協和音」――*]
もしわたしが誘いを断ったら。貴方はどうしたのかしらね?…って言わずとも想像には辿り着けるから、答えは必要ないけど…。
それに…貴方のものになっただなんて、なんて煽情的な言葉なのかしら。その言葉も貴方の主とやらから教え込まれたの?
[茶化す言葉が、黒いドレスを滑り落ちる。]
WidowedGentlemanへと辿り着くまで…貴方の興味を引くなんて責任重大…。
でも、手加減はしないわ?心行くまで愉しませてあげる…。
[こつり――]
[身体にフィットしたミニ丈のドレスの下に覗くピンヒールを再び鳴らして。
女は艶めいた暗渠の宴の開演に、うっとりと*目を細めた*]
"WidowedGentleman" オードリーは、"ShadowWalker" ジーンの眼差しに怯みながら思った。…唄を拒まなかった…それは彼への応えには*ならなかったのだろうか、と*
[男の存在感が、急激に薄く朧になっていく。
喧騒の中にあって、エアポケットのように周囲に静寂が漂い始め……微かに立ち上っていた気でさえもが、拡散し虚空に*消えていく。*]
……頼むから、ジーン…っ!
もう何も訊かずに、私と――――
〔それは叫び。背は壁際について、黒ずくめの男が動こうとするその瞬間に初めて、ほんとうに漸く…男装の女は悲鳴を上げることができる。〕
一緒に戦ってくれ…!!
〔女は右腕で左腰から"大きすぎる針"を抜いていた。そして自らの「左」を庇う。剃刀ではないのは…万が一にもいとしい影の身を傷つけないため。…何故「左」か?――それは彼が…女に容赦をしない苛烈な男だと知っているから。〕
もうこんなに私は、君のものだろうっ……!!!
〔鼓動は最早、一続きになるほどの速さ。〕
〔インパクトの瞬間が来るとするなら…女が自らを庇う針は一瞬エメラルド色の輝きを放ってから――ふっとその存在が「消えた」かの如くその姿を消す。硬度10…ダイヤモンドの完全に*透き通る針となり*〕
――???・階段へと続く廊下――
――…ハ、ッ…
〔痛みを忘れるほどには、女は酒を口にしていない。
併し、今は何の鎮痛剤よりもローズの元へ向かう衝動が強い。〕
〔……足音は革靴にも拘らず控えめ。しなやかな疾駆。〕
〔影たる痩せぎすの男との決着がどのようにつけられたか、
またつけられなかったか――女が受けた手傷の有無について
今廊下を走る女の様子からは窺えない。疲労は横顔に表われる
ものの、胡桃色の瞳からは気力は失われていない様子。〕
…ジーン。――
〔闇たる男はいま女に死を与えるために追ってきているのか。
それとも誰にも感じられないだけで共に走っているのか。〕
〔――振り返る女の眼差しは、*彼を頼って戦場へと誘っていた*〕
〔そして辿り着く、階段の踊り場。其処が女の戦場だった。
胸が抉られるように痛む。階下では、ローズとラッセルとが
戦いを始めているのだろうか――女には、見ることが許されない。〕
……ッ、…!!
〔焦燥感。それは目眩すら感じるほどの。
傍に誰かいるのか…女にはわからない。〕
…私は…素直じゃない。
とことんまで追い詰められないと…素直になれない。
〔食い縛る歯の間から、声を漏らす。怯えて肩は震える。〕
私には、真実を貫く力はあるけれど…
誰の過程もわからない。
だから面白くて、惹かれて…
誰も失いたくないんだ…
〔失うこと、失わせること。何よりも女は恐れている。〕
"WidowedGentleman" オードリーは、"StiweardShip" ラッセルへ向けて、階段の踊り場から叫ぶ。*「勝ってみせてくれ"Gamer"…それが私と君との勝負だ!!」*
"ShadowWalker" ジーンは、"WidowedGentleman" オードリー を能力(襲う)の対象に選びました。
[静かなる狂気を携えたまま、足許で跪く部下をあやし。目の前の男を瞳に捕らえながらも、しかし思う相手は、未だ微かに残り香が漂う件の女(ひと)の事――。]
未練…がましいな…。わたし…。
[握った筒状の金属にきゅっと力を込め。呟きに自嘲を滲ませる。]
どうしたら…忘れられると思う?どうしたら…目を逸らす事が出来ると思う?教えて…わたしを導き賜える人…。
そして与えて?目の前の君よ。
わたしに、何もかも捨てられる程の、愉しい一時を…。
[果たして女の願いは、聞き入れられるだろうか――]
/*
メモ張りすぎですorz
だって、綴り間違えたんですもの…。・゚・(ノД`)・゚・。
[足元で撓るに留まったローズの部下に少しだけ残念そうに眉を上げ、戯れで此方の持つ切っ先を自分の指に押し当てる。流れるのは一筋の赤い雫…雫はそれ以上膨らむことはなく、重力に従うまま銀色の刃を辿る]
本当に未練がましいな、ローズ。
忘れられないのなら奪いに行けばいいと前にも言ったのに。
忘れられないのなら彼女から全てを奪ってしまえばいい。
そうすれば彼女は貴女だけのものになるよ…永遠に。
忘れたいのなら殊更簡単だ。
全てを止めればいいんだよ、心も…身体も。
貴女が望むのなら導いてあげよう、僕を愉しませてくれるのなら。
[指から離れた切っ先は青年の身体に何も残さない…一滴の痕跡以外は。ポタリ、と床に紅が落ちる瞬間が合図、後ろに跳び退くのと同時に柄にワイヤーのついた切っ先を今度はローズへと向ける。円心を利用して、切っ先が望むのは眼前の天使の紅、音を鳴らして空間を大きく凪ぎ]
[目の前の男が自らの手で、一筋の朱を零(あや)す。
戯れの姿。耳を伝う言葉。全てが何処か夢物語のように感じる。]
[「酔っているのかしら…?」
女は自問する。
しかしその答えすら。自分自身でも出せない。]
そうね…。
奪ってしまえば…きっと…楽…。
でもね、StiweardShip。わたしは永遠なんて望んでいないの。刹那があるからこそ…わたしはこんなにも渇望するも
のだと思うの。
忘れる事は簡単…?果たしてそうかしら?
肉体の死を以て、身体の機能は停止するけど、心は永遠に続くのよ?
それでも…貴方はきちんと導いてくれて?愉しませることが出来たなら…。
[鮮血の水滴が床に落ち滴る瞬間、目の前の男が残像に変わる。瞬間、鋭い殺意が女へと向かって飛び交う。魂を奪う為に。]
でも残念ね。わたしは簡単に貴方へ命なんて預けないの…。
[アンクレットに通された鈴の音が、ひとつ宙に舞う。
同時に女は身をかわして僕を床へと滑らせる。足許を這い、獲物の首を狙う蛇の如く。]
[しかし空を切るラッセルの攻撃に、白い肌が艶やかな朱を纏うのも確かで。
女の身は、LatestOpeとの戯れから確実に俊敏さを失いつつある。]
"ExaltedAngel" ローズ・ブラントは、"Dowser" キャロル を投票先に選びました。
"WidowedGentleman" オードリーは、"ShadowWalker" ジーン を能力(守る)の対象に選びました。
─回想・B2F"Red"floor─
[す、と影の男が無造作に前に一歩踏み出し、」
[ギャリギャリギャリ─…ッ]
[異様な音を立ててオードリーが構えた“針”に金属質の鞭が巻きつく。
左手首から生えているかのように見えるそれを、影の男は左腕ごと大きく振って、強引に揺さぶりをかける。]
[そして。
体勢が崩れるのを確認もせず、間髪入れず更に前へと間を詰める。]
…なるほど…そういうことか…。
貴女とWidowedGentlemanもよく似ている…。
[何かに納得したかのように小さな言葉を零し。足許を這う天使の僕からは逃げようとはせず、むしろ迎え入れるように影が近づくのを待つ…もしも鮮血を生む音が鳴るのなら、その瞬間青年が浮かべるのは苦悶ではなく愉悦の表情]
貴女も勘違いをしているな…。
僕は遊んでくれる人には敬意を示すけれど、
全ての面倒を見るとまでは言っていない。
僕が導けるのは貴女が眠るその瞬間まで…
あとはどうなろうと知ったことではないよ。
だって、全てを奪おうと思う程…僕は貴女に情を抱いていない。
…貴女とWidowedGentlemanを見ているとこの言葉を思い出すな…
――If you run after two hares, you will catch neither.
…そういうことだよ。
[フロアに咲く二輪の赤い花に目を細めるだろうか。切っ先を彼女から引き、身体に纏わりつく影を振り払うと再び風を凪ぐ音を響かせる。急所を狙うのではなく、更に多くの花を咲かせる為に]
《業務連絡》
キャロルに関してですが、残念ではありますが、こちらに来て頂けない以上は処刑票を投じざるを得ないと私は考えています(一応突然死設定はONにしてありますが…)。
キャロル(の中の人)にもいろいろ事情はあるかと思いますので、村建て人としては「来られるようなら1発言でも構わないので来て下さいね」と言わせていただきます。
死後の世界、かー。
なんだか、信ずるに値しない物だと思ってたけど…
実際にあるとなぁ…
[小さく唸りながら歩き回っていたが、次第に飽きてきたのか。
立ち止まり、辺りを見回した]
…
[…見えない。
暗闇に閉ざされた様に。
その青い瞳は何を映すわけでもなく。
鈍い光を讃える]
…なんだか。
つまらない、かな…死んじゃったら…
もう少し、ロマンチックな物だと、思ったんだけどな…
[視覚情報。
死に至った破壊した部分の影響を受けているのか…]
――回想・B2F"Red"floor――
――…ッ…!!
〔女が持つ針は、インパクトのタイミングをずらされると気の通りが鈍くなる。大きく揺さぶられると、途端に左肩へ鋭い激痛が走り女は苦痛に容貌を歪ませ〕
…っくぅ…
〔体勢は――無論崩れる。併し此方はフロアの隅を既に背にしていて退路はない。押されるような格好になるのを…思わず抱き留める。…否、腕に感じられはしないのだろうが…女が見るイメージの世界では、彼の腰を支えにするに似て…振り飛ばすような投げを打つ〕
〔影の拳は、投げを打つ女の大きな挙動に遮られるか。女は壁際から逃れることはせず、虚空へ彼の輪郭を見始める。〕
…ッ、ハ…
…ジーン。…君の腕が見えない…?
これが、「知らない」ってこと…か…?
"WidowedGentleman" オードリーは、"Dowser" キャロル を投票先に選びました。
[もし使い魔達が、青年から滴り落ちる鮮赤に喉を鳴らしたなら。
女は微笑を粧うだろうか?]
――ん…っ
少し違うわね。わたしは全ての面倒を見て欲しいとは言って居ないわ。
わたしは1か0を求める人間。だから中途半端は嫌い…。
あなたがわたしの命を奪える時は、わたしの全てを奪おうと思ったとき…。
だからまだ貴方にはわたしの命は奪えない。奪わせない。たとえ貴方の一太刀で命を落としたとしても…。それは貴方が奪った事にはならない…。
[遮られた拳の先から──極細の鋭刃が4本すべり出てくる。
延びるその軌跡の上に肉があれば、切り裂かんというように。]
[影の男の姿はぼんやりとぼやけ、薄靄よりも朧で。
攻撃する瞬間の、気の集中でさえも細い糸のよう。]
[が、それでも。
男は『まだ』完全に姿を消してはいない。気配を絶ち切ってはいない。]
[耳を掠める風音に、女はヒール音を鳴らす。逃れる為か、それとも誘い込んでいるのか。
真実は彼女しか知らないのだけれども。]
ねぇ、StiweardShip。
花弁を散らすなら、もっと綺麗に散らせて見せて?
わたしは醜いものが嫌いなの。
[口許に浮かべる挑発的な微笑。
しかし踊る心臓は、確実に死の誘惑に捕らわれていて――]
"StiweardShip" ラッセルは、"Dowser" キャロル を投票先に選びました。
Nec possum tecum vivere, nec sine te.
──I can't live with you, nor without you.
[影の男の小さな呟きが虚空に消えた。]
「死」の実感……か、ニーナ。
……案外、儂が殺した人間とは出会わぬものじゃのう……
[何処かから、かつて"Sledge-Hammer"と呼ばれた男の声が聞こえた。]
[青年の黒い服は更に濃く染まり…しかし侵食を進めることはない。そのことに面白くなさそうに陰鬱な吐息を零し]
…1か0を…本当に?
僕にはそうは見えないけれど…
貴女の言葉と、心には…
数多の矛盾があるような気がしてならない。
――ア……!!
〔シャンパンゴールドのジャケットが、突き出される爪に皮膚ごと裂かれて鮮血を散らせる。女の胸元には、浅い4本の傷が刻まれて…身を低く片脚で持ち堪える〕
…そんな。ジーン…
〔呆然と、併し直観の世界で意識を彼に傾けながら女は呟く。――胸の傷に驚いているのではない。直に響くような、彼の吐露…聴こえてしまった其れに、瞬時だけ女は身を守ることを忘れた。〕
……君は…私に"恋"をしている…? …
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