情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[17]
[18]
[19]
[20]
[21]
[22]
[23]
[24]
[25]
[26]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
…そうか。ダニエル兄。
〔現れた老戦士の言葉に、ふっと女は瞳を細める。
カウンターから静かに離れて…立ちふさがる彼の元へと歩む。〕
"Vermillion-Jack"の殺し屋か。
ダニエル兄は、矢張り"戦士"なのだな。
私も求道者ではあるけれど…"殺し屋"なのだよ。
任務の遂行を優先した。"WidowedGentleman"その侭の私として。
いま、ダニエル兄は任務の遂行を優先していない。
私が排除されるべきかどうかは…自明の筈なのだけれどね。
……まあ、そう言うなラッセル。
[喉の奥で、小さく苦笑する。]
もののついでだ。
儂の昔語りでもしてやろう。
……儂はの、"Vermillion-Jack"の面々をこの手に掛けるのは、今回が「初めて」ではない。「裏切り者」の粛清なぞ、儂は両手では数え切れぬほどやっておるわ。
最初から組織を壊す目的でこの場にやってきた者。"Vermillion-Jack"に忠誠を誓いながら、いつしか甘い誘惑に負けて、その身を裏切りの闇に委ねた者……
この稼業を長くやっておるとなぁ……そんな者を嫌というほどに見るものだ。
囲まれてしまうのがお嫌であれば、
先に仕掛けてくればよかったのさ?
此方はまだバラバラの烏合の衆でしかなかったのに。
意図するものがあるなら、何故そうしなかったのだろう?
〔パン、とジャケットの裾を払う。得物の柄をぐいと押し下げる。
その言葉は、多分ラッセルへも向けられている。〕
矢張り、ダニエル兄ともまた、私は…鏡合わせだ。
いいとも、但し私はどちらへ加勢があろうと
またなかろうと気にしない…主張を変えるつもりはないよ。
[しばし身を清める為に委ねた外気の匂いを漂わせながら、女は建物内に足を踏み入れる。
客の退けた施設内は、打って変わって静けさが漂い、女のヒール音すら耳障りに鳴り響く。]
あら…?まだ営業には程遠いというのに…。何処か賑やかさを帯びている場所があって?
[行き交うスタッフから零れる小さな囁きに、女は一瞬だけ歩みを途絶え。制服を一人留まらせて事情を聞く。]
そう…カルナヴァルの幕が上がったのね…。
さぁ、始まりを飾る輪舞は、一体誰の者でしょうねぇ?
[把握した内容に、女の口には自然と淫らな嗤いが乗せられ――]
ねぇ、君。良かったらわたしをその場所へと案内してくださらないかしら?
[白を纏いし天使は、軽やかに尾を靡かせて。階下へと足を進める。]
裏切り者の目に宿るもの。
……それは、「弱さ」だ。
[オードリーを見据え、男はゆっくりと口を開く。]
一人では立てぬ「赤子」は、大きな「力」を欲す。それは自然なことだ。構わぬこと。
だがな……「一人で立て」と命じられてもなお、他の手を借りたくて泣きわめく者は、いつしか手を貸した者に別の「忠誠」を誓わねばならなくなる。"Vermillion-Jack"へのそれとは異なる、もう一つの「忠誠」をな。
その「忠誠」の双の車輪が同じ方向を向いておるうちはまだ良い。だが……各々が他の方向へと走り出したら如何する……?
それが「裏切り」の引き金になろう……
左様……儂は「戦士」だ。
……裏切らぬ為に必要なもの。
それは、絶対的な「力」………!
儂が追い求める「極み」……
"Vermillion-Jack"への忠誠の証……
それが、「力」だ………!
はあっはっはっはっはっはっは!!
[オードリーの言葉を聞き、男は嘲笑の声をフロアに響かせる。]
笑止!!!
己が投げた決闘の手袋を相手に拾わせる無様な者に、「殺し屋」の名を語る資格なぞありはせぬわ!!!
この塵芥ほどの価値もないうすのろめが!!!
[やがて女は一人の従者を従えて、その場に舞い降りる。]
案内、ありがとう。お礼はキスで構わないかしら?
[そっと男の手を取り、女はやわらかい唇を一度だけ落とす。
そしてフロア内へとゆっくりと視線を向け――]
まぁ…今宵の祝祭は随分豪華な始まりからなのね。
最初からメインなら…後に続く料理は先細りしてしまいそうで困っちゃう…。
[さも愉しそうに鈴の音を鳴らし、女は邪魔にならない場所へと腰を下ろす。]
…沈黙は金、雄弁は銀であるなら…
私が皆から見放されることも仕方のないことさ。
〔…シュリン。先に抜き放つのは、"大きすぎる針"。
真向からダニエルの視線を受け止めて、尚激しさは宿さない。〕
…ふ、応えもなく辿り着いた此処さ。
ダニエル兄、裏切り者とその言葉なら甘んじて受けよう。
私は行動でなく、自らが肯定する心で裏切りをしたのだから。
決闘の手袋を先に投げたのは其方だ、ダニエル兄。
受けてたっているのが我々なのだよ。
…真実の種蒔きは既に終わっている…
うすのろの謗りもまた、鏡合わせに分け合おうじゃないかね!
〔――――。音もなく、女は老戦士へ向けて走り出す。
春雷の如き一閃を、逃げず恐れず彼の懐へ飛び込みながら
穿とうとし〕
/*
………え?
ネタ振りされて24時間待ってたのですけれど……
痺れを切らしてバトルのネタを振った自分の行動って、まるっきり無駄だったのでしょうか……?
*/
砕ッ!!!
[懐に飛び込んで来た女の「針」を、鋼鉄の肉体――否、]肉体を鋼鉄にして」受け止める。]
"Vermillion-Jack"の殺し屋として名を連ねたお主に敬意でも表してやるか………くっ……はっはっはっは。
[バーカウンターから"FOUR ROSES"のボトルを引きずり出し、一気に中身を煽った。]
儂の「力」……
我が"Sledge-Hammer"の力、とくと見せてやろう……
[鋼鉄の肉体が、みるみるうちに褐色に染まる。男は右腕をハンマー状に変え、フロアの床を破壊する勢いで叩いた。]
─2F "Blue"floor─
[開場間近となった頃、影の男は通り掛ったスタッフの一人を呼び止めた。]
すまないが、どのフロアでもいい、"Dowser"が現れたら、自分に教えるよう他の皆に伝えて欲しい。
いや、"Dowser"には教える必要はない。勿論、彼女や他のメンバーから質問されたら正直に答えて良い。
……そうだな。君の好きな曲は何だ?
〔ギィンっ。針の切っ先が潰される直前に肘から大きくしならせて衝撃をいなす。まだ女は、彼と然程距離を置かない。〕
…アッハ、…おや。
矢張り気を入れない侭では、貫けないか。
――それが、ダニエル兄の『狂気』とやらかい…?
〔女は彼がフォアローゼスのボトルを傾ける間、ふつりと自らの裡に内包する気力のサウンドに耳を傾けていた。
そして唸り来るハンマーの衝撃が床を伝うと、その波が届く前に床を蹴り――シュリン。〕
〔"大きすぎる剃刀"。彼の肉体が鋼鉄と化すなら、此方の得物も既に鋼。其処へサウンドうねる気力を乗せれば…
彼のハンマーは容易くその形を削られるだろうか〕
[オードリーが放つ“剃刀”を、男は右腕に生えた鋼鉄のハンマーで受け流す。]
ふっ……甘いわ!!
それが貴様の「本気」か、オードリー!!
[右腕を振り、その勢いで男はオードリーの身体をハンマーごと地に叩き付けんとした。]
[突然の問いに面食らった若いスタッフは、たどたどしく、それでもきちんと曲名を口にした。
影の男の口の端に淡い笑みが浮かぶ。]
そうか。だが、自分は音楽は良く知らないのだ。どんな曲かを教えてくれ。
[途惑いながらも影の男をDJブースに案内したスタッフは、準備中のDJに話をし、曲名を告げた。
程なくDJは曲を探し出し、それをセットする。フロア内のスピーカーから大音量でエルトン・ジョンの"Your Song" が流れ出す。
赤面する彼女を男はいっそ優しいと言ってもよい微笑を向けた。]
──良い歌だ。
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[17]
[18]
[19]
[20]
[21]
[22]
[23]
[24]
[25]
[26]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新