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[音と己のダンスに没頭している者達は、急に発せられた人の気配にも気付かぬまま踊り続ける。
しかし、何人かはふと反射的に振り向き、…ただじっと立っている男に一瞬視線を走らせた後で…またダンスに意識を戻す。]
……嗚呼。
〔漏れる吐息の意味合いは、その人の領域を侵してしまったのではとの心配と、その人が此処で何を思うか案ずることへの途方もなさか。――大体、全ては女にとって根拠のない話。〕
…でも、此処にいるのは多分君だ。ジーン…
〔何処へ手を伸ばしたらよいか解らぬ侭に、それでも呟く。〕
〔囁くにあたって…この場所へ影が"居た"のか"居る"のか"何れ来る"のかの三択は、言葉にする以前に為されてしまった。素人の直感にさえ、瞬時は気取られることを…今は…許すらしい気配であるので。〕
……。
〔僅かばかりの永遠を、此方は彼に傾ける。〕
〔周りには、開放的に裡へ籠って蠢く人の海。何と奇抜なる没個性の群れか…と個々を影を自らの在りようを想い――女は眼差しを甘くする。〕
…構って欲しい…と、言わせたいのだろうね。私もさ。
[視線は幾重もの人の壁を貫いて、その先に居る筈の者を捉える。
しかし、ごった返すフロアの中央部においては、その姿を認めるのは容易ではなく、艶やかな唇が洩らす呟きが聞こえる筈も無い。]
[だが、それでも男はじっと見詰める。]
〔おそらく、人々の個々の表情に束の間過る違和感の源を辿っていけば…影の居場所は容易く知れるに違いなかった。――併し、男性の心を僅かばかり持ち合わせる女は其れをしない。〕
――よきひとときであることを…願うよ。
〔意味するところが、男同士共有する機微を尊重したものであるのか、女性らしく慮った故の心の動きであるのか…自らにも詳らかではない。ただ、此方がそうしたかったというだけ。〕
〔直に精神へ手を突っ込んで、かき回すような音の渦。〕
〔…其処へ呑みこまれるためではなく、泳ぎ渡る為に…蒼い灯りに紫の陰影映す紅髪は、やがて彼の視界から*離れゆくようであり*〕
[くっ、と唇が歪み、片方の口の端だけを吊り上げて嗤い──
踵を返す。
黒いコートの裾が翻り、綺麗な弧を描く。
男はフロアの中心から歩み去る。]
[一度だけ振り返り──相手に見えるかどうかも分からぬというのに──「ついて来い」と言うのか、それとも「来るな」と言うのか、鋭い一瞥を送った。]
[その後は、常と変わらぬ足取りで、3Fに向かう階段へと。]
――、
〔既に女は、影に知らず背を向けていた。重ならぬ視線の鋭さが、何を齎したかは知らず…ぴく、と女の肩は揺れて…次いで、紅い唇を緩く開閉させる。〕
……アッハ、…
〔その後、此方の脚が向く先は変わったか――誰も預かり知らぬことであれは、此方と影しか知る者はない。…ただ、おそらく宵には常と変らぬ飄々とした面持ちで、皆の前に姿を現すだろうことは*間違いもないようか*〕
─3F "Blue"floorラウンジ─
[空いたソファの一つに身体を投げ出す。
眸を閉じ、柔らかな弾力に身体が沈み込むに任せる。
全身の力を抜いた、弛緩しきった姿であるのに、どこかリラックスしているというよりは、ほうり出された人形のように見える。]
[と、黒いレザーに包まれた腹が小刻みに震えた。]
[一頻り嗤った後。
ばね仕掛けのように起き上がり、深く腰掛け直す。
両脚を椅子の上に引き上げ、腕で抱え込むと、膝の間に顔を埋めた。]
[獲物を待つガーゴイルのような、ねむりのうちにある胎児のような姿勢。]
[彫像と化したかの如く動かぬまま、黒い男は静かに時の訪れを*待ち続けた。*]
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